「ジブリ好き!」さんのページ

総レビュー数: 343レビュー(全て表示) 最終投稿: 2009年12月10日

読後感は「ほっこり」(?)

郷愁感漂う大人向け短編集。
あだち作品はそれほど読んでいないけれど、自分の中のあだち充100%
3話目のプロレス話以降、1話ごとにほっこりし続けました。

冒険に焦がれながらも冒険を諦めた少年時代を持つ大人たち。そんな彼らが再び冒険心を取り戻し、一歩踏み出していく物語。そのきっかけは、ちょっぴりファンタジーだったり、冒険心を失わなかったかつての仲間たちとの再開であったり。

心地良いハッピーエンドに、あー、ほっこり

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[投稿:2011-03-09 00:56:45] [修正:2011-03-09 01:51:35] [このレビューのURL]

星新一のショートショートを漫画化しようって、ぜひもっとやってほしいな。
自分の周りでは、自分の世代では、星新一を読んでる人なんて見つけるのがすっごく大変なんだもの。
と、かくいう自分も、それほど多くの星新一に触れているわけではないけれど、
彼のSFにしろ現実にしろ、あの短さの中の鋭いブラックユーモアにグサッとやられちゃうのですよ。
しかし、なんと、あの鬱で有名な鬼頭さんが!
ブラックユーモア全開な原作の「空への門」を!
こんなにも救いをもったアレンジで描いているだなんて!!!
…えらく感動しました(笑)

正直他の作者様方はほとんど存じ上げない方々なのですが、
思った以上に楽しませていただきました。
特に阿部潤さんの「冬の蝶」「処刑」は良かったなぁ
8話全てブラックな展開・オチだけど、唯一の救いが鬼頭さんだけという、なんとも面白いアンソロジー

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[投稿:2011-03-09 01:39:50] [修正:2011-03-09 01:39:50] [このレビューのURL]

最驚コンビ…確かにw
でもどう考えても、佐々木さんの画はミステリに合ってないというか違和感感じちゃいますね。

綾辻行人は本格ミステリが専門です。通常のミステリ・推理物を期待すると、人によっては失敗するかもしれません。彼の著書「どんどん橋、落ちた」なんか読むと、本格ミステリとは何か、彼の目指すミステリがどんなものかがわかると思います。
しかしまぁ、綾辻さんの本領と言えば、ミステリ好きに「オススメのどんでん返しは?」と聞けば多くの人がその一つに挙げるであろう「十角館の殺人」でしょうか。
以降、館シリーズとして「○○館の殺人」を発表しているので、この漫画の題名を見たとき、綾辻さん側の作品かなぁと思いました。でも読んでみれば、佐々木テイストの方が濃いですね。後書きで綾辻さんも、漫画でこその作品として作った、と言っていますし。

カラーページもきれいで、決して悪くない作品なのですが、鉄道マニア(テツ)でない自分には、新鮮ながらも強い関心を引くものではなかったかな。

最後に自分の感想を。(未読で興味がある方はネタバレ注意)

下巻冒頭で明かされる汽車の謎に、おおーっ!
犯人については…ちょっと一人だけ雰囲気違い過ぎ(笑)。
でも犯行理由とかトリックは、綾辻さんだなぁ。

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[投稿:2011-03-06 23:51:33] [修正:2011-03-06 23:51:33] [このレビューのURL]

本編のブレードチルドレン、とりわけ亮子と香介の絡みやラブコメ(?)をもっと見ていたいって人向け。
推理物としては、作者も言っているけどミステリ愛好家なら鉄板なオチ。
テンポの遅さ・無駄の多さは毎度のことなので悪しからず。

本編より明るく穏便な展開で、ファンなら読んで損はないかと思いますよ。

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[投稿:2011-03-06 23:08:19] [修正:2011-03-06 23:08:19] [このレビューのURL]

1巻は個別の事件を解決していくオーソドックスな推理漫画に徹していましたが、それ以降はブレード・チルドレンとのバトル一色です。
理緒戦まではなんて面白い漫画なんだろう、と子供ながらに思っていましたが、その後の展開は違和感ありまくりです、子供ながらにも。

