「ジブリ好き!」さんのページ
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5点 シカゴ
田村先生の短編はこれが初めてですが、短編を読んだはずなのに、この作者は長編が天職だなぁと感じました。そんな終わり方なのです。
少年誌並みのアクション(というよりB級映画のアクションかな?)に田村先生お得意のミステリー要素&少女漫画の18番、丁寧な恋愛心理が少しずつ含まれた作品。
序盤の惹き付けが非常に上手で、謎が謎を呼び、結末にものすごく期待を抱かせてくれます。ただあまり抱きすぎると、あっさりしたラストに拍子抜けしてしまうかも。伏線回収はしてますが、全貌が明かされるわけではないので、少し物足りなさを感じるかもしれません。
また、この作者は日本橋ヨヲコ先生のように、同じとまでは言わないまでも似た造形のキャラを自分の他作品に登場させるようです。そこが苦手な人は注意。(性格と名前は全く違いますが)
全2巻の短編としてしっかりまとまってますが、自分的には期待した分種明かしにがっかり。もっとどんでん返しを期待してしまったので…
ただ、田村先生が、さまざまなタイプのキャラを描きこなせて、様々なジャンルの物語を生み出せるのだと知ることができ、先生への期待がつのるばかりです!
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[投稿:2010-03-31 00:52:07] [修正:2010-05-08 15:04:17] [このレビューのURL]
9点 いばらの王
石化して死を招く怪病・メデューサから始まる、地獄の古城脱出活劇!
中学でたまたま手にして以来、もう何度読み返したかわからないくらい大好きな思い出作品。「古城」を「脱出」するサバイバル・パニックだなんて、俺好みもいいとこ♪
パニック系特有の登場人物達の狼狽・疑心・不安、そして必死に状況打開を目指して進んいき、次第に全貌が分かってくる感覚。たまりません!
作者が言ってる通り、「低予算のハリウッド映画」って雰囲気です。いわゆるB級映画のノリなんですが、そう銘打つことで、誰でも安心して楽しめるし、ラストのご都合主義さえも「アリ」にしてしまうわけです。何よりノリやバトルこそB級感あふれていますが、この作品最大の魅力は「ミステリー」要素!
そう、ラストのどんでん返しが凄いのです!
散りばめられた伏線が、じわじわと回収されていき、終盤に真の敵・ゼウスから真実が明かされます。それだけでも十分なミステリー要素なのですが、圧巻なのは、ラストにカスミがドでかい怪物に突っ込んで知る姉妹間の秘密、隠された真実。世界観が一気にひっくり返ります。
ゲームのメタルギアシリーズに似たどんでん返し。ただ、MGSほど事実が2転3転するわけではないし、伏線も少ないのが残念。その代わり、ひっくり返り具合は凄いですよ!
全6巻という読みやすい巻数も絶妙!テンポがめちゃめちゃ良く、スピーディで無駄がない。加えて僕にジャケ買いさせた画力の高さ!また、作者はアニメ「Darker than Black」のデザイン担当者です。そのデザイン力&画力で描かれるモンスターや古城の雰囲気は、もう素晴らしいの一言!完成度の高い一品です。
世界がどうなっているかは明かされず、古城で始まり古城で終わります。そんなところもB級映画さながらですが、世界編をやって巻数が増え、また読者の期待値だけが高まっていってしまうよりは、良い終わらせ方だったかと。あの長さだったからこそ、ミステリーも前面に出てくるわけだし。
しかし、そんなこと以上に、あそこで終わらせたことには作者の意図を感じます。(詳細は以下)
今月映画化された話題作、ぜひ1度、いや2度3度とご賞味あれ!
