「パンダマン」さんのページ

総レビュー数: 134レビュー(全て表示) 最終投稿: 2006年11月22日

 野生生物のたくましさ、神秘さ、偉大さとか感じたい人におすすめの漫画

 話の中で嘘っぽいほどの動物達の能力解説とかウンチクが入るんだけど、これが凄い面白い。しかも事実に裏打ちされた情報だったりするから後でビックリすることも結構ある。
 例えば、狩りをして肉を食うシマウマが出てくるが、これも本当にいたりする。狩りをして生肉食う映像見るまで信じられなかったけど事実を元にしてたのにはビックリした。

 もちろん過剰表現や他の種だったり、フィクションの事もあるだろうからまるっきり信じるのはダメだけど、それでも作者の生物知識の奥深さには驚かされる。どこまで本当なんだろうとか考えるのも結構面白いです

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[投稿:2010-03-24 12:15:16] [修正:2010-03-24 12:15:16] [このレビューのURL]

 一クセも二クセもある音楽家達が、謎のジジイに廃工場に集められてオーケストラを始めるところまで読んだ瞬間「これは面白いんじゃ・・・」という当初の予感以上に面白かった。

 謎のジジイがマエストロとしての力を序々に見せつけ、オーケストラを作り上げていく行程は見事。
オーケストラのなんたるかや各パートの難しいところなど読んでいるだけでオーケストラの知識が付き、その世界を垣間見れる瞬間はかなりエキサイティング。

 残念なのは画力。下手じゃないんだけど表情が硬すぎる。脚本も演出も一流だけど役者が大根な映画を見ている感じ。ほったゆみ先生みたいにネームだけ書いて絵が描ける人にかかせたら漫画史に残る作品になっていたと思うだけに少し残念。まぁ味がある絵なので気にならなければ、この作品は至高の音楽漫画となりえる作品だと思います

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[投稿:2010-03-23 21:17:08] [修正:2010-03-23 21:17:08] [このレビューのURL]

愛すべきバカ愛にあふれた作者が描く、禁断の愛系のバカが暴走する漫画
一巻完結だが、締めるところはちゃんと締めてるのでまとまりがいい

弟ラブな姉の暴走っぷりもいいけど、作者の知人がモデルというカナヤンの素のバカっぷりもなかなか

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[投稿:2010-03-23 20:31:41] [修正:2010-03-23 20:31:41] [このレビューのURL]

 愛すべきバカ愛にあふれた漫画。バカな人達以外もいい味でてるけど愛すべきバカ達のほうが頭一つ分抜けている気がします。

 冒頭のセリフどおり、「力強い躍動」を感じられる作品で、非常にテンポがよくフットワークが軽い。ムダのないコマ割りに精一杯のムダを詰めた感じがたまらない。最初の方は特に絵が雑に見えるが画力が低いわけじゃなくむしろ高いほう。話に勢いを付けるために書き殴った結果じゃないかと思う。

 作者はこれが長期連載初めてっぽいんだけど、「もうこれで10年以上メシ食ってます」ってくらい成熟した漫画力がある。特に話の構成力が非常に高い。自然すぎて気付かなかったけど1巻と3巻の各話の配置はベテランジョッキー並の手綱さばき。引き締め方やゆるめ方のタイミング、力の強弱は絶妙で、読者心理を良く考えている。
 
 重くなりすぎず軽くなりすぎず、突っ走る時はとことん突っ走る。読者は何も考えず笑える疾走感を楽しめる漫画。

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[投稿:2010-03-23 20:29:32] [修正:2010-03-23 20:29:32] [このレビューのURL]

 職場の人に面白い漫画ないと聞いたら薦められたがこれ。おじさんに純情恋愛物薦めるか?と思ったが面白かった。開始4ページで主役の爽子が気に入ってしまったら後はもうどっぷり。おじさん、号泣しそうなシーンもありましたよ
 この作品の魅力は一重に爽子の存在。漫画の中では気味悪がられてますが、中身は昔からだれにでも好かれる定番キャラクターなのでだれでも楽しめる内容になっていること。
 だれでも好かれる定番キャラクターってどんなのかというと簡単にいうと天使キャラクター。例を上げると、小説でいえば「赤毛のアン」、アニメで言えば「アルプスの少女ハイジ」、漫画だと「フルーツバスケット」、「家裁の人」などの主人公。もっと言っちゃえばキリストや仏陀なんかの昔から好かれてきた定番のキャラクターです。まぁここまで言えばわかると思いますが、こういう天使キャラクターはその存在感で周りの人を幸せにしていく性質をもっています。
 ただ爽子も似ているんですが違うのはまとっているのが神様オーラではなく陰気オーラ。天使キャラというより見放された神社のお地蔵様キャラ。でもそこがいままでにないキャラとしてついつい引き込まれました。
 ただそれが弱点でもあって、普通の天使キャラと違って爽子は話の中心にいないと前に出てこないこと。世界観を膨らませる為に他の人の話になると、爽子が前に出てこないので爽子がみたい読者はテンションが下がってしまいます
 まぁ、その弱点も話が進んで爽子が成長していけばなくなるのかな。けどそこまで来たら話終わっちゃうか
 個人的には「君」に思いが届いても爽子の成長がみたいのでしばらく続いて欲しいなぁ

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[投稿:2010-02-21 01:21:26] [修正:2010-02-21 01:21:26] [このレビューのURL]

 ちょっと前に久々に週刊少年マガジンを読んでみたら、7割以上がスポーツ漫画という異常な状態。しかもどっかで見たことあるテイスト。そのテイストの大本と言っていいのがこの「おおきく振りかぶって」でしょう。この作品は、少なくとも講談社にとってはスポーツ漫画に革命をもたらした金字塔のようです。

