「bugbug」さんのページ

総レビュー数: 518レビュー(全て表示) 最終投稿: 2009年01月22日

10点 寄生獣

グロテスクな表現があり、絵も決してうまいとは言えないし、キャラクターのファッションセンスに至っては皆無で
なんとなく敬遠しがちな本作
だが、エンターテイメント性と哲学命題や環境問題を両立させ
非常に深みがあります
それでいて。10巻という短い巻数でまとめられている点は驚愕に値する
濃密だが、読みやすさを損ねないテンポを兼ね備えているも強調したい。

あまり安っぽい言葉を用いたくはないが
すべての要素がパズルのようにはまった「奇跡」のような作品

文句なしに傑作

伏線の張り方が秀逸で何度も読み返したくなる

ナイスレビュー: 3

[投稿:2009-01-22 20:58:36] [修正:2009-01-25 04:04:19] [このレビューのURL]

10点 SWWEEET

このマンガを一言で表現すると「青黒い」という言葉になると思います

トラウマやいじめが物語の鍵になっているのですが
陰鬱になりすぎないのは、作者の度量
それでいて鬱でもない、爽やかでもない、不思議なふわふわした読後感を残します

非常に好きな作品なんですが、マイナーなので読んでくれる人が増えることを願って詳細にレビュー

画力◎
非常に高いです。流行の絵柄ではないですがシンプルな太い線で読みやすい

ストーリー○
物語の本筋は双子の弟の事故をめぐるミステリーです
特に意外な結末ではないですが、納得できます

世界観◎
中学生が持つ独特の凶暴さと純心さ、強さと弱さが対比されるように描かれています

ナイスレビュー: 1

[投稿:2009-01-22 23:56:15] [修正:2009-01-22 23:56:15] [このレビューのURL]

10点 エマ

世俗描写が丁寧で、作者の英国に対する「愛」が伝わってきます
マンガという媒体では珍しい純愛モノで、始めはキャラクターに魅力を感じなかったのですが、きめ細かい心理描写につられてすっかり感情移入してしまいました

泣けます

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-01-22 22:24:17] [修正:2009-01-22 22:24:17] [このレビューのURL]

絵、世界観、ストーリー、キャラクター、伏線や謎
すべてがハイレベルで、少年漫画の完成形だと思います

エドとアルの兄弟愛・母を思う気持ち・そして禁忌を犯したことに対する自責の念には、涙が止まりません
歳をとって涙腺が緩くなったなぁと実感します

他の漫画の批判にもなってしまうのですが
例えばジャンプ系の漫画では、キャラ多すぎてバトル長すぎ現象が往々にして発生してしまいます
いわゆるドラゴンボール的なタイマン勝負が多すぎて、疲れる

その点、このマンガはバトルもテンポよく軽快にストーリーが進んでいきます
この点が大人にもファンが多い理由なんじゃないかと思ったり

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-01-22 21:42:45] [修正:2009-07-25 14:09:51] [このレビューのURL]

独特の柔らかい絵柄で綴られる
思春期一歩手前の少年少女たちの葛藤が胸に苦しい
が、読後は不快感どころか、どこかやさしい気持ちになれる

大げさな演出を用いず、淡々と物語を描写することで
一層、心の内面の葛藤に描き出す構図になっている

瑞々しくもどこかトゲのあるキャラクターに感情移入せずに読むことは可能なのだろうか。いいや(ry
細々としたセリフも非常に計算されつくしていて
一層、登場人物の個性が引き立つ

とにかく出会った瞬間に惚れこんでしまった漫画である
今までこんな漫画を読んだことはなかった。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-01-22 20:53:46] [修正:2009-06-04 03:11:41] [このレビューのURL]

9点 蟲師

生と死、倫理観などに対するメッセージもないわけではないんですが
それよりも
蟲に関わる人間の人生、日本の原風景、未知なる物への畏敬の念
こうしたテーマが情景的に描き出されていることが本作の魅力です

抽象的な感想になってしまいますが
雰囲気漫画という批評は的を得ていると思いますね
決して、悪い意味ではなく
心を洗うような漫画だと思っていただければいいかと

頭で考えるのではなく、心で感じるマンガ
こういう口上が嫌いな方も多いでしょうが
騙されたと思って読んでみることをお勧めします

ナイスレビュー: 2

[投稿:2009-01-29 21:06:00] [修正:2009-01-29 21:06:00] [このレビューのURL]

