「ITSUKI」さんのページ

総レビュー数: 639レビュー(全て表示) 最終投稿: 2005年08月10日

竹本泉先生から「変な話」をとると残るのは「猫」です。
それくらい作者が猫好きで、作品にもよく登場します。

この作品は作者が実際に飼っていた猫との生活のエッセイ漫画です。
エッセイ作品においてはいつもの自画像とは違う、人間に近い形で作者が描かれます。
自分は祖父母の影響で犬よりも断然猫が好きなのですが、この作品を読んでいると猫を飼うのってこんなに大変なの!?って思わされました。
家出はするわ、怪我するわ手術するわと、なんだか病院とかがよく登場していた気がします。
実際に家で猫を飼っていたわけではなかったので…やっぱり生き物を飼うのって大変ですね。
とはいえ作者の作風もありぜんっぜん重苦しくはなく、猫愛にあふれたほのぼのエッセイとなってます。

また、後に作者の次の飼い猫のエッセイが始まった時に、ツヴァイが死んでしまった事を知ることになります。
その事についてはあえて触れられていないのが、作者の心情を考えると逆になんだか悲しい気分になりました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-04-14 23:23:04] [修正:2011-04-14 23:23:04] [このレビューのURL]

元となる映画とはストーリー展開に違いはありますが、こめられた中身はほぼ同じです。

魔法少女ものというと、変身して魔法で謎を解決したり、悪を倒したりというのがパターンでした。
この「リリカルなのは」シリーズはその従来のパターンと比べるとバトルの締める割合が高く、もはや魔法バトルものといっても差し支えないと感じます。
戦闘タイプや魔法の得意な種類、果てには魔法少女の持つ杖(デバイス)に関する設定までかなり細かく決められており、ハッタリの効いたリアリティを持たせています。

また、主人公はなのはですがもう一人の魔法少女として登場するフェイトがストーリーのキモであり中心人物です。
どちらが正義でどちらが悪というのではなく、互いの譲れないものの為に相対する。
そして戦いを通じて二人の魔法少女はお互いを理解し友情を芽生えさせる事に。
敵役であるフェイトを魅力的にかけているので単なる勧善懲悪にあてはまらない王道少年漫画の様な友情物語がアツくかけています。

そしてなのはの魔法による必殺技。
圧倒的パワーから放たれる必殺技の安心感とワクワク感はかめはめ波を彷彿とさせました。

そんなわけで思った以上に楽しめました。
画力に関しても特に不満はないです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-04-13 23:36:55] [修正:2011-04-13 23:36:55] [このレビューのURL]

前半は4コマ漫画風、後半はストーリー漫画風となにやら迷走してる感がした作品。
でも「のんのんびより」での背景の丁寧さを見ると4コマよりもストーリーものの方があってるかもしれませんね。

魔王の娘・ルーチェが世界征服の為に地上にやってくる、というありふれた設定。
「侵略!イカ娘」と「よつばと!」を足して割ったような雰囲気であり、ネタ自体が酷い訳ではないのに既視感は酷いです。

よかった点を強いて挙げるとすればルーチェの妹のピコの腹黒キャラはギャップがあって良いと思いました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-04-10 17:19:00] [修正:2011-04-10 17:19:00] [このレビューのURL]

「BASARA」の様に世界を冒険する話ですが、世界観が完全なファンタジーであったり、旅の目的が全然違うので雰囲気がかなり異なります。

最初はシリアスなのかギャグなのか作品の雰囲気がつかめず、少し戸惑いました。
しかし、主人公であるパイ・ヤンの性格がつかめてくるとこの作品は「シリアスな笑い」を誘う思ったより軽い作品だとわかります。
パイ・ヤンは王に仕える7人の勇者の一人という「英雄」の立場でありながら、妻と子に逃げられてしまい、魔法のねずみによって猫mixへ変えられた子猫のとらじと共に捜索の旅へ出ます。

パイ・ヤンのその性格は至って生真面目でありながらも不器用で気が利かない面を持っています。
魚mixににらまれて「魚ににらまれた」と本気でショックを受けたり、
猫に関する知識も全くないのでとらじの言動にいちいち真面目に「ヒゲが 丸ごと一本 落ちた!」「箱に 入りたい!?」(背景は雷ピシャーン)
などとリアクションする様が実にシュールです。

