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「闇夜に遊ぶな子供たち」の続きも読みたいけど、出ても同人になりそういうのは実に残念な話。
ホラーMがなくなったのはやっぱり痛い。
10点、9点…個人的なバイブル、名作。
8点、7点…お気に入りの作品。
6点、5点…十分楽しめた作品。
4点以下…うーんって感じの作品。わりと適当。

6点 クーベルチュール
あらすじを見れば分かると思うが、あまりにも少女漫画っぽい設定なので手を出さずにいた作品。良い意味で裏切られた。
まずは美形のイケメン兄弟が人間でまずは安心。女性の理想像というか王子様ではないかと恐れていたのですよ。次郎はまだ謎だけど、一郎の頑なさと不器用な優しさが魅力的だった。物語への関わり具合もちょうどいい。
冬味と春味は可もなく不可もない話。普通におもしろい。
夏味と秋味は私の心の琴線に触れるものがあった。特にパートのおばちゃんの鬱屈とした感情を描いた夏味は引き込まれる。秋味のほうも少年の年上の女性への憧憬と純粋な必死さが上手く表現できていてほろっときた。
ハルコイよりは心に残った話があったのでこちらの方が印象的ではあるものの、物語としてはハートフルだが傑出してはいない辺りがやはり長編向きだなと感じる。演出と締めがうまいから短編もかなり読めはするのだけどもったいない。
話も人物もきれいすぎて隙が無さすぎるのが末次由紀の欠点。要はあまり深みが感じられない。ちはやふるは単純な少年漫画みたいなものなので問題ないが、うまく心情を描いて短いページでキャラを掘り下げることが求められる短編ではそこがどうしても目立ってしまう。
とはいえ今後楽しみな作品であることは確かです。男性にもおすすめ。
夏味の回想での客はまさか原田先生w?巻末漫画もそうだけど、こういうファンサービスはうまいなあ。クーベルチュールのチョコが、ちはやふるに登場することを期待。
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[投稿:2011-07-24 23:55:08] [修正:2011-10-27 17:56:39] [このレビューのURL]
6点 チムアポート
「チムア」それは人間と異なる者たち。魔術のような少し不思議な力を使える彼らは心ない人間から嫌われ、迫害されていた。ザーザ村に住むポートもそんなチムアの一人。多くの村の人間から酷い仕打ちを受けるも人間をどうしても嫌いにはなれない。だって人間達の中にも…。
羅川真里茂の3話からなる優しく、そして切ないファンタジー。
・戦士 ジャバ・ウー…ポートの人間の親友との交流のお話。ポートの底抜けの慈愛とジャバ・ウーの優しさを描く。
・夢語り ジョー…脱走し、ポートに匿われることになった敵国の捕虜、ジョーのお話。
・魔法使い ピノ…ジャバ・ウーが派兵先で出会った人間に絶望しているチムア・ピノのお話。
ファンタジーとしてみるとチムアは非常に可愛いけれど、全体的な出来は微妙な所。しかし羅川先生は独特な感性で難しいテーマを書ききっています。
露骨に描かれる人間の汚さ、 醜さ、だからこそ浮かび上がる美しさもあるわけで…少し退屈な序盤をしのげばドラマチックにぐいぐい話に引き込まれました。そして鳥肌が立つようなラストの美しさとほろりとくる切なさ、最高に盛り上げます。
これを見て差別や偏見に思い至らない人はいないでしょう。しかしどうしても色んなものを色眼鏡で見てしまう自分もいます。それでも出来るだけ優しくあろう、そう思わせてくれる漫画です。
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[投稿:2011-08-11 01:05:38] [修正:2011-10-27 17:56:10] [このレビューのURL]
6点 夏目友人帳
基本的に少女マンガはほとんどうけつけない自分だけど
この作品は素直に感動できた。
少女マンガにありがちな美少年いっぱい出したり
ボーイズラブっぽい要素がなかったのは大きい。
妖怪ものなのだけど、基本的には主人公である夏目と
名前を返してもらいにきた妖怪との別れが描かれている。
久々に涙腺がゆるんだりと、じーんときた。
どうしようもないことを、悩みながらも受け止め、
思い出としてとどめていく夏目がほんとにいい。
にゃんこ先生とのからみもほのぼのしていいなあと。
とりあえず読んでみて欲しい。
一話完結もの。露神や燕のはなしがお気に入り。
番外編も良かった。
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[投稿:2008-03-02 01:35:42] [修正:2011-10-27 17:54:40] [このレビューのURL]
ジョーカーのオリジン話ってこれで何回目なのかな?
