「kiki」さんのページ

総レビュー数: 471レビュー(全て表示) 最終投稿: 2011年01月23日

このペースでちゃんと終わることができるのか心配になる漫画
ですね。
あまり日本ではなじみのない古代ギリシアが舞台ですが、
戦闘道具や衣装、移動手段などよく勉強されててちゃんと世界観を
作られているのがすごい。どこまで史実で想像か分かりませんが、
あまり映像化されてない時代を描くのって大変だと容易に想像できます。

ただ主人公のキャラクターが頭脳明晰で、戦闘が絡むと残虐な面を
見せる・・・のは分かるのですが、飄々としているようで唐突に叫んだり
ちょっとつかみどころが無いかな。もう少し魅力的なキャラクターが
色々出てきたら盛り上がりそうなのに。
話の進み方も内容はドラマチックなんだけど淡々とした感じ。

話的にこれからが本題だと思うので点数は暫定で。(6巻まで読んだ)

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[投稿:2011-05-25 04:32:52] [修正:2011-05-26 14:42:31] [このレビューのURL]

7点 MONSTER

連載時は雑誌買って毎号のようにハラハラして読んだものです。
なんとなく久々に読み返してみたら・・・やっぱりハラハラさせられ、
面白かったです。(ラスト知ってるのに)
またヨーロッパの街並みや風景がよく描かれてて、特にプラハは
旅心をそそられました。

ほんと作者は次々にエピソードを出してきて、サスペンスかと思えば
あたたかみのある人情系のエピソードがあったり読ませるのが上手い。
図書館編が一番盛り上がって後少し勢い落ちた感じがしますが、
それでも最後まで読ませる力がある作品だと思います。

ラストはわざと余韻を残すためにあんな終わりにしたのだと思って
気にしてないのですが、気になるのはテンマもニナも彼の頭打てない
んなら足でも打って監禁してこれ以上犯罪が起きないようにして
精神治療させればいいのにと思ってしまいました。

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[投稿:2011-05-23 23:22:16] [修正:2011-05-23 23:22:16] [このレビューのURL]

元々こうの史代さんの描くあたたかい絵や昭和の庶民の生活風物詩満載の
作風が好きだったのですが、この作品はそのあたたかさと「長い道」で
やってた実験的な漫画の作りとそして戦争の話が見事に融合した傑作だと
思います。

主人公は広島から呉に嫁ぐしタイトルに昭和○年○月と入りそれが刻一刻
と昭和20年8月に近づいていくので、原爆が出てきて主人公の身に何が
起こるのか気にかけながら読むことになります。
が、作中のほとんどが戦時下での普通の人の暮らしぶりを丁寧に楽しく
描かれていて(何を食べてたかとか防災訓練とか)戦中の生活がどういう
ものであったのかとても分かりやすいです。
生活だけでなく呉の海軍のことも垣間見えて随分勉強されたんだなぁと
感心しますし、それを面白く描いているのがまたすごい。

原爆のことはあくまでも呉から見た原爆なのでえぐい描写はそんなになく、
むしろ呉での空爆の方が詳細に描かれてます。
それでもあのピカッのシーンとすずさんの心の変化を上手く掛け合わせて
てて感心しました。

又今までの彼女の作品は恋愛面は夫婦であってもフワフワした感じで描かれ
ていて、この物語も途中までは二人の胸中が読めなくいまいちつかみどころ
がない夫婦だなと思ってました。が、今回はすずさんのモヤモヤがちゃんと
表現されていたり、あの側溝のシーンでの胸中の吐露シーンではメロドラマ
みたい!とドキドキいたしました。夫婦の愛情の変化がより上手く描かれて
いると思います。

そしてすずさんの右手の物語。絵を描くことが大好きな右手とすずさんの
物語上の様々なリンク、後半の左手で描かれた背景、もうほんと傑作!
あまりの物語の描写のすごさに下巻だけ何回も読み直してしまいます。

戦中色々な出来事を生き抜いて、最初ポワーとした娘さんだったすずさんが
凛とした女性に成長しこの世界の片隅であたたかにしっかりと生きていく
姿に言葉にならない感動を覚えました。

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[投稿:2011-05-17 17:17:50] [修正:2011-05-17 17:17:50] [このレビューのURL]

デリケートな問題を思春期から丁寧に描いててすごいなとは
思うのですが、作中でわりと色々と問題が起こったり、普通では
ありそうでなさそうな展開がテンポよくくりだされたりしてるの
ですが、私はあまり引きつけられなかったです。
作者も書いてますが登場人物の見分けがつきにくいし、話の見せ方が
時間枠をやたら前後させててかつ説明不足で分かりにくかったです。
あと淡々とした漫画が個人的に苦手なんでしょうね。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-05-17 12:02:23] [修正:2011-05-17 12:02:23] [このレビューのURL]

