「臼井健士」さんのページ

総レビュー数: 439レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年06月18日

エニックスが発行した漫画雑誌「ガンガン」の創刊初期からの所謂「四大看板作品」
・ロトの紋章
・ハーメルンのバイオリン弾き
・南国少年パプアくん
そして、衛藤ヒロユキ氏による「魔法陣グルグル」であるが、15年以上経過して「続編」がほぼ出揃った。

ロト紋は画の洗練は流石だが、前作の勢いがなく、ハーメルンは打ち切り。パプアも続編は既に終了で、言わば最後に残ったのがグルグルであった。
これは前作の連載終了が一番遅かったこととも関係するが、かつてのヒット作の続編を描いたりリバイバルしたりするのはジャンプ的な二番煎じでもあるので、
予想されたこととも言えなくもない。

時間軸的には前作で魔王ギリを倒してから僅か2週間しか経過してないことになっており、それでいて新たな魔王が登場してニケ&ククリが再度旅立たねばならなくなるという相変わらずの無茶ぶりである。

作風的には「前作の初期の頃の路線に立ち返ってはいる」ものの、キャラが前作を読んでいることが前提の人ばかりのため、いきなり読んでものめり込みづらい。
15年近く前の連載の前作から2週間後という時間軸では、前作のイベントの数々が作中では「つい最近の出来事」になっており、整合性が取れるのか心配。
前作読み返さないとついて行けなさそうだが、前作は書店に置いてない(汗)

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[投稿:2013-08-31 23:13:27] [修正:2013-08-31 23:13:27] [このレビューのURL]

3点 龍狼伝

三国志漫画の中でも異色だ。現代に生きる少年と少女がタイムスリップして「三国志」の世界に行くという展開は他の三国志ものとは一線を画すと思う。
思う・・・・が、しかし・・・・主人公が変わりすぎだ。善良な少年が拳法を学び戦闘力をつけたと思ったら「超人化」しての活躍。最後・・・現代に帰るのかと思っていたのだが、今のままで帰ったら周囲と比して不自然過ぎる。かと言って「ずっと残る」のも終わり方としていいものではなさそう。
とすると、後考えられるのは、全てが「幻のような夢」だった・・・とかか?
だんだんと「この漫画独自」の展開になってきたので、先が読めないという点ではいいのかもしれないが、読者の期待を上回るような展開を用意しておかないと、墓穴を掘ることになりそうだ。

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[投稿:2013-08-28 23:52:08] [修正:2013-08-28 23:52:08] [このレビューのURL]

男女の恋愛に独特の宗教観を加えた?摩訶不思議な世界が展開される異色の恋愛漫画。

話の面白さは冥界編がピークだったような気もするが、学園編はトンデモキャラ多数登場で違う意味で盛り上がる。
絵はむしろアニメ系で、後半では戸川が「おもらし」したりとか、作者の趣味が色濃く出たようなシーンが多い。

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[投稿:2010-07-03 09:19:29] [修正:2013-08-18 20:25:00] [このレビューのURL]

これはなかなか面白い組み合わせ。「料理」+「外交」(政治)とは。

全く異なるジャンルを組み合わせて「ひとつの作品」として完成させるという手法はなにもこの漫画に限ったことではない。
けれど、この漫画においてはその手法が作品自体を「単なる料理バトルで味の優劣を競うだけ」のものから脱却させ、日本の行く末、そして世界の未来さえも決定するような大舞台へと主人公を導くことで「料理自体の価値すらも」大きな意味を持つものに高めることに成功した。

国と国との駆け引きは「丁々発止」のやり取りで腹の探り合い。

しかし、我等が「日本国」はペリー来航の昔から「外交下手」ときていて、昨今も北朝鮮にはやられるは、ロシアからは何時まで経っても「北方領土」問題を議題にしてもらえないは、中国にも韓国にも領海を侵されるはでいいところが全くない。こういった不甲斐ない状況を歯痒く思っている日本人は少なくあるまい。

原因は・・・・やはり語学力に長けた人間が少ないというところが大きいのではないだろうか。
言葉は互いのを知り合うための「心の架け橋」となるべき媒体・・・・。それが疎通しないのでは、橋の途中に関所があって検問に引っかかっているようなもの。
「通訳」という伝令係が橋の「こっちとあっち」をフウフウ息を切らしながら往復しているような状況ではとても「対等な交渉」など望めまい。

倉木大使のような度胸のある方が立派に「主役」を務めてこそ、「外交」という舞台の上で本来「脇役」であるところの料理が、文化・言語・習慣という垣根を超えたグローバルな「おいしい」に繋がるのでしょうね。