キリングジョーク以来のジョーカー創生譚。
オリジンが何回も書かれるってのもおかしな話だけどそれもアメコミの特殊性ゆえ。ある意味全部極めてレベルの高い二次創作みたいなもんだもんなぁ。
ただジョーカーに関しては過去の記憶が記憶が錯乱しているということで、やつのジョークの一部と思えばもはや何でもありだね。キリングジョークと比べてはあれだが、これはこれでまた違ったジョーカーのオリジンを楽しませてもらった。
「彼は“人間存在とはあきらかに異なる化け物”だ。」
「私は人間以下の存在を相手にしているというのか?」
バットマンがゴッサム・シティに現れてから10ヶ月、犯罪者はバットマンに脅えて影を潜め、夜には時に子どもの姿さえ見られるようになった。ブルースは彼のやり方に対する手応えと街の平穏に安堵し、久々の安息を感じていた。
しかし謎の男ジャックの出現が全てを一変させる。ジャックによってブルースが今まで築いた成果、そして彼の自信は崩壊する。そして決断を迫られたバットマンは…。
デニス・コーワンの個性的で見事なアートに魅せられつつも、物語は小気味いいテンポで進み、さくさくと読まされる。バットマンの焦燥、ジョーカーの目覚め、2人の綱引きはどちらに転ぶのか。
何といっても台詞回しがいい。上で引用したような精神科医との会話を代表とした印象的な言葉には唸らされる。
少し違和感を感じたのは、ジョーカーがソシオパスとして描かれているところに所以するように思う。
作中で説明されるように、ジョーカーは、ソシオパスは理解不能というのがこの物語の中での認識だ。いわゆる純粋な悪、人ではなく病原体のようなもの。一つの解釈としておもしろいし、それは別に構わない。ただそれでいてこの物語ではジョーカーを掘り下げようとする部分も感じられる。でもそもそも理解不能を掘り下げるっておかしな話じゃないか?
またタイトルにはマッドメンという言葉がある。複数形、マッドメンというなら彼らは同じく狂気の側にいるはずだ。
でも私がこの作品から感じたのは前述したように理性と狂気の両端にバットマンとジョーカーが立って綱引きしている姿。引きずりこまれそうにはなっても同じ側にはいないように感じられる。
個人的にはそういう風に疑問に思った部分もありつつも、わりかしシンプルに楽しめるジョーカー誕生譚。爽快さもあれば、ヒーローゆえの哀愁をも漂う男の物語。
アザレロの「JOKER」とセットでジョーカー好きならおすすめしたい。キリングジョークを先に読んでおいて欲しくはあるのだけど。
ラバーズ&マッドメンの先にキリングジョークの結末があるかもしれないな、なんて想像するのも興味深い。
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[投稿:2011-10-27 00:39:23] [修正:2011-10-27 00:47:59] [このレビューのURL]
6点 ヴィリ
ヴィリは舞姫(テレプシコーラ)の第一部と第二部のつなぎとして描かれた。テレプシコーラに隠れて今一目立たないけどこれも良い作品。
東山礼奈は43歳になるが今でも日本でトップクラスのバレエダンサー。高校生の娘を持ち、バレエ団を経営する身でもある。
一時休養していた彼女であったが復帰作としてジゼルの全幕を発表することに。
バレエ団のパトロンも現れ、恋の予感も芽生えてと万事順調に思えた彼女であったが…。
「ヴィリ」とは結婚直前で亡くなった女性が精霊になったものということ。礼奈が踊る予定のジゼルにも登場する。
このタイトルから何となく内容とテーマが見えてくると思う。
テレプシコーラの第一部を見た人は分かると思うが、山岸涼子は構成がとても上手い。それは先が読めないのに後から読むと必然的だと感じられるということ。
