「ITSUKI」さんのページ

総レビュー数: 639レビュー(全て表示) 最終投稿: 2005年08月10日

なんだか色々と話題になっていた作品の様ですが、その事については全く知りませんでした。(本屋ではよく見かけましたが)

タイトル通り、作者がいろいろと精神的に参ってしまって仕事を放棄して失踪、ホームレス生活をした時の体験を淡々と描いた作品です。

実際はかなり辛く暗い内容ですが、意図的にライトな画風にし、読みやすく描かれています。
コマ割もシンプルで、まさに日記のよう。
最初から最後までスタイルは統一されていますが、飽きずに最後まで読める程その体験談はネタが豊富。

しかし、実体験だからこそかもしれませんが最後の終わり方はかなり半端です。
つまりストーリーとしてオチをつけて最後でまとめられているという感じではありません。
最後まで楽しんで読めただけに、「一冊の単行本」としてはその半端な終わり方はちょっともったいなく感じました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-05-01 23:30:52] [修正:2011-05-01 23:30:52] [このレビューのURL]

掲載誌に合わせるように主人公が皆大人となってます。

短篇の内容同士につながりはありません。
しかし構成としては大人である主人公達がかつて「少年」だった頃の自分を思い出したり、過去に因縁のある人物と再会したり、ノスタルジック溢れるものととなっているいう点で共通しています。

作者の持ち味であるセリフのテンポ・間の絶妙さは、短編だと読後感をとても良くしてくれるなぁと感じました。
(そういえば『ショート・プログラム』読めてないなぁ…)

にしても98年から05年までの作品を収録しているのに絵柄の変化の無さといったら凄い。(『H2』途中?『クロスゲーム』途中あたり)
連載ものだと言われても気づきません。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-04-16 23:42:33] [修正:2011-04-16 23:42:33] [このレビューのURL]

元となる映画とはストーリー展開に違いはありますが、こめられた中身はほぼ同じです。

魔法少女ものというと、変身して魔法で謎を解決したり、悪を倒したりというのがパターンでした。
この「リリカルなのは」シリーズはその従来のパターンと比べるとバトルの締める割合が高く、もはや魔法バトルものといっても差し支えないと感じます。
戦闘タイプや魔法の得意な種類、果てには魔法少女の持つ杖(デバイス)に関する設定までかなり細かく決められており、ハッタリの効いたリアリティを持たせています。

また、主人公はなのはですがもう一人の魔法少女として登場するフェイトがストーリーのキモであり中心人物です。
どちらが正義でどちらが悪というのではなく、互いの譲れないものの為に相対する。
そして戦いを通じて二人の魔法少女はお互いを理解し友情を芽生えさせる事に。
敵役であるフェイトを魅力的にかけているので単なる勧善懲悪にあてはまらない王道少年漫画の様な友情物語がアツくかけています。

そしてなのはの魔法による必殺技。
圧倒的パワーから放たれる必殺技の安心感とワクワク感はかめはめ波を彷彿とさせました。

そんなわけで思った以上に楽しめました。
画力に関しても特に不満はないです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-04-13 23:36:55] [修正:2011-04-13 23:36:55] [このレビューのURL]

この秋の原作のアニメ化に際して、原作より手っ取り早かろうという理由で購入しました。
何より、作画が「ファイアーエムブレム」を描いていた山田孝太郎という事で絵に期待が出来、良いコミカライズになっていると思ったからです。

作画に関しては期待通りの出来映えでした。
アニメよりもセシリーは凛々しく、リサは可愛く、ルークはかっこよく、断然漫画版の方が良いです。

内容はコテコテなファンタジーです。
どっちかというとRPGゲームによくある風な世界ですね。
2巻の時点ではそこまで凝った世界観が見れる訳でもなく、まだ平凡なファンタジー漫画である以上の評価は出せない感じです。
ただ、ここまでいかにもなファンタジー漫画を読んだのは久しぶりなので、期待してます。

原作は未読ですが、原作が好きな方には是非お薦めしたい良いコミカライズだと思います。

4/2 6→7
巻を重ねる度に漫画としての魅せ方、盛り上げ方が上手になってきている印象です。
元々高い画力も、キャラクターを描き慣れてきて更に魅力的になってきています。
ファンタジーとしては「ありがち」な世界観かもしれませんが、その「ありがち」な内容すら面白く読ませる山田先生の力量が凄いと感じたので加点します。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-12-09 03:06:01] [修正:2011-04-03 00:00:13] [このレビューのURL]

シャーロック・ホームズシリーズは今なお多くのファンを持つミステリの名作です。
ホームズが大好きでたまらない方達をシャーロッキアンと呼びます。
そんな多くのファンを持つホームズですが、シリーズものとして時系列がある為実は作品内での矛盾や謎が割とある様。
その数々の謎は今尚シャーロッキアン達を悩ませるそうです。

本作「シャーロッキアン!」はそれらに対して独自の解釈や有力な説を引用し今なお残る「ホームズの謎」を明らかにして提示しています。
(なので確かにほんの少しでも良いので事前に知識がある方が楽しめるかもしれません)
純粋な事件の発生と解決までを描く「ミステリー作品」というよりは、「ホームズ」という作品自体の謎を解き明かす「ホームズ作品」です。

