「Scrooge」さんのページ

総レビュー数: 182レビュー(全て表示) 最終投稿: 2009年07月10日

架空の江戸時代が舞台の残酷バトル漫画。
徳川幕府が豊臣の残党を狩る。
その中で無残に殺された主人公が怨身忍者としてよみがえり、また残酷に復讐する話し。
短編形式で毎回違う主人公だけど流れは大体同じ。

褒める所がない。
物語表現が浅いうえにグロ描写ばかり凝っている。
男も女もブサイク。
桃太郎が恐ろしい敵でイヌ・サル・キジが裸の超能力忍者って何だそのセンスは。
ページをめくっていてこれっぽっちも楽しくない。

そこまではまだ好き嫌いの範疇だが、決定的なのは読みづらさ。
絵がゴチャゴチャしてコマ割りも不適切。
何が起きているのかが把握できない。
じっくり読んでもどうせ内臓が飛び散っているだけ。
これは漫画としては致命的だと思う。

そしてまた覚悟が登場する。今度は隠れ谷の猟師。
覚悟である事がキャラの魅力に全く寄与していない。

キャリアを重ねる度に漫画家としてダメになっている。
前作、エグゾスカル零は共感が難しいにせよテーマは確かにもっていた。
だが今作は何をどう描いていいかを突き詰められていないように思う。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2017-09-04 10:47:00] [修正:2017-09-04 10:47:00] [このレビューのURL]

2点 HACHI

主人公は高校生の少年。舞台は現代日本。
もう進路を決めなければいけないのに、いまだにヒーローになる夢を見ている。
突然化け物に襲われる主人公。幼馴染みのヒロインを助けるためにケルベロスに変身。
なんやかんやで強敵に負けてヒロインが攫われる。
敗北から半年が過ぎ東京は化け物に支配される町になっていた。
主人公はヒロインを取り戻すために仲間と共に戦うバトル漫画。
設定だけで大体把握できる感じ。

人気が今一つで連載を打ち切られそうだから、
スピードアップしたら読者がさらに離れる悪いパターン。
最後はかなりぶっとんだ終わり方になってしまった。
作者のファンでなければ読む価値はないだろう。
個人的にはムヒョとロージーの短所をそのままに長所を失っているのが残念。

ここからは作品のレビューではなく妄想。
残念な結果は必ずしも作品だけのせいでもないだろう。
改善の余地はあったものの酷い出来ではない。
落ち着いて描きさえすれば、この作品なりの結末に行き着いたハズ。
無理に終わらせた理由を推測すれば、
1)あまりに類似作品が多く勝負できない作品を残せない。
2)早く連載枠を空けたい。
3)連載を続けても作者の成長につながらなさそう。
といった事ではないかと思う。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2017-01-16 22:54:30] [修正:2017-01-20 14:52:21] [このレビューのURL]

誰でも才能を気軽に装備できる社会。
だが主人公の少年は才能を装備する才能すらなかった。
偶然手に入れた超レアの才能を使って、風変わりな警察の一員になり犯罪者と戦うバトル漫画。

内容はごくごく普通。既存の少年漫画の組み合わせ。
やろうとしている事は理解できるが、漫画として読みづらい。
コマ割りやキャラクターデザインにメリハリがなく、ページをめくる楽しみがない。
褒めるにも貶すにも、独自の要素が一切ないという残念な作品。

全体としては丁寧な仕事ぶりだし、描きたい事をムリに押し込む傲慢さもない。
苦しみながらもどうにか最後までもたせたのは好感が持てる。
今後は基礎力をあげて作者の個性を発揮してほしい。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2017-01-16 12:21:38] [修正:2017-01-16 12:21:38] [このレビューのURL]

休戦中の帝国を舞台にした軍人たちの漫画。
いかに敵を倒すかでなく、戦争で傷ついた人と社会に対して何ができるのかを模索するのがテーマ。
ぶっちゃければ答えは正解なし。
国家システムの欺瞞や有力者の都合の狭間をうまい事どうにかしつつ人々に寄り添いあがくだけ。

