「パンダマン」さんのページ

総レビュー数: 134レビュー(全て表示) 最終投稿: 2006年11月22日

8点 Landreaall

 のほほんとしているが頭も切れて仲間思い、実行力も備えてる王位継承者の主人公とその仲間達のお話。なんでもなさそうな会話シーンが多くて、漫画自体に動きは少ないのに読ませる。これも作者の言葉選びのセンスが優れていて、会話だけで十分面白いから・・・なのかな?

 はっきり申しまして実は自分はこの漫画は面白ことは面白いのだけど厳密にはどこが面白いのかはっきりとはわかりませんでした
 世界観はどこでもありそうなファンタジー世界だし、話は劇的に盛り上がるわけでもないし、会話が面白いと書いておきながら心に残るほど熱いセリフが出てくるわけでもない。でも、この漫画は他の漫画にはないなんだか光るものがあるのは確か

 ファンタジー世界といっても、大魔法とかは出てこず中世より少し進んだ世界で現実世界に沿った世界観は色々へぇーっという所もあり面白いと思う(騎士のしきたりとか、傭兵の心得とか)。多分作者はきちっとした性格で、物事を正確に捉えて正確に伝えたいタイプの人といった感じです。だから多少正確じゃなくても許されるファンタジー世界を選んだ気がする。
 そう思ったのは話に軍馬が出てくるのだけど、大抵の漫画家は足の細いサラブレットを描いてしまうところ、この作者はしっかりとした体格で足の太い軍馬っぽいのを描いてるのだ。こんな誰にもわからないようなこだわりに作者の性格が出ていると思う
 世界観への肉付けは恐ろしく肉厚で正確です
 
 とても魅力がある漫画ですが、上手く伝えられなくて申し訳ないです。こんなつたないレビューでその魅力が少しでも伝わっているといいんですが。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-10-08 14:10:22] [修正:2011-10-08 15:32:00] [このレビューのURL]

残念な人達が集まったドタバタ学園ラブコメ。
友達が少ない(というよりいない)のが残念じゃなく友達ができない残念な性格こそが見所。そんな残念な人達を生暖かく見守る話です

 必見なのは、メインヒロイン夜空を中心とした顔芸。元ネタのチョイス、キレ、イキオイに作者のセンスが光っている。これは原作の小説版では不可能な強み。思い出しては、読み返して爆笑してました

 話のテンポ、笑いのキレ、上手いのに書き殴ったような絵、所々に光るセンス。こんな新人漫画家いるわけない。というか、ここまでできる漫画家自体そんなにいない。書いてるのは間違いなく「ヒャッコ」のカトウハルアキ。最近「ヒャッコ」の休載が続いていると思ったら・・・。「バイトしてないでヒャッコ早く描けよ!!」って声が今にも聞こえてきそうだけど、こっちはこっちで笑えたので自分は文句なしです。

 まぁそれはさておき原作以上のノリと原作では見られない顔芸などもあり原作者は嬉しい反面、追い込まれてるんじゃないかなぁって勝手に想像してしまうほど予想外に良い出来でした

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-10-08 13:41:01] [修正:2011-10-08 13:41:01] [このレビューのURL]

6点 HELLSING

 ノリは悪くない
こういったノリが好きな人にはたまらないだろう
 
 読んだ後、何故か下品な笑い方をしたくなる

ナイスレビュー: 0

[投稿:2006-11-26 05:11:51] [修正:2011-06-26 00:50:47] [このレビューのURL]

8点 トリコ

 生きているならどんな生物でも興味ある「食」。それとバトル漫画をあわせて緊張感を出し、ついでに自然では普通の「生死」まで考させる。簡単そうで結構難しい合わせ技ができる作者の高い漫画力が光る。
 
 映画でもアニメでも漫画でも一番難しいのは食べるシーンなんだそうで、ただ「おいし?!!」で済んでいたのは昔の話。眼が肥えてきた読者にも「うまそう?」「そんなにうまいの?!」と思わせる色々な食べるシーンは必見。わけわからないやばそうな食品なのになんだか食いたくなってくる

 食材への感謝の気持ちも、狩猟民族だった日本人には普通の考え方だったけど今では忘れられてしまってる現在。こういうトリコの狩った食材への気持ちも上手く表現してて正直感心してしまった。
 海岸に打ち上げられたクジラの死体をかわいそうだから埋葬するとかわけわからないニュースが一年に一回くらいあるが、日本人ならこの漫画を読んで感謝する気持ちを忘れずにガッツリ全部おいしく食べてもらいたいものです

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-11-30 01:27:45] [修正:2010-11-30 01:27:45] [このレビューのURL]

 独特のほのぼの空気感はかなり好きなんですが、漫画を余り読んでない人には世界観が掴みにくい漫画です

 現実とは少し違う世界感の漫画は、その世界を何も知らない読者の目になるキャラが一話目に登場するのがセオリーですが、これは読者の目になるキャラは出てきません。一話目からこの漫画の住人達ははちょっと変わった世界に生きていて、なんとなく魔物退治してるというのはわかるんですが、あとは読者ががんばらないと理解できない世界観と価値観
 おまけにいきなり多数登場するキャラ。ほかにこういう日本妖怪退治漫画を読んでいたりすると免疫があるかもしれないけど、作者の頭にある世界をそのまま出されても読者は混乱します。有名だったイラスト家の初めての漫画ということもあるけど、ここら辺は編集者がしっかり注意して欲しい所。