厨二単語の連発はまだ我慢できるにしても、抽象的な表現を多用しすぎなため、こちらも過度な期待をしてしまい、結果明かされる全貌に肩透かしを食う形に。それでも、最後の締め方は、個人的にはよくまとめたなと思います。

カノン戦以降のテンポの悪さも気になります。バトルも推理もなくなって、状況整理だけに何巻も使われるのはちょっとだれる。
そして鳴海清隆も…なんだかなぁ

しかしなんだかんだとハマっていた作品でもあり、憎めない作品なのです。

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[投稿:2009-12-11 02:09:10] [修正:2011-03-06 13:07:07] [このレビューのURL]

手塚思想の集大成「火の鳥」と逆の視点で救いを描いた短編集。

巻末で作者も言っているけど、そんなにスケールの大きな話でもないし、どちらかといえばオーソドックスな話が多いです。けれど一貫して、生ではなく死に、「生きろ!」ではなく「生きない」に、希望を見出すプロットは、年を跨いで発表された短編集であるにもかかわらず強い想いを感じられます。

全5章のうち、第3章の話が琴線に触れました。
孤高のF1ドライバーとそれに憧れる売人が入れ替わる話。
厳しい「プロ」の世界で生きる幸せ
「アマ」のまま生きる幸せ
そこには違いこそあれど上下はない…
そして
「勝つためには限界まで踏み込まなければいけない、だけどどこが限界かは、愛する者がいるから見えるんだ…」
このセリフは本当に上手い。

第5章も集大成的な位置づけとして非常に良いです。
ある意味王道的なプロットかもしれないけれど、演出や見せ方が素晴らしい。

荒い画だけど、女性はかわいらしく、物語は力強く描かれてます。
テーマ性の割に重くなく気軽に読めるのもgood!

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[投稿:2011-02-27 15:19:22] [修正:2011-02-27 15:19:22] [このレビューのURL]

話自体は悪くないのですが、ばんばんモブを殺していくのはちょっと…
人の命を軽く見る作品が嫌いってわけじゃないけれど、話の展開や説明のためだけにゴミのように人が死んでいくのはいかがなものかと。
何より…流風の思考が理解できない。あれだけ次々と大切な人を奪っていく流水をいつまで庇い続けるのか…ジーンたちは結構あっさり倒したくせに。
克之にしろ流風にしろ、流水を倒すチャンスはいくらでもあったのに。
双子愛ってやつか…わからないなぁ…

伝書バトから最終決戦まで全て展開のために人の生き死にが作者の手でコントロールされすぎてる印象が嫌悪感を与えてしまい、残念でした。

あと、文庫版1,2巻の寄せ書きとかネタバレしすぎで困る。

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[投稿:2011-02-21 22:50:38] [修正:2011-02-21 22:50:38] [このレビューのURL]

大好きな作品です。

ライオンさんが良いです。

ライオンさんのいないふたスピなんてふたスピじゃねぇ!ってNHKの実写ドラマをけなしていましたが、いざ見てみたら感動しちゃいました。
ライオンさんがいなくても面白い。
つまりこれ、宇宙飛行士を目指す若者たちの青春ものだったんですね。感動に媚びた感じが拭えませんが、それでもこの作品の世界に浸っていたいと思えます。

ドラマでは熱さが目立ちましたが、原作はほんのりと暖かい雰囲気。その源は優しいタッチの画で、淡くもの寂しくもふわふわとして温かい、独特の魅力がこもった画です。
こんな優しい画から想像もできないほどシリアスな内容ですが、その本質は青春ドラマ。そう気付いて読み直すと、幾多の葛藤と苦難の末に夢を掴み取ったあすみの姿に感動してしまう。秋やマリカのエピソード自体じゃなく、それを乗り越えたあすみの姿に…

印象的な場面が数多くあるけど、やっぱり一番は、最後あすみが選ばれた時のシーン。
あのあすみの表情…その後の教室の空気感や差し込む光の効果なども良い!
嬉しさと寂しさと、そこにいる他者を蹴落として勝ち取った栄光と周囲への申し訳なさ、そしてそれまでの苦難の数々。全てが詰まってます。

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[投稿:2009-12-11 02:17:51] [修正:2011-02-13 16:10:59] [このレビューのURL]