主人公はパンプキンシザーズ小隊の面々。庶民として、貴族として、ベテラン軍人として、
様々な立場から頑張るという話。
骨太かつオリジナリティのあるテーマでとても魅力的。
作者のどうあってもこれを描くのだという決意と情熱がすごい。

だが、この作品を特徴づけるのは漫画としての下手さ加減。
上手い部分がない。
設定、キャラクターデザイン、構図、セリフ回し、話の展開。
あらゆる部分がダサく野暮ったい。

見た目を洗練させる事をすっぱり諦めて、ただひたすらテーマを掘り下げている。
それを作者の傲慢と取るか、読者に媚びない姿勢と取るかが評価を分けるだろう。

物語の冒頭は意味不明で、他の方のレビューやアニメを見て、
いろいろと想像で補ったうえでどうにか辻褄の合う物語性を見出すことができた。
漫画を読むだけなのに手間をかけさせられたという思いで2点。

ただ、世界観にすっと入り込めた人や、
コマとコマの間を読みほどく作業が苦にならない人なら、
高評価もあるだろう。

作者の魂をノミで削り出して作品化しているような物語だが、
結局どのような結末に着地するのかが、気になるところ。





ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-06-07 02:06:07] [修正:2016-06-07 02:06:48] [このレビューのURL]

良いエイリアンと合体して悪いエイリアンをやっつける小学生の女の子3人組の話。
なのだけど、物語るつもりが全くない漫画。

説明や意味づけを放棄して読者の感情移入を意図的に拒んでいる。
つまり登場人物が怒ったり悲しんだりしているのはわかる。
(怒鳴ったり泣いたりしてるから)
だが、なぜ怒っているのか、なぜ泣いているのかが読者には不明。

画面が緊迫していれば今戦っているんだろうとは思うが、
味方と敵のどちらが有利なのかはわからない。
ぶっちゃけ味方と敵の区別すらつかない。
かといってデタラメではなく、秩序を保って出来事が展開していく。

この作品においてエイリアンとは読者のこと。
登場人物を観察はできる。しかし理解も感情移入もできない。
絵ヅラを見て可愛いな、気持ち悪いなぐらいの単純な感想でページをめくるか、
描かれていない事を想像して読者が物語を完成させてくださいという事らしい。

凝った作品を読者に媚びずに描き切った事に感心はするが、
その労力は漫画を上手になる事に使ったほうがいいと思う。

意味不明を開き直った本作でも単行本3冊分を読み続けてもらうためには
何らかの物語構造が必要。
本作の場合は友達のために敵と戦うというショボすぎる動機づけがなされている。
読者として怒りそうになったところで、小学生の女の子の話だった事を思い出すまでが連続している。

娯楽性が低くロクでもない作品だが他の作品も読んでみたくなる。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-05-31 14:33:44] [修正:2016-05-31 14:38:36] [このレビューのURL]

レビューというよりも只の悪口になっているのだが。

男と女がカッコつけながら戦う漫画。
前作トライガンとやってる事はほとんど同じ。

画面がゴチャゴチャして5W1Hが伝わりにくい。
またカッコよさについての作者のセンスに共感できず、読んでいて寒々しい。

商業作品としての完成度がある漫画なのは間違いないが、
この作品にはカッコよさ以外の売りが何もない。
そして何がカッコいいかはやっぱり好き嫌いがある。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-10-30 20:21:16] [修正:2015-10-30 20:21:16] [このレビューのURL]

少年、少女にとって世界は結構おそろしい。
そんな不安感とささやかな希望、田舎の風景をとりあわせた漫画。

個人的にはかなり嫌いな類の作品。
いわゆるマンガ的な物語がなく、作者の目を通して世界を眺めているように感じる。
その目のつけどころがどうにも馴染めず、意味が理解できなかった。

絵的にも問答無用で美しいほどの強さがないため、
なんとも地味でページをめくる気にならない。
それでいて、放尿や中年男性と女児の交流のようなゲテモノが入っている。

自分の思いをどのように表現するかはもちろん作者の選択だが、
一連の作品のいずれも整理が弱く、伝わりにくい。
なぜ自分はこのように世界を見てしまうのか。
それは読者に伝える価値があるのか。
どうすれば伝わるのか。もっと突き詰めて欲しいと思う。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-10-30 19:57:45] [修正:2015-10-30 20:02:13] [このレビューのURL]

