「ジブリ好き!」さんのページ

総レビュー数: 343レビュー(全て表示) 最終投稿: 2009年12月10日

アニメの売上数が史上最高になるなど、当初の予測をはるかに超えた人気を誇るこの作品。緻密なプロットと無駄のない展開、納得の人気です。
しかしアニメ版のシャフト&ニトロプラスのそれぞれクセの強い独特な表現・演出が物語の魅力に拍車をかけていたのに比べて漫画版はどうしても見劣りしてしまうのも事実。アニメのコミカライズではなく脚本を参考にして描いたとのことでところどころ工夫も見られるけれど、ただでさえテンポがよく無駄のないストーリーを更に圧縮してしまっているので、掘り下げの甘さや唐突さを感じるかも。

奇跡だろうが魔法だろうが、科学同様、便利なものには対価を伴ってしかるべき。都合良く進行する現実なんて、ないんだよ。
そんな思想が、濃い絶望色と残酷な展開が、鬼頭莫広に似すぎてるんだよなぁ、虚淵玄。昔マンガ・エロティスク・エフで彼の特集をした時、彼の魔法に対する考え方が全く同じ。
話もどことなく「なるたる」「ぼくらの」に似ています。
元よりニトロプラスは好きですが、虚淵信者ではないので。。しかしプロットも要素も非常に上手、これは認めざるを得ない。

きわどいSF設定やセカイ系展開もありますが話全体の中では大して重要ではありません、伏線からまとめ方までの素晴らしいがすべて。
締め方もアニメと漫画で少し違ってて、どちらも作り手のらしさが出ています。
あとは作画やキャラデザで好きな方を選べばいいと思いますが、どちらかならアニメ版をオススメしちゃう。

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[投稿:2011-05-30 19:02:09] [修正:2011-05-30 19:02:09] [このレビューのURL]

7点 金星樹

表題作の美しいことと言ったら…
ああ、美しい。
時間の流れが変わっても、変わらない愛の想いに突き動かされて。SF設定の素晴らしさと少女漫画な恋愛が完璧なほどにマッチしたラストに、ただただ、美しい…

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[投稿:2011-05-25 01:59:27] [修正:2011-05-25 01:59:27] [このレビューのURL]

最近復刻される前までは3冊で3万超えの値。
幻の作品と言われていましたが、値打ち=大作と考えて読むのは得策ではないかもしれません。相変わらず凄い作品ではありますが、この作品の価値はジョージ秋山作品群の中で重要な意味を持ちます。

「砂の風で舌がざらつくような町であった」
このフレーズが好き。
きちがいな母親に振り回される土門少年、果たして彼もきちがいなのか、はたまた王者の素質を持つ者なのか。
残酷な展開が続く前半のショックと比べ、中盤以降の穏やかさは喜ばしくも物足りないと言いましょうか。しかしあの結末は…人生への勝利なのか…老人が正しいのか…いや、おそらくは、どちらでもなくて…
なんだかもどかしいけれど、やはり衝撃作ではあるのです。

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[投稿:2011-05-25 01:37:43] [修正:2011-05-25 01:37:43] [このレビューのURL]

9点 銭ゲバ

「ザ・ムーン」や「アシュラ」など、作者の作品には過度にダークでえぐいものが多いが、そこには少なからず真理が描かれていると思う。表現的にも内容的にも問題ないとは言えないけれど、果たして人間の汚い部分、さながらコンプレックスや性悪さに目をつむって生きていくことが本当に良いことなのか。

過程もラストも、あまりに残酷でダークで、悪であり、しかし正義と呼べなくもない、倫理観をぶち壊されるような作品を、結論を、読者にぶつけてくる。これが人間なのだろうか?これが真実なのだろうか?

「ザ・ムーン」が「力こそ正義だ」という真理を提示した作品ならば、
「銭ゲバ」は「金こそ正義だ」と悟った作品だ

…と思ったが、あのラストは、考えようによっては全く逆の結論を提示したとも言えるのかもしれない。


銭ゲバ

それは金こそがこの世の全てだと悟り、罪を重ね金を集め、ほしいもの全てを手に入れた男の話

己の過去もコンプレックスも金で補ってみせた男の話

そして

誰にもその心を支配させることなく、また、支配させても良いと思える心に出会えなかった、哀れな、いや、それ故に自らの正しさを証明し、人生に勝利した男の話である。

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[投稿:2010-10-04 12:37:15] [修正:2011-05-25 00:55:31] [このレビューのURL]

