「ITSUKI」さんのページ

総レビュー数: 639レビュー(全て表示) 最終投稿: 2005年08月10日

古代日本を舞台として、その雰囲気が百二十分出ている画風が非常に良いです。

フィクション・超常現象・ファンタジー的な要素を幻想的に踏まえながら実際の朝廷にあったような政治の権力闘争(昼ドラも有)も上手に描けていてどちらの面でも読み応えがあります。
ストーリーは濃厚で、全11巻(自分は文庫で読んだので7巻)といいつつその倍くらいの長さに感じました。

しかし、なんといってもこの作品の魅力は主人公・厩戸王子です。
序盤は謎の多い人物としてもうひとりの主人公である毛人の視点から描かれることが多いのですが、話が進むにつれてじょじょに王子の視点から心情が明かされていくのが上手い。

厩戸王子と蘇我毛人、何故二人は親しくなれたのか。
何故惹かれあいながら、何故お互い同じ男として生まれたのか。
終盤、湖で二人が語るシーンはなんとも印象的でした。

その設定に、こんな聖徳太子ありなの!?って誰もが思うはず。というか自分の漠然と持ってきた聖徳太子像と全く一致しませんでした。

表情の描き方に非常に神経が注がれていて、細かいです。
特に厩戸王子の中世的な顔立ちの描き方は凄い。
画力の話になると、「舞姫 テレプシコーラ」の20年前に描かれた作品ですが背景の描き込みの量や演出の巧みさは「日出処の天子」の方が良いです。
魑魅魍魎や鬼や仏の描き込みも凝っていてとても雰囲気が出ています。

買う際の注意としては、文庫サイズだと漢字の振り仮名が小さくてよみづらい点をあげておきます。
何しろこの作品は漢字の数に対して読み仮名の数が多いキャラクターが多いので。
穴穂部間媛(アナホベノハシヒトヒメ)とか額田部女王(ヌカタベノヒメミコ)とか菟道貝蛸皇女(ウジノカイタコノオウジョ)とか河上娘(カワカミノイラツコ)とかもうそういうのばっかりなので。

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[投稿:2010-05-18 00:35:50] [修正:2010-05-18 00:35:50] [このレビューのURL]

これも買って正解でした。
「ハルコイ」がいけた方なら間違いなく大丈夫です。
ハートフルなショートストーリー集。

イケメン兄弟がどう話に絡むのかと思いきや、彼らは恋愛話の対象ではないというのが意外で良かったです。
各ストーリーで必ず絡んではきますが、ストーリーの中心は各話の主人公で、兄弟はそれにきっかけを与える様な役割です。

おまけ漫画では「ちはやふる」のキャラ達も登場。
この方の漫画はおまけ漫画も面白いのでなんかお得な感じがします。

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[投稿:2010-05-16 18:51:13] [修正:2010-05-16 18:51:13] [このレビューのURL]

読んでて非常にひきこまれる。
心理描写が素晴らしいです。

また自分はモチーフ元のドストエフスキーの作品は未読で、ストーリーの大筋も知りません。
1巻から結構続きが気になる終わり方をするので、2巻まで読めば後は一気に読んでしまうでしょう。
徐々に追い詰められる主人公には思わず自分もハラハラ。
でもだからといって主人公が正しいとは思いませんが・・夜神月だって一部で終わらずに二部の最後まで描いたのは正解だと思いますし。

主人公はじめとした登場人物たちの思想・哲学は、原作からどれだけ忠実なものなのかは知りませんが本家の方にも非常に興味が湧いてくる様な読み応え。
漫画のうまさもありますが、題材のチョイスとアレンジが見事に成功してると思います。

特別絶賛する程上手とは思いませんが、画力も雰囲気を損なう様なものでもないですし、魅せるコマはしっかりと魅せてくれます。

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[投稿:2010-05-12 23:50:49] [修正:2010-05-12 23:50:49] [このレビューのURL]

「西洋骨董洋菓子店」でもそうだったが、全4巻の中で終盤でしっかり伏線を回収してもう一度盛り上げてくれる所が良い。

真島と翔太のキャラが序盤は強かったので「げんしけん」に近い感じなのかと思いきや、脇役クラスメイト達がどんどんいきいきしてくるので「高校青春もの」としても面白い。
真島は作者の描く表情と性格が素晴らしくマッチしていて面白かった。
後半がなんか変な三角関係になってイマイチだったけど。


老若男女楽しめる良い作品だと思う。

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[投稿:2010-05-11 00:03:18] [修正:2010-05-11 00:03:19] [このレビューのURL]

全二巻の中でそこまで話をふくらませて盛り上げる事ができなかった印象。

画力はまぁ初連載としては十分と思いますが、不安定は不安定。
でも絵はやっぱり個人的にはこの時点でも好み。

ヒロインのデザインがちょっと魅力に欠けるのが残念。
表紙であまり面白そうに感じられないんですよねぇ。

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[投稿:2010-05-10 21:25:25] [修正:2010-05-10 21:25:25] [このレビューのURL]

