「臼井健士」さんのページ
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スーパージャンプ連載の美術品を題材とした漫画。
簡単に言うと細野先生の「ギャラリーフェイク」をもっと劇画調にし、主人公を藤田よりも「超人の域」まで高めた作品。
古今東西のすでに失われてしまった人類史上の遺産の数々である美術品を
「製作者本人になりきる事」で完璧に再現する奇跡の腕を持つ男・通称ゼロ。
そして綴られる古今東西のあらゆる美術品にまつわるエピソードの数々。
本物を再現する(ゼロの製作するものは偽物ではなく、もうひとつの本物なのだ)報酬として、依頼者に「全財産」もしくは「人生の全て」を要求するゼロの姿は手塚先生の「ブラック・ジャック」にも通じる孤高・唯我独尊の境地。
もうすでにコミックスが通算して60巻を超えているというのに話のレヴェルに全く衰えは見られない。
今日も孤高の男・ゼロは世界を股にかける・・・・。
彼の通った跡には、人類史上の遺産が鮮やかに現代に甦った奇跡の目撃者たちの驚嘆と感謝の声が
木霊(こだま)のように鳴り響くのである。
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[投稿:2010-11-18 23:53:49] [修正:2010-11-18 23:53:49] [このレビューのURL]
5点 彼氏彼女の事情
読み切りで最初に連載された短編のコメディ調の雰囲気は少女漫画にしては珍しいくらいの男性でも読みやすい漫画。
「見得」と「他者からの羨望の眼差し」だけが生き甲斐だった雪野が有馬と出会って、恋を知り愛へとステップアップしていく過程は決して平坦な道のりではなかった。
そこに周囲の友人たちの存在が加わり、当初は敵対関係だった相手でさえも「雨が降った後には」頼れる味方になった。
連載が続いていく以上、最大の山場が「有馬の過去」であろうことは連載当初から示唆されており、避けては通れない問題だったが、やはり初期のコメディ路線は影を潜めシリアスな展開の数々は正直見てて息苦しかった。
能力や個性ではどの登場人物も優れていたという漫画も珍しいが、彼らは彼女らは皆「それ以外の大切なもの」を求め、悩み、葛藤し、激しくのたうった。いつも常に前向きな気持ちを失わなかった。だからこそ全ての登場人物が大きく成長できたのだと思う。決して能力の高さだけで手に入れた幸せではない。
最終回のラストで「ああ 面白かった。疲れた-」って言って死ぬのが夢なんだという雪野のセリフ。
手に入れた幸せも永遠のものではなく、「いつか終わりが来るもの」と意識して生きていることがよく分かった。別れを恐れない強さは多くの愛を知っている故ではないかなとも思うのです。
ただ・・・成功・成功ばかりの仲間たちの人生は読んでる側には薄っペらいと感じられるのは確かだし、前半と後半の雰囲気がまるで別物なので初期の作風に惚れた多くの人をガッカリさせたことは否めまい。
津田先生は「長編」より「短編」のほうが上手い方ですね。
長編になると「初連載」というハンデを除いても「風呂敷を上手くたため切れていない」。
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[投稿:2010-11-18 23:51:57] [修正:2010-11-18 23:51:57] [このレビューのURL]
9点 Papa told me
現代社会の「童話」と言う言葉が相応しいと思う作品。
小説家のお父さんと2人暮しの小学生の知世ちゃんの目から語られる日常。
まるでドラマさながらの家族設定で、実際に後にドラマ化もされている。
だが、この小学生の知世ちゃんの視点はなかなか侮れないものを秘めている。
この作者は社会において当たり前とされている常識を疑ってみる。
例えば、作中でお父さんの妹で知世ちゃんには叔母に当たる女性が結婚せずに仕事をこなしているということに代表されるような
未だに「女性にとっての1番の幸せは結婚」であるとか、「女性は結婚したら家庭に入るのが当たり前」とかいう保守的な思想に対して「本当にそうか?」と疑問を投げ掛ける。
本来ならばこの社会において「異端」として扱われてしまうような人々に知世の目を通して応援歌を送るのだ。それは現実の厳しさや辛さをオブラートに包み込むようなものだが、決して「現実逃避」でもなく、ましてや「現実無視」でもない。
頑張る人たちに向かって「戦っているのはあなた1人じゃないんだよ」「独りぼっちの孤独な戦いではないんだよ」というメッセージは作中で一貫しているテーマだ。
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[投稿:2010-11-18 23:49:40] [修正:2010-11-18 23:49:40] [このレビューのURL]
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