「パンダマン」さんのページ

総レビュー数: 134レビュー(全て表示) 最終投稿: 2006年11月22日

8点

 ボランティアで山岳救助をしている主人公、三歩なしでは語れない漫画
 三歩は、読み始めはさわやかなニコニコ笑顔の山男というイメージなんだけど、知れば知るほど、その懐の深さというのかでかい心は本当に山のよう。すごい深みのある人間なんだけど、全然嫌みがなく、心をゆだねてしまいたくなる大きさと強さと清々しさを持っている
 命を扱う究極の選択が迫られるなか、この三歩という主人公がどういう選択をし、どんな思いでいるのか、ここにこの作品の面白さがあるんだと思う

 三歩は救助された人の生死に関わらず「よく頑張ったね」という。この台詞に込められた意味をちゃんと理解するには自分はまだまだ先になりそうです
 10年後20年後に読んだらもっと面白くなりそう。その時が楽しみです

 このキャラクターを産みだした作者は何者なんだろう。そういう興味がでてくるほど三歩は魅力的でした

ナイスレビュー: 1

[投稿:2008-02-25 12:35:28] [修正:2008-02-25 12:35:28] [このレビューのURL]

 クオリアとは、「〜みたいな感じ」のように使われる曖昧なイメージをさす言葉

 世界に蔓延した病気のせいで、体から無機質なロボットに近づき心まで影響を受け始めてる人類と、人間以上に人間らしい感情を持つ機械人形。
 曖昧になっていく境界線。曖昧な中にあると思う、あるはずの確かなモノ。というお伽話

 この人特有の流れるような会話は、スラスラ読める。ミュージカルのように踊るような会話。こういうのも会話が弾むっていうのかな?
 お話は最初から核心をついてるんだけど、盛り上がるのはまだこの先。
 仕込みは十分。大化けしていくかもしれない。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2008-02-20 00:27:30] [修正:2008-02-20 00:27:30] [このレビューのURL]

 日本ではコメディーの評価は低く見られがち。まぁ色気とセットでとかで作られてきたから余計軽く見られる
 ハリウッドではコメディーを作れる人は一目置かれる。作るのにはセンスが必要だし、演技するのも凄い難しいことだ。コメディーができればなんでも演じられると言われているくらいで、大物俳優や演技派と言われる人にはコメディアン出身者が多いのがその証明だろう
 コメディーはすぐにそのキャラクターを理解できるほどの作りこみがないと、その先の笑いの部分に入っていけないのだ

 この作者は、原作者がいたスピンナウト以外ずーっとコメディーを描いてきた。逃げずに描いてきただけあってレベルが違う。どんなキャラクターでも作れるし、演じることもできる。
 これに出てくる大和撫子の部長さんは、今の日本ではもうファンタジーに近いくらい貴重な存在だけど嘘っぽくない。ちゃんとした存在感がある。主人公のまーくんやその他の存在感もすぐに心に残るほどの強さがある
 キャラクターのリアクションもツボを押さえてるし、話の展開、テンポ、タイミングなんかは抜群にうまい。つまらない日常の切り口から話がどんどんふくらむ展開はお見事
 やろうと思えば、もうどんな展開でも可能だろう
 一番作るのが難しいといわれてる悪人も数多く作り出してきてる。今回は変化球をつけて悪人ができるまでを読者を楽しませながらみせる余裕っぷり

 もう正直いうことない
 なんか、横綱相撲をみてるくらいの安定感
 まだ序盤だろうと、この評価は変わらないだろう
 面白いっす

ナイスレビュー: 1

[投稿:2008-02-19 13:29:28] [修正:2008-02-19 13:29:28] [このレビューのURL]

 盲目の男が最新の科学で作られた刀で少女を守り悪と戦うという日本の古典的な話を現代的にまとめた話。
 科学の部分は目をそらしたくなるくらい適当なんだけど、話はサプライズが多くて面白いし絵も綺麗

 ただなんというか、絵は綺麗なんだけど表情とかが全然甘いというか固いというか。アクションシーンが多いからごまかされそうだけど、ドラマ部分の所になった途端に急にギクシャクしてくる。うまく話の流れに絵がのっていかない感じがしてイマイチ入っていけなかった

 もうちょっと作画担当が人間的にも漫画家としても成長した時、もうワンランク深い作品になりそうなんだけど、今のところイマイチ

 いまのままでも、十分面白いアクション漫画ではあるんけど、まだ先へ行けそうだから期待

ナイスレビュー: 1

[投稿:2008-01-25 17:51:44] [修正:2008-01-25 17:51:44] [このレビューのURL]

 おおぅ、待ってましたよ、マイナージャンルを狙う河合克敏
 この人の作品では必ず出てくる、頑固親父キャラが好きなんです。
今回も、もちろん出てきてくれました。
頑固おじいちゃんだったけど…。
最近いそうでいないよね、頑固親父キャラって

 ついでに、毎回のごとく前人未踏のジャンルを狙ってくるのも好きだ。
知らない世界と出会えるってのは凄いエキサイティングな瞬間だと思う
 そして今作品で選ばれたのは書道

 ・・・・・・え?書道?
  オレ書道やってたけど漫画にできそうなネタなんてアリマシタッケ?
 と、そんな不安はどこゆく空。面白いです。書道やってながらも結構知らない知識があって勉強にもなる。

 応募した書道の作品で話をつくるやりかたや、書道でパフォーマンス勝負なんていう無茶ぶりを作品の中でかましていきます。
でも、それを納得できるレベルで無難にこなしちゃうあたり、この作者は素直に凄いと思った。と同時に、あえていばらの道を選ぶこの作者はMだと思った。間違いない

