「ITSUKI」さんのページ

総レビュー数: 639レビュー(全て表示) 最終投稿: 2005年08月10日

外伝とついてますけど、実質的には36巻目。最終回の後の後日談まるまる一冊です。
「その後の話」だけを最終回にしたくない、という作者の意向でこうなってるようですが、ここまで読むべきです。
やり残されていた様な事もほぼ消化され、思い残すことはありません。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2018-05-16 21:55:12] [修正:2018-05-16 21:55:12] [このレビューのURL]

10点 7SEEDS

設定、ストーリー、キャラクター全て素晴らしいです。
問題を強いてあげるなら絵柄でしょうか。しかし、表紙で買うのをためらわずに読めば、2巻までには慣れてるでしょう。

内容としては、文明が崩壊した未来でのサバイバルものです。
これ以上は実際に読んで謎を明かされていった方が面白いと思うので伏せときます。
荒廃した未来の世界でも現代でも、「自分で考えて、自分で行動する」事の大切さは変わらないというのがうまいと思います。ハッとさせられました。

複数のチーム、時系列を章で分けて書かれるので飽きもきません。
またそれらの複数のチームを上手く絡ませる構成力の高さも凄い。
主人公も複数存在し、主に「ナツ」と「花」の二人が主人公として描かれています。
この二つのチームがいつ邂逅するのか、それが現在の大きな楽しみです。

ストーリーは全体の8割以上はシリアスです。シリアスですが、鬱という程の内容でもないかなぁと思います。
未来を生き抜いていく上でのキャラクター達の精神面の成長や、葛藤が多いです。
各キャラクターの心理描写が非常に上手く、さまざまなキャラに感情移入できるでしょう。

主人公の一人ナツがいる夏のBチームが出る時だけはコミカルな雰囲気となり、ずーっとシリアスな内容が続く中での癒しとなってます。ギャップがホントに凄い、特に16巻では顕著でした。
少女漫画という事もあり、恋愛要素もご多分にもれず存在します。
こんな時代にそんな事考えとる場合かー!と初めは読んでいて思ったのですが、もし自分が明日目覚めた時にこんな時代になっていたら、きっと大切な人の事を探すだろうしなぁ・・・という事で納得できました。

既刊17巻、という事で「長っ 今からなんて集められないよ?」と思われるかもしれませんが、個人的には全巻今から集めても絶対後悔しない名作になりうる作品だと思ってます。
今のところマイナスする要素が絵柄以外みつかりません。(その絵柄も今は決して悪くはないと思っています)

まだまだ完結は先になりそうですが…こんなに面白い長編は久しぶりに読みました。



2017.10 8→10
35巻で遂に完結。こんなに長くなるとは思わなかったけど、最後まで楽しませてくれてありがとう。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2010-02-28 23:32:53] [修正:2017-10-16 21:45:15] [このレビューのURL]

前々から気になっていた作品のひとつでした。
立ち読みしてみて一話読み終わる前に「あ、これは絶対ハマる」と感じ、そのままレジ直行でした。

この漫画は「雰囲気漫画」といわれる事が多く、またその様な種類の漫画の代表的作品です。(自分は割と最近まで知りませんでしたが・・)
なぜ「雰囲気漫画」といわれるか、というと…風景の描写やモノローグが多いからでしょう。
「終末の世界」として海面の上昇、都市の水没、子供の減少など滅びつつある世界がロボットであるアルファさんの視点で描かれます。
1話あたりのページ数は月刊にもかかわらず16P、しかもコマ割も全体的に大きく、スラスラと読めてしまいます。本当にその世界の「雰囲気」を読んで楽しむモノです。
よくある「日常を面白く描いた作品」とは違い、あくまで「穏やかな日常」を描いているからです。
滅びつつある世界の中でも、それを感じさせる暗い描写などはありません。
本当の意味で話にヤマもオチもなく、この様な作品が商業誌で連載できていた事が驚きです。

