「Scrooge」さんのページ

総レビュー数: 182レビュー(全て表示) 最終投稿: 2009年07月10日

魔法が普及した王国で生まれつき全く魔力を持たない少年アスタ。
最強の魔法使い「魔法帝」を目指して肉弾バトルを繰り広げる。
仲間とともに恐ろしい敵からみんなを守れ!みたいな感じ。

目新しさは何もないが、展開が速くてスムーズ。
そのリズムの良さでどんどん読めてしまう。
既存作品をよく研究して取り込んでいる。
言ってしまえばパクリの連続だが、この作品では要素を消化して読みやすさを突き詰めているのが高評価。
単純にマンガが上手い。

とは言え、最後までオリジナリティなしというのも物足りないので、今後の展開に期待。
また、これほど技術が高いなら野心的な作品も読んでみたい気がする。
もっと複雑な話、あるいは極限まで単純な作品ならどういう漫画にするのだろうか。

後半になるとキャラが多すぎる。
ウギャー、ウワー、ウォー、ドッカーン。
予定調和がいきすぎて退屈でしかない。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2017-10-08 10:39:55] [修正:2019-01-06 08:21:50] [このレビューのURL]

舞台は大正時代の日本。鬼に家族を惨殺された少年が主人公。
半分ぐらい鬼になってしまった妹を連れて鬼と戦うバトル漫画。
主人公は仇を討ち、妹を人に戻せるだろうか?

とても良い漫画。物語の導入が丁寧。
家族を殺された悲しみや残った妹が鬼になってしまった絶望、
力を手に入れるための修行の苦しみや師匠・兄弟子の支えなど、
主人公に感情移入させるための仕掛けがみっちりと詰まっている。

鬼とのバトルも小気味よいアクションがスムーズで見やすい。
キャラクターデザインも秀逸。
鬼の禍々しさや主人公の正直さ、妹の儚くも恐ろしい美しさが、十分に表現されている。
作者の狙いではないかもしれないが、微妙にザラついた絵柄も大正時代のイメージにあっている。

かなり重たい話でスプラッタな描写も多いが、緊張を緩和するコメディリリーフも面白い。
弱虫で泣き言ばかりだが気絶すると無敵になるって便利なキャラだなぁ。

冒頭から中盤にかけてほぼ非の打ちどころがなく、誰にでもオススメできる。
ここからクライマックスへどう盛り上げていくか、連載が気になる作品のひとつ。

単行本10巻以降、似たような展開が続く。
恐ろしい敵→苦戦→味方奮闘→圧倒的にピンチ→味方死亡+主人公ボロボロ→一発逆転。
大味でメリハリが失われた。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2017-01-16 12:48:05] [修正:2019-01-06 08:17:10] [このレビューのURL]