「DEIMOS」さんのページ

総レビュー数: 126レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年01月14日

この神秘的な世界観を描き出せるのはこの作者だけだろう。

海の描き方を何パターンも持っているのは凄い。


ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-06-07 22:28:52] [修正:2009-06-07 22:28:52] [このレビューのURL]

サッカーの楽しみ方を再認させてくれる、全称視点サッカー漫画。

近年、サッカーといえば欧州サッカーがとりあげられ、Jリーグ人気は低迷しているといえる。しかし、欧州であろうとJリーグであろうと、J2であろうと、それら全てがサッカーなのであり、それぞれにはそれぞれの楽しみ方があるはずだ。この漫画は、インフレしない強さ(=戦術面)の中にあるサッカーの楽しみ方を描き出しており、好感がもてる。

監督に焦点を当てた漫画、ゲームなどが近年ブームになっているが、そのサッカー版といってもいい。野球漫画「ラストイニング
」のサッカー版とも。(語呂も似ているw)

また、新人だが絵の安定感が○。サッカーやっていそうなキャラデザも巧み。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2009-06-07 08:32:06] [修正:2009-06-07 08:32:06] [このレビューのURL]

地方競馬版マキバオー。

まず、哀愁感漂う高知競馬、という舞台が良い。
しかも、マキバオーは、大人の事情に振り回されて連戦連敗を強いられる、という切ない設定で始まるあたり、読者の成長に合わせたのか、それとも、つの丸が成長したのか。

各キャラ配置は前作からの焼き直しだが、それが嫌だということはなく、むしろ心地よい。
(前作自体が名作のオマージュに溢れていたし。。。)

もはや今作の主軸は、「努力・勝利・友情」ではないことは明らか。
この「哀愁」をどうやって面白く展開させていくのか、そのあたりに注目しながら今後に期待したい。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-12-22 16:53:15] [修正:2008-12-22 16:53:15] [このレビューのURL]

文化系を真正面から描いた青春漫画。

今まで、文化部を真面目に描いた漫画はそうはなかった気がする。確かに、盛り上げ方が明快な将棋や囲碁などの対戦ゲームもの、読者や作者にとって身近なオタクサークルもの、は幾度か描かれてきたが、この漫画において「対戦」は重要なファクターではないし、書道という全く馴染みのないテーマを意欲的に扱っている。そういう意味では、この漫画は、今まで光があたらなかった文化部の「魅力」を描き出しているような気がしてならない。そして、その魅力は、読者に対して、「あ、こんな世界があるのか!」という発見をもたらしてくれる。

作風としては、いかにも「サンデー系」というようなユルさが特徴的。ただ、ラブコメでもなく、熱血対戦ものでもなく、「淡々とした日常」を描くという意味では全く新しいジャンルの漫画と言ってもいいかもしれない。

画風に関しては、「熟練の無難さ」と言ってもよいほどの安定感。もともと絵の上手い作者ではなかったと記憶しているので、長作をこなす度に成長してきたのだろうか。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2008-12-22 16:27:03] [修正:2008-12-22 16:29:40] [このレビューのURL]

非常に密度の濃い漫画。
というのも、その「濃い」というのは畢竟、「狭い」漫画だと言い換えることもできる。勿論、その是非は断言できないが。
その「狭さ」について、以下に列挙する。

?空間が狭い
舞台設定が細かく書かれているわけではないが、おそらく、都内某所(?)のご近所だけで話が完結する。

?時間が狭い
高校生という時間のままで話は進んでいく。
(エピローグのみ例外。)

?人間関係が狭い
主要人物はかなり早い段階で出揃い、後は、その少ない人間達の間のやり取りで話が進行する。誰と誰が実は昔にこういうやり取りがあった!とか、実は誰々が○○という重要な人物だった!という(多少無茶な)設定の連続で、人間関係をどんどん密に・濃く描いている。

?コマが狭い
1ページ内の書き込み量がハンパない。大ゴマも滅多に多用せず、絵の密度が非常に濃い。また、その小さいコマに、やたら太い描線の絵があるために、熱く、濃く、感じられる。


