「ITSUKI」さんのページ

総レビュー数: 639レビュー(全て表示) 最終投稿: 2005年08月10日

マンガ大賞2014の二位に選ばれた作品です。

ミステリーっぽくて面白いと薦められて読んでみましたが、想像以上に面白かったです。
身の回りに重大な事件や事故が起きるとその原因を突き止めるまで同じ時間を繰り返すという不思議な能力(?)を持つ主人公が、一つの大きな事件に巻き込まれていくというような話。
過去の事件と現在の事件どちらも解決できるのか否か。
タイムリープとかループとか、「Steins;Gate」にハマった身としてはどストライクな作品でした。
あれこれ頑張ったけど結局未来(結果)が収束していってしまうのかどうなのか、先が読めないのでどんどん引き込まれていってしまいました。

一巻毎の終盤の引きも強くて、続き早く出てくれ!状態です。
今ならまだ巻数も少ないので手に取ってみてはどうでしょうか。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2014-04-21 22:55:11] [修正:2014-04-21 22:55:11] [このレビューのURL]

ひぐらしのなく頃に本編最終章。
7章(皆殺し編)までで明かされた謎に対する一つの正解例というか、全てのサイコロの目がうまく出た時の話というか。
PS2版ではこれとはまた別のストーリーが最終章になっていたりするのであくまで「正解の一つ」なのでしょうね。

原作ですとこの最終章は「カケラ紡ぎ」といって「ひぐらし」の謎を解き明かすキーパーソン達のストーリーがそれぞれ語られるオムニバスがあり、最後にそれがまとまっていくような構成となっています。
なので、話の量は今までと比べると更に多く、様々なキャラの視点から描かれるのでこの「カケラ紡ぎ」は果たしてちゃんとコミカライズされるのか…?と思っていました。
まぁとはいえここまで概ね忠実にコミカライズされていただけあって、カケラ紡ぎも余すことなく漫画化されていてよかったです。
その所為で巻数が過去最長の全8巻という長さで、ひぐらし漫画版(原作分)全8章全30巻(礼を含めると全31巻)なので、四分の一以上を占めるボリュームとなってます。

祭囃し編の特徴は圭一や梨花達「子供」ではなく今までそこまで深く語られることのなかった、大石・赤坂・富竹・入江・葛西等の「大人」達の葛藤と活躍が非常に多い点です。
祭囃し編は大人のカッコよさが魅力です。

「すべてがうまくいく」章なので出題編を読んでいた時のようなハラハラ感よりは、やってくる敵をことごとく打ち倒すワクワク感が得られます。
たかだか小中学生が特殊部隊相手にあれやこれやとやっちゃうのはリアリティがどうとかそういうのは勢いでねじ伏せられます。
ただ相変わらずグロいシーンもあります(特に序盤)。

最終章ということもあって絵は一層気合が入っているというか豪華になっているといか。
最後の方はトーンが物凄いです。
「鬼隠し編」開始から6年も経過しているだけあって本当に見違える様です。
まぁこの作者特有の癖というか変なトコロというかそういうのは相変わらずなんですけどね。

一つの作品のコミカライズを複数の雑誌で複数の作家によって同時展開し、無事最後まで描ききられ、本当に恵まれた作品だなと思います。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2012-01-24 23:28:16] [修正:2012-01-24 23:34:36] [このレビューのURL]

前作同様あまり長すぎずにまとめてくれたら…と今非常に期待している作品です。

メインキャラはスポーツが得意な男の親友と、面倒見の良い女の幼馴染との3人と、ボーイ・ミーツ・ガールな出会いを果たしたメインヒロイン・かをりの4人で構成され、かをりとの出会いから話が動きだします。
王道なキャラ構成と導入かもしれませんが、非常にすんなりと話に入り込む事ができます。

