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7点 ベイビーステップ
こんなテニスプレーヤーがいたらきっと面白い!という漫画。
ガリ勉高校生のマルオがテニスの魅力にとりつかれてプロになっていく。
漫画としての魅力は読みやすさ。絵柄も素直で物語も実にシンプル。
色んな奴らがテニスしているだけ。実はこれが大きな利点。
テニスの勝負をストレートに描いている。
ライバル、因縁、負けられない理由。個性的な脇役。
キャラ立てや物語に拘り過ぎて勝負そのものを描けなくなるスポーツ漫画が非常に多い。
その点、ベイビーステップではひたすらテニスに焦点をあてる。
そしてテニスの知識が全くない人でもスムーズに読めるように描いている。
欠点も指摘しておこう。
まずは絵の弱さ。漫画表現はまだ工夫の余地がある。
読みやすい反面で読者をひきつける魅力に乏しい。
もう一つは物語の弱さ。47巻もかけて主人公マルオが本質的に成長しない。
根っこの強さは初心者のうちにもう完成されていて成長の余地がない。
大きな挫折や困難もなくご都合主義の度合いは強め。
同じような展開が続くなぁと思っていたらスパッと終わった。
どうやら打ち切りらしい。理由は不明だが引き延ばすより良かったかもしれない。
次回はより成長した作品を読みたい。
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[投稿:2017-12-19 17:24:56] [修正:2017-12-19 17:24:56] [このレビューのURL]
7点 雪人
舞台は現代日本の新宿。主人公は若い刑事。
刑事を辞めて父の真相をさぐるため新宿へやってきた雪人(ユキト)。
ベテラン刑事、かわいい女子高生、ダンディなヤクザと様々な人に助けられ真実へと突き進む。
すったもんだするけど、お前なら大丈夫だガンバレ雪人!という漫画。
男の色気とはコレである!という確たる信念が清々しい。
理想の男とそうでない男という単純な描き分けをもんでんあきこはしていない。
色々な種類の男性的魅力を多くの男キャラに割り振って、
各々のキャラがそれぞれに魅力的であるように丁寧に描き上げている。
正義感の強い真っすぐな雪人。孝と情にはさまれて耐え忍ぶヤクザ。
俗だが面倒見の良い刑事。追い詰められて足掻く野獣のような男。
どこまでも頼りになる弟分。精一杯の勇気で筋を通すチンピラ。
主役から脇役まで粒ぞろいなので、お気に入りのキャラをみつけて楽しもう。
大沢在昌の「北の狩人」が原作で話はちゃんとしている。
おかげで読者は最後まで何も心配せずオッサンに萌えてればOK。
頭空っぽにしていれば爽やかな読後感が約束されている。オススメ。
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[投稿:2017-10-13 18:09:34] [修正:2017-10-13 18:10:09] [このレビューのURL]
7点 約束のネバーランド
12歳までの少年少女が暮らす孤児院グリーンフィールド。
仲良し3人組エマ、ノーマン、レイは孤児院の実態が牧場であり、
自分たちが食用の家畜だと知ってしまった。
今まで里親が見つかったと思っていた兄妹たちはみな出荷され屠殺されていたのだ。
エマ・ノーマン・レイは兄妹全員での脱出を決意する。
誰一人欠けることなく外へ出られるだろうか?
子どもと大人の命がけの知恵比べ、勝つのはどちらか?
といった話し。
話がよく練り込まれているし、漫画としてもうまく緊迫感を連続させている。
知恵比べがメインなので絵ヅラは地味だが、続きが気になってどんどん読んでしまう。
作者の世界観を存分に表現しながら、読者を飽きさせない工夫も散りばめられている。
失礼ながらジャンプらしからぬ完成度の高い漫画で今後がとても楽しみ。
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[投稿:2017-09-07 20:26:06] [修正:2017-09-07 20:26:06] [このレビューのURL]
7点 7SEEDS
大河SFサバイバル物語。
人類が絶滅した未来で、人類の再生を託された若者たちが、過酷な環境を生き抜く漫画。
時々で主人公の視点が切り替わる群像劇の形式で、傷つけあい、助け合う仲間を描く。
まず、これほど長大な物語をダレずに着実に書き続けることがすごい。
物語、漫画表現、いずれにも手抜きがない。
個人的には、セカイ系の作品群の最後に位置する作品だと思う。
1)主人公たちの関係性が世界や社会の運命と直結。
(学校→村→街→国のような中間集団がない。)
2)成長や多様性を促す時間的、空間的な広がりがない。
(親がいない、自分より若い者がいない、他所の人がいない)
というセカイ系の条件を、この作品は徹底的に満たしている。
セカイ系作品群がこのような条件を持つのは、他者が怖い、成熟が信じられない、故に自分以外を見たくない欲望の表れだが、
7SEEDSでは問題をその先に進めている。
親たちはみな死んだ。自分たちより若い者はまだ生まれていない。
