「勾玉」さんのページ

総レビュー数: 160レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年09月21日

大嫌いな漫画、まず主人公のモジャ男がどうしようもなく嫌い
情緒不安定で超自己中、事あるごとにすぐ泣きだし、全て悟りましたみたいな顔して
勝手に打ちひしがれてる様が溜まらなくイライラする。
そして碌に鉄男の悩みすら聞かなかったくせに、鉄男の進路変更を聞いていきなり殴る有り様、
「オレを巻き込んどいて」と言いながら自己中全開で殴りまくるモジャ男さんにドン引きさせられた。
終いには、鉄男の彼女と分かっていながら久美子をデートに誘い
挙句、何の自制も無いまま抱こうとする始末、とんだ発情野郎だ。

まあ、モジャ男は別格としても、その他のキャラも8割方嫌い。
特に主人公2人とその身内、「不器用」と言えばまだ聞こえはいいけど
要するに「メンヘラ」集団、まともな奴は一人としていない。
何しろ、鉄男親子と彼女の久美子で作中にリスカが3人もいるんだから、
読んでて頭も痛くなってくるというもの。

というか、全員が全員、他人を振り回しすぎでしょ
親父2人は、まず息子ともう少し話し合えば?
漫画ばっか描いて、碌に息子と会話もしてなかっただろうに
モジャ父がモジャ男のために漫画描いてたとか言われてもね…
美談にするには無理ありすぎるわ
モジャ男は例のごとく何か感動して泣いてたけど。

鉄男の親父の行動原理も何が何だか…、お前は息子をどうしたいのかと
妻の葬式に来て「ネームは?」じゃねえよ、そりゃ鉄男の精神もおかしくなるわ
久美子も鉄男に依存してたくせに、鉄男が一番弱ってる時期に、他の男のとこに行くとか言い出すし…
こいつら、どういう精神してんの?鬼畜かっ
かなり鉄男目線になったけど、このキャラも親父同様何考えてるかよく分からないので好きじゃない。

こんなに読んでてストレス溜まる漫画は初めてだったので驚いた。
世間での評価の高さが嘘みたいな内容。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2012-05-24 13:57:20] [修正:2012-06-06 17:18:35] [このレビューのURL]

途中からバトルに移行した漫画だけあって、全体を通して見るとまとまりがない
他の作品の影響を受けたのか、作者の価値観が変わったのか分からないが
初期の作風はヒューマンストーリーなのに
その後は妖怪退治の漫画になり、終盤にはえぐい話も描くようになる
…と言った具合にどんどん作風が変わっていく。

しかし、この作風の変化が個人的には良い方向に働いてて
暗黒武術会辺りから、敵対相手の思想や、人間性にも焦点が当たるようになり
勧善懲悪のバトル物に留まらない作品へと昇華していったのが面白い。

また、作風同様、画風も相当変化しており
トーンを多用し丁寧に描かれていた初期に比べると
後期はバトル漫画になったこともあり荒々しい描写や、手抜きとも思えるような簡素な絵も目立つ。
だが一方で、キャラの表情は徐々に洗練されていき
特に仙水編は、冨樫義博の作品の中でも、一番絵に迫力がある。
・捨て石にされた天沼を倒し、静かな怒りを感じさせる蔵馬の表情
・魔封環を使う覚悟を決めたコエンマの表情
・裏男の中で、涙し次元刀を発現させる桑原の表情
など、どれもセリフ無しでキャラクターの感情がダイレクトに伝わってくる凄味のある画に感じた。

上に挙げたように、作風、画風共に変遷の激しい作品だが
中盤以降は、「レベルE」「ハンターハンター」を思わせる捻りと黒さが加わり
凡庸なバトル漫画で終わらない、独特の魅力が備わった漫画になったと思う。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2012-01-30 21:04:06] [修正:2012-01-30 21:20:29] [このレビューのURL]

読み進めるごとに徐々に謎が解き明かされ
それと同時にまた新しい謎、新しい伏線が出てきて
少しづつ、この世界の輪郭が明らかになっていくという構成が良い。

登場人物も単純な善悪に分かれておらず
様々な立場の人物や組織が、それぞれの思惑を持って行動しており
その時々で敵対したり共闘したりと
変化していく人間関係も面白かった。

漫画という媒体で、ここまでストーリーを膨らませ、謎を散りばめながら
伏線をキチンと回収し、だれることなく物語を収束させたのは凄いと思う。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-12-01 20:12:03] [修正:2011-12-01 20:12:54] [このレビューのURL]

原爆という重い題材を扱った漫画ですが
作者の可愛らしい絵のタッチとキャラクターのおかげで
重くなりすぎず、とても読み易かったです。

先述した、内容と絵のギャップもこの漫画の魅力ですが
この漫画の一番の売りは、ストーリーの魅せ方と構成の上手さにあると思います。
「夕凪の街」「桜の国(一)(二)」の三編から成る物語は
初見では、それぞれが単独した物語のように見えるのですが
読み進めていくと、それがあるタイミングで一つの物語となり
より一層深く考えさせられるものに一変します。

この仕掛けが上手く機能していて、フィクションでありながら
説得力のある、深みのある漫画に成り得たのだと感じました。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-09-20 23:03:18] [修正:2010-09-21 09:32:41] [このレビューのURL]

この漫画のストーリーを構成している要素を五角形あるいは六角形のレーダーチャートで表現しようとすれば、
過激さという項目が突出したツノのようなグラフになるだろう。
他の項目が足りていないという訳ではなく、笑い、感動、友情、恋愛といった他の全ての要素は
この漫画にとって過激さを底上げするための材料でしかないと思えてくるからだ。
その上でストーリー展開の速さも際立っている。
「常にクライマックス」「全編サビ」そんなキャッチコピーが思い浮かぶ目まぐるしくてせわしない物語は、
その過激さと相まって登場人物達が水泡のように現れては消えていき、
少しでもコマを読み飛ばそうものなら、すぐにストーリーから置いてきぼりを食らってしまう。

