「kiki」さんのページ

総レビュー数: 471レビュー(全て表示) 最終投稿: 2011年01月23日

谷口ジロー氏の私小説的な主にペットにちなんだ作品集。
一話目の「犬を飼う」にグッときました。
漫画でペットを描く場合大半がかわいくて元気な描写ばかり。
でも現実はペットだって年老いてジワジワ弱って、手がかかって亡くなる場合が多いと思います。
それを淡々としたした描写で、胸の奥底に響く感動を生み出しているかと。

私も犬や他のペットを飼って、弱っていきつつも確かな生命力で最後まで頑張る姿を見たし、手がかかって大変だったことがあります。
余計にウルっときちゃいましたね。

この話犬や猫を飼う前の人に必読させた方がいいのでは。
ペットを飼うってこうやって最後まで看取ることも絶対なんだから。

あとの短編は悪くはないけどまぁ普通かな。

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[投稿:2013-08-10 23:02:48] [修正:2013-08-10 23:02:48] [このレビューのURL]

鉄道に興味がない漫画家菊池さんが超鉄オタの横見さんに連れまわされて全国を鉄道で旅する実録ルポ漫画。
もう古い漫画になるので、彼らが乗った鉄道や降りた駅など無くなってしまったものが多いのが残念だけど、彼らのかけあいが楽しくて面白かったです。

なんてか鉄道の魅力はサブで「横見さんってば一般的に見て変でしょー」がキモな作品な気もしますが。
まぁ鉄オタ、私も何回か接したことありますが、あのずれた感じ非常に分かります。上手にライトに表現されているなと思いました。

これ菊池さんの方も鉄道好きだったら、ここまで面白くなかっただろうし読む人ももっと選んだだろうなぁ。

秘境駅、いつか行ってみたいと思いました。

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[投稿:2013-08-10 21:51:51] [修正:2013-08-10 21:51:51] [このレビューのURL]

『酒のほそ道』のスピンオフ作品。宗達は出てこなく、かすみちゃんが主人公になってます。
ワインを呑む頻度が『酒のほそ道』よりあがってるぐらいで、オッサンくさい呑みっぷりや酒場のあるある話は変わらず。
違いをしいていうなら宗達に思いいれがある人なら
「"たなびく"って酒だけじゃなくて男にもかよっ!かすみちゃんビッチ…」
と思うことぐらいでしょうか。

漫画の合間の箸休めはラズウェル先生が書いてるんですよね?
正直ノリがキモイです。「ヒ・ミ・ツ」とかやめて下さい。時代が止まりすぎです。
まぁだから最近のOLとは思えない内容なんでしょうけど…先生最近の女子会とか取材された方がいいんじゃないでしょか?

なんて書きつつお酒のあるある物語やかすみちゃんの惚れっぷりとオチに楽しんで読みましたが。

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[投稿:2013-08-04 23:21:27] [修正:2013-08-05 18:24:22] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

家元の生まれではない駆け出し歌舞伎役者の主人公はストリート歌舞伎をやったりして、観客の心を揺さぶる「かぶく」ことに全てをかけている。
そんな彼が型やお家芸など伝統を重んじる歌舞伎界で、様々な大物役者達と共演し、自分の感性が作り出す演技と相手の伝統的でいて強烈な演技で火花を散らせる物語。

歌舞伎なんて昔学校の行事で一度観たきりでしたが、様々な歌舞伎の演目を分かりやすく解説はしてあるし、歌舞伎時の素晴らしい作画のおかげで、また観てみたいと思わされました。

ストーリーはだいたい一演目ごとに様々なライバルが出てきて、物凄い舞台を作り上げて…を繰り返してて、唐突なラスト以外は同じ感じですが、それぞれの演技に対する真摯な思いなどがピリピリした雰囲気をかもし出してて面白かったです。

唐突なラストもそうだけど結局歌舞伎って「血」なの?と少しガッカリ。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2013-07-25 01:15:38] [修正:2013-07-25 01:15:38] [このレビューのURL]

人間のみを食べる見た目は人間と同じグール(人食人種)が存在する世の中、内気な大学生である主人公はとある事件がきっかけで半分だけグールになってしまって…という物語。

普通の人間だっただけに人間を食べることができず、でも食べないと生きていけないという葛藤を描いた前半部分は色々稚拙さを感じつつも面白く読めました。
冬目景っぽいシンシンとした暗めの作風もいいと思います。

