「臼井健士」さんのページ

総レビュー数: 439レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年06月18日

7点 清々と

「りぼん」で昔活躍されていました谷川先生。今も短編を中心に活躍中。
淘汰の激しいのは漫画界も同じ。ヒット作1本出せば10年は食い繋げる・・・というわけに非ず。
そんな中で短編を中心にして今も第一線で活躍されている先生。

こちらは「女子高のお嬢様もの」です。
こういう作品も少女同時の恋愛・友情をテーマにした所謂「百合系」と呼ばれる作品が
多く制作される風潮が広まってきた背景があるからこその連載であるという点は確かだと思います。

でも、風潮に乗っかったとかそういうことではなく、見て判る「作品の雰囲気と絵柄の組み合わせの妙」。
女子高が舞台だと、当然に同級生も上級生も下級生も当然に同性の女性しかいません。
同級生の男子と知り合う機会も触れ合う機会も少ないので、恋愛の話をするとしたら
女生徒と男教師。もしくは
女生徒同士になるのもまた当然。

この1巻を見た感じではまだどちらに寄るのか迷っているかのような感じです。
主人公の清が担任の男教師「本八幡先生」に抱く気持ちもまだ「恋愛未満」。
そしてクラスメイトの美人「九条雅」さんは清が好きだと告白する。

今後、長期連載にできるのかが注目したいポイント。
短いと全4巻もしくは5巻で終わってしまうので、キャラ同士の人間関係をもっと強く打ち出す方向に繋げていただきたいと希望します。

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[投稿:2012-01-03 14:06:24] [修正:2012-01-03 14:06:24] [このレビューのURL]

「アフタヌーン」の看板にして「客寄せパンダ」だと思いますね。

一応、恋愛ものというかハーレムものの先駆けのような作品ではあると思います。
だが、一体いつ終わるのだ?完結も見えないままダラダラ続けられている印象が拭えませんぞ。

後、初期の画の酷さ。後に絵がガラッと変わるため、
「この絵の違いで金取るの?」くらいの苦情は言っていいレベルかと。

それと藤島先生が漫画描くなら、本来は「サクラ大戦」か「テイルズシリーズ」をもっと先に描くべきだったのではないでしょうか?

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[投稿:2010-11-26 00:38:59] [修正:2012-01-03 10:12:03] [このレビューのURL]

中世風のファンタジーの世界観に、絶望的なまでの巨大さを持った巨人を敵として描いた作品。

実は今までになかった切り口だと思う。PS2のゲーム「ワンダと巨像」にインスピレーションを得たのではないかと推察します。
人を喰らう巨人との戦いで、人類は幾重もの高い壁に囲まれた都市に暮らすことでかろうじて生き長らえていた・・・・。

壁の外の世界に何があるのか?多くの人類はそれを知らないまま一生を終えてしまう。
それを潔しとはしない主人公は軍人に志願して、外の世界に巨人の調査に赴こうとするのだが・・・・・。

強大な敵の存在を演出するのに最も効果的なもの。それは只管に「デカイ」ということ。
それは圧倒的なまでの戦力差を演出し、絶望的なまでのレベル差を感じさせることで、主人公たちと共に読者を奈落の底へと突き落とす。

立ち上がり這い上がれと言うのはあまりにも険しい絶壁。
悲壮感ばかりで希望が全く感じられないこの作風に付き合うのは読者も覚悟が求められるだろう。
気持ちよさや爽快感は全くない!

難点はお世辞にも「画力が高いとは言えない」こと。
アイデア光るものの、絵柄みて判りますが「荒削り」です。
その点はご留意下さい。

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[投稿:2010-12-18 12:36:05] [修正:2012-01-03 10:08:50] [このレビューのURL]

「帯をギュッとね」で柔道漫画の新世界を構築し、その後に競艇をテーマにした作品を
これまたヒットさせた実力派の作者による新作は・・・なんと書道部を舞台にした作品!

