「ジブリ好き!」さんのページ

総レビュー数: 343レビュー(全て表示) 最終投稿: 2009年12月10日

9点 SLAM DUNK

読めば見入ってしまう、今の世代の人なら誰もが知ってる名作スポーツ漫画!激熱!!
結局優勝できなかったってところが、少年漫画臭くなくて好きです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-12-17 22:04:50] [修正:2010-04-05 15:41:38] [このレビューのURL]

彼らの痛みを感じ取ってあげてください。

この漫画はオタク文化の負の面を描いた作品です。
ですが、オタクに限らず、この作品を読んで感じるものがあると思います。
それだけ作中に出てくる考え方や人格はリアルで多様で現代的なんです。

彼らを反面教師として捉えてください。
彼らの記号的な人格や考え方に、少なからず僕らも当てはまる部分があると思います。彼らを見ていて「痛いなぁ」と感じるのは、彼らが本当に痛い人間だからだけではありません。
それは、自分自身を客観的に垣間見てしまった痛さなのです。
ここまで極端な人格はしてないぞ!って思うけれど、実はその境界線はかなり微妙なものなのかもしれないのだから。天原君ではなくとも、井之上君である可能性はあるのです。

この作品の素晴らしいところは、単にそうした説教くさい一面をもってるだけではなく、しっかりと読ませるストーリーをもっていることです。娯楽作品としても面白く、例えば1巻の番外編は、それ自体はハッピーエンドですが、本編とリンクしてるのを確かめるとすごく怖い話になります。
ぺんぎん書房の倒産で、長く続けるはずだったのが短く終わってしまいましたが、しっかりまとまっているのも凄い。

記号的なキャラのオタク達が、部誌と青木をきっかけに、その日常を変えていく。初めこそ記号的であったキャラたちが、経験とともに人間的なキャラクターへ進化していきます。しかし、それは一概に「成長」とは呼べません。
才能をもちながらも本気になろうとしない瞬や、繫がりを捨て己が夢へ歩む大門。
そしてラストは井之上と青木で終わると思ってただけに、あの二人の対比で締めたのは秀逸でした。
現実に出なければ傷つくこともない。
いつまでも安全で好き勝手言える内輪の世界から抜け出せない者
夢に向かい、安全地帯を捨て、傷つくことも覚悟しながら前へ進む者
成功の保証なんてないのだから、どちらが良いことだなんて言えません。ただ、どちらがかっこいいか、人間的な進歩につながるのかはわかります。

今学生の人だと特に共感できる部分が多い作品です。
また、こうしたサイトでレビューしたりする人ならば、一度は読んでおくべきかとも思います。
ある批評家が「僕ら批評家が作品を批評するのは、その作品を愛してるからなんです。いわば、その作品の恋人のよう」と言ってました。確かに、新しい見方の提示にはその作品を読み込むことが必要です。でもそれ以前に、その作品を愛することが必要なんですよね。人間の恋愛のように、たとえ悪い部分が多かったとしても、総評すれば「大好きだ!」と言える愛の批評。『本物の批評』とは、批判とも感想とも違う、貶めるものではなく魅せるもの。
少しでも天原君のような批評観をもってしまったことを全力で戒めたい今日このごろ。

ナイスレビュー: 3

[投稿:2010-02-15 01:22:36] [修正:2010-04-03 00:58:47] [このレビューのURL]

5巻という短い中ですごくきれいにまとまっていて感動。特にラストの壮絶ながらきれいな幕引きは凄かったです。あのあと満身創痍の状態で神の軍団と闘うのですね…そして負けて、地球は作り返される。もう何が善で何が悪かわかったもんじゃない。

3巻中盤までは悪魔ごとの戦いですが、それ以降怒涛のストーリー進行を見せます。複雑ではないけど、散りばめられた伏線が次々に回収されていく。
伏線回収に失敗してるとする意見もあるようですが、しっかり読むと流れの中で回収されてます。スピーディな流れの中で見落とさないよう注意してください。