なので全体としては長い間子供と妻から離れていた結果「英雄」ではあっても「夫」や「父親」としてはまだまだ未熟な面を持つ主人公パイ・ヤンがとらじとの絆を深めると同時に成長してくというストーリーという感じでしょうか。

あ、あとマスコット的存在である猫mixのとらじはもうホントかわいいです。言葉のな行がにゃ行になったり単純に田村先生の絵がかわいかったり。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-04-03 23:32:57] [修正:2011-04-03 23:32:57] [このレビューのURL]

この秋の原作のアニメ化に際して、原作より手っ取り早かろうという理由で購入しました。
何より、作画が「ファイアーエムブレム」を描いていた山田孝太郎という事で絵に期待が出来、良いコミカライズになっていると思ったからです。

作画に関しては期待通りの出来映えでした。
アニメよりもセシリーは凛々しく、リサは可愛く、ルークはかっこよく、断然漫画版の方が良いです。

内容はコテコテなファンタジーです。
どっちかというとRPGゲームによくある風な世界ですね。
2巻の時点ではそこまで凝った世界観が見れる訳でもなく、まだ平凡なファンタジー漫画である以上の評価は出せない感じです。
ただ、ここまでいかにもなファンタジー漫画を読んだのは久しぶりなので、期待してます。

原作は未読ですが、原作が好きな方には是非お薦めしたい良いコミカライズだと思います。

4/2 6→7
巻を重ねる度に漫画としての魅せ方、盛り上げ方が上手になってきている印象です。
元々高い画力も、キャラクターを描き慣れてきて更に魅力的になってきています。
ファンタジーとしては「ありがち」な世界観かもしれませんが、その「ありがち」な内容すら面白く読ませる山田先生の力量が凄いと感じたので加点します。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-12-09 03:06:01] [修正:2011-04-03 00:00:13] [このレビューのURL]

2時間ドラマのパロディギャグ漫画です。

とり・みき先生の作品は読んだことがなく、ゆうき先生目的で購入しました。
しかしゆうき先生の色が確かに強く、大して違和感もありませんでした。
(ヒロインのA子がゆうき先生のキャラまんまだからかも)

パロディ要素も強いので。ギャグをちりばめながらの展開は結構強引な感じで好みが分かれそうです。

事件の内容は二時間ドラマとして話は意外な程ちゃんとまとめられて解決(?)しているので悪くはないです。
ただ、まるまる一巻をひとつの事件に使った「新」の方は途中でだれを感じました。自分は一巻目位の短さでそれぞれ完結させてくれた方がテンポが良くて好きでした。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-03-27 18:21:27] [修正:2011-04-02 23:49:08] [このレビューのURL]

シャーロック・ホームズシリーズは今なお多くのファンを持つミステリの名作です。
ホームズが大好きでたまらない方達をシャーロッキアンと呼びます。
そんな多くのファンを持つホームズですが、シリーズものとして時系列がある為実は作品内での矛盾や謎が割とある様。
その数々の謎は今尚シャーロッキアン達を悩ませるそうです。

本作「シャーロッキアン!」はそれらに対して独自の解釈や有力な説を引用し今なお残る「ホームズの謎」を明らかにして提示しています。
(なので確かにほんの少しでも良いので事前に知識がある方が楽しめるかもしれません)
純粋な事件の発生と解決までを描く「ミステリー作品」というよりは、「ホームズ」という作品自体の謎を解き明かす「ホームズ作品」です。

ストーリーとしての見どころは「ホームズに今なお残る謎」に対する回答の面白さはもちろん、作中登場する「シャーロッキアン」達が抱える悩み・問題が「ホームズの謎」の解明と同時に解消されていくという二重構造でしょう。
いわばドラマ風な人情ものですが、構成が良いなと思わされました。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-03-30 23:47:08] [修正:2011-03-30 23:47:08] [このレビューのURL]

夫の惣一(37)は働く意欲はあれど、歳の所為でなかなか働き口がみつからない。
対して妻のカナ(22)は若さと持ち前の明るさであっさり就職。
そんな年の差夫婦の他愛無い会話劇です。