これらの特徴は、次作の少女ファイトでも散見されることで、この作者の特徴は、ある程度好き嫌いの分かれるところかもしれない。

だがしかし、このレビュー数の多さは異常。。。
ぶっちゃけ、そんなに大した漫画でもないと思う。それぞれのキャラの行動理由が不明確で感情移入できないシーンも。

少なくとも、作者があとがきで言及しているような「編集王」「吼えろ(燃えよ)ペン」「まんが道」といった作品の方が、よほど歴史的名作だと断言できる。

もっとも、この「G戦場〜」は、漫画家漫画というよりは、3角関係を中心に据えた少女マンガと見たほうがわかりやすいので、それらの名作群と比較すること自体がおかしいのだが。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2008-11-17 01:26:52] [修正:2008-11-17 01:29:05] [このレビューのURL]

王道系少年少女スポーツ漫画。

絵や構成は、「The・漫画」臭をただよわせる。
アニメ「図書館戦争」もびっくりの、アップでの描線の太さ。そして、その力強い線で描く絵柄は極めて記号的だ。また、台詞や絵の密度も非常に高い。このあたりは、女性作家の特性だろうか(それが良い悪いということはないが)。裏表紙の懲り方からしても、この作者は漫画を描くことが本当に好きなのだろう。

ただ、王道になりすぎて、狭い人間関係で悩む主人公像は、青年誌読者にとっては物足りないのではないか?

1巻は、ジャンプで10週で打ち切られる系の漫画。(無駄な設定ばかりの小出し。)
2巻では、急激にキャラが立ち始める。(描きわけが明確に。)
3巻では、エアギアを髣髴とさせるアンダーグラウンド。
4巻では、伏線の回収が一気に進む。

絵柄以外に「新しい面白さ」はないので、評価は5点どまりでおk。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-10-25 11:39:19] [修正:2008-10-25 11:39:19] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

軸としては、少女マンガの古典+性教育なのだが、掲載誌の特異性から、図らずも「ゲーム的リアリズム」を獲得したといえる。

一巻読みきり型で、主人公像は全巻通じて固定されているが、巻毎に周りの配役は一新され、様々な「性の目覚め」のパターンを小出しにしている。初経や初ブラ、そして、初恋、さらには、腋毛処理・同性愛・夢精などを「人間の本質的な行動として」教育的に堂々と描く姿勢は好感が持てる。(また、ロリコンお兄さんのナンパシーンが度々描かれるが、こちらは自虐ネタとして楽しむ人もいるだろう。)

人間を嫌いになりかけたときにこそ、手にとりたい作品。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-10-25 11:18:28] [修正:2008-10-25 11:23:36] [このレビューのURL]

グロイ描写と過剰な演出が特徴の「正義のヒーロー」もの。

基本は、井上敏樹氏の手がける平成仮面ライダーの構成に近い。

ただ、そういった一般のヒーローものと大きく異なるのは、
・ヒロインが徐々に「ロリぷに」化していく
・善悪二元論を超越した後に人間賛歌に収束
・後半に行くほど絵が下手になっていく
・見開きで絵無しの文字4文字のみという離れ業(11巻)
・右翼傾向・武士道の連呼
・○○の構え、というのが結構普通のポージング

熱さとグロさを調和させた唯一無二の作品とも言えようか。
ただ、その右寄りの思想が垣間見えることで、しり込みする読者は多いかもしれない。私もそうだったように―。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-10-14 01:21:40] [修正:2008-10-14 01:21:40] [このレビューのURL]

6点 魔女

現代マンガにおける、ファインアート系表現の極致ともいえる作品。

主たるテーマは、形而上的存在の描出か。
言語ツールでは表現し得ないものを、マンガという媒体で描き出さんとする作者の力量は感服に値する。

「一枚絵」というよりも「表現力」のレベルでは漫画界屈指の実力といえるだろう。

ただ、作者の努力は、圧倒的インパクトを与えるとともに「わかりやすさ」を喪失しており、個人的評価としては6点どまり。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-10-11 22:04:02] [修正:2008-10-11 22:04:02] [このレビューのURL]

「官僚漫画」という新しいジャンルに挑戦した意欲作。

ひねりが足りないという批判は可能だが、綿密な取材を元に無難に話をまとめてきており、社会派漫画の水準はクリアしている。

そして、この作品で描かれる官僚達は、度々利害関係のために衝突するのだが、いずれの官僚も、自己利益ではなく国益のために行動するように描かれている。限られた予算の中で各省庁が自分なりのアプローチで国を良くしたいと思えば、省庁間で衝突が起きるのは必定なのだ。この点はむしろリアルであり、好感が持てる。

ちなみに、私は某省?種内定者だが、この漫画によって、「正義の心」を再認させられた。来年からがんばろっと。

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[投稿:2008-10-02 21:10:09] [修正:2008-10-02 21:10:09] [このレビューのURL]