「Scrooge」さんのページ

総レビュー数: 182レビュー(全て表示) 最終投稿: 2009年07月10日

仲良し女子高生の日常とゾンビサバイバルを足した漫画。
ゾンビ作品においては、ゾンビを何のメタファーとして描くかがテーマになる。

本作品ではゾンビは現実社会の過酷さの象徴。
主人公たちは友達と仲良く楽しく暮らしている。
学校はいつでも楽しい場所だ。だが、いつまでもそこにはいられない。
やがては学校を出て自分の力で社会を生きていかなくてはいけない。
だからこそ友達同士の限られた時間や小さな幸せを大事にしたい、といった事が本作品のテーマ。
ゾンビを導入することでテーマがより切実に読者に伝わっている。

漫画としては作画が丁寧なのがまずグッド。
活動的だったりしっかり者といったキャラの性格や、場面ごとの喜怒哀楽をちゃんと絵で見せてくれる。

また、ストーリーがよく練られているのも高評価。
主人公たちそれぞれの内面がテーマにうまく絡まっているし、
読者をハラハラさせるサスペンス要素も巧みで続きが気になる。

単行本12巻で完結したのでレビューを追記。

物語の途中で主人公たちが学校を離れることになる。
現実(ゾンビサバイバル)からの逃避を断念し学校を卒業する。
力を合わせて過酷な世界を生き残り、新しい仲間と出会い、
人の死に触れて成長する主人公。人類は生き残る。

前半は6点、後半は3点。
後半も丁寧な作り込みだが構成が平凡。
キャラに感情移入したファン以外にはアピールする部分がない。
がっこうで暮らさないがっこうぐらし、の違和感を乗り越えられなかった。
物語、作画とも素晴らしい実力だったので残念に感じた。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-05-19 13:28:27] [修正:2020-01-11 13:57:09] [このレビューのURL]

北海道を舞台に8000億円の金塊争奪バトル漫画。
アイヌ文化と食事と変態とアクションがすごい。
この人でないと描けないだろうと思わせる描写があちこちに出てくる。

だが、肝心の金塊をめぐる攻防が弱い。
余計な場面ばかりで話が進まない印象。

いつまで経っても物語が加速しない。
既存キャラの掘り下げと新キャラの追加でダラダラと引っ張っている。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-05-02 14:55:07] [修正:2020-01-09 19:18:31] [このレビューのURL]

独り暮らしの男子大学生、久能整(くのう ととのう)が事件に巻き込まれて、
世間一般と少し違う視点から事件の本質に迫るミステリ漫画。
タイトルの意味はよくわからない。

BASARAや7SEEDSのような大河ロマンで有名な作者だが、
日常生活の中の繊細な感覚を大事にした作品もこれまで断続的に手掛けている。
忙しいとつい身近な人に甘えてしまうけど、覚悟して優しくしなきゃいかんというのがテーマ。
本作はその系統を突き詰めたもの。

作品としての特徴はセリフの多さ。
絵ではなくセリフを読む漫画として作られている。
セリフの内容は多岐にわたり事件と直接関係のない事も多い。
本作品においてキャラクターやストーリーはどうでもいい。
それよりも世界をこう見て欲しい、人や物事をこう考えて欲しいといった
世界観や価値観の提示が目的でセリフはそれを直接に担っている。

作品としての評価は微妙。
緻密に組み立てた労作で意図もわかるのだが、自分には合わなかった。
読みづらい。展開が全く頭に入ってこない。
そして作者の価値観が押しつけがましいと感じた。
ストーリーもいくら何でも荒唐無稽。
驚きのドンデン返しというよりも台無しのちゃぶ台返し。

評価は3点としたが決して手抜きや迷走の作品ではない。
価値観に共感できる人ならとても面白いだろう。
割り切ってチャレンジした結果が読者を選ぶ事になった。
大ベテランでありながら果敢な態度は立派。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2019-02-10 20:00:18] [修正:2019-02-10 20:00:18] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

舞台は現代日本の高校。主人公はミス研のメンバー。
今日も大好きなミステリー(推理小説)のネタでグダグダともりあがったり
珍妙なラブコメ騒動が巻き起こるのだ。

美人で運動もできて容姿端麗、非の打ちどころがないミス研部長ユリコ。
なのに口を開けばミステリミステリと残念な人。
という絶妙な外しが味わい深いギャグマンガ。

だったのが単行本4巻ぐらいから露骨にお色気シーンが増えている。
うっかりしてパンツが見えるとか、そういう感じ。
これが全く本筋の面白さに寄与していない。
おそらく泥沼にはまり回復不可能だろう。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2019-02-04 14:37:58] [修正:2019-02-04 14:37:58] [このレビューのURL]

現代日本が舞台。主人公は平凡なオタク青年。
古武術マスターの美少女メイドの弟子になっていろんな格闘家とストリートファイトする漫画。

武術と肉体についての知識が深くデッサンも正確。
顔だけでなく肉体と立ち姿が美しいのがキャラの魅力。

低評価の理由は漫画としてダメすぎる。
あまりにも武術ネタ、武道家ネタに寄り過ぎて娯楽になっていない。

武術のバリエーションは豊富だが話の展開は毎度同じ。
スゴ腕の武道家があらわれて戦いたいから戦って、
メイドにサポートされつつ勝利。また一つ強くなったゾ!
勝負のあとは仲間になるゾ!

