「ジブリ好き!」さんのページ

総レビュー数: 343レビュー(全て表示) 最終投稿: 2009年12月10日

コナンとの比較で言えば、多少動機面に深みがあり。
原作者が別だからそこまで気が回せるのかも。
推理作家は人間描けてなくても許される説はありますが、子供の頃は、トリックよりむしろ犯人が独白する動機に心を打たれながら読んでいた気がします。

「八つ墓村」や「獄門島」の事件を人情味豊かに解決した金田一耕助の孫という設定が秀逸。
ただ、ぼさぼさ頭を搔きむしってはフケをとばす……なんて一面は、少年漫画の事情で遺伝してないようです。

霧舎巧が「墓場島殺人事件までは犯人当てとして秀逸」と言っていましたが、
FILEシリーズは全体的に素晴らしい作品が多いです。
正直、樹林氏だけが原作を書き始めてから、質がどんどん落ちた気がしてます。マンネリ化はいいけど、トリックでは楽しませて欲しいなぁ。

それにしても最初の二つのエピソード
オペラ座館殺人事件
異人館村殺人事件
子供のころ初めて読んだ時は好きだったけど、今にしてみれば流石にまずいですよね。黄色い部屋と占星術のもろ○クリというのは……

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-07-01 03:37:16] [修正:2013-04-26 07:19:07] [このレビューのURL]

少年二人、片や頭脳役、片や能力者で、静かに世直しを始める…

この作品のすぐ後(ほぼ同時期)に『ホーリーランド』『自殺島』の森恒二先生がYJで『デストロイ アンド レボリューション』というほぼ同テーマ・同内容の作品を連載している。
両者の革命論の比較も、見所の一つだろう。
なにせ両者の過去作と人生経験は大分異なるのだ。
どちらもマイナスオーラ漂う話の作品が多いが、森さんは早めに明るい雰囲気を織り交ぜて展開していく一方、鬼頭さんはずるずると負のオーラを引きずって展開していく傾向がある。
また生い立ちに関して言えば、森さんは本当に荒れた波乱万丈の人生、鬼頭さんも社会経験豊富な遅咲きの苦労人。両者とも作中で自身の意見・思想をバリバリ描いちゃうので、いやでも地が出る展開になっていくだろう。


(3巻時点追記)

「ジャンプSQ.」で「なるたるの一部を先鋭化した感じの作品で、いっぱい人が死にます」と述べていたが、思考だけがクローズアップされすぎてて物語がついてきてない。
冗長な描写も多く、過去作に比べてテンポが悪すぎる。
ポイ捨てしたから殺すって考えも、殺人の動機として過激すぎてて個人的に不快。

……というか端的に、つまらん。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-01-08 22:28:31] [修正:2013-02-18 02:01:44] [このレビューのURL]

7点 惡の華

大なり小なり思春期の内に鬱屈としたものを抱える少年というのは多いと思う。自分の心の中だけに存在する、誰にも知られたくない中二病、あるいは変態性。誰に打ち明けるでもなく自分の中だけで育んでいくからこそ、その妄想は自身の精神バランスを保つ鎮静剤となりうる。
しかし主人公の隠し通さねばならないそれは、ドS女にばれてしまうのだ。
そうして主人公は仲村さんの操り人形となる。仲村さんもまた、自身の中に底なしの鬱屈さを抱えていた。一見、彼女はそれを大々的にぶちまけているように見えるが、二人だけが見ることのできる本当の心の闇━━悪の華は、大きく、気高く、成長していくのであった……

漂流ネットカフェは合わなかったけど、これは面白いです。

(追記 第2部 1点UP)
文学(?)少女との交流、そして彼女の抱えていた孤独感に共感できて、最近の展開が面白いです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-08-24 12:34:56] [修正:2012-11-18 22:46:21] [このレビューのURL]

序盤こそ勢いをもったキャラ達の掛け合いが素晴らしかったです。まさに"予想の斜め上“
けれど今の連載分は、あからさまにネタ切れ。シリアスもほとんどギャグに変えちゃうので、一応存在するストーリーの方にもメリハリが消えてしまい、楽しみどころがなくなってしまっている。

画はガンガン的、雑誌1話目のカラー画が素晴らしかったのだけれど、残念ながら単行本ではモノクロというね。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-09-22 18:25:25] [修正:2012-06-23 23:27:47] [このレビューのURL]

美しい筆致で有名な作者ですが、自分はこの作品が初めてです。
中世ヨーロッパ大好き人間にはたまらない!画がマッチしすぎです。
ですが、いくつか不満も。
1.日蝕は、博識のクリスチャンなら知ってそうだけれど。日蝕は天動説時代でも紀元前で既に解明されていましたし。確かに神秘現象としてはもってこいですけど、もう一工夫欲しかった。
2.最後に明かされる真実は本当に必要だったのか。別に、理屈抜きの神託にしても良かったと思う。ニコラとクリスの画策は蛇足だったのでは?

