「ITSUKI」さんのページ

総レビュー数: 639レビュー(全て表示) 最終投稿: 2005年08月10日

「おおきく振りかぶって」が大ヒット中のひぐちアサ先生の前作です。
怪我でテニスを断念し写真サークルに入部した主人公・芹生弘隆が、(主に悪い意味で)破天荒なサークルの先輩・唐須弥恵と知り合い恋人となる事からはじまります。

ヒロインである弥恵先輩の性格はとにかくイラッとします。自己中だし、プライドが高いし、メチャクチャに振り回されます。
このヒロインを無理に好きになる必要はないかもしれません。
また、ストーリーは全体通して暗く、「鬱漫画」に入るかもしれません。

この作品の魅力は作者特有のセリフ選びだと思います。
現実で人が会話する時ってこういう風になるよな?っていう雰囲気が凄いでてるんです。
とにかく大事な部分を省いて話す様な。セリフとセリフの行間を読みこまないと理解できない点もあります。
しかしこのセリフ回しは妙な中毒性を持っていると思います。
読み終わった後に、もう一度読んでみたくなります。
現在でもこの作品が根強い人気を持っているのはその所為でしょう。
「おおきく振りかぶって」とは作風のギャップがあるので少し注意ですw

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-02-28 23:08:33] [修正:2010-02-28 23:08:33] [このレビューのURL]

7点 五年生

四年生から直接つながっている続編です。タイトル通り昭夫がまさかの留年をしてしまい五年生となり、芳乃が就職で東京へ行き遠距離恋愛となるところからはじまります。

「四年生」でもこの「五年生」でもそうですが、昭夫と芳乃をはじめとしたキャラクターの会話を通して作者の持つ恋愛観というモノを結構描かれています。その主張が楽しめるかで結構評価が変わってくるでしょう。
自分はすらすら読めて楽しめた方でした。

今作では前作以上に登場人物が増え、関係が複雑化します。
その割に最後はあっさりと終わったのは個人的には好印象です。
画力の未熟さは変わらず。でも四年生から読んでいればもう慣れていると思います。
ところどころ背景が白いのが改めて読み返すと気になりました。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-02-28 23:06:59] [修正:2010-02-28 23:06:59] [このレビューのURL]

夜間学校に通う高校生である主人公(≒作者)が漫画を描き始め、奥さんと結婚するまでを描いたエッセイ漫画です。
ほぼノンフィクションに近い内容です。
根が暗い性格だったり、ひねくれた考えをしている作者の鬱屈した葛藤の数々を楽しめるか、がカギです。

まだ作者が漫画家として生活する前の話になるので、将来への不安なども多くとても内容が暗いです。
その為、勇気を振り絞って奥さんに告白したり、避けられても忘れられずに泣いてしまう主人公の様子を見ていると自然と感情移入し、応援したくなりました。
絵柄はこの時点では鬱な感じの表情が強い顔をしていて、続編である「僕の小規模な生活」と比べると癖が強いですが、内容を考えるとこれはこれであっていると思います。
ただ、内容自体へのとっつきやすさは「小規模な生活」の方だと思うので、そちらから入って、気に入ればこちらも。という風に自分はオススメします。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-02-28 23:05:10] [修正:2010-02-28 23:05:10] [このレビューのURL]

高橋しん先生の初期短編集なのですが、この作品の凄い処は単行本化にあたって当時の読み切りを作者自身で大幅に描き直している点です。修正とかそういうレベルではなく。
その為絵柄も全体通して安定して読めます。

短編の内容は作者の経験をいかしたマラソンとか駅伝とかジョギングとかそういう題材が多いです。
やはり作品を作るには自分の経験ってものがないと難しいのだろうなぁと改めて実感します。
どれも短編として良くまとまっていて、読後感のすっきりした短編集でした。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-02-28 23:03:36] [修正:2010-02-28 23:04:01] [このレビューのURL]

「鋼の錬金術師」の荒川弘先生による農業エッセイギャグマンガです。
漫画家になるまで20年以上実家の農家を手伝っていたという荒川先生の経歴を存分に活かされています。

北海道の農家で過ごしてないとまず遭遇しない事態の多いこと多いこと。
蘊蓄とか雑学が好きな自分には好みでした。
テンポの良さとツッコミのキレは本当に面白い。
「ハガレン」におけるギャグパートや、コミックスのおまけ4コマが「好き!」という方ならまずハマれると思います。

現時点で「鋼の錬金術師」と「獣神演武」を同時連載している作家さんですので、続刊は当分先になると思われるのが残念といえば残念です。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-02-28 22:59:26] [修正:2010-02-28 22:59:26] [このレビューのURL]

7点 巨娘

この作品はかなり人を選ぶ!間違いないです。
特に「神戸在住」から同じ作者だから、という理由で買って同じような作品を期待するとかなりショックを受けるでしょう。
自分も事前に「かなり作風が違う」というのは知っていましたが、それでも「これ同じ作者なのか?」と驚く程別モノでした。