武術知識は素晴らしいが、読者が求めるのはそれを活かした漫画。
物語も設定もバトル描写も及第点はクリアしている程度で褒めどころがない。
努力の方向が完全にズレている。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2018-02-09 17:18:23] [修正:2018-02-09 17:18:23] [このレビューのURL]

女ばかり5人の明日葉家にムコが来た!。
一軒家にギュウギュウ女が溢れる中に一人の男。
狭いながらも仲良く楽しく暮らすという漫画。

女キャラが盛りだくさんでお色気シーンがやたら出てくる。
その合間に母性愛、家族愛を挟み込んでいるが全体として意味不明。
読者が何を楽しめばいいのかわからない。

テーマの絞り込みがとにかく甘い。
キャラクターに感情移入させる工夫があるでなく、
たくさんの女と一人の男が一緒に暮らす苦労を描くでもない。
家族の歴史と新しい家族という切り口もなく、
主人公である新婚カップルの緊張や期待にスポットはあたらない。
大家族の賑やかな暮らしが楽しそうに見えない。
ただ、なんとなく各キャラで順番に乳尻太ももを出してページを埋めているだけ。

密度の高い絵を丁寧に描いているのは素晴らしいが、
ベテラン作家だけにもっと整理された仕事を期待したい。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2017-10-10 08:56:33] [修正:2017-10-10 08:56:33] [このレビューのURL]

高校の手品部で先輩美少女と後輩少年のユルいやり取りを描く日常漫画。

ユルさ加減がすべて。
先輩の可愛さやラッキースケベや手品のうんちくとか
テンションを高める要素が軒並みユルい。
それでいてユルさを前面に押し出しすでなく、あくまで青春コメディ。
登場人物も先輩と後輩の2人でごくシンプル。

このユルさを心地よいととるか物足りないと取るかは人それぞれ。
別に面白いわけじゃないんだけど、なんか良いよねーという感じ。

評価で3点をつけているが別にダメな漫画ではない。
まさに時間つぶし用に作られた作品で、ちゃんと成功している。
まとめて読む必要もなく、先輩が好みならちょいちょい楽しめるだろう。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2017-01-16 11:39:03] [修正:2017-01-16 11:39:03] [このレビューのURL]

式神バトル漫画。
主人公の少年カガミが式神ハクと合体して怪物と戦う。

非常に間が悪い。
ありきたりなキャラと設定を大量に並べているが、読者に何を楽しませたいのかがわからない。
ハイスピードで物語が進むが全体としては退屈。
連載の途中、不人気でストーリー進行がチグハグになったのではない。
第1話からすでに怪しい。むしろよく5巻までもったものだ。

改善すべき点は明らかで、漫画の内容と構成力がつりあっていない。
盛り沢山の要素をギュウギュウに押し込みすぎている。
あるいは大量の情報を滑らかにまとめる構成力が不足している。

設定、キャラクターデザイン、物語はどれも地味だが悪くはない。
単行本20巻分ぐらいのペースで描いたなら、良い作品だったかもしれない。
おそらくは作者自身も欠点がわかっていたはずだが、
それでも最後まで描き切ったのは誠実さを感じる。
力のある作家と思うので次回作に期待。

ただ、「全開クライマックス!」という主人公の決め台詞はいくらなんでも寒すぎる。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2017-01-15 13:32:05] [修正:2017-01-15 13:32:05] [このレビューのURL]

婚期を逃しかけてジタバタもがくアラサー女子三人組の話。
自己嫌悪のセルフツッコミや焦りから来る暴走で話が動き、
七転八倒のブラックな喜劇がハイテンションで展開される。

進行に伴って話が重くなり、コメディというよりサスペンスに近い。
女友達と傷をなめ合ううちにも年を取るというプレッシャーの強まりがすごく、
このままでは何か良くない事が起きるのではないか、一発逆転のステキな事を起こさなければいけないのではないかという強迫感で気疲れする。

完全にフィクションとして楽しめばいいのだろうが、
読者を巻き込み他人事じゃないんだぞ!と煽る売り方をしているので、
なんだかそれもなぁという感じ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-10-29 17:48:44] [修正:2016-06-13 15:06:22] [このレビューのURL]

美女が日本のあちこちで美味しいものを食べる漫画。
美味しいものを食べているときは、嫌なことを忘却できる至福の時間という意図のタイトル。

正直に言って漫画がヘタ。
深いショック→美食→忘却の仕組みが第二話以降ちゃんと機能しなくなり、
読者の感情移入を置いてきぼりにして、美女が美味い美味いと言ってるだけ。
絵は丁寧で美しいが読む楽しみがない。


ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-02-23 10:54:34] [修正:2016-02-23 10:54:34] [このレビューのURL]

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