「臼井健士」さんのページ

女子小学生の妊娠・出産を通して現代社会の多々の問題を問う話題作。

11歳の女子小学生・春菜はある日、同級生の男の子と知識のないままに性交・セックスをしてしまう。
春菜はもう初潮を迎えていた。そして相手の男の子も精通を迎えていた。
でも「子供の作り方」までは知らなかった。当然に性的な快感を求めたものではない。
けれど春菜のお腹の中で出会った精子と卵子は結び付いて受胎する。
望まない妊娠ではあったが、周囲の同級生たちを巻き込んで小さな命を守るための子供たちの奮闘が始まる・・・・・・。

小学生の妊娠は現実でもあり得る話ですが、昔はそういった事があっても表には出ないまま隠されてきたのでしょうね。今は情報がオープンになりやすい社会だから、あったら噂になって広まってしまう。
ただ、それでも「小学生同士の行為による妊娠」は珍しいケースだと思う。
大抵は男のほうが年上だと思われるので、男子側が求めない限りは女子小学生の妊娠はあり得ないとも言える。小学生の女の子のほうが誘う・・・・ってのも不自然だし。

さそうあきらさんの絵は版画みたいなタッチなので、こういったテーマで描いているにもかかわらず、「全くいやらしさを感じさせない」のは凄いと思います。
カバーの絵なんかみても正にそう!

だから本当に「テーマに絞ったお話」として読めるのです。
「いやらしさ皆無」で性や命を取り扱えるのはある意味「ファンタジー」でもあるんですが。

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[投稿:2010-09-11 17:56:32] [修正:2010-12-23 00:20:22]