「パンダマン」さんのページ

総レビュー数: 134レビュー(全て表示) 最終投稿: 2006年11月22日

9点 度胸星

 連載当初、度胸星ってタイトルがカッコワリーと全然サッパリ読んでなかった自分が一番カッコワリーと後日後悔しまくるくらい面白かったSFマンガ。わかりにくい例えだなーオイ

 これは未知の宇宙に挑む冒険心あふれる作品。未知の現象、未知の物体が出てくる。正当派冒険SFだ
 いや、もうこの未知具合が半端じゃない
 「こいつなにー!?」が続く。フ○ーザも真っ青の規格外が出てくるのだ

 一方で、宇宙飛行士になるために、数々の試験をクリアしていかなければいけない成長のドラマでもある
 主人公の度胸君は、死んだ父親の願いで宇宙飛行士を目指すトラック野郎
 でも、目が線な外見はさえない、マンガでよくありそうなド誠実な青年
 しかし、追い込まれた時のチラっと見せる彼の魂の輝きがすごいんです
 いや、もうこれが半端じゃないくらい輝いてる
 度胸君は作者が、マンガに描いてる架空の人物なんだ。そんなのはわかってる。
 でもヤツはほんとに生きてるようなくらいの存在感をみせつけてくれる
 ほんとにカッコイイんだ、これが

 作者の山田芳裕は、もうこれでもかってくらい直球しか投げてこない。もう全力で投げてくる。変化球なんか一切なしだ。
 それがまた、バシバシとど真ん中のストライクばっかりにくる
 ど真ん中に投げるだけの力量とイキオイが作者にはある
 これが気持ちいいのだ
 
 しかし、この作品は最初から、胸ぐら掴まされて、グイングインと振り回されて、もうこの先どうなるかわからん!!って時に、途中で試合続行不可が出やがった未完の作品
 もうこの作品の連載打ち切りほど怒り心頭した経験がない
 それだけこれが特別な光を放つ期待作だったんだからしょうがない

 だれがどう見ても未完なのでマイナス一点
 ただ未完だからといって読まないとオレみたいに後悔する人が多いので書き込みした

ナイスレビュー: 1

[投稿:2006-11-29 05:28:00] [修正:2006-11-29 05:28:00] [このレビューのURL]

 突き進めば本物になるという生き方が素晴らしい、なんちゃって侍がすべての価値観を変えていく漫画

 愛と偏見につまった侍英才教育された、なんちゃって侍の道士郎が段々と侍にみえてくるのね。道も突き進んじゃえば本物になるみたいな生き方が笑えるし、素直に感動した。
 殿や早乙女(前島)、エリタンもそれぞれ自分の生き方を貫いていく過程でどんどん本物に近づいていく。例え偽物だろうと貫いちゃえば本物なんだね。実感した
 そういう姿は、真剣だからこそ読者には滑稽だけど、同時に凄い登場人物に愛着が湧いて好きになっちゃうんだよね

 いやー笑った笑った。満足満足

ナイスレビュー: 0

[投稿:2006-11-27 00:59:28] [修正:2006-11-27 00:59:28] [このレビューのURL]

 主人公は自転車が大好きだ
坂ばっかりの街にきて、自転車で登るはめになる
そして、それすらも好きになる
 理屈じゃない
 自転車で坂を登りたいんだ
こんな気持ち、漫画で表現できないって思った

様々なチャリ馬鹿が出てくる
様々なプライドを持っている
すべてを賭けたライバル達との戦いに燃えないヤツがいるのか
熱いなぁ

ナイスレビュー: 0

[投稿:2006-11-26 05:45:44] [修正:2006-11-26 05:45:44] [このレビューのURL]

 「必死」って言葉がある。将棋では「必至」ともかかれ、次なんらかの手を行わないと必ず詰む状態を指す。だけど、この漫画には「必至」ではなく、「必死」のほうがふさわしい

 この漫画の主人公は、己の命を拳にかけざるおえない状態にあり、結果、必死にならないといけない状態だ
 命を賭けるっていうのが、どれくらいすごいパワーかちょっと想像しにくいけど、自分が知ってる例だと始皇帝の兵馬俑でそれを体験した。今でもわからないくらいの高い技術力で、すごい金属の彫刻やらデッカイ焼き物なんかが作られてたのだ。これは始皇帝の事だから職人の命かかってたよなぁーっと思わされる仕事でした

 始皇帝は中国だが、これはローマの話だ。ローマっていうと今でも参考にされるくらい進んだ政治や文化をもった国。
なんでそんな優れた所で、拳に命を賭けねばならないのか、そういう背景も丁寧に描かれてて非常に興味がわく
 試合(死合?)も非常に理論的でよく解説が入るがウンチク好きなので見ていてとても燃えるものがある