 スポーツ漫画の問題はスポーツにはルールがあって、これを読者が知らないと楽しめない事です。
 この漫画以前は複雑なルールやシーンの解説はナレーションが入ったり、説明役の玄人記者なんかを登場させたり、練習試合でも現れる不自然なアナウンサーが定番でした。これらは折角盛り上げた流れを壊してしまう弱点がありました
 この作品は、ルール、ゲーム展開を全部選手達の緻密な心理戦にもって来たことで読者は試合の流れを壊さず、むしろ加速して読んでいく事ができます。しかも野球の深い部分の魅力も感じ取れるというスポーツ漫画の理想型を作り上げました。作者の緻密な心理描写が面白いところにマッチした結果なんでしょう。
 心理描写のうまさは選手をとりまく世界を描く所にも発揮。選手達の親や、友人を丁寧に描く事で、部活の空気感がうまく出ていて、ついつい学生の頃を思い出しました
 ただ、この作者は男の心理は苦手なようです。男からみると乙女回路内蔵された純情選手はちょっと違和感がありますが、まぁそれもこの作品の魅力に比べたら微々たるもの。
 これからもどんな野球の魅力を見せてくれるのか、元祖?だれでも楽しめるスポーツ漫画として楽しみです

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[投稿:2010-02-21 00:37:52] [修正:2010-02-21 00:37:52] [このレビューのURL]

 面白い。「巌窟王」とか復讐劇が好きな自分にはたまらないものがありました

 架空のファンタージー世界が舞台で、剣と魔法とドラゴンの定番も普通に出てきます。この3つが本格的に世界観に絡めてくるとファンタジー作品は血なまぐさいものになりますが、この血なまぐささが復讐劇とよくあっている。「ベルセルク」もそうだけどファンタジーと復讐劇は相性がいいのかな?
 まぁ自分は剣や魔法なんかよりもファンタジーで一番好きなのは壮大で美しい景色や大げさな仕掛けとか背景部分のほうに目がいくんですが、この作品はそんなポイントも逃しません。美しい景色や大げさなからくりが出て来て楽しませてくれます。

 物語も壮大でこっています。でも定番は外さないので話に安定感があります。例えば出てくる悪役が本当に下衆で憎たらしい。「よっ!待ってました!」と相づちを打ちたくなるくらい定番の悪役が出てきて本当に憎たらしく描かれている。それを主人公がバッサバッサと倒していくので単純だけど気持ちがいい。そうと思えば意外な展開に話が進んでいき話の先が気になります
 主人公は最強剣士で最高の鍛冶屋で、正義感の強い男の子のロマンがつまったようなキャラクターですが、これが意外と大味にならず気にならないのは作者のうまさを感じます

 久々によく練られた復讐劇を呼んで満足です

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[投稿:2010-02-20 23:48:14] [修正:2010-02-20 23:48:14] [このレビューのURL]

 元々職人系の番組なんかが好きでよくみるんですが、元溶接工という異色の経歴を持つ作者。その作者が描く溶接工漫画。興味が出ないわけがない。
 そしてそこには、地味ながらもびっくりな溶接工ワールドが待っていた!。・・・なんだか陳腐なキャッチコピーみたいになっちゃったけど、本当にそんな感じです。溶接を知ってる人にはなんでも無いことも知らない自分には、ヘェーと思う体験談が多数ありました。

 でも一番のこの作品の魅力は、全部にわたって作者の愛情が詰まってること。作者の溶接工の仕事やキャラクターへの愛情が読んでいるだけで伝わってきます。特に女性キャラは愛らしいというか、出てくるだけでなんだか話がなごみます。絵柄も作品と非常に合ってて良い世界観をかもし出してます。

 これを読んだ後、自分の変化に気づきました。日常にある溶接部分を見ると、その裏で戦っている溶接工の日々をなんだか想像している事を。地味だけど、なんだか世界が広がった気分です。

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[投稿:2009-04-28 00:44:53] [修正:2009-04-28 00:44:53] [このレビューのURL]

 極度な潔癖症になってしまった少年。
その潔癖症が、周りの人と自分との間に大きな壁を作りだし、少年の世界を閉鎖的なものにするというアイデアが素晴らしい
 暗くなりそうなのを愛と情熱と笑いで吹き飛ばしてて全体的に明るい話で読みやすい
 こういう暗くならないように配慮してくれてるところが嬉しいね、なんだか

 閉鎖的な空間にいる少年が、冷たそうにみえて実は熱く、他人の為に自分の世界を飛び出していくのが読んでて気持ち良かった

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[投稿:2009-04-15 02:58:15] [修正:2009-04-15 02:58:15] [このレビューのURL]

 面白さを追求する小説や漫画とは目的が違う官能小説。
 その裏側というのはどうなっているのか、どういう想いで書いているのか、ちょっと興味があったので読んでみたら予想以上に面白かったです。
 馬鹿がつくほど純粋な新米編集の主人公と、主人公が尊敬する女性官能小説家とが真のエロを追求していくのに、なぜか二人の関係はやたら純粋なものっていうギャップの面白さ。これにはやられた。どうしても先が気になってついつい読んでいた

 突き詰めていくと、普通の面白さを追求するエンターテイメントも、官能小説とその方式や演出がなんら変わりがないというのが書いてあったシーンは衝撃だったし笑えました。

 まぁ内容からお子様には紹介できないけど、エロの世界がコンピュータやらインターネットを発展させた原動力であるのは確かな事だ。その原動力をまともな視点で捉えている作品というのはあまりないんじゃないでしょうか。そういう意味でも結構貴重だし、作者は大真面目で書いていると思う。まじめでまともで面白い作品だと思いました

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[投稿:2009-04-10 18:37:46] [修正:2009-04-10 18:37:46] [このレビューのURL]