「ITSUKI」さんのページ

総レビュー数: 639レビュー(全て表示) 最終投稿: 2005年08月10日

ウェブ上で面白いと話題になっていて存在をしった作品。
ウェブ上で読めるにもかかわらずスルーして読まずにいて、単行本がようやく出たので買いました。

心療内科、メンタル 
非常にデリケートで扱いづらい題材という印象です。
しかしその「とっつきづらそう」という事を徹底してなくしてくるこの作風は凄い。
単純にいえばメンタルについて語りながらひたすら漫才してます。ちょいちょい脱線する事も。
ひたすらボケまくりのヒロインとひたすら突っ込みを入れる主人公(なのかな?)
読者の予想を裏切ってくるボケの上手さがホントの芸人のネタの様で思わず吹き出してしまうところも多々。

もちろん、メンタルの中身に関しても「なるほど」と知識がついて理解が深まります。

この作品が連載されているのは何より「少しでも心療内科を生活の中で身近な存在に」という事でしょう。
何かあったら一人で抱え込まずに、メンタルへ。
各話のしめくくりが「○○な時はメンタルへ!」となっているのもその為。
私としてはこの作品の面白さはそれを十分果たせていると思います。
とりあえず普通に漫画としても面白く感じたので高めの評価です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-06-30 23:13:51] [修正:2010-06-30 23:19:17] [このレビューのURL]

個人的思い入れの強い作者ではあるのですが、この作品は特にオススメできます。
同時発売だった「たまりば」の方が本命だと思っていたらこっちの方が個人的にはヒットでした。

タヌキが恩返しに主人公の家にやってきて、奇妙な同棲生活がはじまる、というコメディ作品。

タヌキはタヌキらしく変身が出来、普段は二頭身のちびっこメイドみたいな格好をしています。
この状態のタヌキは言葉をしゃべり、表情豊か。
喜怒哀楽がはっきりしていてマスコット的可愛さが半端ないです。

しかし主人公が女性&動物好きの為、たいていいつも無理やり元のタヌキ姿(これはリアルタヌキっぽく描かれます)に戻され、その状態が愛でられるという一風変わったバランスを保っています。
キャラクターのデフォルメ具合、作画の安定度も良いです。

4年かかってようやく1冊、という事でこれ1冊の中に46話収録というのも満足度が高かった理由の一つです。
その分、2巻ははたして刊行されるのかというのが微妙なのですが…

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-06-27 11:36:17] [修正:2010-06-27 11:36:17] [このレビューのURL]

表紙&帯買いでしたがとても良い作品でした。

環状白馬線の車掌である英(はなぶさ)さんを主人公として、乗客達との一期一会なストーリーを一話完結で描いています。

第一話から構成力・画力の高さが光っています。
作中の言葉ですが、街と街を繋いで、人と人を繋いで、市内を巡り、乗ってこられるいろんなお客様と誰も知らない物語を紡ぎながら今日も英さんは環状線に乗っています。

電車に乗りたいから電車に乗りに来るお客はいない、どこかに行きたいから電車に乗るんだ、というスタンスで常連の乗客とも慣れ合わない英さんですが、そのぶっきらぼうで不器用な所もまた魅力的。
それに「一期一会」って大切で良いものだと改めて思えました。
そういうハートフルな作品です。

全1巻という事で魅力的な脇役も結局名前がわからなかったりとかそういう所もありますが、その分良いストーリーが描けていると思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-06-20 23:56:12] [修正:2010-06-20 23:56:12] [このレビューのURL]

不定期連載というのも致し方ないと納得できるほどの卓越した画力と、徹底したリアリティ。
結果とても読み応えのある歴史漫画となっています。

チェーザレ・ボルジアという実在の人物の若き頃の活躍を、架空の人物であるアンジェロ・ダ・カノッサを通じて描かれるのでチェーザレや当時の時代の様子を知らない人でも話に入っていけます。

登場人物が多数で関係も複雑、しかも皆横文字&名前が長いので、人間関係を把握するのが慣れるまで大変ですが、コミックスにはそれを考慮して相関図もありますし、2P使って丁寧に前巻のあらすじを書いてくれるので読む間が空いても大丈夫。読者に易しいつくりとなっています。
それに一見難解そうに見えても、作者の力量が高くて読みやすいので案外すんなり頭に内容が入ってきます。

チェーザレ・ボルジアのカリスマ性と人間臭さの両方がどちらも描けていて非常に魅力的。
ミゲルとの関係なんかもただの「主人と従順な側近」という間柄ではない辺りがフィクションらしさが無いので良いです。

コミックスの装丁のシンプルさは今まで読んだ中でも随一。
「中身で勝負」って事なのでしょうか?w
でも作品の雰囲気を決して壊さないという意味でとても気に入っています。

絵にも内容にも妥協のみられない飽きの来ない良作です。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-06-14 00:38:54] [修正:2010-06-20 11:28:39] [このレビューのURL]

操縦したら必ず死が待っているという恐ろしい設定。
15人の子供たちは、避けられない「死」の運命を目の当たりにし、、
「自分の命を賭してまで本当に守りたいもの」を改めて自分の中に見つけ出します。
個々のエピソードはどれも完成度が高く、ロボットでの格闘シーンよりも上記のような各キャラの掘り下げがメインです。
ロボの格闘シーンはデザインに凝りすぎて何が起きてるのか分かりづらい所もありました。