惣一がカナに対して昔話だったり気になる話をカナに話しかける時に「そう言やの、カナ」と始めるところがタイトルの由来となってます。

野村先生作品という事で、これも「とろける鉄工所」と同じく広島弁で会話が繰り広げられます。方言ってやっぱりなんか良いですよね、なんか。
働きたくとも仕事が見つからず、主夫をやらざるを得ない惣一。
しかしもともとの性分の所為か主夫業もしっかりこなしてしまい、カナには家事に専念してくれと言われ出す始末。
強面なのに一回り以上年下の奥さんに頭があがらない惣一のキャラが独特で面白いところだと思います。


さて、この一巻は自分はタイトルである「そう言やのカナ」ももちろん楽しめた方でしたが、それ以上に新鮮だったのが後半に収録されている「十ヶ所くらいの穴」です。
結婚を前に所謂「マリッジブルー」に陥りかけている女性の結婚までの不安な気持ちを日記のように一日一日描写していく作品です。
主役が女性で、基本モノローグで進行するという今までの作者の作品とはガラっと雰囲気が異なります。
これがあのおっさんばっかり描いてる作者と同じ人なのか、というくらい女性の視点から描けていて、作者の引き出しの広さを感じた良い短編でした。おすすめです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-03-30 00:13:31] [修正:2011-03-30 00:13:31] [このレビューのURL]

本の中身が紙魚に食べられ、ストーリーが変わってしまうのを防ぐ為、「つじつまの悪魔」と共に本の中へ行って紙魚を捕まえたりする話。
なんだかあらすじだけ文字にすると「月光条例」と似てる感じがしますね。
とはいえあっちは藤田先生の世界で、こっちは竹本先生の世界なので全く雰囲気は異なります。

話の「つじつま」がキーワードとなっていますが、設定が変に凝っていまいちピンときませんでした。(まぁ、わからなくても楽しめるかもですが)
つじつまが辻島にとりついた時のかき分けがわかりづらかったりも感じましたし、最初の設定をもう少し詰めれば良かったのになあと。
あ、でも二巻から出てきたもう一人のつじつま憑きの子、五月が可愛くて好きです。

作者もあとがきでセルフツッコミしてますが、背景やコマ割りの似てるカットの多いこと多いこと。手抜きというよりむしろそれを通り越して水戸黄門のような安定感を感じます。
本の中の話は当然それぞれ違う世界にいきますが、その他学園内の描写は描かれる場面がかなり偏ってます。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-03-28 23:23:09] [修正:2011-03-28 23:23:09] [このレビューのURL]

竹本泉先生は「あとがき」(あるいはなかがき、前がき)が凄い好きな方で、作品の単行本には必ずと言っていいほどあとがきがあります。
過去の絶版になった単行本が再販されたりすると、それに更にあとがきを加筆されるので、「あとがきのあとがき」なんかがあることも良くみかけます。
そのあとがきはちゃんとコマ割りがされていたり、トーンが貼られていたりと手がこんでいるので多く作品を読んでいると自然と「あとがき」が好きになってきます。(ファンによっては再販本を追加される後書きを読むためだけに買ったり)

で、この「竹本泉のいろいろぶっく」は竹本先生の主にサブカルネタに関するエッセイ漫画であり、「あとがき」好きな方には堪らない一冊でしょう。
180Pまるまるエッセイであり、1Pに2回、あるいは1Pに1回という密度なので非常に濃いです。
しかも全部の回に新たにコメントを追加して、やっぱりまえがき、なかがき、あとがきは新規で追加という恐ろしい手の入れよう。
全部しっかり読もうとするなら一日かかります。再読はきついです。

載っている雑誌がセガ系の雑誌だったので10年間でのゲーム業界の移り変わりをみていけるのも面白いですね。
そして10年以上の内容が載っているにもかかわらずまったく絵も字も作風も変化を見せないのにはやっぱり驚きます。

作者のファンにしかこれは薦められませんが、自分はかなり好きです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-03-27 23:30:17] [修正:2011-03-27 23:30:17] [このレビューのURL]

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