この作品は「巨娘」ことジョーさんを主役としたギャグ漫画です。
「神戸在住」でみせたコマとコマの間に挟まれるキャラクターのモノローグにあたる部分には作者(ナレーター?)からのセリフが入るようになってます。
絵の雰囲気、話のテンション、キャラのアクの強さ、ぶっ飛んだ展開どれも違いすぎます。
かなり初めは戸惑いながら読み、「読みづらい!」と思ったのですが読んでいくうちにこちらのテンポにも慣れることがなんとかできました。
結局、なんだかんだで今後新刊が出たら作者買いで買ってしまうだろうなぁ程度には好きになりました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-02-28 22:57:47] [修正:2010-02-28 22:57:47] [このレビューのURL]

鬼頭作品読むのは実はこの作品が最初です。「ぼくらの」「なるたる」「ヴァンデミエールの翼」なども読んでみたいのですが、いかんせん巻数が多いし、なかなか安く手に入らないので…
という訳でこの作品で鬼頭先生に初挑戦してみましたが、悪くなかったです。
まず最初に、解れそうな繊細な線で描かれていて特徴的な絵をしていると思いました。
絵は背景が白くなりがちですが、独特の間と空気感が作れていて凄い。
「鬱」漫画が多いという先入観を持っていたので、割とギャグが多くて意外でした。他の方のレビューをみるとまだまだ安心できませんが・・w

あとこの作品の世界観はかなり初見殺しだと思います。
初めかなり戸惑いました。「これ途中に解説とかないんならちょっと読み続けるの無理だ・・・」と思うくらいでした。
が、単行本149Pから6Pにわたってこの作品の世界の解説が描かれています。
もっと早くこれ読ませてくれよと。まぁ解説のおかげで大分理解はできましたけど。
なので、この作品を読むときは149Pからの解説を読んでから読み始めるか、なんとか149Pまでは読み進めることをお薦めします。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-02-28 22:56:33] [修正:2010-02-28 22:56:33] [このレビューのURL]

「ジョジョの奇妙な冒険」の荒木先生の初期短編集。
表題作のほかに3作収録されており、描かれた時期の違いが絵柄にかなり現れています。
しかし、絵の未熟さを我慢して読んでいける程には面白かったです。
独特な擬音、あっといわせる展開はもちろん、
デビュー作である「武装ポーカー」からすでに荒木節全開でした。
後、荒木先生がおっぱいが「プルン!」とかパンチラを描いたりしてるのが個人的に衝撃的でしたw
アイリンのセクシーさは間違いなく荒木作品トップですね。

作者補正コミで7点です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-02-28 22:52:12] [修正:2010-02-28 22:52:12] [このレビューのURL]

7点 LAWMAN

「ジオブリーダーズ」などの伊藤明弘先生の単巻もの。
ちなみに主人公の大蔵省特殊査察部第二課執行官入江省三は「ジオブリーダーズ」の登場人物らしいですが、ジオブリは未読なのでその上での感想です。
今のところ作者の作品なまだ「ベル☆スタア強盗団」しか読了してません。

内容はガンアクションなのは変わらず、ストーリーもどっかの映画で見たことある様なものですが、ベタ故に安定して楽しめます。
むしろ漫画でガンアクションをここまでカッコよく描けるのはホント少ないと思います。
作画に関しては全体的によく書き込まれていて、キャラデザも個人的に好み。
普段は飄々としているが、決めるところは決める入江の表情の変化もかっこいい。

全1巻で長くないので、ぱっと読んで楽しめる作品だと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-02-28 22:51:25] [修正:2010-02-28 22:51:25] [このレビューのURL]

韓国ドラマ原作の漫画版。吹き替えのドラマは日本でもNHKで放送され、ヒットしていました。
王宮の料理を作る場所、スラッカンで女官として働いていた母親がチェ一族の陰謀によって無念の死を遂げ、娘である主人公・チャングムは復讐と母親の無念を晴らす為にスラッカンの最高尚宮(チェゴサングン)を目指します。

チェ尚宮・女官長・クミョン・オギョモ・チェパンスルをはじめとしたチェ一派と、チャングム・ハン尚宮達の一派によるスラッカンでの権力闘争や、料理対決という事がよく行われたため、男性でも楽しめるつくりとなっています。
内容はかなり大味。チェ一族の策略でチャングムがたびたびピンチに陥り、そこを持ち前の才能や、ハン尚宮などの協力を経て乗り越えていくという内容です。
舞台が王宮なので、すぐ捕えられたり牢屋に入れられたり、勝負になったりするのが後半になると「またかw」と笑えてきます。

チャングムの少女時代、成長してからの女官時代、そして最終的に王の医女になるまでを3巻の中に収めるているので展開が早いのが難点。しかし原作の大事な場面は外さずしっかり書いているので、全部ドラマをみたら何十時間とかかるところを単行本3冊読むだけでとりあえず補完できるのはお得、ともいえませんかね^^;
キャラもとても良い。王らしい器をもった王、チャングムの師匠のハン尚宮、最終的に悪になりきれなかったクミョン、そしてチャングムの一番の支えとなったホン・ミョンボなど。

韓国の歴史の中に王の医女にチャングムという人がいた、という事実だけからすべてを創作してできた作品というのにも驚きです。料理の素材に関するうんちくも筋がとおっていて面白かったです。
絵がちょっと少女漫画っぽすぎるのが残念ですかね。顔が同じに見えます。
この作品は何漫画というんだろうか・・・少女マンガでもないし、料理漫画でも医療漫画でもない気がする。。絵だけみれば完全に少女漫画ですが。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-02-28 22:49:53] [修正:2010-02-28 22:49:53] [このレビューのURL]

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