富裕層の生徒が集まるヘンな学園。
そこでは生徒がやたらギャンブルをしており、高額の掛け金をやりとりしている。
借金を背負い家畜扱いになる生徒、システムを支配する生徒会。
そんな学園に天才的な美少女ギャンブラーが転校して・・・。
簡単に言えば、福本伸行の漫画(カイジやアカギ)を美少女にしましたという感じ。

タイトルの賭けグルイとは、ギャンブルが好きで好きでたまらないという主人公の性質。
漫画表現の主眼はその狂いっぷりの強調にあって、怖い絵が多い。

女の子はかなり可愛いし、ギャンブルも悪くない。
シンプルかつ奥深い騙し合いが楽しめる。

ただ、漫画として全然楽しくない。
ギャンブルの楽しみを知らない読者が、その面白さや興奮を追体験できるような仕組みがなく、感情移入がものすごく難しい。
ただひたすらキチガイがハイテンションでワーワー言って、
最後は美少女がニッコリ勝つだけ。
それで賭け金は高くなっていき、5千万、1億、命まで賭けるようになっているが、
読者はドン引き。
個人的には、作者側もギャンブルの楽しさが理解していない気がするが。

美少女ギャンブラーがなぜギャンブルに狂っているのかも不明、
やたら周囲を振り回す行動原理も不明で、興味も持ちにくい。

すごく丁寧に作ってはいるが、元々の漫画構造が歪で面白さにつながりにくい印象。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-10-26 17:30:50] [修正:2015-10-26 17:30:50] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

作者の過去の作品「覚悟のススメ」のキャラクターが登場する。
世界観や作品のテーマは異なっており、直接の続編ではない。

「エグゾスカル 零」は他に類のない珍しいヒーロー物語になっている。
すなわち敵がいない。
ヒーロー物語は、味方を助け敵を倒すものだ。
主に暴力を用いて敵をやっつければ状況が好転する。
目に見える脅威とその排除、それがもたらす不安、安心、爽快感がヒーロー物語の面白さだ。

だが、「エグゾスカル 零」では敵はいない。
「エグゾスカル 零」での人類は絶滅寸前だ。
遠い遠い未来において人類が種族の寿命を迎えている。
もはや人類は滅ぶしかない。そこにヒーローが目覚める。

人類は過去に敵を打ち破ったヒーローを何人も冷凍し保存していた。
人類は滅ぶ、倒せる敵はいない、目覚めたヒーローは人類に何をしてやれるか。
というのが「エグゾスカル 零」のテーマ。

マンガとして「エグゾスカル 零」を評価するとどうしても辛くなる。
テーマ設定が読者にまず解りにくい。
テーマが理解したとして、何も面白くない。

作者はありふれたヒーロー物語の限界を感じ、先を描こうとしたのだろう。
しかし、マンガの先は描くことができなかった。










ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-05-09 13:11:08] [修正:2015-05-09 13:11:08] [このレビューのURL]

短編の時代劇小説を元にして、別の作品や何やかやを足しこんで長編漫画にしたてた。

読んで全く楽しくない。
可愛いさ、カッコよさなど漫画が読者に提供する要素を一切拒否している。
それでいて劇画のように戦う理由や男のロマンがあるでもない。

登場人物たちはみな剣の達人だが、彼らの戦う理由に共感するのが難しい。
ある者は私欲のために人を斬る。ある者は執念で、ある者はそういうモノだからと覚悟して人を斬る。
それはキレイ事を排除したリアルなのかもしれないが、現代日本の私からはすごく異質で不気味に思った。

物語同様に勝負の表現もリアルに陰惨。
技の冴えがどうのと言ったところで、鉄の刀を人体に叩きつければ結果はおぞましいに決まっている。
それは確かにそうだが、強調すればするほど続きを読むのが億劫になる。
どうせこの先も楽しくないのだろうなという確信がいや増す。

手抜きは一切なく制作に大変な労力をかけた力作なのはよくわかる。
だが、どうしても好きになれないので2点。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-03-01 03:21:19] [修正:2015-03-01 03:21:19] [このレビューのURL]