「臼井健士」さんのページ

近頃、ちょこちょこと本屋の書評で見掛けるようになった「野球漫画」。
だが、主人公は26歳の左投手。高校でドラフト入団も指名は最下位。契約金は僅かに1,500万円だった。
8年経って1軍に中継ぎ投手として定着するも年俸は僅かに1,800万円。
一流どころは1億円がザラの華やかな世界に身置きながらも本人曰く「全然ダメ」な状態。

プロ野球選手は現役時代が「花」。現役時代にいくら稼げるのか?
現役を引退したら翌年は年収が100万円台になったなんて話はいくらでもあった。

これはヒーローが華々しく活躍する野球漫画に非ず。
2流半の男がどうやってプロが鎬を削る厳しい世界で金を稼ぐかに特化した「裏舞台野球漫画」である。
「グランドには銭が埋まっとる」は故・鶴岡一人監督の名言だそうだ。
どの世界でも生き残りは厳しく「ばら色の人生など、何処にもない」のだ。多分。

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[投稿:2011-12-01 23:03:32] [修正:2011-12-01 23:03:32]