正直序盤は冗長で、盛り上がるのは魔の森以降の異端審問、悪魔崇拝などから。
悲惨な運命を辿ることで有名な少年十字軍とテンプル騎士団を併せたストーリーは見事です。
蝿の王よろしくの残酷展開ですが、中世といえば魔女狩りもあったように、(基本的に)ノンフィクションなのだからやむなし。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-03-02 02:09:50] [修正:2012-03-02 02:09:50] [このレビューのURL]

まず画が好き!
そして暴力女嫌い。需要がわからん。
ギャグがシリアスのいい緩衝材にはなってるんだけど、暴力ネタばかりなのは少年漫画的過ぎるというか古典というか
でもこういうリアリティある画力でリアリティもった話を描いてるのに、若干空気に合ってない気がする。
毒が混じって無い青春模様が「ハチクロ」的な不幸に繋がりそうなんだけど繋がらない。
設定やキャラ配置が「ピアノの森」っぽくもあって、だけど異性だし貧乏でもないから、全然雰囲気が違う。
展開が早い分、早期完結が望ましいのだけれど、このマンガがすごい!に選ばれたらどうなるんだろ。
とにかくどこまでも清々しくて初々しい作品。音楽漫画に外れなし、は間違いない。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-03-02 01:46:54] [修正:2012-03-02 01:46:54] [このレビューのURL]

パニックものかと思いきや、サバイバルやホラーのお約束もそこそこに早い展開で進行。
蓋を開けてみればタイムスリップものでした。

設定がとっても面白くて斬新
人が「年を取る」のは、気付かない内に「時間」の波に飲まれて命を吸われるから。逆にその波(あるいは雨)から逃げ続けられれば年を取らず大人になることもない。
そこにスプライトって気象現象を混ぜたSF設定が実に上手くできてます。

それぞれのきっかけで普通は見えない黒い時間の水を認識できるようになった登場人物達
事情を抱えて逃げる子供達、巻き込まれた女子高生、他にも引きこもりとか加齢症児とか、曲者ばかりでどーも人間ドラマはイマイチなんだよなぁ。王道なようでどこかそれを外しているんだけど、それが裏目に出てるというか、淡泊になっちゃってる。
キャラが主人公含めみんな浅いって言うか……特に倉庫番ってわかるまでの、あの女子高生にこき使われるヤーさんなんか違和感ありまくり

せっかく面白そうな設定なのに、他の要素を色々詰めすぎて薄らいじゃってるところも残念。
タイムスリップばかり目立ってて、未来だ戦国時代だとせわしない。
要素要素はそそられるんだけど、全体として熟した感じとは言い難いんだよなぁ。
作者の描いた未来像とか、アイアムレジェンドみたいに鹿や虎が闊歩し草木生い茂る廃墟と化した都心を気持ち悪い新種の生き物が跋扈する、みたいな。生態系よくわからんし、その新種の生物も漂流教室の新人類にくりそつとゆーね。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2012-02-13 02:43:35] [修正:2012-02-13 02:43:35] [このレビューのURL]

芸能もので外れたことなかったので読んでみたら、百合ものだったワナ
……………………感想?えっと、志村貴子ってやっぱすごいですよね

百合ものってことが問題なんじゃなくて、この主人公が問題。
嫉妬全開、ウジウジ、自分だーいすき
アフタらしい話と展開でしょ?って言えばそーなんだろうけど、正直読んでてイラッとくるわー
ただそれも四巻くらいまで耐えられると、残りは心理描写も共感しやすくなってきて良い感じ。
六巻の叙述トリック(っぽいとこ)も良い感じ。
一つ言うなら、ラスト、友達捨てたくせに家族は捨てないんだね。それって世間的には当たり前なんだろうけど、個人的にはなんか好きくない

マイベストキャラは、主人公がジャーマネするレズタレントさん
主人公振り回し掻き乱しってね。いいぞ、もっとやれ!

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-02-08 05:14:46] [修正:2012-02-08 05:14:46] [このレビューのURL]

この作者ほんと癖強すぎ!
機動旅団とか読み切れんかった人間のレビューっす

「神の速度で過ぎゆく時間」ってことで、一巻で76年経過、二巻はわからん。
作中の時代が光の速さで過ぎてゆく、というアイデアは思いついてもできないというか活かせる人は少なそう。味のある絵と星屑のキャラがポイントですね。いや、ニーナか。

ただやっぱり、冷静にやっぱり、面白いかどうかっていうとちょっと難しい。
星を取ってくる話とか蝶を追っかける話は好きだし、ニーナの台詞がいちいちウィットに富んでて楽しいんだけど、時間経過早すぎてお話に入りこめんのよ。
うーん、ストライクゾーンの狭い作品……

切ないのかギャグなのか。ふざけてんのかマジなのか。
不明。中途半端って言っても良いんだろうが、自分的には不明です。
ただし惹かれる何かはある。
例えばカバーの装丁、めちゃめちゃ良い!

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-01-22 01:20:22] [修正:2012-02-01 21:40:30] [このレビューのURL]

当時を知る漫画ファンに聞いたのですが、手塚治虫が海外へ行くとなると総理大臣並のもてなしを受けたそうですね。
今で言えば、SMAPが北京へライブしに行ったとき、人民大会堂の「重慶庁」へと招かれ国賓級の扱いをされたのと同じかなぁ。
それなのにこの漫画の描き方じゃ、手塚センセーきったないおっさんだよ!そのくせ、目がキラキラって輝いてやんの。かと思えば、すっごい形相で原稿睨んで描き出しちゃって。
基本丸山氏の「英雄も側近の目にはただの人」って言葉通りに手塚治虫を描いているのに、びっくり仰天のエピソードがやっぱり手塚治虫を偉人にしちゃってるんです。

漫画として構成や言葉回しがうまく、非常に惹きつけられるのですが、最後まで同じテンションが続くので意外とだれる気がする。
いつの間にか永井豪の話にすり替わってたときには、結構冷めちゃったんだよなぁ、別に豪先生嫌いではないんだけれども。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-01-22 02:02:05] [修正:2012-01-22 02:02:05] [このレビューのURL]