 命を賭けた修羅場を乗り越えて女の子っぽい主人公が段々とたくましくなっていく姿は、王道的な話だが、丁寧に作られていて安心して読める

ナイスレビュー: 0

[投稿:2006-11-26 05:22:30] [修正:2006-11-26 05:22:30] [このレビューのURL]

 正直、これのレビューは難しい
 初めてこれを読んだときは、あまり面白くなかった
しばらくして読み返したら、すごく面白かった
レビュー書くにあたり、また読んでみたら、もっと面白く感じた
また、この先読み返したらもっともっと面白く感じるんだろう
 間違いなく自分の中では、このマンガは「本物」だからだろう

 しかし、うーん、どこが面白いというとちょっと説明しにくい
 4巻途中くらいまでは、規則正しい教授の生活をユーモアに描いている
 化け始めるのは、この後だ

 段々とヒューマンドラマとして色濃くなってくる
 柳沢教授が、人の心の中に発見したビューティーというのかな
 美だとちょっと堅いし、美しいだと詩的すぎる。まとめたビューティーがなんか一番近い気がする
 これを魅せられた時、ものすごい感動があるのだ

 でも、人によっては美しく感じないかもしれない
 最初読んだ時のオレのように
 美は難しく、感じとれればすごい熱狂できるが、ダメな人はダメなのだ
 バトル漫画のようにわかりやすい燃えるような展開があるわけでもない
 感じ取れた人だけ熱狂できるのだ
 たぶん、これが自分の感じた柳沢教授の面白さだと思う

 はっきりしてるのは、これを読んだとき、自分はものすごく幸せな気分になれたという事だ

ナイスレビュー: 2

[投稿:2006-11-22 22:57:52] [修正:2006-11-22 22:57:52] [このレビューのURL]

 すごい爆笑した。もう腹抱えるくらい
 面白いから友達勧めたが、「どこがおもろいの?」って言われた
 いや、正直にこれの面白さが分かってよかったよ、オレ
 こんなに笑ったの最近なかったもの

 ちゃんと安心して笑えるのも、よつばの目を通したほのぼのとした世界観があってこそだと思う
 つまらなーい日常の出来事をほんとに工夫して面白くみせてくれるんだよね


 まぁ 笑いのツボとかってのもそれぞれだしね
 面白くない人には面白くないみたいです。残念

ナイスレビュー: 0

[投稿:2006-11-22 21:48:03] [修正:2006-11-22 21:48:03] [このレビューのURL]

 3年前にタイムリープしてしまった主人公が潰れるはずだった応援団を建て直す為に奮闘するというのが話の大筋。しかし、そこに行き着くまでの過程が全然予想出来ない。普通は着地点がわかる物語は魅力が半減するけど、これは着地点は見えるけど、そこまでの過程が全然わからないのが面白い。毎話クレイジーな展開でよくそこに着地したなぁっと感心してしまう。

 大体、主人公が普通の少年漫画と違う。思考はネガティブ。得意技は逆ギレ。普通だとウザすぎて見てられないけど、ネガティブ思考の末の逆ギレで超ポジティブ行動へと転身した時の行動力は見ていて気持ちいい。応援団を変えていくことで、周りの人を変えてゆき自分も知らない間に変わっていく少年漫画らしい成長物語な部分も含んでいます。
メインヒロインの団長は頭が固いが段々とその残念かわいい所を見せてくれるし、一緒にタイムリープした女の子もなんだかんだで主人公を助けてるのが見ていてかわいい。主人公を好きになっていく成績優秀な優等生は見ていて癒やされるし、出てくるヒロイン達はみんな面白いのばかり

これは自分みたいなおじさんが読んでも面白い。いやむしろ高校3年間を経験してるほうが色々うなずけるシーンが多いので面白いかもしれない。けど作者が読んで欲しいのは多分今青春まっさかりな中学・高校生達。この作品の根本的な部分には作者から学生生活を送っている学生への、大分屈折してはいるがエールが込められている。色々なキャラクター達のセリフには3年間の学生生活を後悔せずに送るための数々の名言が出てくるが、それらからその思いを感じる事ができる。ここでいくつか紹介すると

「誤解や勘違いで悩む時間がこの世で一番無駄だ」
「好きとか嫌いとかもっと人間関係を透明化すべき」
「女の為に頑張る男は総じてクズだ!!」

最後の「女の為に頑張る男は総じてクズだ!!」は衝撃的。ヒロインの為に頑張るありがちな少年漫画の主人公を全否定です。この格言は一見間違ってそうに見えるけど、大きな落とし穴があるのは大体想像が付くと思います。この名言を無視するとどうなるか。実際にこの漫画の中で実例が出てくるので、実際に読んで確認してみてください