アニメ版の第一話無料配信を見たときは、あまりのつまらなさに絶句してしまったが、蓋を開けてみれば原作はこんなにも魅力的で練られた作品だったのかとまたしても絶句。

巫女ものに恥じず、日常パートのほんわかさを萌え画やデフォルメで描き、ひとたびストーリーパートに入れば墨で描いた劇画のような迫力ある画に変化。それがまた、妖怪のおどろおどろしさを際立たせ、シリアス調にも合っていて素晴らしい。
「ぬらりひょんの孫」もこんな感じの変化に富んだ画で妖怪ものをやっているけれど、画や雰囲気の変幻自在さはこちらが遥かに勝っていると思う。(ちなみに両者では妖怪の定義が異なっていて、「ぬらりひょんの孫」は目に見えた実体的なものだが、「朝霧の巫女」では実体ある「気」として扱われている)

キャラも決して多すぎず、各キャラがしっかり立っていて、見ていて楽しい。「巫女萌え!」と読み始めた人には凝り過ぎた内容だが、シリアスとの緩急もあいまって、萌え漫画として読んでもクオリティが高いと思う。パンチラは少なくエロシーンもないので、純粋にストーリー勝負してきているのもわかる。

さて、肝心のストーリーなんだけども、ごまあぶらさんの言うように間違いなくEVAを意識している。特に5巻の後半の演出法なんかは顕著。
EVAがキリスト教や聖書をモチーフにした洋の作品だとすれば、こちらは日本神話をベースとした和の作品。そのため日本の神話の知識がないと理解が厳しいが、加筆された6巻の冒頭で説明が入るので、めげずに読んでみてほしい。
6巻以降の忠尋は鬼太郎と目玉おやじ化してしまうが、そうなっても日常やギャグのノリは変わらない。

ストーリー・画ともに目を惹くものがあり、遠近感・見せ方・構図など表現法も素晴らしく非の打ちどころがないのだが、展開自体は巻き込まれ型やセカイ系に良く見られるものなので、食傷気味の方も多いと思う。
だけど5巻が余りにも素晴らしいので是非そこまでは読んでみてもらいたい。カラーページの素晴らしさもさることながら、幽世の世界観があまりに完成されていて凄すぎる。

短編集「妖の寄る家」での補完もお忘れなく。

(追記 7巻まで)

さて、7巻。残すもあと2巻ですが、皆様ついてこれましたでしょうか?
雑誌連載が終了し、収入安定のため単行本は守りに入るかとも思いましたが、杞憂でしたね。それどころか、結構な人数がここで脱落するのでは?
自分は古文に明るくないので、回想での会話はほとんど理解できませんでしたが、とにかく大局だけはと必死に読みました。アヤタチとククリの絆の深さ…これだけ理解できればとりあえず読めます。
ストーリー、知識、構図、そして画力…この作者、間違いなく、本物の天才。
ともすれば作者の陶酔と評されそうですが、話の大きな展開自体は見慣れた感じなのが救いですね。
脱落しないよう、どうにか喰らいつきながら、最後まで見届けたい。怪作。

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[投稿:2010-11-03 15:41:02] [修正:2011-02-10 00:43:21] [このレビューのURL]

呪われた一族の呪縛から逃れるため、その謎を解明しようと奔走する主人公。
一種のミステリーかと思いきや、かなりオカルトな話へ傾いて行くこの作品。その向かう先は、一族の呪いの謎をやっとの思いで解き明かし、無事婚約者と幸せな生活を送る…そんな単純なハッピー・エンドではなかった。

この作品の内容とテーマは、最後の最後で突然方向を変えます。
ぶれることなく進んでいったベクトルが、何の前触れもなく急転換。
ラストから外伝にかけて、「戦争や戦い、テロにしても、礼儀や道理はあるものだ」といったことを主張しているように感じました。

後半までは特に山場がなく進みますが、それでも読ませてしまうのはベテランの技。
人物関係がわかりにくいので、ちゃんと整理しながら読まないといけないのが難点。画は古い少女漫画全開です。

テーマ的にも展開的にもかなり独特。
テロが騒がれる今日へ向けた主張なのかもしれません。

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[投稿:2010-05-29 19:50:04] [修正:2011-02-09 16:52:46] [このレビューのURL]