3点 flat

秋くんが嬉しい時などに目をかがやかせたり、しょんぼり落ち込んだり
するのがとてもかわいい!けどそれ以外は微妙でした。
キャラやストーリーの抑揚が少ないのがこの漫画のポイントなのかも
しれませんがあまりに淡々としすぎて私はダメでした。あまりにタラタラ
とした会話が続くだけで。(3巻でギブアップ)

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-05-16 15:52:49] [修正:2011-05-16 15:52:49] [このレビューのURL]

ラストは一読した時は「ええ!なんでこんな急展開で終わり?」と思って
しまったのですが、よく読んでみると素晴らしいラストだと感動しました。
まークンって色々誤解などが絡んじゃうけど、最初から基本的には優しいし
純粋でいい奴ですよね。
ギャグありケンカあり+本当の「優しさ」とは何かとのテーマもあり
盛り沢山に楽しめる良作。
主人公や山田くんや夏帆ちゃんや部長さん達のピュアさがいいですね。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-05-16 15:11:21] [修正:2011-05-16 15:11:21] [このレビューのURL]

ラストのせいもあるけど、途中の恋愛経過もあり読後感はとても
モヤモヤしました。うまくいってたのって最初だけでは?
普通の男女が出会って別れただけじゃんって主人公は言ってましたが
そんなセリフ二人の仲を応援して読んでたので悲しい限りでした。
現実はそんなもんだろうけど、もっと特別に思って欲しかったなぁ。

物語のテンポはいいので読みやすく、またバブルを感じさせてくれて
当時の雰囲気も味わえます。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-05-12 02:24:40] [修正:2011-05-12 02:24:40] [このレビューのURL]

高校まではバリバリツッパリでカッコよかった主人公が
同棲することによって社会に折り合いをつけていかなければ
ならなくなり、それによる葛藤や愛情の育み、同棲によるイサカイ
などの胸のうちが切なく描かれてます。
また二人の貧乏なこと・・・まさに神田川の世界で古くさい。
けどそれにより生まれる世界の愛しい。詩的な描写も多いので
引き込まれました。
暗いエピソードが多いけど、二人の真摯な姿に心うたれる良作。

雨のシーンが多いですが、題名とかけて6月が物語の始まりなのかな?

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-05-12 02:16:20] [修正:2011-05-12 02:16:20] [このレビューのURL]

作者熱っいですねー。はんぱなく情熱的!巻数が進むにつれてヒートアップ
してってるし。登場人物達の教えや議論が熱すぎて面白い!
中学校生徒に「生派」である理由をあんなに語ってどうすんねんw
こんな先生ないわーw

学校の先生の物語って問題児にぶつかってって話が大半ですが、鈴木先生の
生徒達はどちらかというとマジメで普通なタイプばかり。
そんな普通な彼らが小さないさかいや事件(ラストは大事件になりましたが)
を起こし解決していき、生徒だけでなく同僚の先生方ともいさかいがあったりと
一見実世界にもありそうな物語なんだけど・・・
議論がすごすぎる。こんな賢い中学生ばかりの学校ってないないない。だけどそれが
面白い。ついでいうと鈴先と続先の妄想がやばくて笑える。

物語後半の長編になるともう鈴木先生の物語というより、作者の性に対する哲学や
演劇論の解説にしか思えない。ネーム量がはんぱないので疲れるけど思想が
しっかりしているので色々納得させられました。
もちろん議論だけでなく群像劇としても面白いです。

選挙編のラストの方で「戦いの中で心通い合うのはスポーツだけの専売特許ではない」
というセリフがあるのですが、まさにこの作品は言葉を尽くすことで戦っていて
魅力的です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-05-10 13:36:49] [修正:2011-05-10 13:36:49] [このレビューのURL]

7点 あいつ

成田美名子作品にとっては珍しく最初から最後まで女の子が主役の物語(最後楡さんが主役だけどあれはオマケっぽいし)。作者が19才の時に描かれた作品だけあって瑞々しい!
テーマはヒロインが”あいつ”に触発されて、夢を追い求める大切さに気がつき、精神的に自立しようとしたり、一生懸命に生きる素晴らしさを実感したりと平凡だけど、等身大だからこそより共感できます。

成田さんは容姿端麗で頭脳明晰でなんでもできるキャラクターに自分について深刻に悩ませるストーリーが多いけど、この作品では涼はあくまでもかっこいい破天荒なままです。だから他の作品とは違いより明るいタッチに感じます。
ギャグも軽快で(かなり時代を感じさせますが)、恋愛はちっともないけど、爽やかな読後感がある良作かと。

今でこそ海外渡航だなんて珍しくもないけど、1970年代後半なんて円も安いし渡航者も今の四分の一だし”あいつら”の夢は今より珍しいものだったんだろうなぁ。

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[投稿:2011-05-10 10:47:40] [修正:2011-05-10 10:52:36] [このレビューのURL]