おそらくは誰も事前に予測はできなかったと思われるが、果たして
「対決」がメインに出来る言わば「陽のあたる場所を舞台にした」体育会系部活を
テーマにした作品に比して「日陰に位置する」と言っていい文科系部活動で
物語をどうやって構築し、長期連載にするのか?
多くの方が疑問を抱いたことであろう。

主人公はカナダからの帰国子女になる男子高校生の大江縁(ゆかり)クン。
気弱で平凡。しかも押しが弱くて頼りなく見える。
部員が女子3人しかおらず、最低構成人数の「5人」を満たせないため、
廃部の危機に直面していた書道部に半ば強引な勧誘もあって入部することに。

そして同じく新1年生で女子柔道部に入部している望月結希サン。
柔道では凄い成績を上げての有名人だが・・・・字が汚いことにコンプレックスが。
大江クンに事故とはいえケガをさせてしまった負い目もあり、掛け持ちながら
書道部入部を果たして廃部の危機は去った。

さ、落ち着いて始めよう。「書道ライフ」を!
どんな物語が紡がれるのか?事前予測は不能だ!
「対決」と言ったって、書道は審査員の先生による第3者判定だから優劣は有っても、
客観的に分かり難い。

論より証拠。それは実際に見て、読んでみてのお楽しみ。
パソコン全盛の現代だからこそ、実は「綺麗な文字」を書きたい潜在的な人数は多いと
推定する。

DSのゲーム「美文字トレーニング」とリンクさせてみる展開なんてのもいいのでは?

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[投稿:2010-09-11 18:07:22] [修正:2012-01-03 10:07:12] [このレビューのURL]

5点 COPPELION

近未来の日本・・・・・・。
お台場にある原子力発電所で起きた事故により放射能漏れは関東圏から風に乗って東北まで北上。日本は深刻なダメージを受け、首都は京都に移転した。

それから20年の年月が経過し・・・・なぜか立ち入り禁止の放射能汚染エリアに侵入する3人の女子高生がいた・・・・・。彼女等は放射能を防ぐ防護服を着ることもなく、制服姿で被爆エリアを探索し、生存者の発見に奔走する。

彼女たちこそが政府によって生み出された遺伝子操作による放射能への耐性を持つ存在。
廃墟となった東京を舞台に彼女たちは何処へ向かうのであろうか・・・・・。

退廃的な近未来の都市を舞台にしながらも、絵柄が泥臭くない。
あまり悲惨な雰囲気を感じさせないため、比較的読みやすいですね。

でも・・・人の手が入らないと街ってやはり荒れてしまうのでしょうね。
生い茂る雑草・建物のひび割れ・汚れ・・・・・・etc.

汚染の原因である放射能さえ大丈夫なら探索は問題なし!と思いきやそうではなかった。
異形の怪物がいたり、生き残っていた人間に殺され掛かったりでサバイバル。

作中で読者には馴染みが薄いと思われる放射能に関する説明をしていますが・・・・
なんか「嘘っぽい説明」になってしまっているのが難点。
ベニヤ板で「アルファ線」や「ベータ線」は防げるんだ・・・・・・。全然知りませんでした。
なんかアニメ化されるそうですよ!

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[投稿:2010-09-11 18:00:32] [修正:2012-01-03 10:05:43] [このレビューのURL]

CLAMPの初期作品。最初の頃はまだ現在の4名以外のメンバーもいたせいか、絵柄がぎこちない。

スケールの大きな神々の戦いを描いて、お決まりの「最後のどんでん返し」もあるのだが・・・、結局のところ何が言いたいのかが分からなかった。
世界観も理解しづらい。人名も漢字ばかりだし。

つまらないというわけでは無いが、絵柄以外は特筆すべき点もないかなという感じか。

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[投稿:2010-11-27 11:27:26] [修正:2012-01-03 10:04:22] [このレビューのURL]

