「アルゲマイネ原野」さんのページ

総レビュー数: 131レビュー(全て表示) 最終投稿: 2008年01月18日

なんと言ってもアニメで主要キャラだったマシロを男性化して
主役に抜擢した発想の勝利に尽きる。
フェミニンな男性萌えが徐々に表立ってきたとはいえこの大胆なキャラ設定は
今後、イヤミの無いハーレム漫画の新機軸として各方面で積極的に取り入れられるんでしょうなあ。
あと、何か恨みでもあるのかと思うくらいとことん非道に描かれているセルゲイ少佐は何なんだろうw

絵に関しては作画担当の佐藤健悦氏の特徴である美麗かつきめ細やかさな描写が今回も健在。
毎度毎度お色気シーンがお色気シーンに見えない(笑)という欠点がありつつも
前作のようなキャラの崩れ顔は解消され、着実に力をつけていることが伺える。
特にラスボスとの最終決戦の描写の力の入れようは圧巻の一言。

もちろん欠点もある。まず何よりアニメとほぼ同時進行でやらなきゃいけない制約が
あるせいで展開が速い。シナリオにアニメ製作スタッフが本格的に参加しており
前作ほどとは言わないまでも、やっぱり進行は唐突過ぎる印象を受ける。
ネタを知ってる状態でもそうなのだから、おそらくこの漫画だけでシリーズ未読の場合、
半分も楽しめないのでは…
あと、あまり言い出来とは言えなかった前作(漫画のね)ネタを引きずってたのは
ちょっと失敗だったかな。まあアニメでもやってたしそこはお約束と見ればしょうがないか。

…と長短所それぞれ挙げたところで総じて6点。
こういうコミカライズ作品の場合、大抵が本編(アニメ)に比べ見劣りするような出来になるが
これはこれで独立して魅力を引き出しているというなかなか珍しい作品。
絵の違いに多少戸惑うかも知れないがアニメだけ視聴してる方には試してもらいたい。

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[投稿:2008-06-24 00:40:45] [修正:2008-06-24 00:40:45] [このレビューのURL]

5点 Rec

作者従来通りのエロ+ゆるゆる恋愛でスタートした本作だったが
萌え恋愛漫画としては序盤の久保一志編で完全にチョンボを犯してしまっているような…
それで読者から反感を買ったのかどうかわからないがそれ以降、メインヒロインへの萌えから
アイドル声優そのものへの萌えに作品の方向性がシフトした。
ただオタク的であるとはいえコアな知識から来るパロディ主体の様な濃い作風ではなく
多くの人が「あーアイドル声優ってこんな感じじゃね?」とイメージを共有できるようなライトな
(悪く言うと当たり障りの無い)作品に仕上がっている。
ただ作者の作風や雑誌の雰囲気との兼合い等から見るとまあいいとこに落ち着いていると思う。

余談だが、昨今の乱発気味な萌えアニメの製作背景があるにせよまさか花Q作品までアニメになるとは…
自分がこの人のファンになった頃から考えるとアニメ化なんて夢にも思わなかったなあ。

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[投稿:2008-05-29 01:15:29] [修正:2008-05-29 01:15:29] [このレビューのURL]

かわいい猫が繰り広げる残酷極まりないかつどうしようもない童話。
ただ個人的には残酷というより狂気的な印象を受けた。

ギラギラの炎天下の中、川辺で一心不乱にうどんを食べるキ○ガイとか
あからさまに工場労働者を差別してたり、ユ○ヤ教にケンカ売る描写など
今じゃ絶対に普通に売れないような過激すぎる表現に加え、不条理で脈絡なく
進んでいく展開が余計に作品の味である不安定さに拍車をかける。
どうも作者の見た夢を元にしたストーリーが多々あるようで人間の底知れぬ
深層心理を覗いたような錯覚に陥り、下手なホラー作品を読む以上に
なんとも言い知れぬ薄気味悪さを感じた。だがそれがいい。
初めて読んだときの衝撃度を加味して7点。

現在作者の夫である「ねこぢるy」こと山野一氏のHPで
本作品に収録されている「かぶとむしの巻」が無料で読めるので(暴力的表現があるので注意)
一読して心に何か来る人があれば古本屋なんかで探してみてもいいんじゃないでしょうか。

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[投稿:2008-04-29 15:36:30] [修正:2008-04-29 15:36:30] [このレビューのURL]

昔この漫画の主人公のような若い床屋さんのとこへ毎回切って
もらってたのでそこら辺懐かしく思いながら読ませてもらった。
閑散とした(笑)床屋さんの雰囲気が非常に良く出てて素晴らしい。

いい感じの癒し系漫画。
超天然で絵に描いたようないい人の主人公が毎回毎回「えーなぁ…」
と「メルへん」な世界に浸る。
それメルへんじゃないだろwと突っ込みたくなるような事でも浸る。とにかくなんでも「メルへん」。
それでも主人公の聖人っぷりが鼻につかない良いキャラなので平凡な日常パートも飽きずに読める。
読んでるうちにいつの間にかこっちまで「えーなぁ…」と伝染してしまう。かも。

作品ではヒロインとのラブストーリー(コメディ)をもう一つの軸として話を進めているが、
そんな気にするほどでもないかもしれないけどこれがほぼ女性的な目線なので
男性読者にはちょっと相容れない感じを受けるかもしれない。
あと舞台が大阪+近辺なんでそっち方面に住んでる人にはネタとかわかってより一層面白いでしょう。
逆に関西独特の鋭いツッコミとかやりとりが合わない人は少々とっつき辛いかも。

