「Scrooge」さんのページ

総レビュー数: 182レビュー(全て表示) 最終投稿: 2009年07月10日

中学生の男の子とつくもがみの美少女がコンビになって妖怪と戦う。
バトルとシモネタの連続がいかにも男の子らしいセンス。

絵は大変丁寧だが、内容が相当につまらない。
どのシーンも何を意図しているのかが理解できず、ただの悪ふざけにしか見えない。

絵柄やマンガ表現はハイレベルなので、能力の無駄遣いとしか言いようが無い。
より練りこんだ内容のマンガを期待する。

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[投稿:2012-07-05 00:30:15] [修正:2012-07-05 00:30:15] [このレビューのURL]

6点 COPPELION

放射能で汚染された未来社会で、遺伝子改造を受けた女子高生の超能力場とルマンガ。

上手い作家ではない。
あちこちデッサンもおかしいし、仕上げはゴチャゴチャしている。
お話も漫画としてはまぁまぁ及第点という程度。

ただし、女の子は魅力的に描けている。
ノリツッコミや泣き笑い、走る飛ぶ叫ぶと感情豊かでイキイキしている。
そこには手抜きがない。

続きは気にならないが、絵柄とアクションが好きなら楽しい。

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[投稿:2012-06-21 20:28:40] [修正:2012-06-21 20:28:40] [このレビューのURL]

殺された少女娼婦バロットがサイボーグの体と変幻自在の相棒を得て復讐するという話。

舞台はゴッサムシティの未来形。サイバーシティです。
主人公は攻殻機動隊の草薙素子の美少女形。ロリロリで電子的に無敵です。
相棒はバビル2世のロデムの小動物系。何でもありでおしゃべりの相手もできます。

漫画としての面白さは主に暴力描写にあって、
殺されたために暴力を振るう正当性を手に入れた主人公が、
殺人と性的快楽を直結した凶悪な変態どもを、もっと凶悪残酷にお仕置きするところ。
わかりやすい復讐の快楽と、さらなる敵のチラ見せで話をまわす。

変態バイオレンス路線がしばらく続いた後、主人公と相棒が殺しは嫌と言い出す。
互いにゴネてから、黒幕を逮捕し裁判にかけるというヌルい目的で同意して再び走り出す。
しょっぱなから倫理的に酷いシーンしかないので、社会全体がそういう価値観なのかと思っていたが、突然に良識が登場して相当に違和感がある。
さらに主人公の美少女が相棒の小動物を異性として愛していると言い出して、秩序を諦める。
路線変更からバトル一転、カジノを舞台にギャンブル勝負と人情話になった。
頭脳戦の内容はよく考えられていると思うが、絵ヅラが地味な上、
人情話は押し付けがましくてどうでも良い。

最後は、結局バトル。
小動物の昔の相棒が発狂して襲い掛かってくるのを撃退し、黒幕は起訴された。

原作は未読なので、作品の欠点を誰に帰責すべきかわからないが、
印象としては、漫画家のせい。
才能は素晴らしいが、漫画を作る地力が足りていない。
経験不足のまま大げさな原作に挑戦し、絵の才能で押し切った、という評価。
面白い面白くない以前に、何を描こうとしたのかがよく判らない。
漫画の文法をマスターすると大化けしそうだが、さて、そっちへ行きたがるのかどうか。

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[投稿:2012-06-14 16:57:14] [修正:2012-06-14 16:57:14] [このレビューのURL]

まず、これはアメリカ大陸横断のホースレースなのだけど、
途中からレースの順位よりもバトルに勝つことが主眼になってしまった。

当たり前のことだが、暴力による対決で勝負を決めるのなら、
レースという形式が無意味になりはしないだろうか?
俺は俺の目的のために勝ちたい。お前もお前の目的のために勝ちたい。
その2つが相容れないから、勝負するしかない。
暴力で対決すると俺もお前も傷ついて、誰の目的も果たせない。
それは野蛮すぎるからレースで勝負しよう、というのが人類がレースを発明した理由だと思う。
(本当かよと言われると確証はないが)

SBRでも冒頭は、レースに勝つことが目的で順位を上げるために駆け引きをしている。
バトルは行われるが、選手同士は原則的に戦わない。
つまり日中はレースで他の選手と戦い、夜はバトルで敵と戦うマンガだ。

中盤で、そのようなスポーツによる勝敗の決定を断念するエピソードが挿入される。
相手の息の根を止めるのが男の戦いであるという話で、それを境に開き直るかのようにバトルが増えた印象。

で、これを、スポーツの勝負→殺し合いの勝負という意味の転向と読むと誉めすぎであろう。
レースとバトルを両立するマンガが作れなくなり、馴染みのバトル路線に戻したが、
スタート時の設定と整合を取るのに失敗し、適当な価値観を並べて読者を煙に巻いてどうにか最後までいった、というのがおそらくは正しい。

