「Scrooge」さんのページ

6点 結界師

話の流れがどうこうというよりは、各キャラがどういった人なのかに
重点を置いた作品。単行本のおまけページの小芝居がその象徴。
大体のキャラに詳細な性格設定と作中の位置づけがなされており、
それらが矛盾しないように配慮されている。
いくつかのキャラクターに感情移入できれば楽しく読める。

天才の弟、努力型の兄、強い力と長い寿命で人間性を失う男。
といったモチーフの繰り返しが目に付く。
少年漫画のお約束といえばそうではあるが、
繰り返す度に強度が弱くなるのを避けられていない。
また物語の後半の主要キャラは設定に曖昧さや不足があり、
作中の位置づけに苦労している様が見られる。
前述の繰り返しの多さと相まって失速感を強くしている。

減点の少ない作品だが小芝居の面白さだけではやはり食い足りない。
次回作に期待。





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[投稿:2011-05-20 11:17:43] [修正:2011-05-20 11:17:43]