ここ以外に人はいない。自分たちとセカイしかない、という環境に若者が置かれたとき、
彼らは人間らしく生きられるか?という問題設定。
そして答えはイエス。
いかなる時も知恵と勇気を持ち寄って彼らは生き延びようとする。
最終的に人類の再生が叶っても叶わなくても、彼らの尊さは損なわれない。
というような作品だと思う。
2015年現在、もはやセカイ系作品は商業的には旬を過ぎている。
余計な心配だが読者の高齢化も進むので、そろそろまとめに入ったほうが良いのではなかろうか。
田村由美の他にこんな漫画を描く人はちょっといないという意味で9点。
絵柄は古臭いし、大ゴマで無理やり押し切っているところもある。
また、序盤、中盤の説明的な展開もしんどいと言えばしんどい。
だが、我慢して読むだけの価値はあるので、苦手な人も頑張ってみてほしい。
35巻で完結。
途中ですったもんだした割に最後は順調だった。
敵だった奴も味方になり一致団結してそれぞれがベストを尽くしたので
誰一人欠けることなく生還できましたねこれからも頑張っていこうねエンド。
お約束の大団円そのものは悪くないが時間をかけすぎた。
せっかく天変地異が起こっているのに、各キャラに見せ場をつくろうとしすぎて展開が遅く読者としては退屈。
最後で大きな減点がついたものの壮大な物語をしっかり描き切ったのは立派。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2015-11-01 03:24:41] [修正:2017-08-25 14:51:23] [このレビューのURL]
7点 DRAGON JAM
ストリートのバスケットボール(ストリートボール)に打ち込むバスケ馬鹿の漫画。
バスケ少年のタツヤはバスケ以外に何もない中卒無職。
将来の不安で押しつぶされそうになりながらも、がむしゃらにバスケをしていた。
偶然出会ったストリートボール。
タツヤはその魅力に取りつかれ、人としてプレイヤーとして成長していく。
という漫画。
登場人物は大人も子どももバスケが大好き。そこが一番大事。
ワクワクする。こいつスゴイ、俺もバスケやりたい!
スポーツを愛する気持ちを丁寧に描くのが素晴らしい。
漫画としてもかなりハイレベル。
キャラクターの立て方、ストーリー、画面の演出。いずれも手抜きがない。
各要素を細かく見ていくと、幅広い分野の既存作品の影響が感じられる。
バスケに興味がない、ストリート系が嫌い、漫画も好きじゃない。
そんな読者も引きずり込むパワーがある作品。多くの方に読んでほしい。
単行本16巻現在、物語は中盤を過ぎたあたり。
仲間やライバルの出会い、特訓、野試合、大会と手堅く話が進み、
その大会がそろそろ終わるぐらい。
ほとんど欠点のない作品だが、キャラ演出ガンバリ病の気配は出ている。
大会はキャラが増える。
キャラを立てるために因縁、設定、内面を持ち込みすぎると、
スポーツとしてのテンションが下がる。
描かない訳にも行かないのだが、うまい具合に加減してほしい。
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[投稿:2017-02-08 10:57:50] [修正:2017-02-08 10:57:50] [このレビューのURL]
7点 イムリ
2006年時点では珍しい骨太のSF物語。
星の支配をめぐって争う人々の醜さを描く漫画。
設定は複雑だが物語の骨格はSFの王道的なものでわかりやすい。
カーマの賢者は抗体を持つイムリだから命令彩輪に対して無敵。
などの専門用語は読み飛ばしていい。賢者→無敵だけで十分。
記録もほとんどない大昔に大きな争いがあった。
争いを忘れた人はまた争いをはじめた。
人は同じ過ちを繰り返すのか、それとも次へ進めるのか。
といった事がおそらくは本作のテーマ。
結末はどのような形もありそうで続きが気になる。
良い作品だが欠点も多い。まず、やはり絵の癖が強い。
誰がどこで何をしているのかがパッと見でつかめず、
作者の意図を共有した上で絵を見ないと意味不明。
読み進めている間は気にならないが、一度とまると読み直す気にならない。
それと展開の繰り返しが多い。
逃げる。新たな仲間。先祖の言い伝え。裏切り。殺される。
ぶっちゃけこればっかり。
ショッキングな場面が続くが、単行本6巻で戦いが本格化してから
18巻までその繰り返し。
おそらくは読者にもうこんな酷い事は沢山だと思わせたうえで
一気に物語を収束させるつもりだろうが、さて上手くいくのか。
結末の良し悪しが作品全体の評価を決めるだろう。
良い結末なら数々の欠点は帳消し。悪い結末ならただの欠点。
ぜひ良い結末へ導いてほしい。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2016-05-18 15:09:09] [修正:2016-05-18 15:09:09] [このレビューのURL]
7点 陰陽師
夢枕獏の原作小説を忠実に漫画化した作品。
なのだが、陰陽師という作品のテーマに向けて夢枕獏は小説でアプローチし、
