「鹿太郎」さんのページ

総レビュー数: 407レビュー(全て表示) 最終投稿: 2005年07月13日

劇画タッチではなく、時には白ささえ感じてしまうくらいにスマートな絵柄で描く山上ルパン。

内容も原作よりもアニメ版の雰囲気に近い。
基本的にライトタッチでありながらハードボイルドさも兼ね備えられた、アクションあり、謎解きありのエンターテインメント作。

この手のリメイク作ってどうしても点数が辛くなってしまいがちですし、実際クオリティが低い作品も多いと思うけれど、この作品は別。
原作派はともかくアニメ版が好きだった人達の心に訴える何かはあると思います。

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[投稿:2007-08-18 14:53:32] [修正:2007-08-18 14:53:32] [このレビューのURL]

真面目な侍が持ち前の実直さやどこか間のぬけた天然ぶりで敵を倒していくギャグマンガ。

あー、これぞ吉崎マンガだなあといった感じ。
美少女あり、マッチョあり、パロディギャグあり、さらに舞台を宇宙にしてちょっとSF要素なんかも入れてみたりでゴチャ混ぜごった煮に。
作風やギャグの方法論は現行作である『ケロロ軍曹』のままなので今でも十分に通用する作品だと思うし、番外編でケロロと絡んでいても何の違和感も無い。

しかし、この作品はマイナー作家のマイナー作として完全収録されないまま忘れ去られてしまう物と思っていたので、完全版が発売された時は嬉しかったなあ。
ヒット作『ケロロ軍曹』の力を肌で感じた瞬間でした。

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[投稿:2007-08-18 14:52:28] [修正:2007-08-18 14:52:28] [このレビューのURL]

人気ゲーム『ツインビー』のコミカライズ。
キャラクター自体はコミックオリジナルらしく、グインビーのパイロットが女の子。

自分のツインビーシリーズのイメージのほとんどがギャグ満載のキャラクターショウだったアニメ版で形成されたものだったので真面目で優等生的なストーリー展開に少々面食らいました。
とにかく主人公のキャラクターが薄味でそれに伴ってストーリーの印象も薄い。
どこに出しても恥ずかしくはない出来だと思うけれど、どこに出しても突き抜けた評価は得られない凡作という印象。

ツインビーシリーズ「が」大好きという人意外は楽しめないのではないかなあ。

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[投稿:2007-08-18 14:51:16] [修正:2007-08-18 14:51:16] [このレビューのURL]

作者の帯先生はコミックボンボンで連載されていた『ゴエモン』シリーズで有名な人ですが、エロコメ作家としても定評がある。
この作品も同時期に連載されていたエロコメ群の中ではマイナーながらも直接的すぎる表現で一歩踏み込んだ内容でした。
エロにしてもパロディギャグにしてもモロすぎるでしょうと。

作画で描写しすぎるということは無いにしても(それだと成人向けになってしまいますから)、とにかくシチュエーションで魅せる。
エロ妄想満載のリビドーフルスロットルぶりは現在の少年誌の倫理基準は確実に超えてますわな。

余談ですがこの作品、プレミア価格で高騰しているので現本を手に入れるのはなかなか難しいものの、電子書籍だと簡単に入手できます。

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[投稿:2007-08-15 01:20:35] [修正:2007-08-15 01:20:35] [このレビューのURL]

ちばてつや作品といえば『あしたのジョー』だけが圧倒的にメジャーで、他の作品はあまりにも知られていませんが実は傑作ぞろい。
その中でもこの『あした天気になあれ』は最上級の一品だと思います。

実は個人的にこの作品のキャラクター陣に惹かれるところは少ないんです。
それでもキャラクターを通して作者のゴルフへの敬意や愛が伝わってくるし、そういう作品は読んでいて気持ちが良い。
とにかく引き込まれる展開の連続で長尺の作品であっても全く飽きません。
作画でも挑戦的でダイナミックな魅せ方も多用され、人物だけではなくボールや旗、緑の木々、そういった静物までもが生き生きとした躍動感に満ちている。
画面見開きでキャラクター目線の難コースの全容を見せるシーンでは精緻に描き込まれた背景の数々に、飲み込まれるほどの物凄い臨場感を味わえました。