また、連載終了したのは2006年と割と最近まで連載していたのにも驚きでした。
正直、絵柄や作風はかなり古い作品の様に感じたので…

作品の特徴のひとつとして「時間の経過」があげられます。
主人公であるアルファさんは外見こそ人間とかわりませんが、ロボットであるが故に年月が経っても年を重ねたり、外見が変化するということはありません。
それに対して、人間であるキャラクター達は連載が進むにつれて年を重ね、変化していきます。
(外見は変わらずとも、内面はしっかりと変化していますが…)
連載当初は子供だったタカヒロとマッキ達は、いつの間にかアルファさんよりも背が高くなり、都会に出て仕事をはじめる様になります。
しかしその間もアルファさんは見た目が変わらない。同じ時間を生きているはずなのに…
ガソリンスタンドのおじさんや診療所の先生も自分たちの永くない未来をアルファさんに託す様になります。
その切なさ、悲しさの描写がさりげなくも非常に上手いです。。
連載終盤は特に時間の経過が早く、最終回でのバイクでヨコハマに行くまでの描写とか・・・ホント悲しい。
はじめ気づきませんでしたが読み直して気づきました。ネタバレになるので書けませんが・・・

ちなみに個人的に凄い気に入っている点は絵柄です。
手書きらしい温かみが感じられる絵です。
特に笑顔やはにかみ顔がかわいくて好きです。

「漫画の読み方」というのは人それぞれだとは思いますが、この作品を楽しむには頭をフルに使って世界に入りこみ、ゆっくりと想像しながら読むのが良いでしょう。
台詞が少ないのでさらさら?っと読めてしまいますが、さりげなく書き込まれた背景などにもじっくり目を通すことで「ヨコハマ」の世界により浸かっていけるはずです。

最初に述べた様に、とても商業誌連載の漫画と思えない様な作風をしているので万人に「これ面白いよ!」と薦められる様な漫画ではないと思います。
ただ、「漫画が好き!」と言える様な方々でまだこの作品を知らない人は是非手にとってみてはいかがでしょうか。確実に自分の「漫画」観を拡げられます。

5/3
レビューを修正。自分のブログからの転載ですが。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-09-30 03:41:08] [修正:2011-05-03 17:07:32] [このレビューのURL]

最近自分が読んだ漫画の中でも一番の衝撃作でした。
きっかけは、ここのレビューです。

グレアム、アンジー、サーニン、マックスという4人の少年達はそれぞれ家庭から様々な事情によって逃げ出し、社会の「はみだしっ子」となり身を寄せ合い生きていきます。

彼らがそれぞれ持つ心の闇、その描き方が本当に容赦無く、グサっと来ます。
漫画なのに小説並の文字量、後半の裁判員裁判のシーンなんかは今まで漫画で読んだ法廷劇の中でも一番読み応えを感じました。
子供に対してなんて容赦がないんだと思いながら読んでました。

また、笑顔と泣き顔の描き方も上手で訴えかけられるようなその表情により一層感情移入する事になるでしょう。
感情移入すればするほど読むのが大変で、再読するのが辛いとはっきり感じる程重い内容です。
かといってギャグシーンが無い訳ではなく…コメディなシーンはそれでまた面白いので絶妙にバランスが取れています。
これ「花とゆめ」連載だから所謂少女漫画なんですよね…女子の方が精神年齢が高いのもなんか納得(笑

そして確かにこの作品点数が付けづらい。でも付けるなら10点しかないですね。

あまり大した事は書けませんでしたが…作者が故人と知ってこれ程残念に思った経験は初めてです。
今度作者没後15周年として文庫が再販される様ですので、コレクションとしてまた買おうかと検討中です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-11-07 02:04:00] [修正:2010-11-07 02:06:16] [このレビューのURL]

10点 BASARA

10点を久しぶりにつけたいと思います。

文明崩壊後の日本全域を舞台とした架空戦記ものです。

まさに「大河ロマン」!
ドラマチックな内容ながらも、リアリティもあるので読み応え抜群。
最初から最後まで感動させられっぱなしでした。

・広大なスケール
日本全域を渡って旅をし、戦い、徐々に仲間が増えていくという王道な展開をしています。
各地それぞれに人がいて家があって自然があって、皆違っているので世界を股にかけた作品でもないなのにスケールは非常に広大に感じられます。

・巧みなストーリー構成
更紗と朱理のこの古典的ともいえるがドラマチックな関係を巧みに描き切っています。
二人のすれ違い、交錯。うますぎる!
最後の終わらせ方にも無理なく、綺麗にまとまっているのがまた素晴らしい。
女性作家の本領といわんばかりの恋愛模様も流石と言わざるをえません。

