「ITSUKI」さんのページ

総レビュー数: 639レビュー(全て表示) 最終投稿: 2005年08月10日

不定期連載というのも致し方ないと納得できるほどの卓越した画力と、徹底したリアリティ。
結果とても読み応えのある歴史漫画となっています。

チェーザレ・ボルジアという実在の人物の若き頃の活躍を、架空の人物であるアンジェロ・ダ・カノッサを通じて描かれるのでチェーザレや当時の時代の様子を知らない人でも話に入っていけます。

登場人物が多数で関係も複雑、しかも皆横文字&名前が長いので、人間関係を把握するのが慣れるまで大変ですが、コミックスにはそれを考慮して相関図もありますし、2P使って丁寧に前巻のあらすじを書いてくれるので読む間が空いても大丈夫。読者に易しいつくりとなっています。
それに一見難解そうに見えても、作者の力量が高くて読みやすいので案外すんなり頭に内容が入ってきます。

チェーザレ・ボルジアのカリスマ性と人間臭さの両方がどちらも描けていて非常に魅力的。
ミゲルとの関係なんかもただの「主人と従順な側近」という間柄ではない辺りがフィクションらしさが無いので良いです。

コミックスの装丁のシンプルさは今まで読んだ中でも随一。
「中身で勝負」って事なのでしょうか?w
でも作品の雰囲気を決して壊さないという意味でとても気に入っています。

絵にも内容にも妥協のみられない飽きの来ない良作です。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-06-14 00:38:54] [修正:2010-06-20 11:28:39] [このレビューのURL]

操縦したら必ず死が待っているという恐ろしい設定。
15人の子供たちは、避けられない「死」の運命を目の当たりにし、、
「自分の命を賭してまで本当に守りたいもの」を改めて自分の中に見つけ出します。
個々のエピソードはどれも完成度が高く、ロボットでの格闘シーンよりも上記のような各キャラの掘り下げがメインです。
ロボの格闘シーンはデザインに凝りすぎて何が起きてるのか分かりづらい所もありました。

子供たちがそれぞれの思いを持って守ってきた世界が、一本につながって最後へ…という構成も見事。
最後をウシロにしたのも予定通りとはいえうまいとしかいえない。
伏線の張り方も見事。

メインキャラ達は本当にバンバン退場していきますが、その散り様はあえて描写しないという所も多いです。
もっとグロかったりするのかと思っていたのでそこは助かりました。

個人的に好きなエピソードはモジとマキ、あとウシロ。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-05-06 00:02:28] [修正:2010-06-19 13:28:55] [このレビューのURL]

5点 ISUCA

「妖怪退治」「真名(まな)」「家事の得意な主人公と散らかすヒロイン」「eの字を削ってゴーレム退治」「スタイルがコンプレックスなヒロイン」

などなど、ストーリー・設定に目新しい点が全然見当たらないのに逆に驚きました。(自分が読んできたジャンルと被ってるんでしょうか・・)
ライトノベルや漫画・ゲームのどこかで見たことあるものばっかりです。

ただ「エヴァンゲリオン 碇シンジ育成計画」と同じ方の作品で、絵は安定して上手です。
内容も「碇シンジ育成計画」と同じ様にサービス多め。

個人的にヒロインの髪型は表紙の方が良いと思います。
ぱっつんな感じの作中の髪型はイマイチ。。なんかバランスが。。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-06-09 23:10:39] [修正:2010-06-09 23:11:10] [このレビューのURL]

原作未読。

原作ライトノベルはアニメ化する程の人気があるにも関わらず、
作画の矢吹先生の漫画世界に既に取り込まれつつあるなんとも不思議な「漫画版」です。

何しろ「To LOVEる」のキャラが普通に登場します。
ジャンプの人気作家が手掛けているからこそ許されるケースなのでしょうけど、「原作」の存在をつい忘れてしまいそうになります。

サービスシーンのはさみ方も従来と変わってない気がしますし・・・w
せっかくの原作つきなのですから、今後ストーリーで良い感じに魅せてくれる事を期待します。
あ、作画に関しては文句無いです。相変わらず絵は上手です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-06-06 23:45:17] [修正:2010-06-06 23:50:12] [このレビューのURL]

何も特別な事が起こらない日常は平穏と言います。
しかし恋人と過ごす毎日は、普通な日々が刺激的に感じるんです。

一番最初の物語の「つかみ」から上手いなぁと思いました。
とても純愛な内容で、ドロドロしません。なんとも平和な世界です。
それに星野の普通からちょっと(大分?)ずれた思考回路からくるボケとそれに思わずツッコむ根岸さんの台詞やテンポが良くってリズム良く読み進められます。
(この気持ちよさの謎は4巻のおまけ漫画で明らかに。作者も無意識だった様ですが漫画ってこうやってできてるんだなぁと感心しました)

恋人でいる事・いられる事がどんなに大事で素晴らしいのか。
そんな事をはっとさせられる星野のキャラがとても好きです。

とよ田先生の作品は「FLIP-FLAP」以来二作目だったのですが、「ラブロマ」でとよ田先生の絵柄・作風が好きになれました。
場面転換の仕方、オチの付け方、カラーの塗り方などなど独特だなぁと思います。
全5巻で長すぎないのも○。
さっと読めて「あー面白かった」っていい気分で読み終えられます。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-06-05 22:49:05] [修正:2010-06-05 22:53:55] [このレビューのURL]

単行本発売をきっかけに読み始めました。
ただ、カバー裏で筆者自身が述べているように「なんでこの絵柄・・・?」と前作からのファンは不思議に思うかもしれません。

「育児」という題材にはあまり惹かれていなかったのですが、読んでみて自分の知らない育児の大変さというものがこんなに数多くあるのか、と驚かされました。
想像以上でした。読み応え有ります(割と一巻が分厚いですし)

一話で一日が進んでいくという形でストーリーが進行していき、「こんな大変な事を毎日やっていたのか・・」という事にはただただ感心。
同時に「こんな生活をいつまで続ければいいのか」というキャラの疲弊していく心理描写にもリアリティ・説得力がありました。
男性は是非読んで「母親」の偉大さを思い知るべきだと思います。

今後は漫画のストーリーとして「どうして子供が産まれたのか」「父親との馴れ初め」「父親は今どうしているのか」等が語られると思いますのでそちらにも期待しています。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-06-04 02:36:56] [修正:2010-06-05 13:14:46] [このレビューのURL]

7点 生活

特装完全版の方を読了。

初の長編ストーリーというもので、全体通しても他の作品に類を見ないくらいアクション・バトルに気合いがはいって描かれています。
「どうだこういう作品も描けるんだぞ」という感じが凄い伝わってきますが、実際面白いです。
でも会話のテンポとか、間の取り方は相変わらず独特なものがあり、やっぱり同じ作者だなぁと実感します。
終盤に出てくるおばさんとか何の前触れもなく現れて何の解説もないままな辺りの不気味加減が好きです。

序盤は非常にこまごまとしたコマで描かれ、徐々にコマがでかくなっていきます。作者の作風の変化と成長の表れでしょうか。

自分自身と毎日の生活に納得いかない主人公たちが町の悪党退治をしていく話なのですが…
中盤以降の「悪党退治」の変遷なんかが実際に起こりそうでリアルでした。
なんとなく社会的に弱者で卑屈な主人公の姿は作者の持つ思考が如実に表れてるなぁと思います。だがそれがいい。

読むなら当然完全版を薦めます。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-06-02 22:40:35] [修正:2010-06-02 22:40:35] [このレビューのURL]

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