(以下、ネタバレあり)
メデューサは、トラウマなどの強い思いにより、想像を具現化する力があります。作中では主にいばらやモンスターなどの有機物が具現化され物質化してましたが、終盤のモンスターが武器を生成していることから、無機物もできそうです。そうすると、古城という世界が現実か否か、最初から存在したものなのかどうかも怪しくなってきます。
加えて記憶をもった人も生み出せる。自我や自己の実在性も不確かなものなのです。
オマケで描かれた映画のカットのような世界や、監督のメデューサは、そうしたことを暗に示していると思います。つまり、世界がどうなっているか以前に、古城自体が世界なのかもしれないし、古城なんてものは世界のどこにもなかったかもしれないわけです。
あまりうまく言えませんでしたが、作者自身、世界を描くことの意味を感じていないことが、オマケ漫画から伝わってきました。
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[投稿:2010-01-08 01:36:05] [修正:2010-05-06 15:03:42] [このレビューのURL]
7点 夕凪の街 桜の国
2次被害から見る原爆の脅威。
2次被害から回帰される当時の悲劇。
形の上で終わった戦争も、彼女らには、広島には終わっていない。
『原爆を落とした人はわたしを見て「やった!またひとり殺せた」とちゃんと思うてくれとる?』
放射能汚染が、あの時生き残ってしまった罪を認識させる。
自らも着々と死に向かっていくのに、なんで彼女らが罪悪感など感じなければならないのか?
汚染された人間は結婚しちゃいけないのか?子孫に残るから?
そうしたテーマを含めながら、「人」として生きた彼女らの日常を鬱鬱とせずに描いた作品です。
なんてことない、人間らしい日常を描いているはずなのに、きっと読後に残るのは穏やかな心地よさではなく、痛烈に刻まれた、癒してはならない傷。
ぜひ読んでみてください。
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[投稿:2010-03-24 11:39:30] [修正:2010-05-05 19:34:39] [このレビューのURL]
8点 新世紀エヴァンゲリオン
(最新12巻読了、漫画版の感想が主ですが、少し映像版も混ざっています)
レイにアスカ、ミサトにリツコといった魅力的な女性キャラの誰よりも、物語の鍵を握るゲンドウが固執し、主人公シンジが愛されたのは、母:ユイだった。
息子らしい扱いをしてもらえず、避けながらも、父に認められたいという思いももつシンジ。
光を与えてくれたユイを溺愛するがあまり、ユイの愛情を一身に受けたシンジを妬むゲンドウ。
それでもEVAと化したユイが(パイロットとして)選び、守ったのは、シンジだった…
このいびつな親子関係が自分にとって衝撃的で魅力的だったのが、エヴァンゲリオンだ。
この作品のそこかしこに出てくる愛の形。愛に満ち溢れた作品ともいえるかもしれないが、その愛は総じて歪んでいる。そして何より、報われないのだ。
アスカの「認められたい」という気持ちは、狂った母親から娘として見てもらえなかった過去から生まれたもの。加持を愛するも叶わず、(母親の化身である)EVA弐号機とのシンクロ率が下がり、更に使徒の精神攻撃で廃人と化す。それでも立ち直りA.T.フィールドが母親の愛の形であると悟るも、ロンギヌスの槍に貫かれて果てる。それは彼女が受けた母親からの愛の脆弱さを物語っているのかもしれない。アスカほど愛に飢えたキャラクターはいない。
レイはユイの代わりに作られたもの。シンジと距離を近づけるたび、戦いの中で死に「次のレイ」に代わってしまう。ゲンドウからの愛も、レイに対してではなくユイに対するもの。
ミサトはセカンドインパクトを通じて初めて父からの愛に気付く。その後の加持との愛が父を映していると思い別れるも、次第にヨリを戻しかけていく。しかし加持は死に、自身もシンジを庇って死ぬ。ミサトさえも、愛を実現することはできなかった。
リツコは母子そろってゲンドウにふりまわされる。利用されていると知りつつも、ゲンドウへの愛から凌辱さえ甘んじて受けるほど。「女としての自分はいらない」、「女としては母を憎んでいる」という言葉とは裏腹に、ゲンドウへの愛は強く、MAGIを母親として見ていたりもする。