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[投稿:2008-04-26 01:03:14] [修正:2008-04-26 01:03:14] [このレビューのURL]

REDで連載されていた不安の種がチャンピオンに移籍
数年前まで出版されていた本「新耳袋」みたいな感じ。
ただ最近ネタがマンネリ化してるような…
特に話数が多く掲載されている単行本で読むと
あれ?これ今さっき読んだような…みたいな錯覚に陥る。
ページ数が少ないし一話完結モノだから月1ぐらいで
雑誌でサラッと読むぐらいが読み方としてはいいのかも

<追記>
マンネリ化=いい意味では安定してると思いまだまだ続くかなと
みてたら意外に早く連載が終了してしまいちょっとショック。
最終回のエピソードが良かったのと唯一の少年誌本格ホラー
としてがんばったのを考慮して+1点追加。

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[投稿:2008-01-24 22:01:53] [修正:2008-04-19 23:31:25] [このレビューのURL]

外国人トニーと国際結婚した作者の日常エッセイ漫画第一弾。
といってもこの本が出版された時点では正式には結婚してなかったが。
トニーとの面白おかしいほのぼのな生活を描いているが
このトニー、ちょっと変だが非常に賢明で観察してても飽きない
というキャラ的に素晴らしい人で読んでいて非常に好感が持てる。
また、日本の物価や英語などちょこちょこ出てくる外国との
比較文化の話も面白いのでそこら辺もおすすめ。
このジャンルで良作ということで6点ぐらい。

唯一欠点を挙げるとしたらこの本は書籍扱いなので定価だと
ボリュームのわりに少々割高感があるかもしれないとこかな。

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[投稿:2008-04-15 20:02:00] [修正:2008-04-15 20:02:00] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

金剛寺編までは6点ぐらい。
作品から微妙に漂うマッチョイズムが鼻につくかもしれないが
『裸の大将』的な安定した展開やテンポの良い話運び、
画力のうまさがよく噛み合っていた。

ただそこからが酷い。とにかく迷走に次ぐ迷走。
女子高編の教育論は読み応えがあったが
その後のなんか毒電波でも浴びたかのような自然回帰的な主張と
怒涛のSEX論には正直…。そして極めつけのラスト。
どうも作者と編集者との意向の違いでこうなったらしいが
振り回され続けた読者にはたまったもんではなかったと思う。

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[投稿:2008-04-11 23:50:25] [修正:2008-04-11 23:50:25] [このレビューのURL]

あらすじはアニメ版とほぼ同じだが
キャラクター設定が若干異なる点あり。
どちらかというと漫画版のほうがまったり進行といった感じ。
萌え漫画としては可もなく不可もなく本当に中の中といった所なので
過度な期待はせずに読むのがいいと思う。
それでも特に印象は残らないとは思うが…
ひとつ言うならアニメ版よりお色気度が増量してるのでそこがお得といえばお得かな?

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[投稿:2008-03-19 23:32:58] [修正:2008-03-19 23:32:58] [このレビューのURL]

デビュー以来少女誌・女性誌でのみ活動してきた作者が初めて青年誌で連載した本作。
しかし青年誌であろうとHなサービスシーンなど一切無く、作者のいつもの持ち味である
「清純乙女系」な作風には全く影響無いので本来のファンも安心して読める作品になっている。
じゃあなんであえて青年誌なのか。
男性ファンの間口を広げるためだったのかなー。

作品は、様々な形態の夫婦が主題となる作者お得意の一話完結オムニバス恋愛漫画。
「夫婦」に加えて「(自他の)結婚について」的なのも入ってるかな?
いつも通りやわらかほんわか、繊細な絵で切なくも暖かい心にくるストーリー。
逆に言うといつも通り少女・女性誌のまんまなんで、中には女性観が多分に入ってる恋愛譚もあり
そこが新規の男性読者はどうかな?とは思う。
もちろん谷川史子ファンなら買って損無し。
初めて読んでこの絵・雰囲気が気に入った人は同作家の別作品もぜひ。


…しかし一時期だけとは言え、この作品と「HELLSING」を
同じ雑誌に載っけるなんてどんだけカオスなんだアワーズ編集部

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[投稿:2008-02-15 23:57:42] [修正:2008-02-15 23:57:42] [このレビューのURL]

変顔系のキャラとハイテンションギャグが少年誌本来の
アッパーな雰囲気に良くマッチしていた。
また個性が強い作風だがキャラ投票で作者自身が1位をとるという
珍事から見ても作品のファンにはおおむね好評だったと思う。

ただその強すぎる自己主張は一定の年齢層以上には不快に感じるかも。
小学生の頃は魅力的に見えてたクラスを引っ張るリーダーも
中学生になってみるとウザく感じるみたいな。
そのせいかどうかネット限定ではこの作品の評価は悪かったような…

個人的にはギャグ以外のバトル部分は回を増すごとに展開がグダグダ、
感動系も第二話以外は正直?な印象を受けた。
ギャグ7点、バトル4点、感動系4点で平均して5点。

とにかく作者のやりたいようにやったエネルギッシュな作品だと思う。
まあやりたいようにやって最後はあんなことになっちゃったけどw

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[投稿:2008-02-09 00:09:23] [修正:2008-02-09 00:09:23] [このレビューのURL]