「ITSUKI」さんのページ

総レビュー数: 639レビュー(全て表示) 最終投稿: 2005年08月10日

「ジゼル・アラン」から作者を知った方に十分おすすめできる短編集です。

デビュー作の時点で画力が高すぎるでしょう。これ。
Fellows!で読み切りを載せるまでは何をされていたのか非常に気になります。
ずっと同人作家さんだったのでしょうか。

Fellows!掲載作品はそれぞれテーマがあるので短くかつわかりやすい内容です。
「仏頂面のバニー」などは読めばニヤリとできると思います。

ですが、自分はこの単行本のほぼ半分を占める作者が個人誌で発表されていたという「Story Teller Story」が特に印象に残りました。
2編からなるどちらも「嘘」がテーマな作品です。
相手を思いすぎるが故に「やさしい嘘」を吐き、それが積み重なって限界を迎えた登場人物達が訪れたのは「嘘吐き」(ストーリー・テラー)イド・ヒュウ。
彼等はヒュウの導きの下「嘘」と「現実」どちらを受け入れるのか…
現在の作者の連載作「ジゼル・アラン」等と比較すると暗く、心理描写が多く、重いです。
絵的にも華やかさは控えめですが、画力は高いので読みづらさはありません。

ちょっとだけ「あれっ」なところは強いてあげるなら表紙デザインとカバーの紙質くらいかなぁとか思ったり。

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[投稿:2011-05-27 15:52:00] [修正:2011-05-27 15:52:00] [このレビューのURL]

相変わらず休載が長いのと、雑誌の発刊ペースの割にページ数が少ないので非常に単行本派は待たされるのがネックです。
しかしそれに見合うクオリティの高さも相変わらずで、落ちるどころか上昇する一方な辺りが「ベルセルク」と同じルートを辿ってます。

第二部になってセスタスも顔つきが大分青年っぽく成長しました。
地味な訓練と厳しい師匠によってゆっくりとしかし確実に強くなっているセスタス。
第一部ではスピードを武器とする一方パワー不足や体格が弱点とされていましたが、それらを克服しつつあるセスタスの闘いを今後どうやって盛り上げるのか。
ワンパターンにならないといいですが…この作者なら杞憂だろうと勝手に思ってます。
関係ないですがザファル先生は相変わらずカッコいいなぁ。

また、天下一○闘会の様な闘いばっかりだとお腹いっぱいになってしまうので、第二部でもルスカ・ネロ周辺のドロドロ宮廷ドラマも楽しみで仕方ないです。
あぁでもルスカ編が読めるとしたらよくて来年…下手すれば再来年かなあ…
うーん待ち遠しいです。

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[投稿:2011-05-24 23:52:59] [修正:2011-05-24 23:52:59] [このレビューのURL]

表紙のシリアスさとは裏腹に内容はギャグメインです。

同居人の男は常に全裸というもう突っ込みどころしかないシチュエーション。
回を重ねる毎に面白くなり、斬新かはともかくまた新しい面白い作家さんと出会えたなぁという気持ちです。
設定でオチてる部分もあるのですが、比較的短くまとまっているので「もっと続ければよかったのに」という感情と「でも長く続けたら絶対ダレるだろうな」という感情が入り混じっています笑

「このマンガが凄い!2011 オンナ編」で二位に入っていますが、女性にもこういう作品って受けるのかって少し意外でした。

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[投稿:2011-05-15 19:44:22] [修正:2011-05-15 19:44:22] [このレビューのURL]

「女子高生」などで知られる大島永遠先生が、「一家四人全員が漫画家」というその特異な家族関係を描いた自伝漫画です。

父・母・妹一人ずつスポットをあてて、それぞれ各人と作者に関するエピソードを描いていくという構成です。
家族の面々の描写は作者の誇張も多少はあるとは思いますがなんとも個性的。
絵も整っていて癖がないですし、元々ギャグが得意な作者だけあり特徴を捉えてわかりやすくネタにしてくれています。
自分自身の生い立ちと、作者の生い立ちのあまりのギャップに「こういう環境で育てばそりゃあ漫画家になるわ」ってちょっと感じた程でした。
(実際はそんな事ないんでしょうが、それ程にやっぱり珍しいなと思います。)