スピーディな展開の中で流れが次々と変わっていきますが、その一つ一つの流れはしっかりしていて、無理でない繫がりで保たれています。各々の流れの中に深みがあり、今の漫画にもその影響が染み込んでいるのがわかります。未知の生物に対する脅威から、誤った判断・結論を即座にだしてしまった人類の愚かさが、その流れが、やはりすごい。魔女狩り恐ろし。

攻撃的なヒロインってのもなかなか良かった。
ラスト、魔女狩りに対する徹底抗戦で死んでしまうが、数ページの見開きで描かれる彼女の表情は、無念や悔しさや苦しみ、あらゆる負の感情がまとめられていて、怖いながらも素晴らしい描写だったと思う。

細かいギャグは古いなぁって思ったが、例えば悪魔化の儀式場がクラブとか、大がかりなものは全然好きだった。バトルもシレーヌ戦が弁慶ばりで凄かったし、娯楽作品としても素晴らしい。

今でも全然読める、名作かつ秀作な作品です!

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-02-08 05:19:24] [修正:2010-03-26 23:59:42] [このレビューのURL]

「なるたる」「ぼくらの」が嫌いでも、これは好きになれると思う。
鬼頭は鬱しか描けないわけではない。

恐ろしいまでに完成された構成力はこの頃からすでにあったようだ。
短編集とは思えない濃密さと完成度。オムニバス形式でありながら各話がリンクしていることも素晴らしい。

画はいつもの乾いた筆致だけど、作風が変わると、この乾き具合の感触が変わるのも不思議。

作者の才能の底知れなさが窺える良作。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-01-16 21:40:49] [修正:2010-03-26 23:58:35] [このレビューのURL]

メーテルの魔性さが魅力!これにインスパイアされたキノの旅というラノベも好き!

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-01-02 03:35:14] [修正:2010-03-26 23:56:28] [このレビューのURL]

9点 寄生獣

世間一般で売れてる漫画が名作なのではない。
それならこのサイトでもランキング一位はワンピースになるはずだ。
世間一般に人気のある漫画が名作なのでもない。
名作とは、この作品のように完成度・メッセージ性・テンポ、全て揃った漫画を指すのだと思う。

確かにこの作品の世間一般での知名度なんて低いだろう。
けどそれでいいと思う。
知れてしまえば、残酷だのグロいだの、本質を見ずに不当な評価を得てしまいかねないから。
漫画好きのためのバイブル、この作品の立ち位置はそれでいいのだと思う。

ナイスレビュー: 4

[投稿:2010-03-16 22:21:45] [修正:2010-03-26 23:53:22] [このレビューのURL]

短編だけど読後はふんわりとした、でもじーんとくる不思議な感覚が味わえます。ジブリらしさ全開の、波のない話が特徴!
全編カラーなのも嬉しい!
本当に優しい気持ちになれる漫画(絵本?)です。

ナウシカの水彩画集で、ナウシカのカットはほとんど意に背くものであると宮崎駿は言ってました。彼的には、この作品はそのうっぷんを晴らすような位置付けです。つまりこの作品こそが、商業主義を排して彼が本当に描きたかった世界!

ラピュタやナウシカ、モノノケに千と千尋といった要素が入った、まさにジブリテンコ盛りの内容が、オリジナルで読めるファンにはたまらない作品!カラーなのに高くないし、凄くお薦な傑作です!

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-12-11 00:41:20] [修正:2010-03-26 23:45:56] [このレビューのURL]

9点 ONE PIECE

作者は天才としか言いようがない。

流石にこれだけやっているので、中だるみもありますが、シャボンティ諸島以降の壮大でカオスな展開によりまたヒートアップしていきます。
個人的には、1巻からグランドライン突入まで(子供の頃の話ですが、9巻のナミの話に感動して初めて漫画で涙ぐみましたw)と、シャボンティ諸島以降が好きで、その間は中だるみな、付け焼刃の感動ものって認識でした。