 とりあえず4巻あたりで迷走は終了。キャラクターや世界観も読者が掴むのに普通の漫画よりも大分時間がかかってますが、作者のやりたかった話やほのぼのシーンも増えるのでだんだん面白くなってきます
 結構先まで話を考えているみたいだけど、序盤のような迷走ぶりは復活しないといいなぁ

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-03-28 01:20:18] [修正:2010-11-30 00:43:05] [このレビューのURL]

 定番の謎の生物が我が家に来た系で、一番有名で近い感じだと「うる星やつら」かなぁ
いわゆる水戸黄門の印籠シーンのような定番を楽しむ漫画で、神様のナギがどんな反応するのか、周りはどんな反応をするのか定番シーンを心待ちにして楽しんで読んでます
 だから、定番をパクリだなんだというのは野暮かもしれません
 コミックのカラーピンナップはギャルゲーやらの定番パロディーみたいなので、多分わかる人にはあぁそんな漫画かという合図になってるんじゃないのかな? ギャルゲーはやらないのでわからないんですけど・・・

 作者の定番のピックアップのうまさや話の作りは素直に面白いです

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-03-28 02:01:48] [修正:2010-03-28 02:03:21] [このレビューのURL]

読んでると天体観測したくなります。
これだけ星を楽しそうに観る漫画はしばらく現れそうもないから、すごい貴重なんじゃないでしょうか
石猛者なんてなおさら貴重なので、そっちの魅力も伝えて欲しいです

自分も自作望遠鏡で星を見てみたい!

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-03-28 01:06:16] [修正:2010-03-28 01:06:16] [このレビューのURL]

 実はベタネタが大好きそうな作者が、自分が作り上げた世界観でどこまでのベタが許されるのか、そのギリギリを見極めようとしているかのような漫画です。巨大ロボ、宇宙、謎の巨大生物、学園モノ、ベタベタ恋愛、なんか凄そうな未来兵器用語などなど数々のベタ要素が入ってます。
 作者の世界観で加味されているせいか、巨大生物から逃げまわっている宇宙生活には妙に緊張感があります。同時に、これだけベタネタ入れて世界観が壊れないのかという別の緊張感もはらんでいてそっちにも注目です

 相変わらず、想像力かき立てる重厚な背景とSF的な小物は健在。ついでに漫☆画太郎バリのツッコミもひそかに復活。
 今回はなにも知らないベタ主人公のために、この世界の簡単な説明が入るので理解しやすいです。BLAME!みたく想像する必要はありません。ベタだけに万人向けかもしれない緊張感あふれる巨大ロボットSF漫画

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-03-25 17:20:57] [修正:2010-03-25 17:20:57] [このレビューのURL]

 自由なとらえ方ができるBLAME!でこんなとらえ方も面白いよーという遊び心があふれてます
BLAME!1巻のEX-Logを読んだ時、なんてベタなギャグが好きな作者かと思ったけど、まぁよくここまで自分で作った世界をぶっ壊すほどのベタな話をやっちゃったもんだ
 同時に漫☆画太郎先生へのオマージュ作品みたいな一面もあります
おまえどんだけ漫☆画太郎好きなんだよ!!!って全力でツッコミたくなります
他に収録されてるハードSF短編とのギャップがたまりません

巻末の本田透さんの解説もカオスがかっていて秀逸
ローOンかよ!!!って全力でツっこみたくなります

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-03-25 17:15:59] [修正:2010-03-25 17:15:59] [このレビューのURL]

9点 BLAME!

 作者が見せたい世界を読者に見せるのではなく、読者それぞれが想像して世界を作り上げていくという変わった漫画です。

 話にはちゃんと大筋がありますが、他の部分には肉付けする自由なスペースが用意されているので、各人が勝手に脳内補完して想像を膨らませられます。それが新鮮で面白い。小説と漫画のおいしいところをとった感じ。
 だからこの作品には正しい解釈はなく、それぞれが勝手に想像して遊ぶ漫画じゃないかなと思ってます。

 まだ連載中だった当時、話を理解しようとすると脳内にブラムワールドと呼べるようなものが勝手にできあがり、脳内ブラムワールドが想像力を補助してくれるのでアニメーションを見ているような錯覚を覚えました。後半は特にセリフが減っていき、絵だけで表現されるので、その傾向が助長されます。「想像する」から「体感する」に作者がシフトチェンジさせてくれたのかもしれません。

 こんな攻撃的で刺激的な姿勢の作品が成立したのも、SFで凄く重要な背景や色々な小物達で、ずっと想像力を刺激してくれた作者の力量のおかげかもしれません。
 捉え方、見方が自由な新しい漫画を目指したフロンティア精神。想像力をかき立てる世界観。最後まで映像で語る姿勢をつらぬいた作者の精神力と生産力は脱帽モノ

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-03-25 17:12:34] [修正:2010-03-25 17:12:34] [このレビューのURL]