5点 蟲師

「蟲」という超自然的な存在と、人とが関わることで起こる不可思議な事件の数々。
「蟲師」という蟲と人との所謂「トラブル解決屋」である男・ギンコの視点から語られる
物語を描く。

時代設定は不明です。舞台は大抵「山中」だったり「海辺」だったりします。
が、文明の利器など全く出てこないため正式な特定は出来ません。
語り部であるところのギンコがかろうじて洋装をしていることから、
(おそらくは)明治以降の日本であるだろうことが推察できるくらいです。

蟲という古来から日本に住む精霊とも妖精とも言えるような存在。
彼等はときに人間に寄生というか、人間の生活圏に入ってくることで
様々な問題を引き起こすことがある・・・・。

それは大抵「不幸なこと」であるので、蟲師と呼ばれる蟲について精通している
プロが問題解決に乗り出すのである。

ほぼ事件絡みの物語ですが、意外なほどに「淡々とした雰囲気」で
物語は進んでいきます。

まるで「昔話」や「童話」を読み終えたような、読後に独特の満足感に
包まれる他に類を見ない作品ではあります。

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[投稿:2010-09-12 20:12:43] [修正:2012-01-03 10:03:10] [このレビューのURL]

大災害によって日本が南北に分断された近未来を舞台に、中国とアメリカの支配を脱し「新しい日本」を創り上げようとする人々を「2人の指導者」を相対させながら描く。

阪神大震災・新潟中越地方地震・そしてインド洋の大地震による大津波・・・。
関東もそろそろ危ないなと意識せずにはいられないところにこの漫画である。
「天災は忘れた頃にやって来る」と名言を残したのは寺田寅彦だが、こういった大災害も普段の準備と用心で完全に防ぐことは無理としても多くの生命を守れるのではないか。
2人の異なるタイプの指導者の対比は「かわぐち作品」に共通するものだが、「沈黙の艦隊」よりもこちらのほうが現実になりそうだという点でより目が離せないのだ。

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[投稿:2010-06-18 21:59:17] [修正:2012-01-03 10:01:07] [このレビューのURL]

著者の漫画を読むのは初めてです。
ゲーム「バイオハザード」の漫画版ですね。
鬱屈とした日常を送る青年もとい中年が陥る非日常。異変は自らの付き合っていた彼女の変身から。
突如、多くの人間が「ゾンビ化」し、人を襲い始める。
交通機関は乱れ、街はパニックになる。

原因は「T-ウイルス」の流出・・・・って訳ではなさそう。
何が感染の原因なのか?そもそも原因はウイルスなのか?
でもゾンビ化した人間に噛まれると、噛まれた人間もゾンビ化するらしい。

現実と自らの理想とのギャップに苦しむ男は妄想癖があり、夜は孤独で眠れなくなる。
猟銃の免許を持っているため、展開上では発砲は可能・・・とお膳立てはできたのか?

1巻ラストの引きは凄まじい鳥肌だが・・・今後の展開はどうなるのか?
未だ「手探り」かつ「期待」の部分が大きい。
「只管にパニック」という作風。今のところ。

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[投稿:2011-04-17 21:18:19] [修正:2012-01-03 10:00:12] [このレビューのURL]

ギャグ漫画にしては絵が上手いというのは珍しい。
ギャグはそこそこ笑えました。部長さんの同性愛の雰囲気が前面に押し出されているため、読みにくいというのはあったのかもしれませんが、下ネタに走ることも少なかったので良かったと思います。

自分はジャンプで「奇面組」の後釜的位置に入るかと期待していたのですが・・・そこまでにはなりませんでした。
終わり方が「打ち切り」みたいな感じだったし・・・。鯉造ちゃん後半はほとんど出番なし。作者も忘れていたのでは・・・。

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[投稿:2010-06-18 23:54:28] [修正:2012-01-03 09:59:44] [このレビューのURL]