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[投稿:2009-08-04 14:01:35] [修正:2012-06-01 20:40:27] [このレビューのURL]

他人のために体を張ることを躊躇わない主人公が、
「クガイ」の力を手に入れて、妖怪と戦うお話。

漫画としての面白さは、実に単純。
恐ろしい妖怪が主人公に近い人を襲い、あわや死にそうになるところで、
主人公が登場し、ボロボロになりながら勝利。めでたし!以上。

設定や物語はありきたりながら可もなく不可もなく。
だが漫画表現に稚拙さが目立つ。
勢いは良いが、紙面全体が雑で見づらい印象。

今後は、漫画としての密度を上げながら、現在の力強さをキープできるかどうかが課題になるだろう。

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[投稿:2012-05-21 17:23:39] [修正:2012-05-21 17:23:39] [このレビューのURL]

ムチムチ美女のミツヨシが若様を守って虫の化け物と戦うチャンバラ活劇。
ダイナミックな構図やエッジの効いたシルエットの見せ方など表現の端々にアメコミ的なセンスがちりばめられて実に美しい。

が、単行本3巻の時点で連載が中断。
その後、ミツヨシ完結編として2冊にまとめられたが、
断片化されすぎた物語は、ほとんどツジツマが合っていない。
終わらせることだけが目的の残念な仕上がりとなった。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-05-14 17:07:49] [修正:2012-05-15 18:20:01] [このレビューのURL]

ゲームに没頭していた作者の少年時代のエピソードをベースに、
昭和的なラブコメを足した漫画。

漫画としての面白さは、レトロゲームのあるあるネタとヒロインの暴力。
ゲームネタは丁寧に描かれているので、世代の異なる読者でもなんとなくは解るだろう。
おしとやかなヒロインが突然ムチャをするのは、絵ヅラが面白いのと、
無口な人間の内面を垣間見るようで、ヒロインへのときめき度を上げる効果がある。
クラスの誰も知らないアイツの正体を俺は知ってるぞ、というところか。

しかしながら、そのヒロインが何故主人公に好意を抱くのかについては、かなり乱暴。
唯一のゲーム友達だったから、というのは初恋の理由には十分だが、
作品をまわしていくにはキツイ。昭和ラブコメの難点だろうか。
単行本1巻の終盤で、それに対する措置がとられるのだが、さて2巻以降はどうするのか。

雑考:「ピコピコ少年」と「ハイスコアガール」
より直接的に自伝として描いた「ピコピコ少年」といくつかのエピソードが被っている。
ピコピコ少年を読んでからハイスコアガールを読むと、
ラブコメ部分の作り物感とゲームネタ部分の共感の差異が際立って、
読者としては白けた印象を受けた。
それぞれの作品は何も悪くないので、文句ではないのだが、
やはり勿体無さを感じる。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2012-05-15 11:16:32] [修正:2012-05-15 11:23:59] [このレビューのURL]

骨格以外の全てが醜い女だったりりこ。
全身を整形し完全な美女になったりりこの破滅を美しく描いた作品。

岡崎京子は漫画がものすごくうまい。
エピソードの並べ方、言葉の選び方、感情と理性のバランス、
漫画全体が絶妙な切れ味で読者を引き込む。
「こんな話」と説明するのが簡単で、
「どんな話」になるのか続きを読みたくてたまらなくなる。

芸能界に興味がなく、キレイでコワイところ、といったふんわりしたイメージの方に、オススメできる作品だと思う。

映画版も見てみたくなった。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-05-15 10:52:44] [修正:2012-05-15 10:54:39] [このレビューのURL]

8点 菫画報

女子高生スミレの破天荒な日常を描く漫画。
ストーリーやメッセージ性は乏しく、ただ作者の世界観を前面に押し出した作品。

笑い、無力さへの苛立ち、可能性の模索、失った過去への郷愁など、
色々なものをスミレの生活に閉じ込めている。
丸尾末広や初期の椎名林檎のテイストで地に足をつけた感じ。
短編形式と主な舞台を学校にしていることで、
雑多な内容でもチグハグな印象はなく読みやすい。

考える方は大変だったと思うが、またこういった作品が読みたい。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-02-24 15:59:52] [修正:2012-02-24 15:59:52] [このレビューのURL]

父子家庭の親子を中心に都会で生きる人々の幸せについて丁寧に描いた作品。
忘れたころに読み直したくなる。

未読の方に内容を言葉で説明するのはかなり難しい。
興味を持たれたらとりあえず一冊読んでみてほしい。
何巻でも良い。どれもテーマは同じだ。

連載が超長期に及んでいるためか、作中の登場人物も時間の制約を超越している。
また、子供の創造力の表現なのか時折りファンタジーやメルヘンのようなエピソードが挟まれて、
後期になると俗世間と乖離した童話的な世界観に近づいていく。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-12-11 13:56:00] [修正:2011-12-11 13:56:00] [このレビューのURL]