もうほとんど皆さんと同じ意見しか出せないのですが・・
もともとウェブコミック用として描かれた作品な為、ページの構成が独特。
これを書籍化すると普通の単行本よりも横に長くなる為、保管に困ります。

作者のファンではありますが、「是非書籍として手元に置いておきたい傑作」と思う程までは感動しませんでした。

スラダンと同じくバスケを題材としていますが、「宇宙人のバスケ」というスケールのでかい大味な内容となってます。
この短さの中でキャラの魅力がきちんとだせるのは凄いと思いますが、いかんせん短いので掘り下げ不足感。

せっかく井上先生のサイトで無料で読めるのですから、そちらで読んでみることをお薦めします。

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[投稿:2010-05-08 23:23:06] [修正:2010-05-08 23:23:06] [このレビューのURL]

4コマ漫画ながら、様々な世界を旅するRPGっぽい作品。
なんとなくゲームブックみたいなのを読んでる気分になります。

主人公、ヒロイン、マスコット+ゲストキャラという王道なキャラクター構成。
ヒロインの故郷を探して旅をする中、出会った人と共に旅をしたり、別れたりの繰り返しです。(こう書くと某わっちの作品みたいだな・・笑)
ゲストといっても一人一人の登場期間はそれなりに長いので、別れの時となるととても寂しい感じになります。
4コマなので基本ギャグなのですが、たまにシリアスを混ぜてくるので「ストーリー漫画」としても楽しめます。
しかしそれでも起承転結は崩さない作者の力量が凄い。絶妙なバランスです。
ベテランの4コマ作家だけあって、ネタはどれも安定して面白いですよ。
同作者の「ひまじん」との内容のギャップを対比して読むとより面白いかもしれませんね。

2010.5/7 追記
5巻で8年に渡った連載も無事完結。
全5巻と無駄のない作品でした。7→8にします。

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[投稿:2009-12-18 03:09:50] [修正:2010-05-07 23:12:32] [このレビューのURL]

表紙と大石まさる先生による帯に惹かれて購入。(ちょびっと絵柄も確認しましたが)

背景・服装・表情などとても細部まで描き込まれていて、個人的に思い切り好みの絵柄でした。
割とアクションシーンもありますが、そこも上手に描けています。
推薦の帯を書かれていた大石まさる先生の絵柄が好きな方はきっと気に入るでしょう。

全1巻ですが世界観が良かったです。
近未来SFというありきたりなジャンルかとは思いますが、作者の職人魂ともいえる丁寧な作りのおかげですんなり入れます。

短いので、サブキャラ達の掘り下げが足りなかったり、終わり方が凄い微妙だったりするのが残念な点でしょうか。
消化しきれなかった裏設定などがあるようですし。

とはいえ絵柄がとても好みだったので、内容が酷評する程のものでもないのでこの点数です。

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[投稿:2010-05-04 01:46:07] [修正:2010-05-04 01:46:07] [このレビューのURL]

読んだ時の年齢で結構受ける印象が変わるのではないかなと思う作品。
自分は登場人物たちより少し年下位でしたが、多々共感できる所がありました。

キャラクターの顔つきも、性格もなんとも現実的な設定がされていて、それも作品への感情移入を容易にさせてくれます。
一巻も前半はのんだらりんと過ごすキャラと同じように退屈な感じで読み進めましたが、後半から2巻の終わりまでは続きが気になって一気に読んでしまいました。

芽衣子がギターを手にとるシーンでは思わず「こうきたか!」と唸りました。
ストーリーの展開が素晴らしかったです。
青春らしいし、王道でとてもわかりやすいです。
万人に受け入れられる題材・ストーリー展開なので映画化された事も非常に納得。

またライブのシーン、演奏のシーンで高い画力でもって迫力と情熱に溢れた描かれ方をするので、これも読んでいてひき込まれました。

全2巻と短い中で一本のストーリーとしてキチッと描かれているのでお薦めです。

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[投稿:2010-05-03 02:59:27] [修正:2010-05-03 02:59:27] [このレビューのURL]

「もずく、ウォーキング!」のもずくの様に世の中の事を一風変わった視点から見てあれこれ哲学的に考える様な柊の思考回路が合えばそれなりに楽しめる作品。
いってしまえばただの妄想癖かもしれませんが、その中身がいちいちなぜか面白い。

4コマなので絵の下手さも目に余るほどでもないです。
この作者のリアクションとツッコミの描き方は妙にかわいらしくて好きです。

2010/05/01 5→6
読み返して2巻まで読んだらそこまで悪くなかったので。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-03-30 00:03:35] [修正:2010-05-01 21:47:26] [このレビューのURL]

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