岡野玲子は漫画でアプローチしていると考えるほうがしっくり来る。
陰陽師のテーマを簡単にまとめると日常→怪異→万物の理はすべてリンクしているということ。
その意味を説明する小説に対して、漫画はそのあり様を示している。
知らせてくれる小説と見せてくれる漫画と役割を分担し一対の作品になっている。
物語の後半はそのように面倒くさいが、前半はわかりやすく漫画だけでも十分。
平安の都で陰陽師と貴族の青年が怪異とわたりあう冒険を描く。
相棒モノ、妖怪モノの娯楽作品としても面白いし、美青年同士の純粋な友情もいい。
最後までいってしまうコアな人にも、途中で見切る人にもオススメできる。
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[投稿:2016-05-18 11:32:50] [修正:2016-05-18 11:32:50] [このレビューのURL]
7点 花のズボラ飯
主人公が料理について独り言を言いながらしみじみする短編漫画。
物語らしい物語はなく、今日も美味しくご飯が食べられて幸せ、というだけの漫画。
シンプルだが説得力のある漫画。
ズボラ飯は(健康に悪いだろうが)たしかに旨そうだし、
主人公がニコニコしながら料理したり食べたりしているのも愛らしい。
単行本1、2冊まではこれで十分OKだが、連載が長くなると、やや辛い。
言動が個性的で面白い主人公も、長く続けば新鮮味が薄れる。
いい年の主婦が、たかが食事でハシャギ過ぎて痛い。
脇役キャラが増えたり描きこみが豪華になっても、面白さには繋がっていない。
ほんわかした温もりが冷めないうちに手仕舞いするべきだと思う。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2015-11-30 11:19:30] [修正:2015-11-30 11:19:30] [このレビューのURL]
7点 ハクメイとミコチ
ハクメイとミコチという2人の女性の暮らしの物語。
ハクメイとミコチは小人で本作に「人間」は登場しない。
虫や動物と会話したりしながら、2人は穏やかに日々を暮らす。
ここに描かれているのは技術と自然の関係性。
小人、虫、動物はもちろん「人間」ではないが、
彼らの暮らしはとても「人間らしい」。
自然に技術と手間隙をかけて恵みを享受し、調和して生きている。
長い時間をかけて洗練された生活の知恵に対して、素朴な尊敬と賞賛がある。
2人の主人公はともに技術者で、ハクメイは土木、建築、工芸といった男性的な技術を体現し、
ミコチは食、織物、染物などの女性的な技術を体現している。
彼女らの技術的な工夫や発見の喜びも詳細に描かれている。
この世界には調和のとれた循環があるだけで、何も変わっていかない。
その意味では1巻でも3巻でもやってることは同じだ。
今後、大いなる転換を迎えるのかあるいはこのまま世界が維持されるのか。
ほのぼのと読み進めたい。
雑感
演出上、ほぼ全てのコマが物で溢れているので、どうしても読むスピードが遅くなる。
じっくり読ませたい意図だろうが、白黒なのでいささか辛いところもある。
これがアニメで色がついていれば、より見やすいのになぁと思うことがある。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2015-10-28 16:37:26] [修正:2015-10-28 16:39:49] [このレビューのURL]
7点 SSB -超青春姉弟s-
オシャレでスマートで可愛い絵柄と、ぶっとんだタイトルから、
美形がチャラチャラする漫画を想像したが、一読して驚いた。
良い意味で内容がまとも。テーマは青春そのもの。
メインのキャラクターは、2人の男性と2人の女性で計4人。
彼らは2組の姉と弟で、日ごろ親しく接している。
年齢は男性が18歳の高校三年生、女性が21歳。
おだやかな日常を繰り返しながら、4人の時間が過ぎていく。
進路のこと、自分の夢のこと、本当はずっと片思いをしていること。
4人はこの居心地良さの残り時間を強く意識しながら、
時に勇気を出し、時には励ましあう。
そして4人の関係も少しずつ変わって・・・という漫画。
作中で特別な事や大げさな事はほぼ起こらない。
日常的なことが起き、日常的に反応している。
それを漫画的にもたせるために4人とも美形キャラになっているのだろう。
美形なら何をやっても、やっていなくてもサマになる。
なので、内容は地味で共感できるものがいい。そんな感じの漫画。
繊細で現実的な漫画ゆえに、むしろ4人がどうなってもおかしくない。
彼らがそれぞれ自分の道を見出していけるのかどうか、続きが気になる。
これは勝手な意見だが、完結した直後にまとめて読むのが良いように思う。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2015-10-25 13:50:34] [修正:2015-10-25 13:50:34] [このレビューのURL]
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