・魅力あるキャラクター
主人公をとりまく仲間たちがとても魅力的。
更紗を見守る予言者ナギ、身内の敵として読んでいて最後までやきもきさせられた浅葱、主人公一行からは一歩離れたところで活躍する揚羽、ムードメーカーな那智&聖、それに巻き込まれる群竹さんなどなど・・・
キャラの立ち位置も皆はっきりしているし、心理描写もしっかりしている。
一時期ハヤトの扱いが若干不憫に感じたけど・・w最後はまたかっこよくなっていて嬉しかったです。
朱理側の今帰仁、サカキ、四道、錵山将軍なども皆良かった。
皆それぞれの信念を持って生きています。
「新しい国とは」23巻の朱理の一連のくだりが特に印象的でした。

・画風
顔の書き方などは結構癖があるものかもしれません。
ですがこれで敬遠するのは確実にもったいないです。
表情の書き方は上手だと思います。感情が溢れかえった時の表情は、怒りも泣き顔も笑顔もどれも印象的だし読んでいてひきこまれました。
また、見開きの使い方も上手でよりドラマチックさを演出してくれています。
戦記ものであり、決してバトル漫画ではありません。
大河ロマンなんです。必殺技なんて一つもでてきません。


この作品の一番の魅力は?スケール?キャラ?ストーリー?
答えになっていないかもしれませんが、自分は「全部優劣付けられないくらい素晴らしい」と思いました。だから10点です。
今まで読んできた長編ストーリーものが少し霞むくらいのインパクトがありました。

いやぁ、にしてもあとがきの漫画の内容には流石に時代を感じましたw(FF4がでましたー、とか。何年前だw)

ナイスレビュー: 3

[投稿:2010-05-31 01:17:25] [修正:2010-05-31 07:08:56] [このレビューのURL]

第二次大戦中の呉(くれ)のある家族を描いた作品。
「夕凪の街 桜の国」で非常にデカい衝撃を与えられたこうの史代先生ですが、作者の最新作であるこの作品はまたその時と同じような「まだ名前のついてない感情」がうまれました。なんともいえない・・・
「夕凪〜」と比べて新しい作品であるため、当然ながらキャラの造形・背景の書き込み・構成等全てにおいて成長が伺えました。

「夕凪〜」が短編でありメッセージ性の強い作品であるのに対し、こちらの作品はより「漫画としても楽しい」という点が素晴らしかったです。
久しぶりに10点です。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2009-10-16 09:16:59] [修正:2010-04-17 23:20:20] [このレビューのURL]

10点 寄生獣

一番初めにこの作品の存在を知ったのは小学生のころかなぁ。。。
Kinki Kidsの堂本剛が大好きな漫画として挙げてたんですよね。(表紙のインパクトがあって覚えてる)
しかし、つい最近まで全くと言っていい程この作品に触れる機会が不思議となく、最近になってここでの評価の高い事、知り合いでも多くの人が大好きといってる事からようやく気になりだし、完全版を大人買いしました。
近所の中古本屋でまとめ本がセールだったので良いきっかけでした。

周囲のかなりの高評価故に期待のハードルを高くして読み始めたのですが、確かに「名作」と呼ばれるにふさわしい内容だと非常〜〜に納得できました。
パラサイトの存在ひとつでこうも人間のいるこの世界の問題点だったり、逆に素晴らしさだったりが浮き彫りになるのか、と衝撃でした。もっと早くこの作品にあっていればもっとこの作品の信者になっていたでしょう。(まぁ、その後でほとんど岩明作品を揃えたので間違ってはいないですがw)
名場面、名セリフとかは多すぎるので割愛。強いてあげるならやっぱり後藤を一度見逃したと思われたシンイチが戻ってきたところに一番「あぁーやっぱ良い作品だわこれ」と思いました。
グロが少しあるので老若男女に薦められるか、というと微妙かもしれない。けど「そんなの関係ねぇ!(古」とそれを無視してまで読ませてみたい作品。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2009-11-09 15:15:10] [修正:2010-04-14 23:49:13] [このレビューのURL]

