「勾玉」さんのページ

総レビュー数: 160レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年09月21日

7点 蟲師

異形のものを既存の「妖怪」ではなく
「蟲」という独自の概念に置き換えたところが秀逸。

怪異をもたらす点に於いて、妖怪と共通した存在であるにも関わらず
本作の「蟲」には、妖怪の持っているおどろおどろしさは無く、
むしろ神秘性に満ち溢れた存在として、世界を彩っている。

そして、そこから紡ぎだされる物語は幻想的で叙情的。
妖怪の跋扈する世界に行きたいかと問われれば後ずさりしてしまうが
蟲の存在する世界なら、一度くらいは覗いてみたいと思えてしまう。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-09-22 13:54:50] [修正:2016-11-18 23:55:10] [このレビューのURL]

主人公は潔いくらいの天才型キャラクター。
その為、音楽に関して挫折や苦悩といったものが殆ど描かれておらず
共感こそし辛いものの、
足枷となる生まれ育った境遇、強力なライバルの面々、思惑絡みの審査など
趣向を凝らし、何だかんだで読ませてしまう手腕がお見事。

そして何より良かったのはエピローグの濃密さ
全てに決着を付けてくれた、まさにベストエンドと言うべき終幕、
読んで良かったと思える素晴らしいフィナーレに拍手。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-11-10 09:31:11] [修正:2016-11-18 20:57:29] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

この漫画が優れているのは、主人公の棋力の向上だけでなく
主人公ヒカルの精神的な成長も丁寧に描かれている点だと思う。

当初は浅はかな考えで囲碁を初め、無神経な言動で塔矢を怒らせたヒカル。
しかし、徐々に囲碁の世界に傾倒していき、ライバル達と切磋琢磨、
そしてある事象を契機に、傷心を経てさらに囲碁への姿勢に真摯になっていく…。
設定こそ平安時代の幽霊が出てくるファンタジーだが、
この一連の流れによる主人公の成長過程は、とても自然で説得力があった。

だからこそ惜しいのは、あの終わり方
敗北は勝利への布石であってほしかった、
あそこで終わってしまった意味が未だに見出せないでいる。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-11-10 18:45:23] [修正:2016-11-18 20:50:48] [このレビューのURL]

5点 銭ゲバ

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-05-21 23:47:54] [修正:2016-05-21 23:47:54] [このレビューのURL]

まず絵が綺麗、緻密なタイプの絵ではないが
湿度を含んだ空気感や、草木の香りを伴う風の心地良さ、
暗がりを照らす淡い光源など、空気や匂い、光といった形無いものを
モノクロで表現出来る稀有な作家さんです。

ストーリーの方は取り留めの無い淡々とした日常を描いている為、
作中の登場人物、とりわけ主人公のアルファさんに
どれだけ感情移入出来るかが評価のポイントになりそう。

自分はこの作風に適合出来なかった為、アイドルの私生活を追った
プロモーションビデオでも観ているような気分になってしまいましたが、
フィーリングの合う読者ならアルファさんと同じ目線に立って
この世界に入り込み、黄昏れたり感傷的になったり出来るのだろうと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-05-21 23:18:03] [修正:2016-05-21 23:18:03] [このレビューのURL]

明治に生きる人斬りの過去を背負った剣客、という設定にはとても心惹かれるのですが
いざ戦闘が始まると、クリーチャーのような外見の敵キャラに、
まるでカードゲームのような必殺技の応酬、といった
現実離れしすぎした世界観についていけませんでした。

ひねくれずに、バトルものの少年漫画に大人向けの設定を取り入れた作品、
くらいに捉えるべきなんでしょうが、
なまじ時代背景や人物設定が良すぎるだけに、戦闘面でのギャップが凄く
「大河ドラマを観てたら怪人が出てきて、合体ロボで撃退」
くらいのアンバランスさを感じてしまい、物語に入り込めなかったです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-05-14 00:17:42] [修正:2016-05-14 01:04:24] [このレビューのURL]

銭湯の共同経営者でもある夫の突然の失踪、
その後、臨時の従業員として現れたのはどこか影のある男性、
というのが物語の導入部。
個人的には、それぞれの事象が一本の線に結びつく様な
ラストを期待してしまったので、結末は自分が求めていたものとは違いました。

しかし、登場人物の傷心した表情や仕草の描写が出色の出来で
感傷的な主人公への感情移入も自然と入っていけます。
フォークソングを聴いてるような、しんみりとセンチな気分に浸れる漫画ですね。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-07-06 12:24:45] [修正:2016-04-28 18:21:06] [このレビューのURL]

1巻で終わる鳥山明の短編は、どれももれなくこじんまりとしている、
例によってこれもその一つに加わった。
そりゃ短い話の中で大それた話なんてそうそう出来るもんじゃないけど
要するに、読んでも読まなくても一緒というのが正直な感想だ。
ストーリーにハラハラするわけでもなく、ギャグに大笑いするわけでもない
ドラゴンボールとの繋がりにしたって、ちょっとしたファンサービスの域に留まっている。

ただ、コミックスで一気読みしたから無味無臭に感じただけで
雑誌で読んでれば、合間の息抜きとしてちょうどいいユルさがあったのかもしれない。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-05-18 16:00:59] [修正:2016-04-28 09:18:37] [このレビューのURL]

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-07-16 21:27:36] [修正:2015-07-16 21:27:36] [このレビューのURL]

こういう軟派な主人公も型に嵌ってないという点では有りかな、
(好きではないですけど)
でも、最後の2巻で駄目な部分が出すぎちゃいましたね、
波乱の展開は水上のレースだけで充分ですよっと…
気付けば、最後のレースは波多野じゃなく洞口を応援してました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-07-11 23:46:57] [修正:2015-07-15 07:42:06] [このレビューのURL]