「鹿太郎」さんのページ

以前、ゆうき先生は横山光輝先生の作品を「頭の良い漫画」、「大人の人が描いた漫画」と評していましたが、自分がこの作品に感じた印象がまさにそれ。
ぶっ飛んだ設定やキャラクターなどは一切無く、ただたんたんと牧場での生活・競馬にかかわる雑多事を描く。
その中で、キャラクターの頭の中から生まれる次の行動がつねに常識の範囲内なので展開にも納得できる。
急転直下で驚きの連続といったものは無いけれど、キャラクターたちをここまで身近に感じることができる作品は稀少。
ゆうき先生自身が永きに渡って競馬を追い続けている「競馬ファン」なのでディティールまでリアリティが行き届いているし、一般的に難解とされる馬の作画もそこはかとなく上手い。

漫画内の空気が心地良くいつまでも作品に浸っていたい、そんな気分にさせてくれる良作。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-02-04 09:03:55] [修正:2007-02-04 09:03:55]