他にもトウジと委員長など、男女愛、親子愛、いずれもねじれていながら人間臭くもある(カヲルの同性愛も)。現代的といえばそうかもしれないが、こうも救いがないというのも珍しい。
本編の内容は、エンターテイメントとしては言わずもがな、細かいところに聖書やキリスト教を絡ませているのが遊び心満載で、奥深さも醸し出している(カバラの樹やロンギヌス、死海文書やネルフの葉のロゴなど)。
ストーリーは難解だが、アニメ版や旧劇場版はエンターテイメント性を重視せざるを得ない商業事情があったと庵野監督は言っている。そのためアクションシーンや演出は素晴らしいが、心理や内容説明が甘い。
ここで漫画の出番。
漫画版はアニメ版とは逆にアクションシーンの盛り上がりは(映像より)欠けるものの、心理や内容が充実したため物語をより楽しめる。(結論的には、両方合わせて楽しむのがベストだけど)
漫画版のポイントはアニメや旧劇場版をどこまで掘り下げて見せていけるかにかかっている。とくに漫画版が旧劇場版に追いついた今が、アニメを越えれるか否かの別れどころだ。旧劇場版は内容的にはかなり敷居が高く、エンターテイメントとしては良くても、内容はカオスだという評価が多い。至る所に聖書やキリスト教の知識が絡むが、それだけで物語やテーマが完全に理解できるわけではなく、肝心の人類補完計画も情報が少ないため自分なりの解釈しかできない(それはそれで楽しめると思うけど)。
そんなわけで、漫画に期待するものはどうしても大きくなってしまうが、エヴァの楽しみは内容だけではない。例えば上で述べた人間ドラマだけでもかなりのクオリティをもっている。難解な本編を解説しろとやっきになるよりも、せっかく漫画版で心理描写が細かく描いてくれているのだから、そちらも存分に楽しもうではないか。
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[投稿:2010-05-04 19:39:08] [修正:2010-05-04 20:00:24] [このレビューのURL]
6点 DIVE!!
飛び込みに懸ける、天才たちの青春!
誌面から飛び出てくる熱さと勢いだけで読めます。
画が強さがあるっていうよりほんわかした感じなので、日常描写は良くても試合描写では迫力に欠けるかも。それでも新人特有のがむしゃらさと勢いがカバーしてるかと。
もう少しじっくり心理描写や試合進行をして欲しかったかな。特に恋愛は中途半端だった。でもスピード感を失っても余る魅力はあまりないので、じっくり楽しむならやはり原作しかないかも。
これを読めばあなたも飛び込みしたくなる!?…いや、普通に怖いって、、
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[投稿:2010-04-30 00:36:26] [修正:2010-04-30 00:36:26] [このレビューのURL]
6点 テルマエ・ロマエ
一種の雑学漫画のようにも感じる。
ただあからさまな雑学漫画より「風呂」という身近な題材の分、説明口調のかたっ苦しい感じはせず、教えられるというより気付かされるといった印象をもつ。ギャグテイストや自然な流れ、さりげなく存在するストーリーも魅力的。
この漫画、面白いとは思うのですが、いかんせんまだたったの1巻しか発刊されていないのでまだ高評価したくない。
ましてやダヴィンチが騒ぎ立てて注目の的になってしまい、その期待を裏切らない面白さを1巻のうちにみせてしまったので、今高得点評価しすぎると、2巻以降下がる一方な気がして怖い。1巻ですら同じ展開の繰り返しだったし。
もっとさりげなく評価されれば良かったのですが、ダヴィンチのせいで1巻のインパクトを引きずってしまいそう。
まずは一歩引いた位置から様子見で。
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[投稿:2010-04-25 09:54:19] [修正:2010-04-25 09:54:19] [このレビューのURL]
8点 ハルコイ
ちはやふるのノリで、恋愛ものかぁと思っていたためあまり期待をせず読みましたが…
面白かったです。。
素直に感動できました!