絵柄が地味というのが前作を読んだ時に感じた惜しい点だったのですが、かをりが出るだけでぱっと画面が明るくなるような派手さと存在感があるのでその点が解消されてます。
「モノトーンだった世界が色づき始めた」という主人公とかをりの出会いを文字通り感じる事が出来て自分でも驚いてます。凄い。

失われていた音楽への情熱が出会いをきっかけに取り戻されていくという青春ストーリーになりますが、音楽的な要素よりも青春してるキャラクター達が活き活きしてます。
作者が描きたかった場面をどんどんつぎ込んでいるかの様。
1巻からすでにクライマックスみたいな盛り上がりを感じました。。
オススメです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-10-05 23:56:27] [修正:2011-10-05 23:58:48] [このレビューのURL]

【ネタバレ注意】

この作品はゲームが原作です。
自分はアニメ化きっかけでアニメと並行して原作をプレイしました。

元々口コミで面白いと非常に評判が高かった作品だったので、楽しみを奪わない様に何よりも「ネタバレ」だけは回避する事に努めました。
そうしてインターネットというネタバレの嵐を避けに避け、無事最後まで大したネタバレも踏まずに終えられて本当に良かったと思ってます。
何の作品にしてもオチを先に知るのは損だと思いますが、例えば日常系作品のネタバレを知るのと本作のネタバレを知るのは大きな差があるように感じます。

なのでレビューといいつつもこの作品の中身についてはあえて書かないでおこうかと。
ついでにいうなら【原作(あるいあアニメ版)をクリアするまでは『Steins;Gate』関連の漫画は全て読まない方が良い】位まで言いたくなります。
何故かというとまぁやっぱり原作の出来が一番良いからです。
同じストーリー、同じタネ明かしでも魅せ方の上手さ故に感じられる面白さが段違いだと思うので。
漫画版を先に読んでも「ふ-ん」で終えられてしまったらなんだか勿体ない様な気がするのです。

原作は既に数年前に発売した作品なので今更ネタバレどうこういうのは本当はおかしいのかもしれませんが…
「Steins;Gate」はコミカライズの数も非常に多く、未単行本化の作品もまだいくつかあったりします。

このさらちよみ版が一応本編準拠のストーリーで、その他は外伝だったり、視点を変えたスピンオフだったりしますのでそこもネタバレの嵐。
原作との雰囲気の違いはシリアス加減の弱さでしょうか。
ジョジョを読んでいる時「ゴゴゴゴゴ」の音と共にじわじわと「何かがおかしい…」という恐怖感と何が起きるのかドキドキして続きが気になる感じ。そういう感覚が足りません。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-09-29 00:18:08] [修正:2011-10-05 23:58:02] [このレビューのURL]

トキワ荘だとかの頃ではなく、タイトル通り「ブラック・ジャック」を執筆していた頃の手塚治虫の逸話を描く作品です。

手塚先生と縁のあった方々にインタビューし、それを回想する形で話は進みます。

超多忙故の「締切」にまつわる修羅場のエピソードの数々は印象的。
手塚先生のスケジュールの多忙さのむちゃくちゃっぷりも、壁村編集長の破天荒ぶりもありえないと思ってしまう位です、現代の感覚なら。
手塚先生の凄さと共に締め切りに追われる編集者の辛さも理解できた気がします笑
特に最後のアメリカから原稿を描く話は正に神の所業。凄すぎます。
こりゃあネタにしたくなりますよね。

絵は割と癖があって濃い感じでしたが、表情の明暗が非常にはっきりしてわかりやすく、飽きません。
次の瞬間に手塚先生がどうリアクションしてどんな表情を見せてくれるのか・・読んでいてページめくるのにワクワクしました。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-08-31 23:24:19] [修正:2011-08-31 23:24:19] [このレビューのURL]

単行本買ってからウェブで無料で読める事を知りました笑

でも買って後悔はしない程度には面白かったので良かったです。
というわけで、気になる方はPixivで「ハナムラさんじゅっさい」でタイトル検索して作者さんのページへ。
単行本一巻の分まで実は全部読めてしまうので、まずはそっちへどうぞ。

