「パンダマン」さんのページ

総レビュー数: 134レビュー(全て表示) 最終投稿: 2006年11月22日

 自由なとらえ方ができるBLAME!でこんなとらえ方も面白いよーという遊び心があふれてます
BLAME!1巻のEX-Logを読んだ時、なんてベタなギャグが好きな作者かと思ったけど、まぁよくここまで自分で作った世界をぶっ壊すほどのベタな話をやっちゃったもんだ
 同時に漫☆画太郎先生へのオマージュ作品みたいな一面もあります
おまえどんだけ漫☆画太郎好きなんだよ!!!って全力でツッコミたくなります
他に収録されてるハードSF短編とのギャップがたまりません

巻末の本田透さんの解説もカオスがかっていて秀逸
ローOンかよ!!!って全力でツっこみたくなります

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[投稿:2010-03-25 17:15:59] [修正:2010-03-25 17:15:59] [このレビューのURL]

 野生生物のたくましさ、神秘さ、偉大さとか感じたい人におすすめの漫画

 話の中で嘘っぽいほどの動物達の能力解説とかウンチクが入るんだけど、これが凄い面白い。しかも事実に裏打ちされた情報だったりするから後でビックリすることも結構ある。
 例えば、狩りをして肉を食うシマウマが出てくるが、これも本当にいたりする。狩りをして生肉食う映像見るまで信じられなかったけど事実を元にしてたのにはビックリした。

 もちろん過剰表現や他の種だったり、フィクションの事もあるだろうからまるっきり信じるのはダメだけど、それでも作者の生物知識の奥深さには驚かされる。どこまで本当なんだろうとか考えるのも結構面白いです

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[投稿:2010-03-24 12:15:16] [修正:2010-03-24 12:15:16] [このレビューのURL]

 一クセも二クセもある音楽家達が、謎のジジイに廃工場に集められてオーケストラを始めるところまで読んだ瞬間「これは面白いんじゃ・・・」という当初の予感以上に面白かった。

 謎のジジイがマエストロとしての力を序々に見せつけ、オーケストラを作り上げていく行程は見事。
オーケストラのなんたるかや各パートの難しいところなど読んでいるだけでオーケストラの知識が付き、その世界を垣間見れる瞬間はかなりエキサイティング。

 残念なのは画力。下手じゃないんだけど表情が硬すぎる。脚本も演出も一流だけど役者が大根な映画を見ている感じ。ほったゆみ先生みたいにネームだけ書いて絵が描ける人にかかせたら漫画史に残る作品になっていたと思うだけに少し残念。まぁ味がある絵なので気にならなければ、この作品は至高の音楽漫画となりえる作品だと思います

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[投稿:2010-03-23 21:17:08] [修正:2010-03-23 21:17:08] [このレビューのURL]

 愛すべきバカ愛にあふれた漫画。バカな人達以外もいい味でてるけど愛すべきバカ達のほうが頭一つ分抜けている気がします。

 冒頭のセリフどおり、「力強い躍動」を感じられる作品で、非常にテンポがよくフットワークが軽い。ムダのないコマ割りに精一杯のムダを詰めた感じがたまらない。最初の方は特に絵が雑に見えるが画力が低いわけじゃなくむしろ高いほう。話に勢いを付けるために書き殴った結果じゃないかと思う。

 作者はこれが長期連載初めてっぽいんだけど、「もうこれで10年以上メシ食ってます」ってくらい成熟した漫画力がある。特に話の構成力が非常に高い。自然すぎて気付かなかったけど1巻と3巻の各話の配置はベテランジョッキー並の手綱さばき。引き締め方やゆるめ方のタイミング、力の強弱は絶妙で、読者心理を良く考えている。
 
 重くなりすぎず軽くなりすぎず、突っ走る時はとことん突っ走る。読者は何も考えず笑える疾走感を楽しめる漫画。

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[投稿:2010-03-23 20:29:32] [修正:2010-03-23 20:29:32] [このレビューのURL]

 ちょっと前に久々に週刊少年マガジンを読んでみたら、7割以上がスポーツ漫画という異常な状態。しかもどっかで見たことあるテイスト。そのテイストの大本と言っていいのがこの「おおきく振りかぶって」でしょう。この作品は、少なくとも講談社にとってはスポーツ漫画に革命をもたらした金字塔のようです。