子供たちがそれぞれの思いを持って守ってきた世界が、一本につながって最後へ…という構成も見事。
最後をウシロにしたのも予定通りとはいえうまいとしかいえない。
伏線の張り方も見事。

メインキャラ達は本当にバンバン退場していきますが、その散り様はあえて描写しないという所も多いです。
もっとグロかったりするのかと思っていたのでそこは助かりました。

個人的に好きなエピソードはモジとマキ、あとウシロ。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-05-06 00:02:28] [修正:2010-06-19 13:28:55] [このレビューのURL]

何も特別な事が起こらない日常は平穏と言います。
しかし恋人と過ごす毎日は、普通な日々が刺激的に感じるんです。

一番最初の物語の「つかみ」から上手いなぁと思いました。
とても純愛な内容で、ドロドロしません。なんとも平和な世界です。
それに星野の普通からちょっと(大分?)ずれた思考回路からくるボケとそれに思わずツッコむ根岸さんの台詞やテンポが良くってリズム良く読み進められます。
(この気持ちよさの謎は4巻のおまけ漫画で明らかに。作者も無意識だった様ですが漫画ってこうやってできてるんだなぁと感心しました)

恋人でいる事・いられる事がどんなに大事で素晴らしいのか。
そんな事をはっとさせられる星野のキャラがとても好きです。

とよ田先生の作品は「FLIP-FLAP」以来二作目だったのですが、「ラブロマ」でとよ田先生の絵柄・作風が好きになれました。
場面転換の仕方、オチの付け方、カラーの塗り方などなど独特だなぁと思います。
全5巻で長すぎないのも○。
さっと読めて「あー面白かった」っていい気分で読み終えられます。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-06-05 22:49:05] [修正:2010-06-05 22:53:55] [このレビューのURL]

単行本発売をきっかけに読み始めました。
ただ、カバー裏で筆者自身が述べているように「なんでこの絵柄・・・?」と前作からのファンは不思議に思うかもしれません。

「育児」という題材にはあまり惹かれていなかったのですが、読んでみて自分の知らない育児の大変さというものがこんなに数多くあるのか、と驚かされました。
想像以上でした。読み応え有ります(割と一巻が分厚いですし)

一話で一日が進んでいくという形でストーリーが進行していき、「こんな大変な事を毎日やっていたのか・・」という事にはただただ感心。
同時に「こんな生活をいつまで続ければいいのか」というキャラの疲弊していく心理描写にもリアリティ・説得力がありました。
男性は是非読んで「母親」の偉大さを思い知るべきだと思います。

今後は漫画のストーリーとして「どうして子供が産まれたのか」「父親との馴れ初め」「父親は今どうしているのか」等が語られると思いますのでそちらにも期待しています。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-06-04 02:36:56] [修正:2010-06-05 13:14:46] [このレビューのURL]

これも買って正解でした。
「ハルコイ」がいけた方なら間違いなく大丈夫です。
ハートフルなショートストーリー集。

イケメン兄弟がどう話に絡むのかと思いきや、彼らは恋愛話の対象ではないというのが意外で良かったです。
各ストーリーで必ず絡んではきますが、ストーリーの中心は各話の主人公で、兄弟はそれにきっかけを与える様な役割です。

おまけ漫画では「ちはやふる」のキャラ達も登場。
この方の漫画はおまけ漫画も面白いのでなんかお得な感じがします。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-05-16 18:51:13] [修正:2010-05-16 18:51:13] [このレビューのURL]

読んでて非常にひきこまれる。
心理描写が素晴らしいです。

また自分はモチーフ元のドストエフスキーの作品は未読で、ストーリーの大筋も知りません。
1巻から結構続きが気になる終わり方をするので、2巻まで読めば後は一気に読んでしまうでしょう。
徐々に追い詰められる主人公には思わず自分もハラハラ。
でもだからといって主人公が正しいとは思いませんが・・夜神月だって一部で終わらずに二部の最後まで描いたのは正解だと思いますし。

主人公はじめとした登場人物たちの思想・哲学は、原作からどれだけ忠実なものなのかは知りませんが本家の方にも非常に興味が湧いてくる様な読み応え。
漫画のうまさもありますが、題材のチョイスとアレンジが見事に成功してると思います。

特別絶賛する程上手とは思いませんが、画力も雰囲気を損なう様なものでもないですし、魅せるコマはしっかりと魅せてくれます。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-05-12 23:50:49] [修正:2010-05-12 23:50:49] [このレビューのURL]

「西洋骨董洋菓子店」でもそうだったが、全4巻の中で終盤でしっかり伏線を回収してもう一度盛り上げてくれる所が良い。

真島と翔太のキャラが序盤は強かったので「げんしけん」に近い感じなのかと思いきや、脇役クラスメイト達がどんどんいきいきしてくるので「高校青春もの」としても面白い。
真島は作者の描く表情と性格が素晴らしくマッチしていて面白かった。
後半がなんか変な三角関係になってイマイチだったけど。


老若男女楽しめる良い作品だと思う。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-05-11 00:03:18] [修正:2010-05-11 00:03:19] [このレビューのURL]

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