先の展開へのきっかけというのはもちろんあるのだけど、山岸涼子の場合あまり伏線と言うのが似つかわしくない。それは勘違いであり見落としでもある。確かに提示されているものなのに、登場人物と一緒に読者まで間違ったりスルーしてしまうのだ。ゆえに事件は降って湧いたような気がするのだけど、確かに話はつながっているし、つながりがあるからこそ後悔が真実味を帯びる。
このヴィリでもそれは変わっていなくて、満たされた状態から奈落の底に落ちる話を山岸涼子は痛いほどに巧みに描く。
ジゼルというのはこの作品の解釈では、貴族の戯れの恋としてジゼルをもてあそんだアルブレヒトをヴィリとなったジゼルが許す物語だ。
作中で礼奈は彼を許せるジゼルを踊りたいと言う。愛とは許すことなのだと。
「許す」というのは一つのキーワードだろう。
辛い過去は許さないと、折り合いをつけないとその人自身を蝕んでしまう。どうしても折り合いがつかなくて鬼や化け物になってしまう童話や物語をどんなにたくさん思いつくことか。バットマンやジョーカーだって、過去を切り離せないからこそ異形の姿になってしまう。先に進めなくなってしまう。
ヴィリはそういう昔からある「許し」をモチーフにした話を現代的に分かりやすくリファインした作品と言えるだろう。許すことの意義が丁寧に描かれている。
定番だからこそ、山岸涼子の確かな実力が際立つ良い作品だった。
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[投稿:2011-10-19 23:26:06] [修正:2011-10-21 00:28:14] [このレビューのURL]
6点 日本の兄弟
日本の兄弟も青い春と同様に松本大洋の負の部分が発揮された作品だ。
でもこちらの方はともすれば抜けられずに死んでしまいそうな、そんな暗いものがある。
「何も始まらなかった一日の終わり」シリーズでは死を見つめている。
死に向かって飛ぶ青年。
初めて死を意識した少年。
死を目前にした男の回想。
それはLOVE2 MONKEY SHOWでも変わらない。
「死」は日本の…シリーズから転じて「虚無」になる。
あきらめ、都市の中での孤独感、疎外感、松本大洋の線は抽象的な寂しさを表すのが上手い。
そういう虚無感から生まれたファンタジーが日本の兄弟だろうか。そこでは勉強に意味はない。クジラが雨を降らすユートピア。
頑張って言葉で表そうとしてみたけど、難しい。それはやはり松本大洋がはっきりとしない感情を漫画にしたからかもしれないし、まだこの時は表現力がテーマに追いついていない部分もあるのかもしれない。
同一ではないが、Sunnyにも登場するハルオやはげまし学級という名前もこの作品には見られる。抽象的にならざるを得なかったのだろうか?
ダイナマイツGON GONだけはこの短編集の中での位置づけがよく分からない。わりと明るくて単純な話な気がするので他の短編とのつながりがあまり見えないのだけど。
私が一番印象深かったのは「何も始まらなかった一日の終わり」のハルオ編。
私は小さい頃、自分が初めて死を意識した日を覚えている。きっかけは忘れたが、両親も、そしていつかは自分も消えてなくなると知ってしまったことを覚えている。あまりにもショックで吐いたことを覚えている。
そういうある意味原始的な死への恐怖がこの短編集にはある。そして死は虚無と隣り合わせだ。
ちょっと怖くなるような、病んでしまうような、日本の兄弟はそんな作品。
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[投稿:2011-10-19 00:22:02] [修正:2011-10-19 00:27:43] [このレビューのURL]
6点 きのう何食べた?
この漫画を夜中に読んでいると、どうにもこうにもお腹がすいてきて困る。それくらい美味しそうってこと。
筧史朗は43歳、弁護士。生真面目で若々しい男性。
矢吹賢二は41歳、美容師。人当たりのいい少しなよっとした優しい男性。
2人は恋人…そう、彼らは共に暮らすゲイカップルなのだ!