大分変則的で、先ほど少年漫画的な部分もあると書きましたが上の格言を見てもわかるようにギリギリ少年漫画といったポジションです。すごい感動するシーンとかはないけど、あまり他の漫画では見たことないほどの青春ドタバタ劇は毎回ハラハラドキドキして面白いです。
まだまだ話は続きそうですが、今現在出ている5巻で一応の起承転結の流れが出来ていますので、読むなら5巻まで一気に読むのがおすすめです

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-08-03 20:55:15] [修正:2012-08-03 20:55:15] [このレビューのURL]

8点 Landreaall

 のほほんとしているが頭も切れて仲間思い、実行力も備えてる王位継承者の主人公とその仲間達のお話。なんでもなさそうな会話シーンが多くて、漫画自体に動きは少ないのに読ませる。これも作者の言葉選びのセンスが優れていて、会話だけで十分面白いから・・・なのかな?

 はっきり申しまして実は自分はこの漫画は面白ことは面白いのだけど厳密にはどこが面白いのかはっきりとはわかりませんでした
 世界観はどこでもありそうなファンタジー世界だし、話は劇的に盛り上がるわけでもないし、会話が面白いと書いておきながら心に残るほど熱いセリフが出てくるわけでもない。でも、この漫画は他の漫画にはないなんだか光るものがあるのは確か

 ファンタジー世界といっても、大魔法とかは出てこず中世より少し進んだ世界で現実世界に沿った世界観は色々へぇーっという所もあり面白いと思う(騎士のしきたりとか、傭兵の心得とか)。多分作者はきちっとした性格で、物事を正確に捉えて正確に伝えたいタイプの人といった感じです。だから多少正確じゃなくても許されるファンタジー世界を選んだ気がする。
 そう思ったのは話に軍馬が出てくるのだけど、大抵の漫画家は足の細いサラブレットを描いてしまうところ、この作者はしっかりとした体格で足の太い軍馬っぽいのを描いてるのだ。こんな誰にもわからないようなこだわりに作者の性格が出ていると思う
 世界観への肉付けは恐ろしく肉厚で正確です
 
 とても魅力がある漫画ですが、上手く伝えられなくて申し訳ないです。こんなつたないレビューでその魅力が少しでも伝わっているといいんですが。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-10-08 14:10:22] [修正:2011-10-08 15:32:00] [このレビューのURL]

8点 トリコ

 生きているならどんな生物でも興味ある「食」。それとバトル漫画をあわせて緊張感を出し、ついでに自然では普通の「生死」まで考させる。簡単そうで結構難しい合わせ技ができる作者の高い漫画力が光る。
 
 映画でもアニメでも漫画でも一番難しいのは食べるシーンなんだそうで、ただ「おいし?!!」で済んでいたのは昔の話。眼が肥えてきた読者にも「うまそう?」「そんなにうまいの?!」と思わせる色々な食べるシーンは必見。わけわからないやばそうな食品なのになんだか食いたくなってくる

 食材への感謝の気持ちも、狩猟民族だった日本人には普通の考え方だったけど今では忘れられてしまってる現在。こういうトリコの狩った食材への気持ちも上手く表現してて正直感心してしまった。
 海岸に打ち上げられたクジラの死体をかわいそうだから埋葬するとかわけわからないニュースが一年に一回くらいあるが、日本人ならこの漫画を読んで感謝する気持ちを忘れずにガッツリ全部おいしく食べてもらいたいものです

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-11-30 01:27:45] [修正:2010-11-30 01:27:45] [このレビューのURL]

 実はベタネタが大好きそうな作者が、自分が作り上げた世界観でどこまでのベタが許されるのか、そのギリギリを見極めようとしているかのような漫画です。巨大ロボ、宇宙、謎の巨大生物、学園モノ、ベタベタ恋愛、なんか凄そうな未来兵器用語などなど数々のベタ要素が入ってます。
 作者の世界観で加味されているせいか、巨大生物から逃げまわっている宇宙生活には妙に緊張感があります。同時に、これだけベタネタ入れて世界観が壊れないのかという別の緊張感もはらんでいてそっちにも注目です

 相変わらず、想像力かき立てる重厚な背景とSF的な小物は健在。ついでに漫☆画太郎バリのツッコミもひそかに復活。
 今回はなにも知らないベタ主人公のために、この世界の簡単な説明が入るので理解しやすいです。BLAME!みたく想像する必要はありません。ベタだけに万人向けかもしれない緊張感あふれる巨大ロボットSF漫画

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-03-25 17:20:57] [修正:2010-03-25 17:20:57] [このレビューのURL]