10点 神戸在住

こんなに心にしみてきた漫画は初めてでした。
ごく最近全巻大人買いして読みました。

読み始めはまず、この作品独特の絵柄に少し抵抗を持ったのですが、
一つ一つの丁寧な描写、モノローグの挟み方などに慣れるにつれむしろとても合っていると感じる様になりました。
手書き感あふれるコマの枠線もゆるやかな作中の雰囲気を増す感じがして、大好きになりました。

主人公である辰木桂は作中では結構存在感が無い・・というか純粋な雰囲気を持つ主人公です。
そんな桂の生活をさまざまなカラーで彩るのが友達グループだったり、サークル仲間だったり、家族だったりします。
それぞれのグループの中で生まれるそれぞれの雰囲気がどれも違ってどれも良い。それをより一層感じられるのは桂のキャラクターからだと思います。
徹底して標準語だったり丁寧語だったりと「友達にその口調なおかしくないか」と思う場面もあったりしたのですが、それもより主人公を無個性にする事でエッセイ風にした時に周囲が個性溢れて面白く感じられるからだろう、と思いました。

読んでいてこの作品がたまらなく好きになったのは3巻の林浩の震災の話。
7巻の話も欠かせないと思います。
どちらも人の生死を扱う話となりますが・・・何が良いって説明が難しいな。。描写が上手いというか。。心に深ーく感じるものがありました。

全10巻。非常に上手にまとまっていますし、連載を追っていた方は終わりがはっきり近づいて見えるのが悲しかっただろうなぁ。
全部読み終わる前に10点をつけると決めていたのですが、最終巻もまた非常に良かったので本当に読んで良かったと思ってます。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2009-12-16 02:17:02] [修正:2009-12-16 02:19:46] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

自分の中でまっとうなレビューをする事が到底不可能な漫画第一位。思い出補正が一番強い作品です。

とにかく強くなっていく孫悟空。そのぶんインフレもすごいけどハマッていたので全然気にならなかったです。
漫画としてのストーリーや矛盾やらは確かにむちゃくちゃなところが多いですが、それでも子供の時から一番影響受けた作品なので、10点しかつけられないですね。

リアルタイムで読んで見たかったです。アニメから入ったので。
大きくなってから改めて読んでみると、一話が14ページぐらいしかないので、展開が速くあっというまに話が進んでいきます。

初期は悟空のあまりの非常識っぷりとボケが笑えます。バトルがメインになっても戦闘シーンのスピード感と必殺技の数々にどんどん引き込まれていきます。

一番読んでわくわくしたのはサイヤ人編。
底がなかなか見えてこない敵の強さにハラハラ。

その後のナメック星で繰り広げられるフリーザ一味とべジータとクリリン、御飯のドラゴンボール争奪戦もホントに上手く出来てます。
そこまで強くはないクリリンと御飯が活躍するのが面白いです。

セル編の覚醒御飯は一番好きなキャラです。

個人的にはブウ編は変にギャグ色が強くて好きじゃないですが、それでもべジータの死や元気玉の前のサタンのところとか好きなところもあります。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2005-08-29 14:50:06] [修正:2009-07-28 06:53:50] [このレビューのURL]

10点 SLAM DUNK

[ネタバレあり]

自分の中で「これ面白いよ!」と万人に薦められるマンガ第一位。
といっても知名度が高いのでそんなことする機会が自分の周りには無いほどですが。

友情、努力、そして勝利。
ジャンプの三本柱を見事に書ききった傑作だと思います。

ギャグが面白いのでキャラが敵味方問わず非常にたっていて、インパクト強いです。

ストーリーとしてはやはりメンバーが揃って大会がはじまる10巻以降が爆発的に面白いと思います。
しかし一試合一試合濃密に描く為、長ったらしいと感じる人も。
週刊でジャンプで読んでいた方はそう感じるのかもしれませんね。(自分は単行本派だったので感じませんでした)

また、絵の上達が非常にめざましく、はじめと最後でまるで別の漫画です。
最終巻における台詞なしで描かれる最後の攻防は必見です。


先生…続きが読みたいです…

ナイスレビュー: 2

[投稿:2005-08-10 02:51:56] [修正:2009-01-31 15:29:59] [このレビューのURL]

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