「ジブリ好き!」さんのページ

総レビュー数: 343レビュー(全て表示) 最終投稿: 2009年12月10日

狂気と厨二な感じが見事に融和した世界観。
次から次へと抜群のスピード感で展開していくストーリーは非常によくできていて面白いです。

作者はホラーを得意とする漫画家ですが、ホラーだけではなくSF要素やセカイ系要素が強い作品。前作「美女で野獣」が全くホラー要素がなかった分意気込み過ぎたのか、ホラーというよりグロいです。摩訶不思議生物さんのおっしゃる通り、演出が狂気染みてる。

ストーリーはセカイ系に近いけれど、他のセカイ系より説明付けがわかりやすくはっきりしているのが特徴的。それ故の物足りなさもありますが、テンポが良いので飽きずに読めます。
ただ、(連載用の?)前回のあらすじがちょっとくどい。

そして何といっても、表紙のインパクトが好きですね。(「ぼくらの」(販促用イラスト)や萩尾望都の「11人いる!」とかを思い出す)

大人が感じる子供の怖さ、強さ、無邪気さ…
無垢ゆえに支配力の強い子供たち。自分が子どもだったころも、確かにグループやリーダー格がいて、力でまとめてましたね。それが魔王なんでしょう。(子供の世界はうまく描かれているのに対し、大人の世界の描写がないのが残念)


(2011年4月、追記)
最近セカイ系に類する作品が多く出回り、主人公が神(あるいはそれと同等の存在)となる結末のものも増えましたが、そういった作品が好きな方はこの作品も読んでみてはいかがでしょうか。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-05-20 02:26:57] [修正:2011-04-29 03:38:39] [このレビューのURL]

強烈なキャラクター達が織り成すサバイバル・デスゲーム!


とにかく濃いキャラ達に引き込まれました。ストーカーヒロイン・由乃はもちろん、日記所有者やその取り巻きもみんな変。話はともかく、キャラだけならトップクラスに大好きな作品です。
ジャンル自体も好きですが、徐々に尻すぼみになっていってる感は否めません。緻密さや多少の矛盾は許容範囲ですが、DEAD ENDフラグの意味のなさはよくわからないです。

しかしあまり深く考え込まず、その場の空気に混ざって楽しんでみてください。ほら、頭のネジがぶっ飛んだキャラ達と、彼らのおかしな会話や言動。何と楽しいことか!

西島「結婚してくれっ!」
みねね「私の人生は一人きりで定員なんだよっ!」
西島「俺と定員オーバーしないか?」
(9巻)

「本当にろくでもないっ!」
(2巻)

素晴らしいセンスの数々…

日記保有者の数があらかじめ決まっているので、長くはならないでしょう。テンポも悪くないので、スパッと読める作品。


(完結追記)
後半の過激さと失速感が残念でしたが、アニメ化決定にもかかわらず12巻で収めたのは英断だったと思います。全12巻、外伝含め14巻、13にまとめてくるかと思いましたが、こだわりはないようで。。
10巻でバトル終了、その後は由乃の伏線回収と締めですが、非常によくまとまてあります。
惜しむらくは、タイムリープネタやセカイ系展開が当時放映していたアニメ「まどかマギカ」とかぶってしまったことですかね。遡ればそんな作品はいくらでもあるわけで大した問題ではないのですが、時期が丸かぶりしたのは天の導きでしょうか。(天災ですが…)
オチは「花子と寓話のテラー」同様のハッピーエンドだったので、作者のポリシーなんでしょう。雪くんが身勝手な気もしましたが、大団円ということで。。

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[投稿:2009-12-10 23:26:16] [修正:2011-04-29 03:28:51] [このレビューのURL]

現代版姥捨て山

残酷で奇抜な設定の勝利。オチは予想できるかもしれませんが、ベテランの技で読まされます。

70歳以上はクジに当選しない限り生きられない世界。
不条理でありながら、どこか合理的でもあるセカイ。
おばあちゃん子な少年の精一杯の努力と車に乗ったおばあちゃんの穏やかな笑顔、守りたいという気持ちが互いに交錯してしまいすれ違った想い。

無情な結末なのに、家や日常のノスタルジックな雰囲気のためだろうか、後味が悪いというよりも物寂しさが残ります…。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-04-27 03:39:26] [修正:2011-04-27 03:39:26] [このレビューのURL]

7点 イムリ

壮大なスペクタクル
見事なSF叙事詩です。

オリジナルの世界観・用語に慣れるまで時間がかかりけど、核として描かれるのはあくまでもヒューマンドラマや心理を伴ったクーデター・革命なので、すぐになじんで没頭してしまうはず。
癖の強い画さえ大丈夫なら、文句なしに面白いと感じる作品。

まだまだ要素として深みを残していそうな、注目の一作です。

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[投稿:2011-04-23 00:46:20] [修正:2011-04-23 00:46:20] [このレビューのURL]

(2011年4月、評価変更)
今更ながらこの短編集の良さに気づけました。
表題作がデビュー作って、志村さん凄すぎる。。

放浪息子アニメ化当時は、放浪息子の原点として見直されましたが、表題作の発表は1997年のため絵柄が違います。(ちょっとやおいっぽいかな?)