 スポーツ漫画の問題はスポーツにはルールがあって、これを読者が知らないと楽しめない事です。
 この漫画以前は複雑なルールやシーンの解説はナレーションが入ったり、説明役の玄人記者なんかを登場させたり、練習試合でも現れる不自然なアナウンサーが定番でした。これらは折角盛り上げた流れを壊してしまう弱点がありました
 この作品は、ルール、ゲーム展開を全部選手達の緻密な心理戦にもって来たことで読者は試合の流れを壊さず、むしろ加速して読んでいく事ができます。しかも野球の深い部分の魅力も感じ取れるというスポーツ漫画の理想型を作り上げました。作者の緻密な心理描写が面白いところにマッチした結果なんでしょう。
 心理描写のうまさは選手をとりまく世界を描く所にも発揮。選手達の親や、友人を丁寧に描く事で、部活の空気感がうまく出ていて、ついつい学生の頃を思い出しました
 ただ、この作者は男の心理は苦手なようです。男からみると乙女回路内蔵された純情選手はちょっと違和感がありますが、まぁそれもこの作品の魅力に比べたら微々たるもの。
 これからもどんな野球の魅力を見せてくれるのか、元祖?だれでも楽しめるスポーツ漫画として楽しみです

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[投稿:2010-02-21 00:37:52] [修正:2010-02-21 00:37:52] [このレビューのURL]

 元々職人系の番組なんかが好きでよくみるんですが、元溶接工という異色の経歴を持つ作者。その作者が描く溶接工漫画。興味が出ないわけがない。
 そしてそこには、地味ながらもびっくりな溶接工ワールドが待っていた!。・・・なんだか陳腐なキャッチコピーみたいになっちゃったけど、本当にそんな感じです。溶接を知ってる人にはなんでも無いことも知らない自分には、ヘェーと思う体験談が多数ありました。

 でも一番のこの作品の魅力は、全部にわたって作者の愛情が詰まってること。作者の溶接工の仕事やキャラクターへの愛情が読んでいるだけで伝わってきます。特に女性キャラは愛らしいというか、出てくるだけでなんだか話がなごみます。絵柄も作品と非常に合ってて良い世界観をかもし出してます。

 これを読んだ後、自分の変化に気づきました。日常にある溶接部分を見ると、その裏で戦っている溶接工の日々をなんだか想像している事を。地味だけど、なんだか世界が広がった気分です。

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[投稿:2009-04-28 00:44:53] [修正:2009-04-28 00:44:53] [このレビューのURL]

 もうなんにも考えなくてひたすら面白いことを追求したノリが良い漫画って疲れた心には結構必要だと思う

 軽音部に入った少女達の日常を描いただけ、女の子度100%。系統としては「あずまんが大王」とか「らきすた」のような4コマ漫画。内容はあるようでないよう。でもそれが大事
 疲れた心にはちょうどいいです
 絵もかわいいし、キャラクターはイキイキしていて非常に愉快。
 ただ4コマというより、普通の漫画に近い感じなので4コマ嫌いの自分でも読めたのが良かった

 残念なことが1巻で一年という非常に速いペース。しかし連載ペースは遅いということ。3巻で終わっちゃうのかな、やっぱり。少し残念だ。

 アニメ化されると全然知らなかった人気作品がブックオフに並んだりするので助かります
 普段は興味ない分野なのでアニメ化されてなかったら出会っていなかったかも

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-04-10 02:06:36] [修正:2009-04-10 02:06:36] [このレビューのURL]

8点 MONSTER

 この漫画は浦沢直樹以外では極少数の作者にしか描けない作品だと思う
 ちょっと変わった話の流れで、まぁ普通の一本道のストーリー漫画なら、きれいに起承転結という流れが普通です。しかし、これは起起起と続いたり起承起承たまに転でまた起承といった、まぁ非常にテンポが悪くなりそうな作りになっている。だけど、グイグイ読者を引き込む謎が謎を呼ぶ展開や、ちゃんとその謎を解いた時に納得のいく答えを持ってきてくれるので、テンションは下がらず逆にテンポは上がる一方で一気に読んでしまう力を持っている。

