「kiki」さんのページ

どちらかというと薄い本でページ数少なく、描写も濃くなく、
一見淡々とした作品なのに、なんと深くい感動が詰まった物語
なんでしょうか。

平凡な女性が普通に家族に囲まれ、普通に恋愛したいだけなのに
大きな重石が彼女にのしかかっておりあのラストを迎えてしまう。
だんだん力が抜けていき、コマが真っ白になって続く彼女のモノ
ローグには何回読んでも思わず涙してしまいます。

ピカが憎い!と声高々に激しく描写しなくても、こんな淡々と
表現することで強く胸をうたれることがあるんだなと感心します。


後半の現代のお話もほんと上手に被爆者(というより子孫ですね)
の今を描いててすごいと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-06-18 11:36:49] [修正:2011-06-18 11:36:49]