「臼井健士」さんのページ

総レビュー数: 439レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年06月18日

浅田次郎の原作小説・壬生義士伝「新撰組でいちばん強かった男・吉村貫一郎」を中心に滅び行く武士階級を描く。
明治の世。幕末の喧騒も何処へやら。東京で文明開化の見世物が流行る中、居酒屋を営む老人の元へ一人の若者が訪ねてくる・・・。
男は老人に昔話をせがんだ。かつては新撰組の隊員であった老人に同じく隊員であった吉村貫一郎の話を聞くために!

幕末の京都で尊皇攘夷派の志士たちを震え上らせた会津藩お抱えの剣客集団「新撰組」。
池田屋事件で尊攘派志士たちを一網打尽にし、一躍名を上げた彼等は新規の隊員を募集。
行き場のない食い詰め浪人を中心に、それでも多くの新規隊員を加えることになる。
その中に奥州は津軽藩から脱藩して新撰組に加わろうとしていた男がいた。
一見して優男のその男は実は北辰一刀流の免許皆伝の腕前。
新撰組でも腕利きの剣客として知られていた二番隊組長の永倉新八を立会いで追い詰めるほどであった。
その男こそ「吉村貫一郎」その人であった!

吉村と新撰組の徳川時代の終焉を彩る物語の幕がここに上がる!!!

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[投稿:2010-10-31 13:59:52] [修正:2010-10-31 13:59:52] [このレビューのURL]

高校野球漫画ですが、主人公が「監督」なのは他に類を見ないかも。
かつての球児として母校を引っ張りながらも、審判の判定に不服を唱えて暴力事件の末に学校を去った主人公。
詐欺同然の商品を売るセールスマンとして頭角を現しながらも、罠に嵌められて気が付けば留置所の中。
そんな彼を救ったのは、今は母校の校長となっていたかつての野球部の監督。
校長は見る影もなく、廃部寸前の母校の野球部の建て直しのために彼を監督に招聘しようとしていた。

試合の場面よりも練習や高校野球の舞台裏を重視した構成になっています。
選手の他県からの野球留学。父母会や高野連との軋轢。高校野球の利権を食いものにしようとする大人の欲望。
そういった裏舞台を描くことで、爽やかさなどは廃し、リアルさを前面に押し出した展開となっています。

選手がその分、地味で印象に残らないのが難点なのですが、目的は「甲子園出場」と絞られた分、緊張感高まりました。
野球漫画としては非常に出来のいい部類かと思われます。
作者の画は「浦沢先生の画(初期)」に似ています。
だから青年誌連載といえども非常に見やすく、読みやすいのです。
野球漫画好きなら目を通しておいて損なしです。

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[投稿:2010-10-31 13:58:35] [修正:2010-10-31 13:58:35] [このレビューのURL]