同じ職業についている事から、単なる家族関係だけでなく「漫画家」として見た時の家族への印象の違いなども描かれていて、それが現在の作者へも影響を与えているのかなと思うと興味深かったです。

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[投稿:2011-04-17 00:36:54] [修正:2011-04-17 00:36:54] [このレビューのURL]

竹本泉先生は「あとがき」(あるいはなかがき、前がき)が凄い好きな方で、作品の単行本には必ずと言っていいほどあとがきがあります。
過去の絶版になった単行本が再販されたりすると、それに更にあとがきを加筆されるので、「あとがきのあとがき」なんかがあることも良くみかけます。
そのあとがきはちゃんとコマ割りがされていたり、トーンが貼られていたりと手がこんでいるので多く作品を読んでいると自然と「あとがき」が好きになってきます。(ファンによっては再販本を追加される後書きを読むためだけに買ったり)

で、この「竹本泉のいろいろぶっく」は竹本先生の主にサブカルネタに関するエッセイ漫画であり、「あとがき」好きな方には堪らない一冊でしょう。
180Pまるまるエッセイであり、1Pに2回、あるいは1Pに1回という密度なので非常に濃いです。
しかも全部の回に新たにコメントを追加して、やっぱりまえがき、なかがき、あとがきは新規で追加という恐ろしい手の入れよう。
全部しっかり読もうとするなら一日かかります。再読はきついです。

載っている雑誌がセガ系の雑誌だったので10年間でのゲーム業界の移り変わりをみていけるのも面白いですね。
そして10年以上の内容が載っているにもかかわらずまったく絵も字も作風も変化を見せないのにはやっぱり驚きます。

作者のファンにしかこれは薦められませんが、自分はかなり好きです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-03-27 23:30:17] [修正:2011-03-27 23:30:17] [このレビューのURL]

「ラブコメ」というジャンルの古典の一つとして読んで損は無いと思います。

すれ違い、勘違い、鉢合わせ、嫉妬の連続で近づいたと思ったらまた離れるの繰り返し。
15巻にも渡ってそれをやられると流石に少し長く感じました。
中盤では二人の関係をなんとか進展させる為に新キャラを投入して連載を継続させているような節も見受けられました。
特定のキャラクターに焦点があたってストーリーが進行しだすと不自然なくらいほかのキャラが登場しなくなったりというのも気になりました。
(三鷹、こずえ、いぶき、二階堂などなど。賢太郎なんて途中から完全に存在が消えてた)
その上響子さんには「惣一郎さん」という存在があったため、五代と響子が晴れて結ばれるのは本当に終盤になって、ようやくです。(結ばれたら終わりなので当然ですが…)
一話あたりでの構成力はオチも毎回しっかりついていて高いと思うので、週刊ペースで読むと続きの気になる作品なのですが。

あと個人的には一刻館の面々の五代に対する図々しさが目に余る時があり時々イラッとしました。

結局「いつになったらくっつくのか」だけが気になって気になって最後まであっという間に読ませられましたので、見事に作者の術中にハマったなと感じてます。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2011-02-16 00:06:12] [修正:2011-02-16 00:06:12] [このレビューのURL]

ネタとしていろいろと有名な作品・作者なので多少の知識はありますが、アニメ版をきちんと見たことはありません。

島本先生本人がGガン描く日が来るとは思ってもみなかったので、島本先生のドモンが読めるだけで個人的にはワクワク。

ガンダムファイト自体の「これはガンダムなのか?」と思うほど一見やりすぎなくらい単純明快な設定と、シリアスを装いながらもところどころ真顔でギャグをやる島本先生の作品独特のノリが見事マッチしてます。
OP映像を漫画でそのまま再現したりもう色々やりたい放題です。