内容としては売れない漫画家・・・ですらない連載デビューを目指す30手前の主人公・ハナムラの半自伝的漫画。
美人編集者・白井さんのキャラがストーリーのキモともいえ、非常に個性的で面白いです。
ここが楽しめるかが評価の分かれるところかなと思います。
他には漫画の業界の「人脈」の描かれ方が今までにないリアリティを持ってる作品だと思います。

絵自体には少し注意がいります。ほぼ下書きというかラフな線画のままで単行本にされている点です。
例としてあげるなら、かの有名(?)な「痴漢男」なんかと近い絵柄です。
自分はこういうのは嫌いじゃないので気にしませんが…

あと表紙・・・買いづらいし他人に薦めづらいですコレw
白井さんご本人は反対してるのに作者があの表紙にしてるって知って苦笑しました。

※8/20 6→7
ちょっと修正&得点変更。
無事最終巻が出ました。
どこが最終回になるのか、というのはまぁ予想通りでしたが5巻の白井さんとの話はドキドキさせられました。
最後まで面白かったです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-02-09 23:23:49] [修正:2011-08-20 22:46:13] [このレビューのURL]

サンデーつながりでいうと「じゃじゃ馬グルーミン★UP!」と「モンキーターン」を混ぜた様な雰囲気を持ってます。

特に各々何かしら長所を持つクラスメイト達と寝食を共にするっていうのが初期のモンキーターンに似てますね。(もちろんタマコ的な意味でも似てる笑)

地味な題材かと思いきやとんでもないっていうのは「百姓貴族」を先に読んでいたのでわかっていましたが、それでもやっぱり面白い。
ほとんどの人が知らないであろう世界を魅力的に描こうとされているのが伝わってきます。

主人公が何の将来設計も持たずに農業高校へ入ってしまったとい設定なので、「夢」が結構重要なキーワードなんじゃないかと一巻を読んで感じました。
少年漫画らしく、主人公とその仲間の成長を見ていきたいです。
少なくとも「じゃじゃグル」の様にラブコメ寄りにはならなそう。

絵柄的には女性キャラの描き方が結構変わった印象。
キャラの掘り下げがまだまだ序盤なのもありますが、魅力がイマイチ。

なんだか現在のレビューが7点ばっかりという奇妙な状態ですが、それくらいに安定して面白いと思います。
自分の中では、今サンデーで買っている作品の中では一番好きな作品になりまいた。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-07-26 23:12:22] [修正:2011-07-26 23:14:00] [このレビューのURL]

日本人漫画家の漫画作品がルーヴル美術館へ展示されたのは史上初だそうです。

ウルジャン掲載時はモノクロにされてガッカリしたのですが、単行本化にあたってフルカラーで復活となって非常に嬉しかったです。
荒木先生初のフルカラーで、しかもジョジョで、しかも四部で、しかも岸辺露伴。
それだけで一冊3000円かかっても買うしかないだろとか考える前に買ってました。

日本で過去に出合った不思議な女性、奈々瀬から知らされた「最も邪悪な絵」の存在をふとしたきっかけで思い出した露伴が、単身ルーヴル美術館へその絵を求めて行き、そこで奇妙な体験をするという内容です。

露伴の過去話から物語はスタートします。
序盤は日本を舞台とし、「過去」という時の流れや「畳」などの和を連想させるセピア調のカラー。
ルーヴルのあるフランスへ着いてからはちょっと派手目なピンクを基調としたカラー。この塗りで違和感を持たせないのは流石としか。
そしてルーヴルの地下へ潜ってからは冷たく暗い緑で画面が彩られます。
色調が本当にガラッと違うものになるので場面の切り替わり、雰囲気の変化なんかはモノクロ以上にハッキリとし、カラーならではの良さを感じました。
それ以上に、ただフルカラーにするのではなく場面毎に全てのカラーを変える荒木先生のセンスが凄い。元々キャラクターの色とかは絵によって変幻自在なのが特徴でしたが…BDっていうのはこういう風なのが多いのでしょうか。ちょっと興味が湧きました。

