「勾玉」さんのページ

総レビュー数: 160レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年09月21日

今まで読んだ漫画の中で一番ハラハラドキドキさせられたのが、この漫画。
物語の大筋は主人公がヒロインを救いに行くというラブストーリーだが、
そこに至るまでの道中には、様々な出会いとエピソードがあり
狂気の社会に翻弄される美醜交えた人間模様の数々が描かれている。

おぞましい世界で展開する物語は、常にどう転がっていくか予想のつかない怖さがあり、
反吐が出そうなほど救いの無い結末で終わるエピソードもあれば、
胸を撫で下ろし心底ホッとするハッピーエンドな話もありと、
初めて読んだ時は、ひどく感情を揺さぶれた。

下ネタの頻度や強烈さで確実に人を選ぶ作品だが、
それでも一度は読んでみてほしい快作となっている。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2017-10-24 15:12:52] [修正:2020-01-20 06:47:34] [このレビューのURL]

忍術は派手で女性キャラは艶やか、スピーディーな展開で繰り広げられる
一進一退の攻防も目が離せず、一気に読ませる良作。
個人的にはNARUTOと共に忍者の地味で古臭いイメージを打破した作品と評価してます。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2020-01-04 22:23:03] [修正:2020-01-04 22:23:03] [このレビューのURL]

鬱系じゃない方の阿部共実作品。
相変わらず表現力の卓越した作者だと思う、背景の一つ一つにすら趣があり
そのまま文芸誌の表紙でも飾れそうなコマが溢れている。
主人公の台詞とモノローグも思わず朗読したくなるほど詩的で、
物憂げな思春期の心の揺らぎを情感たっぷりに描いていた。
ファンタジー要素も入っているが、良作青春物だ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2019-12-24 07:20:34] [修正:2019-12-24 07:21:33] [このレビューのURL]

8点 寄生獣

大抵の場合、哲学なんて語られても堅苦しくて説教臭く感じてしまい
「ご高説ありがとうございました」と言いつつ、半分以上は右から左に垂れ流しだ。
堅苦しいで終わればまだいいが、下手に手を出せば
作品全体を安っぽく見せてしまうことだってある。
そんな扱いの難しい哲学要素がこの漫画にもガッツリと盛り込まれているが、
話の流れを遮ることなく自然と物語の中に溶け込んでいるので堅苦しさは感じない、
それ以前にストーリー自体が「生命とは何か」を考えるプロセスのようになっており、
一貫したテーマとメッセージ性はむしろ心地よくすらあった。

とはいえ、そういったメッセージが映えるのはアクションサスペンスとしての
面白さが土台としてあったからだろう、
常にスリリングな展開を維持し日常が脅かされていく物語は哲学要素など無くても充分に面白い。
そしてそこに軸となる生命のテーマを置くことで、多重構造的な面白さをも実現している、
サラッと読んでもジックリ読んでも楽しめる懐の深い作品だ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2019-12-20 11:13:31] [修正:2019-12-20 11:48:27] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

人類存亡のため、遺伝子をいじって人間を光合成出来るようにしたり、
不死の人間、クローン人間、機械人間を生み出していたりと
生命倫理などお構いなしといったthe・SFな設定が面白い。

だが絵の動きの無さのせいで、ロボットもので肝心かなめな戦闘シーンが読み辛く、
キャラの表情の乏しさなども含め作画の部分が足を引っ張り、
魅力的な世界観とは裏腹に、思った程のめり込む事は出来なかった。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2019-11-17 22:56:28] [修正:2019-12-20 11:05:18] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

ナウシカの最後の選択は受け入れ難いものがあった。
個人的には、世界の理を捻じ曲げようとも貪欲に生を求めた、
旧世界の人間達の方が、自分にとってはよっぽど英雄と呼べる存在だ。
確かに「浄化」と称し生命を作り変えたその所業は人間のエゴと言えるかもしれないが
だからと言って、ナウシカの最後の行動も正当化されるものではないだろう。

生命の本来あるべき姿を尊重し、
自然のままに亡びさえも受け入れようとするナウシカの姿勢は崇高なものだとは思うが、
人類の存亡に関わる重大な選択を自分の思想だけで判断してしまうのはどうなのだろうか。
その上、腐海の真実や墓所でのやり取りを、他の人間に打ち明ける気も無いらしい。
独断で人類の存亡への道を閉ざし、他者へは選択する術も、
真実を知る権利すらも与えなかったナウシカもまた、
強烈なエゴイストのように思えて仕方無かった。

と、まあ結末には納得は出来なかったものの、
物語のスケールの大きさと細部まで考え抜かれた独自の世界観は文句のつけようがありません。
余談ですがワイド版は紙質も悪いし、無駄にでかくて本当に読み辛い。
単行本サイズの新装版とか出してくれないかなあ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-09-13 16:37:23] [修正:2019-12-15 09:50:17] [このレビューのURL]

主人公は1年休業を命じられた凄腕の殺し屋、
組織から休業中の殺しは厳禁と命じられ、穏便な暮らしを試みるが
元々の立場がそれを許さず、案の定トラブルに巻き込まれてしまう。

殺し屋とはいえ、アンニュイでマイペースな主人公は見た目よりずっと親しみ易く、
浮世離れした主人公が一般人の日常に溶け込もうとするギャップのおかしさと、
トラブルに巻き込まれた時の平然とした立ち振る舞いのカッコ良さ、
このコメディとシリアスのバランスが絶妙なので、飽きることなく読み続けられます。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2019-12-06 13:01:52] [修正:2019-12-15 09:35:48] [このレビューのURL]

ギャグ成分過多でコロコロやボンボンのようなズッコケギャグの
連続なので結構人を選ぶ作品だと思います。
知人2人にこの漫画を薦めたところ、読み疲れするらしく
どちらも5巻以内で読むのを断念してしまいました。
かく言う自分も全巻読んだのは最初の一回きりで、それ以降はまともに再読しておりません。

ただ、この漫画から得られる知識は侮り難いものがあり
数多くの脱線を重ねながら、幕末に至るまでの歴史を丁寧に紐解いていくので、
ズッコケギャグに耐えることができれば、数多くの知識を吸収することが出来ます。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2019-12-06 16:46:49] [修正:2019-12-06 16:51:32] [このレビューのURL]

極悪非道の悪党共がケンシロウの一撃でプリンのように弾け飛ぶ様はとても痛快だが、
見どころと言えばそれくらい。
割と早い段階でワンパターンな展開に飽きが生じ、
ラオウとの対決を最後に読むのを断念してしまった。
後付設定も多く、ストーリーの都合に翻弄されるキャラクターがなんとも不憫な漫画である。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2019-12-02 14:12:27] [修正:2019-12-02 14:15:04] [このレビューのURL]

序盤から冒険SFものとして充分なクオリティを保っていたが、
4巻、5巻の種明かしでさらに完成度を高めた作品。
連続性のある表紙カバーの構成も素晴らしく、手元に残しておきたい一作。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2019-11-17 23:09:46] [修正:2019-11-17 23:09:46] [このレビューのURL]