「きのう何食べた?」は彼らが過ごす日々を、食生活を中心に描く漫画。
何といっても筧さんの料理がいい感じ。倹約家で、でも料理好きの筧さんは出来るだけお金をかけずに美味しい料理を作ろうとする。野菜やお肉などの底値を把握している所まで来るとつくづく徹底している。
でもただ生真面目じゃなくて可愛い所もあるのが憎めない。似たもの同士の佳代子さんと知り合った経緯とか笑。
で、何でこんなに美味しそうなのかなと考えた時に、やっぱり想像できるというのが大きいと思う。多くのグルメ漫画では派手で凄そうな料理が多く登場する一方で、奇抜すぎてどうにも味を想像できなかったりする。
この漫画で登場する料理は極めて一般的な料理に過ぎない。でも調理過程、筧さんの細かい工夫を詳しく描写することですっごく美味しそうに見えるのだ。知っている料理だけに食べたくなってとてもお腹がすいてくる。たまらない。
普段料理する人にとっては役に立つだろうなぁ。作りやすいだけに。
とはいえただの料理漫画ではない。調理シーンがメインとはいえ、あくまで食事は彼らの生活の一部である。彼らにも彼らの生活、悩みがあってそれらがうまく料理と関わってくる。
両親との対話や筧さんと賢二の将来についてなどゲイ関連の話から、2人の仕事や佳代子さんとの交流などの日常のエピソードまで色んな話が語られていく。あくまで理解してくれない両親や、一人の人間の前にゲイとして見られてしまう話など、現実を見据えているからストーリーが興味深い。
「きのう何食べた?」はどういう結末を迎えるのだろうか。正直さっぱり予想がつかない。
でもよしながふみはそれまでの細かい背景をつなげて最後に盛り上げるのは十八番。楽しみにしてます。
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[投稿:2011-10-13 19:28:21] [修正:2011-10-13 19:28:21] [このレビューのURL]
6点 少女椿
ひどく趣味が悪い。そして趣味が悪いものを好きな人はけっこう多い。
花売りだったみどりちゃんは、母親が亡くなってしまって独りぼっちに。困って親切だと思っていたおじさんを訪ねると、見世物小屋の芸人にされてしまう。異形のものを見世物とする尋常ならざる世界に足を踏み入れたみどりちゃんはどうなってしまうのか。
陵辱、エログロ、幻想、そして畸形畸形畸形畸形…。
兎にも角にも猟奇、そして猟奇は耽美に昇華されていく。
これぞ丸尾末広だよなぁ。もう完璧にやりきっちゃってるよこの人。
江戸川乱歩の怪奇小説の正当後継者とも言える猟奇漫画に仕上がっているわけだけど、思っていたほど読みにくくはない。それは私が乱歩の小説をそこそこ読んでいたり、事前に丸尾版の芋虫を読んでいたというのはあるかもしれない。
でも結局これは美少女が残酷な運命に翻弄される物語、薄幸の美少女の物語だ。そのように基本プロットは普遍的なものなのである程度猟奇系に耐性があれば楽しめると思う。薄幸ってレベルじゃないけどさ。
ただやっぱり存分に楽しめるのは丸尾末広の猟奇趣味が気に入っている人なのだろう。
私は乱歩の猟奇系の作品は嫌いではないけど好きでもなくて、性的倒錯を扱った人間椅子やひとでなしの恋が好みだったりする。ティム・バートンの映画にしても奇形への愛をもろに押し出したバットマン・リターンズはそれほど好きではなくて、シザーハンズやビッグフィッシュのような美しく奇形をリファインした作品の方が好きだ。
そういう人間だから私は少女椿が大好きというわけではないし、私はあなたと逆だよ、という人にこそ特に強くおすすめ出来る作品かもしれない。私だってその耽美を感じる部分が大いにあるのはもちろんだけど。
猟奇好きの人にはバイブルとなりうる作品だと思う。別に好きじゃないよという人も、もしかしたら自分の知らなかった嗜好を発見することになるかもしれない。
ああ、みどりちゃん…。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2011-10-07 23:15:12] [修正:2011-10-07 23:15:12] [このレビューのURL]
6点 JOKER
ジョーカー好きのジョーカー好きによるジョーカー好きのための…とにかくジョーカー尽くし!