そしてそれまでミステリー風だった雰囲気から急展開。カラーだとグロさも増しますね。
「やっぱりジョジョだった」と思わされる緊迫感。
短いページながらスタンドがしっかりと活躍したのもちょっと嬉しかったり。

絵の謎が解け、奈々瀬の言動のがサッパリと解明されるその結末も見事ですし、どこか哀愁漂わせる終わり方は「ジョジョ」本編とは違う「外伝」ならではで気に入っています。

「ルーヴル美術館みたいな場所ならば秘密の部屋や不思議な絵があっても何らおかしくない。」
そういうベタながらなんだか好奇心がうずく設定を見事に料理されていてニヤリとしてしまいました。


・にしても露伴は本作で27歳、4部本編時は20歳。実に7年も経ってるのに仗助達はなんで未だに学ランを…?
・しかも4部の本編(20歳)の時にスタンドが発現したはずなのに17の過去話でスタンドが使えている…?
・しかも16歳の時にデビューしてたはずなのに17歳でまだデビューしてない事になっている…?

………こういうツッコミは無粋ですかね。この程度では評価は変わりません。

「おとはなウソつきではないのです。まちがいをするだけなのです……」ですか?荒木先生ーーッ!

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-06-06 15:27:29] [修正:2011-06-07 15:41:17] [このレビューのURL]

7点 惡の華

表紙も凄いですがクラスのマドンナ佐伯さんの体操着を盗んで帰ってしまうという導入のインパクトが非常に強かったです。

ドSヒロイン仲村さんにそれがバレても、「自分は純情で一途な恋をしていて、盗んでしまったのは事故だ」と主張を続ける主人公。
(しかもなんと主人公はそれがきっかけで佐伯さんと恋人になってしまいます)
確かに作中で表現されている限りだと主人公の言い分も最もに思えます。

しかしこの作品で仲村さんが無理難題を「契約」と称して主人公におしつけているのは、そういう表面上は最もそうに見える部分を取っ払って心の奥底で隠し持っていた本音や黒い部分をハッキリさせる為でしょう。
特に意味もわからずボードレールの「惡の華」を好んだりしている中二真っ最中な思春期男子のごちゃごちゃした感情をど直球に暴いていく様に今後も注目です。

画力も有りますし、特に仲村さんの目つきは素晴らしいです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-06-04 18:02:31] [修正:2011-06-04 18:02:31] [このレビューのURL]

シャーロック・ホームズシリーズは今なお多くのファンを持つミステリの名作です。
ホームズが大好きでたまらない方達をシャーロッキアンと呼びます。
そんな多くのファンを持つホームズですが、シリーズものとして時系列がある為実は作品内での矛盾や謎が割とある様。
その数々の謎は今尚シャーロッキアン達を悩ませるそうです。

本作「シャーロッキアン!」はそれらに対して独自の解釈や有力な説を引用し今なお残る「ホームズの謎」を明らかにして提示しています。
(なので確かにほんの少しでも良いので事前に知識がある方が楽しめるかもしれません)
純粋な事件の発生と解決までを描く「ミステリー作品」というよりは、「ホームズ」という作品自体の謎を解き明かす「ホームズ作品」です。

ストーリーとしての見どころは「ホームズに今なお残る謎」に対する回答の面白さはもちろん、作中登場する「シャーロッキアン」達が抱える悩み・問題が「ホームズの謎」の解明と同時に解消されていくという二重構造でしょう。
いわばドラマ風な人情ものですが、構成が良いなと思わされました。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-03-30 23:47:08] [修正:2011-03-30 23:47:08] [このレビューのURL]

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