数年前ですが
アテネ五輪で体操日本代表が金メダルを獲得した際に、読み返したくなりました

原作者に森末氏を据えて、体操の描き方が絶妙ですね
少年漫画にありがちな過度のインフレに陥ることもなく
かといって、リアルを突き詰めると、非常に地味になってしまいがちなんですが
この二つの間に絶妙なバランスをとることに成功した作品です

いわゆる王道スポ根で主人公の成長が主題なんですが
好感の持てるスポーツバカでしたね。嫌味がなくすべての登場人物が爽やかです
前半では主人公のみにスポットが当たっていたのですが
後半においては、サブキャラにも感動的なエピソードや演技があり
完成度が高かったです

絵もクセのない素直な作画で、人を選びません

ちょっと褒めすぎな気もしますが
ラストの怒涛の展開は誰しもが、目頭を熱くすること請け合いで
非常にお勧めです

若い人に特に読んで欲しいなぁ

ナイスレビュー: 1

[投稿:2009-01-26 01:40:34] [修正:2009-01-28 12:32:01] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

二ノ宮知子氏得意のほのぼの系ラブコメだと思って気軽に読み始めましたが
思い違いをしていました。
もちろん、コメディの要素は十二分にあり、笑えるのですが
それ以上に、スポ根漫画です

天才的(変態的?)な才能を持つものの、音楽にのめりこめない
しかし、千秋やその他の登場人物の影響で徐々に、ピアノにのめりこんでいく
のだめの精神的な成長は凡百のスポ根漫画より、よほど情熱的に描かれています
特に、コンクールの練習でエチュードをひく場面や
RSオーケストラで音楽そのものに感銘を受けるシーンなどは
感動すら覚えます

こうした描写があるからこそ、漫画という音楽を題材にするには不向きな媒体でも
十分にクラシックのもつ魅力を伝えることができるのではないでしょうか

パリ編以降は熱量がややひいてしまったことが残念ですが
それを差し引いても傑作です

ナイスレビュー: 1

[投稿:2009-01-25 02:38:44] [修正:2009-01-25 02:38:44] [このレビューのURL]

8点 獣王星

ひいぃぃぃぃ。名作漫画なのにレビュー数少なすぎる
やっぱりこのサイトに女性寄り付いてないよ、管理人さん

遠い未来、地球という故郷を離れた人類
政治家であり科学者である両親を殺され、
主人公のトールは双子の弟とともに、極秘の存在である流刑星キマエラへ落とされる。
その星で、主人公が悩んで成長して、人類の秘密を見つけるお話

もっと簡単に一言で言うなら、少女趣味なハードSF
設定なんかやたら凝っているくせに、キャラクターの造形や関係が
これ以上ないってくらいに「少女マンガ」している。
少女マンガに免疫が多少ないと、あざと過ぎて好きになれないかも知れません

かくいう私も8点のうち7点くらいがSF部分に対する評価です。
完璧なまでの世界観、細かい設定の秀逸さ、終盤のジェットコースター感
見事です。

SFの設定とは裏腹に人物の心理描写や絵柄のインパクトのなさなど
指摘したい点は無きにしも非ずだが、
やはり補って余りある魅力がこの漫画にはあると思う

特にラストにかけて畳みかける展開で、伏線を回収しまくっていく様は
パズルのピースが埋まっていく感覚に近い。いわゆるカタルシス

ちなみに、ティズだけは唯一好感を持ちました。
おバカで明るい芯のあるショートカットキャラは文句なしにツボなんで

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-01-10 14:37:57] [修正:2011-01-10 14:39:04] [このレビューのURL]

要するに、このサイトで漫画に付けている点数って自分の好き嫌いなんだよね
と、この作品を読んで強く実感させられた。

やたらメッセージ性の強い作画担当者の持ち味はだいぶ薄く、
お寺を舞台にしたいわゆる「昼ドラ」
胸に詰まるような演出あり、寺院という世界の魅力あり、小気味のいいセリフあり、
テンポのよいストーリー展開。
うーん、批判点がみつからない。文句なしに好きだ。

完全に善人顔のキャラが普通に悪人なのは結構漫画のお約束を無視していて違和感があった
普通、悪人になった瞬間に作画も悪人っぽくするんですが、善人顔のまま。
恐らく作者は狙っていると思う。
漫画としての違和感は現実世界においては往々にあるというメッセージなのかと邪推してしまう。

毒のある鬼才が自身の毒気を極限まで薄めたら、こんなにもエンターテイメントを作れるのかと感心してしまいました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-05-21 00:50:46] [修正:2010-05-21 00:50:46] [このレビューのURL]

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