ブライアン・アザレロによって一冊丸々使ってジョーカーが描かれるというファンにはこれ以上ない作品。逆に言うと何でこいつこんなにジョーカー連呼してんだなんて思った人には用はない作品でもある。
今までのバットマンコミックだったり映画「バットマン」、「ダークナイト」でジャック・ニコルソンや故ヒース・レジャーのジョーカーに魅せられた人はこのジョーカーに触れる価値が確実にある。そしてそんな人はけっこう多いはずだ。アメコミの数多いヴィラン(悪役)の中でも彼は間違いなく1番だから。
アーカム・アサイラムからジョーカーが出所する所から物語は始まる。ジョーカーがいない間に彼の縄張りはマフィア達によって山分けされていた。出所するや否やジョーカーはマフィアを次々に殺して縄張りを取り戻していく。
ビッグな大物に憧れジョーカーに付き従うチンピラ、ジョニー・フロストの視点で話は進む。ジョニーは、私達はジョーカーの何を見て何を思うのか。
ジョーカーを主題とした作品で避けては通れないのがアラン・ムーアのキリングジョークだろう。キリングジョークはムーアがジョーカーを徹底的に分解することで狂気の裏側、理屈に裏づけされた読者にも理解しうる狂気というものを見せてくれた。矛盾する言い回しのようだが、それをやってのけたのがムーアの離れ業というもの。
ではこのJOKERはどのようなジョーカーを見せてくれるのか。それは全くもって理解できないジョーカーだ。ある意味キリングジョークの真逆とも言えるジョーカー。
上で述べたようにJOKERは一介のチンピラ、ジョニーの視点で話は進む。ジョーカーはマフィアを殺す。金のためか?そうではない。権力のためか?そうでもない。ただ酒を得るために店の店員を殺したりもする。ジョニーと共に私も叫ぶ。「何で?何でよ?」
このブライアン・アザレロ版ジョーカー、引き裂けた口などビジュアル面でダークナイトとの類似点を指摘されているが全くの偶然ということ。しかし驚くほどに似ている。
でも似ているのは外見だけではなくて、その描かれ方も同様なのだ。ダークナイトにおいてバットマンへの執着を除いては彼の行動原理は語られないし、ジョーカーが語る彼の過去はその時々で全く異なる。何もかも理解できないジョーカー、そういう意味でも実に似ている。
だからJOKERはダークナイトからジョーカーだけを抽出してそのキャラクター性を楽しめるようにした作品とも言えるかもしれない。
リー・ベルメホのアートワークも見所の一つであり、またトゥーフェイスを始めとする他のヴィランの連中も独自のアレンジがなされているものが多くておもしろい。
個人的に気になったのはやっぱりハーレイ。だってハーレイ&アイビーで馬鹿かわいい感じだった彼女がこんな寡黙な美女になっちゃってんだもん笑。てかハーレイはアニメイテッドのオリジナルかと思いきや原作にも逆輸入されてたのね。今後も見れたらいいな。
ジョーカー好きには必須のバイブル。特にダークナイトが好きな人にはおすすめです。
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[投稿:2011-10-04 20:52:05] [修正:2011-10-04 20:56:23] [このレビューのURL]
6点 芋虫
これが私の初丸尾末広作品。
パノラマ島奇譚はそこまで好きな作品ではないので興味はありつつも未読。芋虫は人間椅子と並んで私のお気に入りの乱歩短編なのでこれは読むしかないと購入してみた。
確かに乱歩と丸尾末広のゴールデンコンビの魅力は存分に感じることが出来た。多分これ以上はないだろう。しかし、そもそも映像化する意義があるのかというと少し迷ってしまう所で…。
乱歩の文章というのはかなり映像的なので頭の中でイメージするのはわりと容易なわけです。ある程度自分の中でイメージがあるものを実際に漫画で見た時にそこまで衝撃があったかというとそうでもなくて、さらに自分の中にあったイメージが丸尾末広版芋虫に侵食されてしまったようで何となく悲しい。
漫画の方を読んで思ったのは、私は乱歩の作品に関しては自分の中でイメージすること自体に楽しみを感じているということ。漫画で読むとそのイメージが固定化されてしまうので、そういう意味では気に入っている芋虫よりそこまででもないパノラマ島奇譚を読んだ方が楽しめたのかな。
丸尾末広は乱歩作品を漫画化するにおいて最適ということは認める。しかし私にとって芋虫の漫画化は楽しめもしたが失ったしまったものも大きかったと言えるかもしれない。まあとりあえずパノラマ島奇譚も読みますわ。
原作未読の人が読んだらどう感じるんだろうね。ぜひ誰かレビューを書いて欲しいです。
友人にこれを見られてしまった時に、「お前大丈夫か?」、とまじな顔をされたのはいい思い出。皆さんもご注意を笑。
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[投稿:2011-09-25 17:21:07] [修正:2011-09-26 00:36:15] [このレビューのURL]
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