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[投稿:2010-07-16 06:28:15] [修正:2013-08-18 20:23:53] [このレビューのURL]

「エヴァンゲリオン」の漫画版。誤解が多いようだが、こちらの漫画がアニメの原作ではないのだ。

「画」に関しては貞本先生が描かれているので全く問題は無い。
特に3巻のレイの笑顔が印象的。
要は「ストーリーがどうなるか?」で、この漫画の最終的な評価を決定するのだとみて間違いない。

アスカが登場した頃は雰囲気も明るく、みんなでパーティーをしたりとシンジの性格も内に篭り過ぎないような描写が多いのは好感。父と再会した頃は「父親に捨てられたと思い込み、自分なんていつ死んでも構わないと生きることに無気力になっていた」のに、ミサトやレイ、加持やトウジ等と触れ合うことで次第に感情を吐露するようになり、レイに笑い方を教えたり、アスカの虚勢を見抜いて「もっと肩の力を抜いて生きたほうがいい」と助言をしたり、エヴァのパイロットに選ばれたトウジの不安を先輩として抱き止めたり・・・と、苦しみを感じつつも「そこから這い上がっていこうとする前向きさ」を終始感じられる点は特筆。

トウジの死後は一気に作品の雰囲気が落ち込んだが、母・ユイとの精神の触れ合いを経て物語りもいよいよ核心へと移行する。

だからこそ、ここからラストシーンへの展開はある意味「他のどんな漫画よりも重要」。

アニメ版は「賛否両論」であることを否定できない作品なので、漫画版はアニメの欠点を修正していくことでアニメ版から「正統」の地位を奪い取ることができるだろう。

そのときこそ「真のエヴァンゲリオンは漫画版だ!」と囁かれる日が到来しているに違いない。
ちょうど、劇場公開が再度行われアピールもしやすいはず!
作者の「遅筆」が欠点だが、今後は要注目の作品である。

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[投稿:2010-12-03 12:20:55] [修正:2013-08-18 20:22:31] [このレビューのURL]

主人公はゲームオタクの男子高校生。
しかし熱中するゲームジャンルは「恋愛シュミレーション系」のみ。
格ゲーやRPGはやらない!ある意味、非常に男らしい性格(笑)。

で、そんな彼が地獄からやってきた見習悪魔の「エルシィ」の駆け魂という悪人の魂を捕獲するための協力者にさせられたことから始まるトンデモストーリーです。

駆け魂は女性の心にのみ憑依して、いずれはその女の子の子供として現世に転生しようとする。それ故に、憑依した女子の心の内側を暴き出す必要があり、抱えている悩み・願望・欲望などを吐き出させるための触媒として主人公の存在がクローズアップされたというわけ。

バーチャル女子の攻略はプロでも、リアル女子の攻略なんてしたことがない・・・と断ろうにも自分の命を人質にとられて、強制的に事件に介入させられていく悲惨。

見習悪魔のエルシィは主人公の腹違いの妹として自宅に同居することになり、最早逃げ道は塞がれた。さて・・・今後はどうなるのか?

この手の漫画にしては珍しく「女の子の裸」を出さず、毎回のヒロインの抱えている心の闇をクローズアップさせて読ませるという姿勢には好感が持てます。
画は当然に可愛らしい!でも「非エロ」というのは明らかに異色!

ただ・・・これだと「長期連載」するには設定がやや弱いのではないかな?と心配になるのですが。その辺、今後に明かされる裏設定でどこまで長期連載に出来るかが勝負の分かれ目かと思います。

コミックスの売り上げは良いようですね。打ち切りは勘弁な方向でお願いします。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-12-11 18:05:19] [修正:2013-08-18 20:19:01] [このレビューのURL]

6点 BTOOOM!

簡単にいうと「ボンバーマン」+「サバイバル」。
無人島を舞台にした爆弾を用いたプレーヤー同士の殺し合いである。

主人公は引き篭もり人間だが、ネットのゲームでは世界ランクに名を連ねるほどの人間。それが現実の殺し合いゲームに強制参加させられてしまう。

島の中には自分と同じように強制参加させられたプレーヤーが無数。
彼等を殺すことで自らの生還への道が開けるのか・・・・・?