 まぁ手法としてはホラーで使われいるのをサスペンスに持ってきているだけなんだけど、問題は謎解き部分に持ってくるコマの絵。
ホラーのように気持ち悪い絵や非日常的な絵でインパクトのある絵をバーンッ!っと持ってこれるならまだしも、サスペンスなので現実の世界でキャラクターなり背景なりに納得のいく絵をバーンッ!とかける人っていうのはそうそういない。
画力とか表現力、想像力とかがトップレベルでその力をフルに出さないと読者が納得いくレベルのものは出せないだろうし、そもそもそこまで期待させるような話作りや組み立てだけで非常に難しい。そういう芸当ができる漫画は、そう何人もいるわけじゃない。手法がわかってもマネできる人が非常に少ないと思う

 そんな意味でもこのモンスターは意欲的だったし、緊張感のある良い絵が一杯ある。まぁ、この後にこの手法で味をしめて20世紀少年、PLUTOへと続き、今では「浦沢節」とかいわれてるけど、他にマネできないから「浦沢節」なんて言葉もあるんだろうね。非常に高度な漫画なんだなぁーと改めて読んで思いました

ナイスレビュー: 1

[投稿:2009-02-17 11:02:56] [修正:2009-02-17 11:02:56] [このレビューのURL]

 芸能界復讐奮闘記?みたいな話
 色々なやっかいごとをガッツで乗り切る主人公は見ていて気持ちいい

 これを読んでいて菅野美穂を思い出した。菅野美穂を初めてはっきり覚えたのは「エコエコアザラク」というホラー映画。ラストの豹変する演技はもう言葉で表現できないくらい衝撃的で、主人公達だけでなく映画丸ごと喰ってしまう位パワフル。まぁ、それから売れっ子になるには時間がかからなかったのはあの映像をみれば納得せざるおえなかった。
 菅野美穂の見事な悪役っぷりなどついついこの漫画の主人公と感じが似ているのでついつい重ねてしまった。現実の女優と比べられるくらいこの主人公は生き生きしてる

 一応復讐の為に主人公は動いているという設定だから話が暗くなりそうなんだけど、ほんとどのシーンがおちゃらけているので話が暗くならず、ケラケラ笑いながら読めて読後もスッキリ。怨念が取り付いたブラック主人公には愛嬌すら感じる。笑うとこは笑うとこ。シリアスなところはシリアスなところと、ちゃんとメリハリもあって漫画にテンポがある

 難しい演技のシーンでも、コロコロ変わる表情を読んでいる側が「おおー」っと思うレベルのものに仕上げてくるあたり、この作者のレベルの高さが出ている。漫画って自分の想像したキャラクターには既に演技させてるわけだけど、それに更に演技させて、大根演技、ベテラン演技とか描き分けるのってすごい高度だと思う。読者を納得させる表情をかくとなると、もうなんか想像するだけで胃がキリキリしてくるな。
 主人公がどういう選択をしていくのか先が気になるね〜

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-02-17 10:21:06] [修正:2009-02-17 10:21:06] [このレビューのURL]

 命があるものならだれでも恐れ認めざるを得ない程強力で、原始的で残酷な力
それが暴力だ。

 日本では、未成年法のおかげで若者の将来を守る為の甘やかな法は同時に喧嘩レベルの暴力ならば容認される世界。
その世界は弱者には、時に残酷なまでの生物としての無力差を味わう世界となる

 この漫画の主人公がまさにその弱者であり、生物としての危機感ともいうべきところから、暴力の力を求め、自らの道を切り開いていく話。
 未成年であるからこそ存在が許される、残酷で甘やかで原始的な世界は一人の人間としてというよりも、一つの生物としてかなり興味深くて面白かった。

 暴力で切り開く世界、その先はどうなるのか、最後まで読み切る力があった。

 人によっては、意見のわかれる格闘ウンチクは個人敵に大好きでしたよ
 

ナイスレビュー: 0

[投稿:2006-12-02 03:52:39] [修正:2009-02-13 22:38:35] [このレビューのURL]