新人だろうが志村ワールド全開、志村作品初心者には敷居が高そうだけど、この世界観が好きになってから読んでみると(読み直すと)、引き込まれてうっとりしちゃうよ。
長編でこの人の醸す空気感を存分に味わってから短編に入ることを勧めます。

あと、志村先生本人が登場するなかがき(あとがき)漫画は相変わらず面白い。この人のエッセイ漫画が出たら買いだなぁ

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[投稿:2011-02-08 14:10:19] [修正:2011-04-22 23:44:32] [このレビューのURL]

6点 背の眼

霊を「探求」する話。
いると信じて「研究」するのではなく、いるかどうかを「探求」するのだ。
そこに隠された物悲しい目的。
簡単に「いる」とは結論付けない、でも「いる」と信じなければやりきれない。
そんな、切ないお話…

ストーリー自体はミステリーです。伏線もわかりやすくテンポも良い。霊的な要素も含まりながら、現実とオカルトの境界をいく結末です。

真備のすごさに比べて主人公が空気。

ミステリーに関する伏線は全て回収されますが、霊的な部分の伏線は回収されません。それがこの作品の秀逸なところ。事件自体は理路整然と解決させながらも、話のある意味最大の肝であり、真備の希望でもある「霊」については一切伏線回収しません。伏線を回収しないことが、この作品の良さに繋がっているのです。
少し物足りないのだけれどね。


背の眼こそが真備の最後の希望。
けれど事件そのものに背の眼は関係なかった。
結局霊がいるのかいないのかは最後まで断定されない。
断定されないからこそ、真備はまた希望を持ち続けていられる。
そして亮平の最後の言葉は、なんとも心地よい結末で良かったです。

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[投稿:2010-05-27 02:35:27] [修正:2011-04-19 02:41:28] [このレビューのURL]

チンチロの面白さに比べて沼が残念な感じ…
面白いのだけれど…あえて…この点数で…
ざわ…ざわ…

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-12-11 02:43:50] [修正:2011-04-19 02:32:34] [このレビューのURL]

パラ読みしただけでは面白さがわからないのが漫画、単なる萌エロ枠じゃあなかった。しっかり読んで正解、面白いです。

夢とか獏とか熱血主人公とか王道バトルとか
要素を取り出すと食傷気味なのに、それらが計算的に組み合わされてるから面白い。「ダークグリーン」や「葬送曲ナイトメア」など似たテーマ・内容の作品は以前に数多くありますが、この作品は良くも悪くも今の流行りを積極的・肯定的に取り入れて、面白くなるようまとめ上げてます。

ギャグも展開もハイテンポ、伏線もわかりやすい。
アニメでは主人公が鼻につく熱血漢でしたが、漫画では絶妙な温度。
夢魔を退治するんじゃなくて追い返すって設定が好き。

画力は綺麗さとは裏腹に荒さも目立つけど、何と言ってもメリーのキャラデザはポイント。わざと崩した画になった時も好き。画のバリエーションが幅広い作者さんです。
サービスシーンもあるけど、パンツを見せないのは作者の意地だろう。

(6巻まで、追記)
唐突な展開でしたが、やはり面白い。アニメが残念だっただけに、がんばってほしい。
同人あがりの漫画家さんなだけに、がんばってる感じがこちらまで伝わってきます。

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[投稿:2011-02-01 16:29:36] [修正:2011-04-19 02:28:33] [このレビューのURL]

今までと比べ麻雀(17歩)だけですが、13巻構成は変わっていないので、テンポが遅く感じると思います。

度重なるどんでん返し的展開はやはり面白いのですが、最後のとどめのいかさまなんかはさすがにばれる気が…

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-12-11 02:50:05] [修正:2011-04-19 02:22:48] [このレビューのURL]

過激で暴力的、斬って斬って斬り捨てる!
男が出会えばどちらかは死ぬわけです。これはそーゆー漫画。

かっこよさそうでも味があっても惜しみなく退場していく、内容までもがバッサリとした感じが好きです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-04-19 02:15:22] [修正:2011-04-19 02:15:22] [このレビューのURL]