「チーズカバオ」さんのページ

総レビュー数: 75レビュー(全て表示) 最終投稿: 2017年07月23日

恐らく、当時の多くの子供達が自分たちの読んでいる漫画というメディアがいかに無限の可能性を秘めているかに気付かないまま古典的名作漫画に触れ続けていた時に、
直感的に漫画の凄さを思い知るきっかけとなった作品なのではないだろうか。

作者の技術とかそういうものではなく、根本的な感性がイカれてないとこんなものは描けないし、容赦なく少年漫画としてこれを世に送り出されたことも信じられない。
この作品が誕生したこと自体が奇跡的である。

そしてこの作品がなければ、漫画やアニメを日本の文化と言われるまでに押し上げた数々の歴史的名作も生まれなかっただろう。
漫画・アニメ界に残した功績の偉大さで言えば、ドラゴンボールに次ぐと言えると思う。

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[投稿:2020-10-22 15:07:09] [修正:2020-10-22 15:07:09] [このレビューのURL]

ONE版の独特なクセを薄くした分、大して真剣に漫画を読まない層でも一見して分かる「超作画」というセールスポイントを取り入れることで大衆向けに調整してあるところが、長所であり短所でもある。

「漫画ってすげえ」と心の底から思わせてくれるような衝撃的な作品に出会わぬまま漫画の沼にハマることなく成人してしまい、しかし漫画を読まないわけでもなく、かと言って一昔前までおじさんたちが暇潰しで読んでいたようなビジネスマン向け漫画を読むほど老け込めない的な、
オタクにはならずに少年漫画離れもしない層が、手軽にド迫力なバトルを楽しめる良い感じの秀作というポジションか。

余談だが、この作品はドラゴンボールとかの王道バトル漫画というよりは、ラッキーマンの系譜に属していると思う。
個人的には、村田雄介がラッキーマンをリメイクしたら、ワンパンマン以上の秀作になる気がしている。

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[投稿:2020-08-10 11:41:49] [修正:2020-08-10 15:00:57] [このレビューのURL]

作者名の「冬目景」という字面が良く馴染む雰囲気の漫画。
乾き、寒さ、切なさといった感覚を、画のタッチやシナリオ、台詞の間の取り方等で巧みに表現していると思う。

本作を含めた彼女の作品は、安い言い方をすると「雰囲気マンガ」に分類できるのかもしれないが、
繊細な情景を描写するセンスや、叙情面の表現力の高さは芸術的で、巷に溢れる「雰囲気だけのマンガ」とは明らかに一線を画する。
特に黒鉄や羊のうたといった彼女の初期作品では、それらの面が遺憾なく発揮されているので、是非読んでみてほしい。

「黒鉄・改」を含めた最近の作品も勿論悪くないのだが、冬目景の根底にある感性や魅力を知る上では、彼女の初期作品群は必読の書である。

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[投稿:2020-06-23 08:35:32] [修正:2020-06-24 20:06:07] [このレビューのURL]

中盤以降、隔週誌でありながら月イチ連載で同じような話をチマチマやっていたので、連載の後半には大して真面目に読まなくなっていた。

最近、コミックスで一気に読み直したが、4巻まではかなり良かった。6巻までも楽しめた。しかし7巻以降はやはり連載時と同じ印象に落ち着いてしまう。
この作者のモチベーションが続くのは、せいぜい単行本5巻くらいまでなんだろうと改めて感じた。

とは言え、超飽きっぽい冬目景にしては、これほどの長期連載を投げ出さず完結させてくれたこと自体に謎の感動はあると思う。

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[投稿:2020-02-26 06:38:13] [修正:2020-02-26 06:40:29] [このレビューのURL]

正直、1章は微妙(作者がガチガチのギャグ漫画家であることを考えれば、むしろ戸塚作品としては正しい内容ではあるが)。
2章、特にメモリア魔法陣からは爆発的に面白くなる。
疾走感が半端じゃなく、ガンガン漫画史上最高のテンポの良さで話が展開する。

読了の最大の障壁であった「どこにも売っていない」問題も、電子書籍が講談社から出ているため解決されているし、続編も始まっているので、まだ手にとっていない人は一読の価値はあると思う。

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[投稿:2019-11-16 05:55:07] [修正:2019-11-16 05:55:07] [このレビューのURL]

作者の描きたいものに対して、作者のスキルが圧倒的に追い付いていない感じがする。でも妙に魅力はある。
尚、技術が伴うのはマキシマムの後半からの模様。

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[投稿:2019-08-17 15:46:39] [修正:2019-08-17 15:46:39] [このレビューのURL]

10点 血界戦線

アニメ版の大ヒットがきっかけでかなり幅広い層に名が知れ渡った感があるが、実際のところ、この作品の面白さの本質は結構ディープなオタクでないとわからないのではないだろうか。
とは言え、原画展を開催できるほどファンの間口を広げつつ、熱意のある読者層を獲得出来ているので、作品のバランスは昔より良くなっていると思われる。
トライガンの頃より良くも悪くも洗練されているが、根っこは呆れるくらい何も変わっていないので、トライガンを読んでいた読者にこそ手にとってもらいたい作品である(トライガンの発行部数から考えると、血界を読んでいない内藤作品既読者は相当いるはずである)。

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[投稿:2019-08-08 20:05:34] [修正:2019-08-08 20:05:34] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

待たせ過ぎの新章開幕。
しかし10年経って冷めた熱を呼び戻すには、ちょっと威力の足りない導入にも感じる。
確かにバレットの若い頃の話は重要なエピソードだが、タイミング的には2章と彩光少年の間とか、最悪でもゼロクロと4章の間くらいで発表できれば良かったと思われる。
とはいえ、念願の完結編を拝めそうなのは嬉しい限り。

読者も作者も歳を食ってしまった感はあるが、10年間の空白を埋められるほど熱くなることに期待して7点献上!

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[投稿:2019-06-20 19:18:53] [修正:2019-06-20 19:20:43] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

遂に完結。
終着はある意味必然的というか、因果というか、らしい終わり方であり、ベストとな最後と言えなくもないが……

ただ最終巻を読んで改めて思ったのは、この作者は純粋な漫画家としてのセンスは高くはないかなー、と。
漫画の基本的な技術や演出、話運びに粗が多くて、最後にその部分が露骨に反映されちゃったような気がする。

ただ、その異端な感性や着眼点により作られた独特な作風は唯一無二であり、強烈な存在感を放つ名作であったと思う。

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[投稿:2019-06-05 05:43:50] [修正:2019-06-05 05:58:08] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

最後の最後までドン引きさせてくれた作品だった。
最終回でヒロインをあんな酷い扱いした漫画は他に無いだろう。死亡エンドより可哀想になってくる。
終始ブレなかった作風はさすがだと思う。面白さはブレまくっていたけど。

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[投稿:2019-05-23 18:46:30] [修正:2019-05-23 18:46:30] [このレビューのURL]