 書道でどこまで話をもっていけるのか、流行りの強気ヒロインとガチャピン顔の主人公との関係をどうやって盛り上げるのか、まだまだまだ先は楽しみだなぁー
 

ナイスレビュー: 1

[投稿:2008-01-24 01:54:39] [修正:2008-01-24 01:54:39] [このレビューのURL]

 結構典型的な漫才漫画で、ボケ担当の次女、ツッコミ役の三女、それらを見守る長女っていう位置づけで、三姉妹の学校の環境もちゃんと役柄が決まっている感じ
 次女が輝くトリックスターの役をこなしている代表選手。でもその他にもそれぞれの環境にもトリックスター的な話をかき混ぜ役の人達が多数出てきて結構にぎやかです

 この作者のすごいのは、トリックスターを一同に集合とかして話をかき混ぜても、話がグジャグジャにならずにほのぼの雰囲気にとどめているバランス感。よく考えていて素晴らしい、ってか天性の感覚なのかな、こういうのは 

 すごい面白いってわけじゃーないけど、読後がすっきりしていてテンポもいいので何回読んでも飽きなかったです、これ

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-10-20 21:27:43] [修正:2007-10-20 21:27:43] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

 サッカーってプレイする側だけじゃなくって、観る側にも結構高いスキルが要求されたりする
 ただボールだけ追ってると、ゴール前にパスをしてFWが受けてシュートというプレイがみえるだけだ。だけど、その前にはディフェンスラインを引きつけて空いたスペースを他の選手が飛び込んで、初めてゴール前のパスにチャンスが生まれてたりと、何段階にも重ねられてきたプレイの結果がそこにはある
 ボールだけじゃなく全体の流れを見てないと一つ一つのプレイの凄さがわからない結構難しい事を要求される。だから、慣れないとスーパープレイヤーのドリブルとかの個人技にしか目がいかなくなってしまう

 この漫画は、タイトルが「ファンタジスタ」というにも関わらず、そういうスーパプレイヤーの個人技や必殺技をなるべく排除して、サッカーのプレイの面白さを伝えていた漫画
 パスの意味、ポストプレイヤーの役割、スペースの作り方、そういうのを漫画の中にうまく取り込んで、だれでもわかるように教えてくれた。読んでて感心するところは多数あった

 ただ、イタリア留学して、「おお、次はディフェンスの面白さを伝えてくれるんだな(イタリアといえば非常にディフェンスを重視する玄人なプレイを喜ぶところ)」という期待は全て裏切られた
 観る側のポイントではなく、選手の苦悩や一流チームの誇りとかのヒューマンドラマな漫画になってしまった。いや、それはそれで漫画としては、間違ってないんだ。だけど、これに求めるものはもっと違うところにあったんだよ・・・と失望したのもんです

 でも一番読むサッカー漫画。見せ場が必殺技じゃなくってサッカー自体を見せているものとしては結構貴重だと思う

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-09-23 00:47:54] [修正:2007-09-23 00:47:54] [このレビューのURL]

 最初はオリジナルゲームとか考えて色々なゲームを紹介してくれる良作だった。
ギャザリングのカードゲームをパクってからは、カード売りの宣伝に使われてたなんか悲しい作品
 まぁ、そんな風に使われれば漫画描く気なくなるよな

 儲かって良かったねとしか言えないな…

ナイスレビュー: 1

[投稿:2006-12-03 18:34:12] [修正:2006-12-03 18:34:12] [このレビューのURL]

8点 ラフ

 主人公の大和圭介が、なぜか他には人当たりが良い女の子に人殺しっと言われ最悪な関係から始まるお話
 その設定に一気に引き込まれた

 初めて読んだ時すごいおもしれーが感想だった…けど、よく考えたらこれって水泳が舞台だけど、水泳の面白さは全然伝えてないんだよね
 いや、そんな事を気付かせないくらい面白いって事だ
うんっ、そうだ。
あだち充はすごい職人なのだ
 だから、スポーツ漫画っていうより、水泳を舞台にした恋愛漫画っていうのが正しいのかもしれない
 水泳の世界が見たい!って人は気分しか味わえないので注意

 微妙な人間関係の展開は見ている側をハラハラドキドキさせる

ナイスレビュー: 1

[投稿:2006-12-02 17:32:05] [修正:2006-12-02 17:32:05] [このレビューのURL]

 物語は過程が大事で、過程がちゃらんぽらんだと結果だされても全然感動できないものです
 んでも、この主人公は努力はしてるが、いきなり試合でどんどんうまくなってる結果がほとんど
 これじゃ、あんまり練習しなくっても簡単にできるスポーツって思われちゃうんじゃないかな
 ジャンプ卒業してるんだから、もうちょっと努力、友情、勝利の見せ方くらいはちゃんとして欲しい

 マンガ界では初といっていいアイススケートマンガなんだから、もうちょっと一般の人が知らないアイススケートの裏側が見たい
 技の解説がやたら多いが、そんなのでアイススケートの技の難しさが伝わるわけがない
 もうかなり技うまくなってるので、今からじゃ巻き返しは厳しいな

 後、幼稚な演出多すぎ
 狙ってるのがものすごく低年齢層なのかな
 んでも楽しめるのは小学生4年くらいまでの演出だと思った

 鈴木央は個人的に好きなんですけど、これには面白いと思える要素がほんと少ないな…

ナイスレビュー: 1

[投稿:2006-12-02 07:27:58] [修正:2006-12-02 07:27:58] [このレビューのURL]