「新ゴーマニ」も含め、面白いつまらないといった感想とは違う。
トピックごとに作者の持論をぶちまけるややエッセイや評論系に近い作品だが、漫画として読むのはなんかしっくりこない。別にこーゆータイプでも良いんだけど、作者の描き方とかがね…

とにかく自分に興味がある話題なら読んでみるといい。
作者に賛同する・しないに関わらず、アクの強い主張の数々に触れれば自分のその話題への意識・考え方が再認識されるだろう。イラッとくる表現や主張も多いが、鋭いものや「よくぞ言った!」と思えるものもある。
時事ネタが多いのがこれからの人には難点かも…

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[投稿:2011-05-25 00:47:48] [修正:2011-05-25 00:47:48] [このレビューのURL]

この作者の画、好きです。EREMENTAR GERADも含めて。
(萌え画なんて自己アピールもしちゃってたけど)

ただ、この作者のストーリーは微妙です。EREMENTAR GERADも含めて。
恋愛とバトルの繰り返しで、どっちもいま一つという…
しかしあのラストはこの上なく好き!バッドエンドといいきれない、切ない感じ。

僕自身スターオーシャンシリーズ好きですが、果たして原作ファンに勧めるべきかは、よくわかりません。。

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[投稿:2010-04-25 09:29:48] [修正:2011-05-08 23:47:05] [このレビューのURL]

貧乏で苦労人で成績優秀な岐阜県民・まゆ子
母船に呼ばれて一度は消えるも、結局行き場なく荏の花に住み着く最下層(アンダーセブン)の宇宙人・ニア
移民問題や異人間コミュニケーション、そんなものに負ける二人ではありません。

笑いのツボは人それぞれ、シリアスな時に漂う郷愁感は好きだけどギャグはどうも…
ギャグ漫画にはお約束の、主人公を振り回す自由奔放やりたい放題のキャラ・ニア。これが苦手…(ハレグゥのグゥとか、ネウロとか)
ただ、そんなニアに対して心を開いたのがまゆ子。この辺がうまくシリアスと絡んでいるのはわかるのだけれど。

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[投稿:2011-05-06 01:50:41] [修正:2011-05-06 01:50:41] [このレビューのURL]

美容整形の発達で、顔も身体も、大人子供も、性別も、なにもかもが好きに変えられる世界。
そんな世界を舞台にした、ファンタジックでエロチック、それでいて純真な全編描き下ろし短編集。

画も話も粗があるけれど
独立したエピソードが最後のエピソードに関わっていく様
設定・物語の画期性
毒を含んだshort trip
完成度の高い作品です。志村作品が好きな人なんかにオススメ。

オトコオンナ、アニメ、ロリータ、ブサイク…
欲しかった翼と、地のまま声と
美しく取り繕った人々の中で、素のままの自分と向き合って、自分にとっての完璧な世界を見つけ出していく…。そんなお話。

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[投稿:2011-05-05 23:47:48] [修正:2011-05-05 23:47:48] [このレビューのURL]

愛情と劣情、焦燥と衝動、それらが少しずつ溜まって、爆発する
本当の自分、って何だろう
リアルワールド
ここじゃないどこかに、それはない
だから私たちは、嘘で武装する
真実を守るために。自分のままの自分で、この世界に立つために。


共感できること、確かになぁって思うこと、リアルだなって感じること、多く描かれてます。
思想や行動だけでなく、展開やオチもリアル。ミミズがどんどん小物になっていく様もリアル。
でもそれが漫画として面白いかは微妙なところ。リアルっぽくありすぎて漫画らしくないというか…しかもかなり偏った人間しか描かれないから、かなりアクの強い思想がばんばんでてくる。この考え方、理解できない人の方が多いんじゃないだろうか。
理解できようができまいが、話として面白いとは思えないんですよね。この原作者さんの作品っていつもそう。(後味悪いオチに偏った思想、面白くない展開…)
イシデさんの画もまたアクが強い。カバーはずしたイラストなんかは好きなんだけれども。

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[投稿:2011-05-01 13:24:59] [修正:2011-05-01 13:24:59] [このレビューのURL]

実に作者らしい作品。
ジャンルと発表時期が鬼頭莫宏とかぶってしまったけれどその思想はまさに森さんそのもの。しかし他の森作品よりありがちな展開で序盤のインパクトが薄く、作画とテンポのさばさばした冷めた感じが残って、まだ面白いとは言えない状態。

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[投稿:2011-04-29 04:03:43] [修正:2011-04-29 04:03:43] [このレビューのURL]