思うに長さがちょうどよく、感情移入できたのだと思います。あれ以上長ければ短編の持つスピード感やピンポイントさが失われるし、あれ以上短ければ感情移入できる前に終わってしまう。ただ、最後の話だけはもう少し長めにして、話を膨らませてほしかったです。
ハルコイ:写真は伏線だと思ったけど、まさかフラグだったとは…
ラストのインパクトが凄い!ただ冷めて見るとラストさえ目につく部分もあるかと。流れに乗って読んだ時のインパクトを感じてください。
指輪の片思い:まとまりが一番良かったと思います。少女漫画らしくなくて好きです。
美彩食堂:完成度高いなぁ。
ななつの約束:いまいちかと思いきや締めが上手で負けました。
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[投稿:2010-04-06 03:05:57] [修正:2010-04-25 09:38:58] [このレビューのURL]
8点 パートナー
どんぴしゃりでした!
この「閉鎖的な異常地帯からの脱出劇」というジャンルは最高に好きです!(長編なら「いばらの王」とか)
双子の恋愛が引き剥がされ、異常地帯へいざなわれる。
伏線込みのこの一連の流れに惹きつけられて、一気に読み耽る。
狂気と絶望の渦巻く中、希望を失わず努力する3人。
それでも、運命は残酷な方へ傾いて行く…
死んだと分かっていても、心惑わされるんだなぁ…その理屈は「愛」って単純なものだけど、実際は賢みたいになっちゃうくらい、人によっては本当に深く重いものなんだろう。単純でよくあるネタだけど、やはり恋愛分野は少女漫画家の十八番、素晴らしい心理描写ですごく説得力がありました。
展開的には終始シリアスですが、適度なギャグが多く、重すぎずに読めるよう配慮されてます。「適度な」というのは、シリアス雰囲気を壊すほどではない、という意味で、大爆笑じゃなくて、あくまで重すぎないようにするためのもの。その具合が秀逸でした。
この手のジャンルでは、脱出するのはまぁ当然ですが、後日談でハッピーエンドになるものとバッドエンドになるものがあります。
この作品はかなり後味の良い仕上がりで、キャラに感情移入できただけに良かったです!
欠点は、博士がアメとムチな人なのは構わないけど、ラストで博士が双子の偽装にすぐ気付かなかったことはいただけない。自分で作ったわけだし、天才なんだからそれくらい気付くだろうし、そもそも警戒するはず。結果的に大した問題ではなかったけどね。
それにしても少女漫画は思い切りが良いというか…少年漫画や青年漫画以上のダークさがありますよね。展開やキャラの生き死になど。心理描写もうまい分、雰囲気もダークにしやすい。そこが少女漫画一番の魅力なのかなぁ。
完成度の高い短編、見かけたらぜひ手に取ってみては?
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2010-04-03 04:21:45] [修正:2010-04-25 08:59:24] [このレビューのURL]
6点 殲鬼戦記ももたま
この作者は本当に画がうまいんだけど、女性向けな感じが拭えないです。
PEACE MAKERもあんなに素晴らしい作品なのに、ファンのほとんどが女性。。というか作者自身がブログで自分は○女子だ、オタクだ、と発言してるからしょうがないのか…
とはいえそういったことを置いといて内容だけレビューさせていただくと、やはりレベルが高い作品です。
複雑な伏線。
難解で独特な、現代版桃太郎の物語。
個人的にはPEACE MAKERシリーズの方が好きですが、この作者は作品ごとに世界観や作風を完全に変えてきますので、単純比較できません。
はっきり言ってクセの強すぎる作品。合う・合わないが分かれるかも。
とりあえず完結作品がまだない作者なので、まとめ方に期待します!
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2010-01-22 01:37:00] [修正:2010-04-23 02:14:16] [このレビューのURL]
3点 夜王
ご都合主義すぎて、なんとも緊張感のない漫画になってしまっている。
最後のホストクラブ対抗戦では、予想したとおりに展開していくので、むしろ心地がいいくらいだった。
表情の表現が乏しい画からは、感動話でも感動できない。
ただ各話ともすっきりさっぱり終わらせてくれて後味は悪くないので、不思議と読んでいられる漫画でした。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2010-03-16 04:07:00] [修正:2010-04-23 01:26:58] [このレビューのURL]
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