ゴルフ漫画の方法論はこの作品で確立されて、ほとんどのパターンはやりつくされてしまったのではないかとすら思う大傑作。
この作品を読むまでは退屈なだけだった昼間のゴルフ中継が、少しは興味を持って見られる程度には影響力があると思いますよ。

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[投稿:2007-08-15 01:18:28] [修正:2007-08-15 01:18:28] [このレビューのURL]

主人公が漂流して辿り着いた先は女の子だらけの小島だった・・・というありがちな美少女ハーレムラブコメ。
アニメ化もされるほどなので、かなーりキャッチーかつ読みやすい作品ではあるんですが、本当にそれだけという印象。

当たり障りの無さを突き詰めたような内容なので気楽にサクサク時間が潰せるものの、何かを求めて読み始めると空虚感しか残らない。
作画も描写がシンプルすぎてせっかくのサービスシーンが淡白気味かな。
実用性は無いかと。

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[投稿:2007-08-14 03:01:51] [修正:2007-08-14 03:01:51] [このレビューのURL]

復刊されていたのを書店でたまたま見かけて手にとってみました。

古い作品なので当たり前といえば当たり前なのだけれど色々な面で未熟ですかね。
作画や個別のネタ、オチの弱さなどまだまだ。

単巻だからといってこの作品から手をつけるのではなくて、『サンレッド』や『ぷりん帝国』を気に入ってこの作者をもっと読みたいと思った人向けかな。
特に「理不尽で微妙なヒーロー」vs「チープで庶民派な悪の組織」という構図といい、一部怪物たちのデザインといい、ほとんど『サンレッド』のリメイク作といった様相なのでそちらを読めばいいかという気もしました。

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[投稿:2007-07-29 00:35:50] [修正:2007-07-29 00:35:50] [このレビューのURL]

「南総里見八犬伝」のキャラクターと世界観を使った和風冒険ギャグ。
かわいらしい絵柄で作画・内容ともに一定のクオリティは保たれていると思います。

ただ、安定しているがゆえにアクが無いかなー。
いかにも女の人が描いたギャグマンガという感じ。
ネタのチョイスに清潔感があって下や不謹慎な方向には絶対に転ばない。
何でもござれな感じが無くて、それに伴って爆発力が無い。

よく言えば「安心して読める作品」なのだけれど、個人的にギャグマンガに安心感を求めていないので・・・。
嫌いではないんですけどね。

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[投稿:2007-07-20 19:33:04] [修正:2007-07-20 19:33:04] [このレビューのURL]

5点 女帝

超有名原作者のヒット作。

ドラマの角が立っていて非常に分かりやすい。
お話が二転三転しても置いてきぼりをくうことはないと思う。

その反面、昼ドラ的なチープ感も出てしまっているかなあ。
自分の人生経験上、この種の作品をリアルに感じることは無く、どの作品も終始「ふ〜ん、なるほど〜、こういう世界もあるのか〜」という感じなのだけれど、それにしてもこれはドラマチックすぎる。

まあ、このジャンルにおいては間違いなく代表作の一つだし、それなりにハラハラさせてくれる展開もあるので水商売物の入門書としては最適ではないかと。

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[投稿:2007-07-16 17:41:13] [修正:2007-07-16 17:41:13] [このレビューのURL]

4点 風光る

主人公の女の子がひょんなことから新撰組に入隊し逆ハーレム状態に、という非常に狙った設定に二の足を踏みつつ読み進めてみましたが、読後は普通のラブコメだったなあという印象。
結局、ファーストインプレッションを覆して、男の自分まですくい上げてくれる懐の深さは無かったかな。

時代考証自体は意外としっかりしているけれど、それも渡辺先生自身が幕末マニアでこういうの大好きなんだろうなあ程度の感想しか抱けず、作品としての完成度に直結しているかというと疑問。
ラブコメテイストととの乖離ぶりに豪華絢爛なコンサートホールでヒップホッパーが歌っているようなチグハグさを感じた。

ただラストをどうするのかには少し興味がある。
新撰組物だから永遠に終わらないパラダイスでFinにするわけにもいかないでしょう。
おそらく悲劇的なものになるのかもしれないけれど、作風的に後味の悪さは残さないで欲しいなあ。

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[投稿:2007-07-11 22:25:02] [修正:2007-07-11 22:25:02] [このレビューのURL]