「ITSUKI」さんのページ

総レビュー数: 638レビュー(全て表示) 最終投稿: 2005年08月10日

シャーロック・ホームズシリーズは今なお多くのファンを持つミステリの名作です。
ホームズが大好きでたまらない方達をシャーロッキアンと呼びます。
そんな多くのファンを持つホームズですが、シリーズものとして時系列がある為実は作品内での矛盾や謎が割とある様。
その数々の謎は今尚シャーロッキアン達を悩ませるそうです。

本作「シャーロッキアン!」はそれらに対して独自の解釈や有力な説を引用し今なお残る「ホームズの謎」を明らかにして提示しています。
(なので確かにほんの少しでも良いので事前に知識がある方が楽しめるかもしれません)
純粋な事件の発生と解決までを描く「ミステリー作品」というよりは、「ホームズ」という作品自体の謎を解き明かす「ホームズ作品」です。

ストーリーとしての見どころは「ホームズに今なお残る謎」に対する回答の面白さはもちろん、作中登場する「シャーロッキアン」達が抱える悩み・問題が「ホームズの謎」の解明と同時に解消されていくという二重構造でしょう。
いわばドラマ風な人情ものですが、構成が良いなと思わされました。

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[投稿:2011-03-30 23:47:08] [修正:2011-03-30 23:47:08] [このレビューのURL]

夫の惣一(37)は働く意欲はあれど、歳の所為でなかなか働き口がみつからない。
対して妻のカナ(22)は若さと持ち前の明るさであっさり就職。
そんな年の差夫婦の他愛無い会話劇です。

惣一がカナに対して昔話だったり気になる話をカナに話しかける時に「そう言やの、カナ」と始めるところがタイトルの由来となってます。

野村先生作品という事で、これも「とろける鉄工所」と同じく広島弁で会話が繰り広げられます。方言ってやっぱりなんか良いですよね、なんか。
働きたくとも仕事が見つからず、主夫をやらざるを得ない惣一。
しかしもともとの性分の所為か主夫業もしっかりこなしてしまい、カナには家事に専念してくれと言われ出す始末。
強面なのに一回り以上年下の奥さんに頭があがらない惣一のキャラが独特で面白いところだと思います。


さて、この一巻は自分はタイトルである「そう言やのカナ」ももちろん楽しめた方でしたが、それ以上に新鮮だったのが後半に収録されている「十ヶ所くらいの穴」です。
結婚を前に所謂「マリッジブルー」に陥りかけている女性の結婚までの不安な気持ちを日記のように一日一日描写していく作品です。
主役が女性で、基本モノローグで進行するという今までの作者の作品とはガラっと雰囲気が異なります。
これがあのおっさんばっかり描いてる作者と同じ人なのか、というくらい女性の視点から描けていて、作者の引き出しの広さを感じた良い短編でした。おすすめです。

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[投稿:2011-03-30 00:13:31] [修正:2011-03-30 00:13:31] [このレビューのURL]

本の中身が紙魚に食べられ、ストーリーが変わってしまうのを防ぐ為、「つじつまの悪魔」と共に本の中へ行って紙魚を捕まえたりする話。
なんだかあらすじだけ文字にすると「月光条例」と似てる感じがしますね。
とはいえあっちは藤田先生の世界で、こっちは竹本先生の世界なので全く雰囲気は異なります。

話の「つじつま」がキーワードとなっていますが、設定が変に凝っていまいちピンときませんでした。(まぁ、わからなくても楽しめるかもですが)
つじつまが辻島にとりついた時のかき分けがわかりづらかったりも感じましたし、最初の設定をもう少し詰めれば良かったのになあと。
あ、でも二巻から出てきたもう一人のつじつま憑きの子、五月が可愛くて好きです。

作者もあとがきでセルフツッコミしてますが、背景やコマ割りの似てるカットの多いこと多いこと。手抜きというよりむしろそれを通り越して水戸黄門のような安定感を感じます。
本の中の話は当然それぞれ違う世界にいきますが、その他学園内の描写は描かれる場面がかなり偏ってます。

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[投稿:2011-03-28 23:23:09] [修正:2011-03-28 23:23:09] [このレビューのURL]

竹本泉先生は「あとがき」(あるいはなかがき、前がき)が凄い好きな方で、作品の単行本には必ずと言っていいほどあとがきがあります。
過去の絶版になった単行本が再販されたりすると、それに更にあとがきを加筆されるので、「あとがきのあとがき」なんかがあることも良くみかけます。
そのあとがきはちゃんとコマ割りがされていたり、トーンが貼られていたりと手がこんでいるので多く作品を読んでいると自然と「あとがき」が好きになってきます。(ファンによっては再販本を追加される後書きを読むためだけに買ったり)

で、この「竹本泉のいろいろぶっく」は竹本先生の主にサブカルネタに関するエッセイ漫画であり、「あとがき」好きな方には堪らない一冊でしょう。
180Pまるまるエッセイであり、1Pに2回、あるいは1Pに1回という密度なので非常に濃いです。
しかも全部の回に新たにコメントを追加して、やっぱりまえがき、なかがき、あとがきは新規で追加という恐ろしい手の入れよう。
全部しっかり読もうとするなら一日かかります。再読はきついです。

載っている雑誌がセガ系の雑誌だったので10年間でのゲーム業界の移り変わりをみていけるのも面白いですね。
そして10年以上の内容が載っているにもかかわらずまったく絵も字も作風も変化を見せないのにはやっぱり驚きます。

作者のファンにしかこれは薦められませんが、自分はかなり好きです。

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[投稿:2011-03-27 23:30:17] [修正:2011-03-27 23:30:17] [このレビューのURL]