当然、万人受けする類(たぐい)の漫画では無い、それどころか少年漫画という枠組みから大きくはみ出しているような気さえする、
だが、この過激さとスピード感は他の追随を許さず寄せ付けない、
好みに合致した読者にとっては唯一無二の漫画になり得るはずだ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2022-02-07 08:20:17] [修正:2022-02-07 08:28:25] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

完結しましたね。
あの結末に納得いってるの?と問われると期待が大き過ぎたせいか、
手放しに称賛しきれない部分もあるのですが、
連載中は次の話が気になってしょうがないくらいに
熱中していたのでこの評価は揺るぎません。

この漫画の凄さは色々ありますけど、中でもどんでん返しの
衝撃度は抜きん出てました、しかも一つや二つじゃなく
何重にも伏線が張り巡らされている上に、真相が明らかになると
根底から世界観が覆るような種明かしが幾つもあって、
そのつど度肝を抜かれてました。

あとは別の漫画で申し訳ないのですが、
ハンターハンターの1巻にドキドキ2択クイズというのがあって
(母親と恋人、一人しか助けられないとしたらどちらを助ける?というやつ)、
あれを読んだ時に、このさき二者択一でどちらを生かすか
選択せざるを得ない展開が来るんだろうなあとワクワクしたんですが、
まさかこの漫画で先にそれを目にすることになるとは思わなかった…、
しかもメインキャラの2人のうち、どちらを生かすかという究極の選択を
別のメインキャラに選ばせるという想定以上にハードな展開。

これもまた相当な衝撃でしたね、自分が無知なだけかもしれませんが、
他の作品でこういう究極の決断をメインキャラにさせてる漫画は
見たことないです、だって決断をさせたキャラクターには
十字架を背負わせることになるし、
見殺しにされたキャラクターのファンからは恨まれかねない、
こんなリスクの高い描写、普通の神経だったら描けないですよ、
この二者択一の展開を物語に組み込んでくれただけでも
充分に満点を付ける価値があります。

前述のどんでん返しと相まって自分にとっては
唯一無二といっていい作品の一つになりました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-05-03 23:36:28] [修正:2021-09-27 23:45:42] [このレビューのURL]

冨樫義博が幽遊白書とレベルEを連載していた頃に、
アシスタントを勤めていた著者のエッセイ漫画。

内容は本当に小ネタというか、一つ例として抜き出すと
「買出しの時に頼まれる冨樫先生の食事は主にコンビニ弁当で、
たまに定食屋の弁当を買ってくこともありました。」
といった取り留めのない内容がほとんど。

特に興味深い内容がある訳でも無く、
それぞれの話にオチが用意されている訳でも無いので
熱狂的な冨樫フリークでもない限り買わなくていい漫画だと思う。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2021-09-22 19:24:26] [修正:2021-09-22 19:24:26] [このレビューのURL]

108巻という長期連載をコメディとシリアスの両輪で見事に走破、
序盤はギャグ寄りで終盤はシリアスな展開が続いたが、
どちらに振り切っても面白くする作者の力量に感服。

完結以降も、電子版などで新たなファンを獲得し、
相当な売上を叩き出してるとのこと、
かく言う自分も電子版で読み始めたら、止まらなくなってしまい
そのまま完結まで読み続けてしまいました。

概ね最後まで楽しく読めたけど
終盤に主人公と、あるキャラとの間にわだかまりが出来、
それが最後までいまいち解消されなったのが唯一の心残りですかね。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2021-09-22 19:00:43] [修正:2021-09-22 19:00:43] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

先の読めない物語、なんて言うと決まり文句のような褒め言葉になってしまうが、
この作品の奇想天外さは今まで読んできた中でも群を抜いている。

タイトルにある通り主人公は不滅の存在であり人間ではない、
対象から刺激を受ければ物質、生命ありとあらゆるものに成り変わることが出来、
ゆくゆくはこの世界の全てを獲得し保存することが彼の使命になるという。

この設定だけでもかなり突飛な内容だがストーリーの進展のさせ方はさらにダイナミックだ。
人との出会いと別れを軸に丁寧に物語を刻んでいくのかと思いきや、
場面によっては一気に時が進むこともある、
この大胆な時の流れと千変万化の物語は手塚治虫のブッダ、火の鳥を彷彿とさせる。

漫画の神様を想起させる作品を今の時代に、
しかも週間で長期連載していることは本当に驚きだ、
話のスケールが大きいだけに間延びを感じてしまう部分もあるが、
今後の展開と結末が気になる作品である。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2021-05-25 11:27:18] [修正:2021-05-25 11:27:31] [このレビューのURL]

漫画配信サイトのピッコマにて連載している韓国人作家によるフルカラー漫画。
三流ライトノベルみたいなタイトルを見て「絶対面白くないやつだコレ…」
と思いきや意外や意外にこれが面白い。

自分はドラクエを初めとしたRPGが好きなのですが、強力な装備を入手した時や
強力なスキルを修得した時のあの高揚感をこの漫画でもそのまま味わえました、
RPGのキャラビルド的な面白さをここまで漫画に落とし込めるのは凄いなと感心します。
ストーリーの組み立ても上手く、すぐに次の話が読みたくなる引きの強さがあり
一話一話確実に楽しませてくれる秀作です。

ピッコマの「待てば0円」で読めば、100話以上を無料で読むことが出来ます。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2021-01-14 19:57:12] [修正:2021-01-15 21:16:39] [このレビューのURL]