「勾玉」さんのページ

総レビュー数: 160レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年09月21日

可愛らしいタイトルと表紙に期待通りのゆるい導入部。
なのに、あれあれ?アレレ!?という間に作風がシフトチェンジ
ムズムズモヤモヤ~の中、物語は終わりを迎える。
正直、「そりゃ、ないぜ」って言いたい気持ちも多分にあるのだが
人生振り返ると、こんな形で後味悪く有耶無耶に終わってしまったことなんてざらにある。

全てが丸く収まる訳ではなかったし、失敗から反省を学べなかったこともある、
問題から目を背け、逃げ出したことも一度や二度じゃない。
そんな過去を見つめ直すには、こんなムズムズモヤモヤ~な漫画があったっていいのかもしない、
読むと気分は沈んでしまうのだけれど…。

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[投稿:2015-07-10 15:32:42] [修正:2015-07-10 15:34:17] [このレビューのURL]

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[投稿:2012-01-18 21:49:23] [修正:2014-07-22 11:07:44] [このレビューのURL]

9点 タッチ

あだち充の描く主人公と言えば、達観しすぎてて覇気に欠けるけど
いざスイッチが入ると一転して真価を発揮する飄々としたところが魅力だ。
そしてタッチの場合、このスイッチが入るきっかけとなった出来事が
他の作品より劇的であり、達也が奮起するための原動力としてこれ以上無い説得力を与えている。

ヒロインの南ちゃんも達也の頑張りを支えていく必要不可欠なキャラクターだが
それ以上に、和也の存在がこの漫画を特別なものにしてくれたと思う。

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[投稿:2014-05-18 00:18:16] [修正:2014-07-22 11:03:06] [このレビューのURL]

同作者のG戦場が受け付けなかったから敬遠してたけど
意外にも、こちらはとても楽しんで読むことが出来た。

両作品とも、メインキャラのほとんどが過去を背負ってる、ってのは共通なんだけど
G戦の方は、大人も子供も独りよがりの不幸に自己陶酔してる感があって
メンヘラ染みた登場人物達に嫌悪感を抱いちゃったんですよね、
一方こちらは過去のトラウマや人間関係を、その都度仲間同士が支え合って解決していく、
という構成になっているので、キャラの一人ひとりに好感が持てました、
その中でも、とりわけ学のキャラクターの存在は大きかった、
このキャラがいるかいないかで、この漫画の印象は大分違ってたと思います。

ただ、他の方も言われてますが
全員に恋愛描写が出てきて、少女漫画成分が強くなってるのは気になるところ
今のところ面白さに支障はきたしてないけど
男女間のドロドロは、これ以上あまり掘り下げないでほしいですね。

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[投稿:2012-09-13 16:54:55] [修正:2014-07-22 10:28:04] [このレビューのURL]

8点 渺々

海洋生物を主役にした全7編の短編集。
作中に台詞は無く、解説とモノローグのみで進行していく物語は
さながら「NHK製作の動物ドキュメンタリー」といった仕上がり。

惜しむらくは、背表紙に巻数表記があるにもかかわらず
続巻の刊行が無かったということ。
この本自体も、とうの昔に絶版となってしまったが
自分にとってはパラパラと眺めているだけで癒される
ヒーリングコミックとも言うべき貴重な一冊、
写実的で鮮やかな絵のタッチと、心地のよい巧みな語り口が
雄大な海の世界へといざなってくれます。

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[投稿:2014-05-13 01:06:24] [修正:2014-05-15 19:17:18] [このレビューのURL]

結局何が言いたかったんだろうか、作中の節々に説教臭さは感じるのに
話の筋に贅肉が付きすぎてて、いまいち何を描きたかったのかが伝わってこない。
娯楽作として捉えるなら、あのラストはいただけないし
終末ものとして見るには、ノイズが多すぎる気がする。

なかなか明かされないいくつかの謎が原動力となって
読み進めるのは苦ではなかったものの
もったいつけた謎が明かされたからといって
あの結末ではカタルシスも得られない。
最後まで有耶無耶にされている部分も多く
単に不条理なだけという作品に落ち着いてしまった。

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[投稿:2014-05-09 02:00:27] [修正:2014-05-09 02:00:27] [このレビューのURL]

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[投稿:2014-04-04 15:08:17] [修正:2014-04-11 15:18:46] [このレビューのURL]

題材になっているトレパネーションが新鮮、ホムンクルスの視覚的な表現も斬新で
見たことのない世界観に引き込まれます。
上記に加え、序盤はこの作者の鬱屈した作風も控え目なため
思わず人に薦めたくなる大衆向けの面白さもありました。

しかし、5巻あたりから主人公の内面を映し出す形で徐々に作者の地が出始め
案の定、人を選びそうなドロドロとした展開に…。
正直言って色々と気持ちの悪い作品ですが、
扱っている内容の奇抜さもあり、妙に先が気になってしまう漫画でもあります。

ラストも決して気持ちの良い幕切れではありませんが
過去を捨て、社会から逃げ、最終的には現実からも目を背けてしまった男の末路としては
あれが妥当な線なのかもしれませんね。

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[投稿:2013-09-05 19:10:21] [修正:2013-09-05 19:10:21] [このレビューのURL]

海外のアニメフォーラムでやたら高評価を得ていたのが気になり読んでみた漫画。

うん、非常に美しい物語だと思う、
一巻でよくまとまってるし、考えさせられる部分もある。
しかしながら、男女がお互いの不幸な身の上によって
惹かれあう物語は巷にいくらでもあり
この物語はそれが死刑囚という特殊な設定に置き換わっただけのようにも感じる。

コミックスの裏表紙にあらすじが書いてあるが
それを読めば、この物語の大筋と結末は大方の人が予想できるのではないだろうか
故にこの作品は、物語そのものの面白さよりも作中で2人が交わす言葉や繊細な心理描写が
どれだけ読者の心に響くかで評価が変わってくるんだと思う。

残念ながら自分の琴線に触れることはなかったが
この物語が多くの人に評価されている理由は分かる気がした。

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[投稿:2012-11-17 19:44:18] [修正:2013-03-27 14:27:14] [このレビューのURL]

現代の田舎を舞台にした妖怪譚。
妖怪を忌むべき存在として排除していくのではなく
畏敬の念を持って、対処方法を学び考えていくという
素朴で奥深い漫画となっています。

ほのぼのとした作りである一方、
厳しくも頼りになる祖父の存在は物語をグっと引き締め
また、霊媒体質という同じ悩みを共有した姉妹の絆には胸が温まります。
大袈裟な感動は無いけれど、
読んでいてじんわりと心に残る、お気に入りの作品です。

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[投稿:2012-01-26 19:27:26] [修正:2013-03-27 02:18:34] [このレビューのURL]