「臼井健士」さんのページ

[ネタバレあり]

ギャグ漫画として私が他人に薦められる数少ない作品のひとつ。
とにかくギャグ漫画で、ある意味常識になっている「下手な下ネタに走って、(主に)小さな男の子に気に入られようとする」作風が全く見受けられない。これは作者様のポリシーだと信じているのだが、貫徹しているギャグ漫画がいくつあるのか?。

所謂、一般人とは少々毛色の違った「個性的な登場人物たち」を「属性」ごとにいくつかのチームに振り分けて登場させ、それぞれの集団同士もしくはその集団と一般人たちとの間に巻き起こる「騒動の顛末のおかしさ」を学園を舞台に展開させていくというスタイルがヒットの理由だったと思う。

問題に挙がっている「最終回」の実は・・・これまでのお話は全部、中学時代の唯ちゃんの空想だった・・・は誰も予想もしていなかったラスト。しかししかし、私はこのラストのコマは「奇面組」の登場へと続く布石だと考えます。つまり空想・・・だと思っていたけれど、廊下を曲がったら「空想と同じように」奇面組の面々と出会いました・・・・っていう明るい未来(楽しい未来)を暗示した終わり方だ。決して「あんな楽しい面々」も実は存在していなかったんです・・・・なんていう絶望的な雰囲気では有り得ない。
「ギャグ漫画の終わり方」ってストーリー漫画以上に難しいと思う。それを考えるとラストシーンもなかなかの締め方ではなかったかな、と。まあ奇面組は正確には「ストーリーギャグ漫画」でしたか。

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[投稿:2013-08-03 22:19:46] [修正:2013-08-03 22:19:46]