「チーズカバオ」さんのページ

総レビュー数: 75レビュー(全て表示) 最終投稿: 2017年07月23日

典型的な「おもしろくもないが、つまらなくもない漫画」。
本当に暇で暇で仕方ない時に、目の前にこの漫画しかなければ読む程度の内容。でも、2週目以降はそれでも躊躇うかもしれない。

しかし最近の漫画やアニメ関係のアンケートによくこの作品の名が挙がっているのを目にするが、今の若年層にはこの程度の作品がそんなにもてはやされてしまうのかと思うと、少年漫画の未来に少し不安を感じる。

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[投稿:2023-04-11 10:39:41] [修正:2023-04-11 10:41:18] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

ジャンププラスという媒体で短期決戦というスタイルにしっかり噛み合った作品。上下巻の2冊構成なので間延びは殆ど無く、逆に足りない部分は勢いで押し切る力業が功を奏している。漫画というよりは、2時間のアニメ映画のような作りになっている。
ラストは賛否両論のようだが、タコピーの健気さを描くという点に重点を置くのであれば全然アリだと思う。特にティーンエイジャーの読者とかにはこれくらいの展開の方が、ストレートに刺さるのではないだろうか。
話題になるだけあって、中々面白かった。

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[投稿:2022-09-02 14:28:28] [修正:2022-09-02 14:28:28] [このレビューのURL]

GUN BLAZE WESTで手痛い打切りを食らった和月伸宏が、当時のジャンプのカラーで戦うために全力で創り出したと思われる作品。
特に自分の弟子であった尾田栄一郎や武井宏之といった所謂「和月組」がジャンプの主力となり、彼らの作風が紙面全体に波及していった中で、
意外と頑固な創作スタンスを貫いていた和月が、プロとして生きるために過去の自分の作風を越えようとしたことが見て取れる。
結果として一線級の作品には及ばなかったものの、独特の味がある一作になったと思う。

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[投稿:2021-10-03 22:37:53] [修正:2021-10-03 22:37:53] [このレビューのURL]

秋本治の多岐にわたる知識量と、普遍的な日本人の笑いのツボを突くセンスの2点が無ければ成立しない作品。そのためか、40年の超長期連載にも関わらず、この作風を継承する漫画家が未だに現れていない(ミリタリコメディー要素はうすね正俊にも通じているかもしれないが)。

博学な作者によりチョイスされたリアリティのある題材を、荒唐無稽な両津が木っ端微塵にするという振れ幅が、たまらなく面白い。
ギャグ漫画は人により笑いのツボが分かれるところだが、こち亀は話題や表現自体はオーソドックスなので、誰でも読みやすい点も素晴らしい。

後半のネタ切れ感やパンチ力不足は否めないが、それを差し引いても偉大な作品である。
というか、40年間の週刊連載を無休載でやり遂げること自体、漫画界最高の偉業の一つである。

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[投稿:2021-02-11 11:36:12] [修正:2021-02-11 11:36:12] [このレビューのURL]

タイトルに嘘偽りなし。
雰囲気漫画に属すると思うが、作者の技術とセンスにより極めて高い完成度に仕上がっている。
構成や描写力が超ハイレベルなので、この手の作品が好きな人にとってはバイブルになり得る。
雰囲気漫画では屈指の「すごい漫画」。

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[投稿:2020-11-28 08:03:38] [修正:2020-11-28 08:06:53] [このレビューのURL]

藤子不二雄をリスペクトしたであろう作風に高度なオタク要素を混ぜ合わせたことで奇跡的な相乗効果が生まれ、唯一無二の面白味が引き出されている。
ケロロ軍曹(と、その部下たち)という珍妙なキャラクターはその滑稽さで絶妙にオタクの笑いのツボを付きまくってくるし、日向家等のメイン人間キャラも笑いに萌えにと八面六臂の活躍を見せる。
ただし、それも10巻くらいまでの話である。

20巻近くなったあたりからは長期連載によるネタ切れと、アニメ化により獲得した低年齢層読者への考慮か、話のクオリティーがガタ落ちしてしまっている。
さらに、尺稼ぎなのか作者の趣味なのかはわからないが、大長編ドラえもんを意識して失敗したかのようなしょうもないエピソードが大半を占め、読むことが苦痛になってしまっている。