ガンダムの作画自体は宮北和明という別の方(先生のアシ)が描いているそうなのですが、画力は高く島本先生の熱さに負けない迫力あるガンダムファイトを描かれていますのでバトルとしてもちゃんと読めるものになってます。

シリアス、ギャグ、メリハリあって二冊あっという間に読み終えられました。続きが楽しみです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-01-26 23:29:28] [修正:2011-01-26 23:29:28] [このレビューのURL]

「迷宮」などとなんだか仰々しいタイトルですが、中身はよくできた女中さんのヤイさんがひたすら可愛い日常系作品です。

この作品の見どころはなんといってもヒロインのヤイさんの魅力に尽きます。
男の妄想をブチ込んだといっても過言じゃない設定のヤイさんですが、昭和という少し哀愁を感じる時代設定と画風がぴったりマッチ。
ヤイさんは「一昔の女性」として描かれる事で、現代には到底いなさそうなこのキャラクター造形に違和感を持たせません。

そんな訳で「昔は良かった」という哀愁を覚えさせるような作品です。
絵・キャラ・設定自分好みで面白かったです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-01-22 15:37:37] [修正:2011-01-22 15:37:37] [このレビューのURL]

「『よつばと!』とかそういった感じの漫画が好きな人ならお勧め!」っていう感じのレビューをどこかでみかけて、それで読んでみようと思ったのがきっかけだったかなぁ?と思います。

個人的には、「ネタのわかりやすさ」「キャラクターの良さ」「作画・キャラデザの良さ」「デフォルメ顔のかわいさ」などあらゆる面で好みの作品であり、正直4コマ漫画の中では「あずまんが大王」よりも好きかもしれません。
4巻で乃莉となずなという新入生が登場して「果たして6人になって各キャラをしっかり動かせるのだろうか」と心配だったのですが…流石でした。
なんかもう最高に癒されます。
しかし作中でも緩やかながら確実に時間は経過していて、ヒロと沙英が修学旅行に行ったり進路を考えだしたりしています。
ヒロと沙英が卒業したら「ひだまり」は終わってしまうのでしょうか。

キャラの個性もありますが、複数のキャラが織りなす化学反応みたいな面白さも魅力だと思うので、卒業後新入生をまた登場させていってもうまく行きそうな気もしないでもないですが・・・無理ですよね。
「いつまでも続きが読みたい」とついつい思ってしまう魅力がある作品です。

※1/14 全体的にレビュー修正

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-12-28 00:30:46] [修正:2011-01-14 23:02:03] [このレビューのURL]

「ドカベン」「あぶさん」と並ぶ水島御大の代表作。
球界のお荷物球団・弱小メッツの個性豊かな選手たちを描きます。

水島先生の過去作は人情物がとても上手い。
それに絵柄その時代の雰囲気がとてもマッチしています。

メッツの一癖もふた癖もある選手たち一人づつにスポットを当てて描かれる前半の連作読み切り時はどれも高い完成度。
この作品の評価もそちらの方が高い傾向がある気がします。

しかし、現在「野球狂の詩」を象徴するキャラといえば鉄っつぁんと五利監督の次にくるのはやはり「水原勇気」です。
自分は水原勇気編の方が好きかもしれません。
(もちろん前半あってこその水原勇気編なのですが…)
本作の後半にあたる「水原勇気編」は今まで短編連作だったものから一転してストーリーものに変化します。
その際に今までの短編で登場した、いわば「パラレルワールド」の東京メッツの選手達の設定を整理されました。
火浦、立花、国立、金太郎、甚久寿、日の本などなど短編で見せた個性を残しつつも一つの「チーム」として東京メッツが描かれる様になった事でようやく世界観がひとつに固まった事が好きな要因の一つです。
後はやっぱり「ドリームボール」の存在がもうワクワクものでした。
ホントの最後の最後までどんな球だったのか明かされなかったので…

またいつか読み返したいなぁ・・続編は読みたいとは微塵にも思いませんが。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-01-14 00:22:42] [修正:2011-01-14 00:22:42] [このレビューのURL]

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