ただ途中からテコ入れしだしてのでしょうか?
登場人物をどんどん増やして出してからは私の中では逆に微妙になってきたかな。

戦闘シーンが何が起こっているのか分かりにくいのも残念だし、
警察にグールを分別する機械があったり検査で分かるのに、いくら時間かかりそうでも人間を食べるだなんてかなりの脅威なんだから普通無理やり全住人の検査するのでは?と気になりました。

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[投稿:2013-07-03 22:19:33] [修正:2013-07-03 22:19:33] [このレビューのURL]

19世紀パリが舞台の有名画家フィンセント・ファン・ゴッホの弟、テオドルスが主役の物語。
天才画商と言われるテオドルスが上流階級のものである芸術を民衆に解放しようとする話で、まだ1巻しか出ていないので物語はまだ序章という感じ。
ワクワクする話ではないけどクールな感じで描かれた話の運びは大人な漫画という感じです。


話題作「式の前日」と同じく画力やコマ割り、エピソードの魅せ方は相変わらず上手い。
その時代の空気がよく表現されていると思います。

ただたまにフラッシュバックさせる過去の描き方は(過去の憧憬を引きずっての現在の想い)は前作の短編と似たような感じで、またそのパターン?と思ってしまいました。

とりあえず続きが楽しみです。

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[投稿:2013-06-25 01:18:41] [修正:2013-06-25 01:20:30] [このレビューのURL]

絵が見やすくて登場人物みんなカッコいいしかわいい。
田舎娘の女子高生すずめちゃんが都会に出てきて恋に友情にジタバタする話でありきたりなんだけど、作者さんのセンスがいいのかポップに面白く仕上がっててついグイグイ読んでしまいました。

ただ楽しく読みやすいんだけど正直今のところ何も残らない漫画なイメージです。
主人公以外の登場人物の考えが軽いイメージだからかな。

あと先生。何やってんのアンタ!と思わずツッコんでしまいますw

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[投稿:2013-06-19 22:52:10] [修正:2013-06-19 22:52:10] [このレビューのURL]

平安貴族物の男女入れ替え物語。
というと30年近く前に山内直実さんが連載された「ざ・ちぇんじ!」がありましたね。山内さんの絵柄はかわいらしい感じだしかなりなコメディタッチだったのと比べると、さいとうさんのしっとりと華やかな絵柄で物語のトーンを暗めに描かれてて全然雰囲気が違って面白いです。
まだ1巻しか出てないのに結構違う感じにお話が進んでて描く人によって物語ってこんなに違うんだなと感心。
続きが楽しみです。

ただ1巻のあとがきで「源氏物語」の漫画化は結構あるんだと思ったと書いてあるのですが、当たり前だけど「ざ・ちぇんじ!」には触れず。
少女漫画内では結構有名な方の作品だと思うので連載にあたって目に入らないってことはないと思うのですが…。その辺ちょっともにょっとしました。

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[投稿:2013-06-09 23:48:02] [修正:2013-06-09 23:48:02] [このレビューのURL]

これはニヤニヤしてしまう少女漫画!
クールでにぶいヒロインに振り向いてもらうおうと顔、頭、家柄と全てよしなオレ様タイプの男子が10年がかりでジタバタするラブコメ。
まぁ少女漫画にはよくあるクールな相手に一生懸命ラブアタック(すんません、死語ですね)かけるヒロインの逆バージョンなんだけど、オレ様の柳くんが不憫すぎるし心の声だだもれすぎるのでかなり笑えます。

惜しむらくは私が作者さんの絵柄があまり好みでないせいか、柳くんがイケメンに見えないので、物語のキモを何か逃している気がします。
あとヒロインが「君に届け」の貞子に被るので、友情うんぬんはもういいかな。あくまでも恋愛一本で描ききって欲しいものです。
(とりあえず3巻まで)

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[投稿:2013-06-05 23:51:01] [修正:2013-06-05 23:51:01] [このレビューのURL]

原作は未読。
これはかなりこそば痒いラヴが満載な作品ですね。
なんていうか図書館うんぬんや戦いの方がかなりツマになってると感じます。
最近のLALAっぽくキャラ&シチュエーション萌えでグイグイ押してるので、一気に読むと胸焼けしました(笑

これはこれで面白いけど、そうか原作はちゃんと他の部分も描かれているのですね。原作も読んでみようかな。

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[投稿:2013-05-21 13:00:04] [修正:2013-05-21 13:00:04] [このレビューのURL]