今でもたまに面白い回はあるが、それらは基本的に序盤のノリに準じたものであり、中盤以降生まれた要素はことごとく作品の面白さを損なわせていると言わざるを得ない。

基本的にはケロロ小隊と日向家やその友人たちの間で繰り広げられるミニマムな侵略闘争をやっていれば、それだけで充分に面白いんじゃないだろうか。
それが描けなくなってきているのだとすれば、終盤のブラック・ジャックみたいに不定期掲載にするのも手だと思う(不思議と、あまり終わってほしいとは思わない)。

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[投稿:2020-11-24 12:24:32] [修正:2020-11-24 13:10:15] [このレビューのURL]

読む前は血生臭い硬派なミリタリーアクションかと思っていたが、読んでみたら馬鹿丸出しのボンクラ漫画だった。もちろん褒めてます。

しかし、第1部の後半あたりからは読む前のイメージに近い作風になり、描く側も読む側も相応の気力が必要になっていった。
そして、作者が大病を患い体力が落ちてからは、描く側の気力が目に見えて下がっていったように思う。
そうなってからはストーリー展開も作画も残念な感じに…

最後は正直なところ不満が残るが、こればかりは致し方ないか。

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[投稿:2020-11-16 13:37:13] [修正:2020-11-16 13:37:13] [このレビューのURL]

デビルマンとかヘルシングとかドロヘドロとか進撃の巨人といった、特定の層が好みそうな作品群のエッセンスを踏襲しているような作風に思えるが、辛うじてジャンプ漫画感も備えている。

アクションシーンを描くセンスは抜群。奇抜な描写の連続する戦闘場面はかなり魅せてくれる。必殺技ドーンって感じでキメる作風ではないが、その分バトル系青年漫画のようなアプローチとなっており、非常にスタイリッシュである。

何より、デンジが変身するまでの展開が毎回秀逸で、絶妙に溜めた上でチェンソー化する場面のカタルシスには目を見張るものがある。

現状で少し足りなく感じてしまう点は、作者のセンスの高さに技術が及んでいないように思えてしまうところか。
恐らく、作者の脳内ではもっと壮絶なイメージが広がっているが、その破壊力を充分に描き切れていないような気がする。
描写する技術がイメージ力に完全に追いつくことができれば、さらに凶悪な伝説的怪作になり得ると思う。
この点は今後の伸び代として期待したい。
そんなに長く続けないかもしれないけど。


余談ではあるが、本作といい最近のジャンプは昔のジャンプと比べると準看板以下の主力作品のカラーや運用が実験的になってきていると思う。
もしかすると、過去にジャンプ編集部に諌山創が漫画を持ってきた時に、彼の作風を認めずに追い返したという件の反省が活かされているのかもしれない。
ずっと看板でいるが故に驕りが出てきてしまう作品に刺激を与える為にも、このスタンスは突き詰めてほしい。

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[投稿:2020-10-22 15:24:22] [修正:2020-11-13 07:51:06] [このレビューのURL]

前作同様少し特殊な嗜好のボーイミーツガールであるが、今作はヒロインがやたら躍動したり、夜の街並みを上空から描く描写が度々あったりするので、作者の画力や演出力の高さがより伝わりやすい。
叙情的な表現が多く、感性を刺激してくる作風なのが個人的に好印象。

物語が若干の連続性を帯びてきたが、現状ではこの流れが吉と出るか凶と出るか五分五分な印象。
今後の展開次第で良作にも駄作にもなり得ると思う。

登場キャラクターがどいつもこいつもさかっているのは作品の性質上仕方がないのだろうが、若干胸焼けしてしまう。

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[投稿:2020-11-12 13:15:28] [修正:2020-11-12 13:19:39] [このレビューのURL]

5点 銀魂

[ネタバレあり]

間違いなくギャグ漫画の新境地を開いたという点は凄いと思う。あの台詞のセンスや序盤の間の取り方、アホを極めたようなギャグシナリオや登場キャラの数々は伝説レベルだろう。

でも長期連載に伴いシリアス長編が増えるにつれて、確実に作者が自分の能力を過大評価していって、作品全体が徐々に歪んでいったように感じる。
最終章に至る頃には前半の魅力は完全に消え失せていたと思う。
と言うか、将ちゃんを退場させた時に完全に作者は銀魂の魅力を見失ったと思っている。

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[投稿:2020-10-22 17:48:37] [修正:2020-10-22 17:48:37] [このレビューのURL]