ストーリーとしての見どころは「ホームズに今なお残る謎」に対する回答の面白さはもちろん、作中登場する「シャーロッキアン」達が抱える悩み・問題が「ホームズの謎」の解明と同時に解消されていくという二重構造でしょう。
いわばドラマ風な人情ものですが、構成が良いなと思わされました。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-03-30 23:47:08] [修正:2011-03-30 23:47:08] [このレビューのURL]

夫の惣一(37)は働く意欲はあれど、歳の所為でなかなか働き口がみつからない。
対して妻のカナ(22)は若さと持ち前の明るさであっさり就職。
そんな年の差夫婦の他愛無い会話劇です。

惣一がカナに対して昔話だったり気になる話をカナに話しかける時に「そう言やの、カナ」と始めるところがタイトルの由来となってます。

野村先生作品という事で、これも「とろける鉄工所」と同じく広島弁で会話が繰り広げられます。方言ってやっぱりなんか良いですよね、なんか。
働きたくとも仕事が見つからず、主夫をやらざるを得ない惣一。
しかしもともとの性分の所為か主夫業もしっかりこなしてしまい、カナには家事に専念してくれと言われ出す始末。
強面なのに一回り以上年下の奥さんに頭があがらない惣一のキャラが独特で面白いところだと思います。


さて、この一巻は自分はタイトルである「そう言やのカナ」ももちろん楽しめた方でしたが、それ以上に新鮮だったのが後半に収録されている「十ヶ所くらいの穴」です。
結婚を前に所謂「マリッジブルー」に陥りかけている女性の結婚までの不安な気持ちを日記のように一日一日描写していく作品です。
主役が女性で、基本モノローグで進行するという今までの作者の作品とはガラっと雰囲気が異なります。
これがあのおっさんばっかり描いてる作者と同じ人なのか、というくらい女性の視点から描けていて、作者の引き出しの広さを感じた良い短編でした。おすすめです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-03-30 00:13:31] [修正:2011-03-30 00:13:31] [このレビューのURL]

トリック&ガンアクション漫画。

今作は魔法銃というその名の通り不思議な能力を持つ銃にまつわるストーリーとなっており、全体的にファンタジー要素がちりばめられています。
けどやはりこの作者らしさは変わっておらず、銃に車に流血にちょいエロな作品のノリはそのまま。
アクションシーンの中にブレットの奇術をうまく絡めることでまた新しい面白さを開拓しています。

魔法銃はインパクトがあるのですが、能力が万能すぎる銃がバーゲンセール状態になると逆に面白味がなくなるので使いどころ次第という感じでしょうか。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-03-27 23:00:49] [修正:2011-03-27 23:00:49] [このレビューのURL]

ボーっとしてベタベタしてただひたすら百合百合。

作中で時間は結構何年も経過しているんですが、日常のテンポはほとんど変化しません。
主に「普段ビシッとしてるのに気がおけない相手には徹底的に甘える」っていう二子を中心としてだらだらと日常が経過します。
ここまで大した意味もなくキスしてる作品は初めて読みました。
10匹いる猫の名前と姿を一致させるだけで一話使ったりもしますし、(普通はおまけかなんかでやるもんだと思うんですけど…w)
ストーリーとかはもうホントにないです。竹本泉先生の作品らしいですけど。
最初に思いついたネタでそのままずるずると連載が進んでしまった感がします。
そしてその割に終わり方は半端です。
でもなんだかこの方の作品は最終回だから何かするっていうタイプではない様なので…汗

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-03-20 16:30:56] [修正:2011-03-20 16:30:56] [このレビューのURL]

7点 神童

天才的なピアノの才能を持つ小学校五年生の少女と絶対音感を持つ大学浪人生の心の交流を描く。
(wikipedia)

天才と凡人の比較として凡人である主人公・和音ががうたとの出会いがきっかけとして成長していくという話なのかと思いましたが、それだけでなく両者の交流によって天性の才能を持つうたも刺激を受け更なる成長を遂げるという構成が見事でした。
ストーリー自体はテンポよく展開するので少し淡々とした印象もありますが、無駄がなく短くまとまっているのが良いです。

和音が急成長というかトントンで話がうまくいきすぎな感じもしましたが…
うたが話の中心であり、和音は主人公らしい活躍をしてるかというとそこまでなんですよね。
「ドラえもんとのび太のどっちが主人公なのか」、みたいな感じですね。

あと絵について、自分はまぁ減点する程ではなくとも、加点したくなるほど良いとも思えませんでした。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-03-20 16:00:23] [修正:2011-03-20 16:00:23] [このレビューのURL]

一昔前のファンタジーといえばこんな感じのが沢山あったなぁという作品の一つ。
スレイヤーズとかバスタードとかドラゴンクエストとかそういった感じの世界観を流れを汲んでいます。

ストーリーはギャグ要素の少ない、超正統派ファンタジー。
画力は高いですが流血やグロテスクな感じも割とあり。

主人公・カイは妹の病気を治す為に万病に効く「マトゥルスの生き血」を求めて旅に出、その途中でソフィアーネという少女と出会う事から物語が動き出します。

話が進むにつれ「マトゥルス」とは何なのかという事をはじめとした「実は○○は○○だった」という展開のオンパレード。
設定がバンバン変わってしまうので終盤は多少混乱しながら読んでました。
なんとか整合性のつくようにまとまってはいるのですけどね。

あと主人公カイの外道っぷりは最近には見かけないタイプだったので新鮮でした。
こんな殺気だった主人公珍しいです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-03-09 22:35:48] [修正:2011-03-09 22:35:48] [このレビューのURL]

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