実際展開自体は「島に到着→島や関わった人物の悲しい過去や悩みを知る→元凶である敵とキャラごとにバトル→勝利!」のパターンを繰り返しているだけですし。

しかし読み進めると、実は全ての話が一本の軸の上にあり、伏線として使われ、無駄な話がないのです。

これだけ続けていてもいまだ全く人気が衰えないのは、本当に少しずつだけど明かされていく謎、増えすぎた登場人物のどれを比較してもキャラがかぶっていないこと、魅力的でまったくネタ切れしていない悪魔の実や敵キャラ特有の笑い方、などが理由でしょう。
ミクロに見れば島ごとに一つの話が繰り広げられるだけですが、マクロに見れば全てが謎の解決に繋がる伏線の集まりなので、たとえ中だるみさせてしまいそうでも描かざるを得ない。それでも読者に中だるみさせまいとする作者の気配りが話ごとに感じられます。


余談ですが、ルフィがエネルの「天」敵だ、ってくだりが好きです。そしてエネルとのバトルで、電気技が通じないから熱技に変えるってところはさすが理系の(工学部)作者だな、と思いました。

売れてる・人気のある漫画=名作だとは全くもって思いませんが、売上No.1は伊達じゃありません。これで初長期連載と言うのは、他の漫画家さんには気の毒すぎです。国民的漫画と言われても納得できる作品です!

追記
最近の白ひげ編は恐ろしいくらい秀逸です。
毎号誌上でゾクゾクさせられます。週刊連載漫画家としての才能も抜群!
そして、キャラが死なないで有名なこの漫画で、遂に…!?
でも、これでルフィが海賊王を目指す際の心残りが消えたわけで。海軍・七武海・黒ひげ全部出たし、ここにきてやっと終わりが見えてきた!…が、尾田さん曰く100巻過ぎまでやるらしいですw
尾田先生の背中にも「逃げ傷」はありませんよ!

ナイスレビュー: 3

[投稿:2009-12-10 22:31:47] [修正:2010-03-15 01:17:24] [このレビューのURL]

凄くおもしろいです、海賊漫画ではココやワンピより好きかも。

テンポ良し、構成良しでキャラもいい。流石幸村先生、非の打ちどころがないですね!

多少残虐なシーンが目につくけど、歴史を扱ってるからしょうがない。
やっぱりテーマは「愛」なんですねwでもプラネテス以上に説得力のある提示の仕方なので、分かる気がします!
トールズ の言う「真の戦士」は、理想論な感じもしますが、それを実行する力と意思をもったトールズだからこそ説得力がある気がします。クヌートの悟った愛は分かりやすかったけど、トールズとクヌートの悟った愛は、同じなようで相容れないものな気がする。

トルフィンの復讐劇でありながら、アシェラッドの話かってくらいずっとアシェラッドのターンですw普通の漫画は作中で主人公が成長していくものですが、トルフィンには全くその兆しが見えませんw父親の思いとは真逆に成長してしまったトルフィン。早く母と姉のとこ戻ってやれよって。復讐を果たして何が残るのか?はたまた復讐果たせず成長もしないのか?彼の動向がやはり見どころかと。。

史実に則りながらも、トルケルなどぶっ飛んだキャラの存在で、漫画らしい戦闘シーンも見どころになってます!核となるキャラは少ないし、本当に珍しいくらい主人公を含め残虐キャラばかりですが、それぞれの信条にがむしゃらに突き進む姿は、どんな形であれ魅力的です。

神話も神話用語も多々でて、細かいところまで楽しめる漫画です。自信をもってお薦めします!

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-02-08 04:19:55] [修正:2010-02-08 04:19:55] [このレビューのURL]

画もギャグも構成も、藤崎節全開。

キャラが原作に忠実ではないですが、藤崎氏の解釈が面白い。紂王や張奎はキャラが違うよなぁ

普賢真人と太上老君のデザインが好きすぎる。
17巻の聞仲と黒麒麟の最期は涙無しには読めない……

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-12-10 22:53:55] [修正:2016-09-27 06:51:24] [このレビューのURL]