襲い掛かるプレーヤー、そして毒トカゲ。
ゲーム世界では世界ランクの主人公が果たして現実でも勝者たりえるだろうか。

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[投稿:2011-01-17 22:41:10] [修正:2013-08-18 20:18:22] [このレビューのURL]

「絶望先生」「ネギま!」に続いてマガジンの長期連載が終了。
ですが、引っ張るだけ引っ張った末のラストシーンは多くの謎を放置したまま
「後は読者のご想像にお任せします」だって。舐めてますね。読者を。

あれだけ古代生物やらなんやらを登場させ、しかも一学年丸ごとの漂流教室で
「社会的にも大騒ぎになってしまった」以上は「元の世界の元の生活に戻る」ラストは有り得ないと思ってました。

では、他にどんなラストなんだろう?と多くの方が思っていたら「丸投げ」。
つまり「ネギま!」の赤松先生とさして変わらない内容でしかなかったということです。

最近のマガジンの終了作品で、締め方を評価すると
「絶望先生」★★★★★
「ネギま!」★
「エデンの檻」★
になりそうです。

作者の多くが、大風呂敷だけ広げて「畳み方考えていない」んですもん!最悪だ!

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-03-18 16:56:56] [修正:2013-08-18 20:16:19] [このレビューのURL]

水沢めぐみの初連載作品だが、同時期に同じ雑誌で連載していた柊あおいの「星の瞳のシルエット」と設定自体は似たもので、幼い頃に出会った初恋の男の子と再会して・・・というもの。

ただこちらは作者の次作「空色のメロディ」でも続けて使用された「主人公の出生に謎がある」の分だけ「星の瞳のシルエット」よりも印象を残す。山場は終盤ではなく、結が養女だったと判る2巻辺りだった。
しかし、全体的にさわやかな印象の作風が後年幼稚化するとは想像もできなかった。

庫版を買いなおしてみました。やはり水沢作品で一番の作品ですね。

「家族愛」と「少女の成長」が大きなテーマだったと思うのです。
その片方「家族愛」が結が自分が両親の実子でないと知り、自分が存在するための基盤(所謂、アイデンティティ)を失ってしまった時に前面に押し出されて彼女の心に「血縁」以上の基盤を再認識もしくは再構築させた。
亡くなった実父の描いた絵本が結の精神状態と重ね合わされていることも効果的な演出と思います。
自分の居場所を失くして街を彷徨う結が育ての両親との十数年に亘る思い出を回想して、義父と義母が実親以上の愛情を注いでくれていたことを改めて認識し、自分はやはり育ての両親(正しくは叔父夫婦)と兄弟(正しくは従兄弟になる)が好きなのだと再認識して自分の意思で家に帰ることを選んだ場面が作品中で1・2を争う名シーン。片想いの相手「郡司」が何も言わずに寄り添い、親友のくうこは「もう家に帰れない・・・」と泣く結を抱いて「元気を出して」と励ました。
自分の意思で家に戻った結を待っていたのは家族からの温かい抱擁。実父の描いた絵本の中で失くしたお気に入りのビー玉は家の机の下から見つかる。「探していた大切なもの」はすぐ近くにあったのだと、ここでも結の精神状態と重ね合わせる演出が効果的に結んでいます。

まさに前半の山場でした。こういう感動的なシーンはなぜか(作者の)後の作品になるほどなくなっていくのです。大ヒットした「姫ちゃんのリボン」にしてもぬいぐるみが話したり、魔法が出てきたりとコメディ色が強くなり「姫ちゃんのリボン」以降はもうメチャクチャ・・・。絵も話も幼稚化しています。
家族崩壊の大きな危機を乗り越えた後半も悪くはありません。後半は郡司への片想いが成就していく過程が彼女の前向きな姿勢(生き方)に反映されてもうひとつのテーマ「少女の成長」がラストまで上手く話を牽引しました。結の恋に対する前向きな姿勢にテーマソングを選ぶとすればリンドバーグの「Over the top」(ベストアルバム・フライトレコーダー収録の別バージョンの方)が似合うと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-11-23 20:31:29] [修正:2013-08-18 20:06:42] [このレビューのURL]

昨今は大御所のヒット作を別の漫画家がリメイクしたり、続編を描いたりするのが流行らしい。

にしても、これの「漫画化」はむしろ遅すぎるような気がするのだ。
本来なら原画を描いていた藤島先生がとっくの昔に描いていてしかるべきだと思うのだが、なぜか今まではされなかった。
これはゲームを出しているセガの意向もあったのかもしれないが、この漫画家は原作者の広井さんもオッケーを出しただけあって、非常に絵柄が藤島先生に近い。
ただまだゲームでいうところの1が始まったばかりなのでレニや織姫、まして巴里の面々の出番などいつのことになるやら・・・・である。

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[投稿:2013-08-17 09:13:34] [修正:2013-08-17 09:13:34] [このレビューのURL]

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