トリック&ガンアクション漫画。

今作は魔法銃というその名の通り不思議な能力を持つ銃にまつわるストーリーとなっており、全体的にファンタジー要素がちりばめられています。
けどやはりこの作者らしさは変わっておらず、銃に車に流血にちょいエロな作品のノリはそのまま。
アクションシーンの中にブレットの奇術をうまく絡めることでまた新しい面白さを開拓しています。

魔法銃はインパクトがあるのですが、能力が万能すぎる銃がバーゲンセール状態になると逆に面白味がなくなるので使いどころ次第という感じでしょうか。

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[投稿:2011-03-27 23:00:49] [修正:2011-03-27 23:00:49] [このレビューのURL]

日常の何にでも疑問を持つようになるお年頃の女の子、さらだの「どうして?」をおじさんが様々なお話を聞かせて解決したり、しなかったり。

いってしまえばおじさんの話は「子供だまし」なのですが…その内容はなんともヘンテコな空想にあふれていて、やっぱり竹本泉ワールド全開です。
子供に読ませたい感じの作品ですね。

ただ、作者のお気に入りの一作らしいですがメルヘンチックすぎて自分はちょっとついていけない感がありましたのでこの点です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-03-27 21:10:27] [修正:2011-03-27 21:10:27] [このレビューのURL]

元々藤田和日郎が企画したものを彼のアシであった作者が作画をする事となったという経緯なので仕方ないが、絵柄もキャラも藤田先生の影響がモロにでていると感じました。

健気で優しくてまっすぐで熱いものを持つ主人公が、同居する仙人たちや周囲を知らぬ間に徐々に変化させていくという王道少年漫画です。
妖怪退治もので主人公が少女っていうのが珍しかったです。
しかしホウライがアヤカに母との面影を重ねる場面など「母性」を感じさせる場面もあり、一方で妖怪を退治するときは熱い涙を流す。
この両方の描写は主人公を少女に据えないとできないなと思いました。

あやかし堂の面々との絆をホウライの過去を含めすべて綺麗にまとめた最終話の盛り上がりは素晴らしかったです。

藤田作品が好きな方ならその延長で手を出して楽しめるでしょう。

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[投稿:2011-03-20 23:56:39] [修正:2011-03-20 23:59:43] [このレビューのURL]

ボーっとしてベタベタしてただひたすら百合百合。

作中で時間は結構何年も経過しているんですが、日常のテンポはほとんど変化しません。
主に「普段ビシッとしてるのに気がおけない相手には徹底的に甘える」っていう二子を中心としてだらだらと日常が経過します。
ここまで大した意味もなくキスしてる作品は初めて読みました。
10匹いる猫の名前と姿を一致させるだけで一話使ったりもしますし、(普通はおまけかなんかでやるもんだと思うんですけど…w)
ストーリーとかはもうホントにないです。竹本泉先生の作品らしいですけど。
最初に思いついたネタでそのままずるずると連載が進んでしまった感がします。
そしてその割に終わり方は半端です。
でもなんだかこの方の作品は最終回だから何かするっていうタイプではない様なので…汗

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[投稿:2011-03-20 16:30:56] [修正:2011-03-20 16:30:56] [このレビューのURL]

7点 神童

天才的なピアノの才能を持つ小学校五年生の少女と絶対音感を持つ大学浪人生の心の交流を描く。
(wikipedia)

天才と凡人の比較として凡人である主人公・和音ががうたとの出会いがきっかけとして成長していくという話なのかと思いましたが、それだけでなく両者の交流によって天性の才能を持つうたも刺激を受け更なる成長を遂げるという構成が見事でした。
ストーリー自体はテンポよく展開するので少し淡々とした印象もありますが、無駄がなく短くまとまっているのが良いです。

和音が急成長というかトントンで話がうまくいきすぎな感じもしましたが…
うたが話の中心であり、和音は主人公らしい活躍をしてるかというとそこまでなんですよね。
「ドラえもんとのび太のどっちが主人公なのか」、みたいな感じですね。

あと絵について、自分はまぁ減点する程ではなくとも、加点したくなるほど良いとも思えませんでした。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-03-20 16:00:23] [修正:2011-03-20 16:00:23] [このレビューのURL]

短編集ですが、コマ割やモノローグの配置がとても上手で読みやすい上に、一作あたりのページ数が80-100Pあるのでどの話も強く印象に残りました。

「葦の穂綿」
普通の少女漫画ならごくありきたりなボーイミーツガールなラブコメに行きそうな導入に対し、明かされる彼の過去の重さ。その落差が凄いです。
決して結ばれない、報われない恋。ハッピーエンドなのかそうでないのか、胸が締め付けられる様なラストは少女漫画特有の感覚に思いました。

「半夏生」
タイトルや写真展の内容、またラストのモノローグといった伏線が利いていて好きな作品。
年上の女カメラマンと女装少年の禁断の恋、というのはどちらかといえば漫画チックな設定ですが、こちらは二人の再会のエピローグまでを描き切りハッピーエンドで締めている処がたまらなく良いです。

「冬霞」
児童虐待のトラウマが描かれます。
幼き双子と「おにいさん」の逃亡劇。
親に虐待されて生きてきた双子は連れ出された彼によって初めて愛情を与えられます。
なぜ家に押し入ったのか、なぜ双子を連れ出したのか、などの謎めいた彼の言動の真相には心打たれました。

3作のどの題材も読み切りとしてここまで高い完成度で話をまとめられる方はそうそういないのではないでしょうか。
オススメです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-03-09 23:56:42] [修正:2011-03-09 23:56:42] [このレビューのURL]

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