「臼井健士」さんのページ

総レビュー数: 439レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年06月18日

7点 AKIRA

[ネタバレあり]

連載当時は近未来を舞台にしたSFだったんですが、今や時代が追い付いてきて「現代」です。

第三次世界大戦後にしぶとく生き残った人々により「ネオ東京」として再建された。
「北斗の拳」よりも多少マシな世界で、不良少年の鉄雄が政府に連れ去られ薬物投与の末に超能力者となる。
政府は30年前の第三次世界大戦の引き金にもなったという「アキラ」のコントロールを目論んでいた・・・。

仲間を奪い返そうとする不良少年のリーダー・金田は、反政府のゲリラ組織と連携して「アキラ」の謎に迫っていく。

作風として特筆は「画の細かさ」でしょう。よくまあ、崩壊していく街をここまで細部まで描写出来るんだと驚きました。
登場人物は多数ですが、入れ替わり立ち代わりするため、印象に残るのは
・金田
・ケイ(ヒロイン)
・大佐(敵役のち協力者)
・鉄雄(ライバル)
くらいで、後はすぐに死んだり忘れた頃に出てきたりで活躍の場は限られます。

鉄雄の参謀だった男は登場シーンは多かった割りに、最後まで名前がハッキリしないなど不遇な最後。
「アキラ」は結局、ほとんど周囲の人間に連れ回されていただけですね。

画が吉田秋生先生の「バナナフィッシュ」に似ているなと当初思ったんですが・・・・逆か。
吉田先生の画が大友先生に似ていたが正しい!

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[投稿:2014-08-30 20:58:56] [修正:2014-08-30 20:58:56] [このレビューのURL]

7点 大室家

「ゆるゆり」で登場する大室家の三姉妹の日常を描いたスピンオフ作品です。
内容は「ゆるゆり」の雰囲気とさしては変わりません。強いて言えば主要キャラが血縁関係のある
・18歳
・13歳
・8歳
の姉妹であるということ。それだけ。

ですので、ゆるゆり気に入っている方には安心の内容かと思います。
それにしても、なもり先生の創作ペースの早さには驚嘆です。
「男の子」が一切登場しない作風もまた驚嘆。

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[投稿:2014-08-13 22:22:58] [修正:2014-08-13 22:22:58] [このレビューのURL]

思えば、四コマ漫画だった頃は「面白くも無く、かと言ってつまらないということも無い」という中途半端な漫画でした。

考えるに、これはゴージ・兵頭・ヤクザのジョージと言った個性的な登場人物の「個性」を四コマでは「表現しきれなかった」ということだと思います。それが毎回ごとに違った1本のゲームを題材にした「1話完結のストーリー漫画」に変更した途端に四コマのときとは比較にならないくらい面白くなりました。前述のキャラたちの魅力も余すことなく表現出来るようになりまして、いい「変更」だったと思います。

ただ・・・元々の主役の「タカちゃん」が影が薄くなって、悪役に近い役どころまでやらなければならなくなってしまったという欠点もありましたが。(初期の3人組の他の2人、マコちゃん・シゲ坊もそれなりに魅力アップしていた中での不遇な扱いか?)
それにしてもやはり全4巻は短すぎますよ・・・・。
しかもストーリーに移行して面白くなってからは実質2巻と半分・・・・・。

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[投稿:2014-03-26 08:23:55] [修正:2014-03-26 08:23:55] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

架空の軍隊を舞台にして、激しい戦闘の起こる前線部隊ではなく、物資補給を中心とした後方部隊の視点で描く。

主人公が生真面目な女の子。喩えて言うと
「機動警察パトレイバーの泉野明」。登場シーンからして、部隊に配属されるシーンでモロ被り。
まだ処女だと思われる。
その配属される軍隊は「天空の城ラピュタに登場する政府軍」そのもの。
当然に車両やら戦車やら戦闘機が毎回のように登場するのだが、イチイチ全体像を映してからふきだしで「機能・役目等の解説」を細かく入れるのが特徴。

絵柄は可愛らしいのだが、展開は以外にもシビア。人の生き死にが数回に1回は必ず入ってくる。
後、兵士たちが通う娼館なども描写していているのも、見た目にそぐわないがイイ。

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[投稿:2014-01-03 12:43:35] [修正:2014-01-03 12:43:35] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

中学時代に女性よりも可愛いという理由で女子にイジメを受けていた男子・源光海。
大学に入学したことを切っ掛けに女の子に対する苦手意識を克服していこうと決意した矢先に父親が若い女と再婚。
新婚生活に大学生の連れ子は邪魔なので(笑)、父親と不仲だったという大学教授の叔母(父親の妹)の下へ同居させてもらいにいく。
しかし、叔母は自身の研究の題材に甥っ子を「源氏物語」になぞらえて、14人の女性と関係を持つように強要。
女性経験が全くない童貞の源君が、光源氏さながらの恋愛遍歴を果たして重ねられるのか?というお話。

最初から攻略女性が14人も登場することが示唆され、相当な長期連載になることが前振られるが・・・・大丈夫か?
作品としてはサンデー連載の「神のみぞ知るセカイ」のアダルトバージョンのような印象。
絵は見やすいほうではあると思うが、上手いと言えるかは微妙。表紙の絵で大体のイメージが掴める。
1話が僅かに8ページしかないため(!)、展開は非常に遅い。キスしたり服脱がしておっぱい見せるのに何号も費やしたりして非常に焦らされる作風。

この1巻では叔母にレッスンを受けつつ、従姉妹に当たる朝日(父親の姉の娘)を攻略し始めることになる。
朝日は文学系腐女子で大学4年生なので、光海より3歳年上で21歳か。卒業後の就職先に図書館司書を希望しているが・・・なかなか就職先が見つからない。
大学教授の叔母を頼るのも「就職先に便宜を図ってもらいたい」という下心があるからだ。
そんな朝日とデートする光海だが・・・・果たして?

源氏物語が下地にあるとはいえ、本当に14人の女性を攻略できるのか?(最低でも15巻位は費やしそうだが)という疑問が消えない。
どっかしらで省略されたり、ダイジェスト攻略で流されたりしないか非常に不安な立ち上がりである。
但し「神のみぞ知るセカイ」が好きならば18禁バージョンのこちらも押さえておくべきではある。

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[投稿:2013-11-04 13:21:51] [修正:2013-11-04 13:21:51] [このレビューのURL]

「フジリュー版封神演技」として成功していると思います。
古代中国の王朝交代劇の裏側で繰り広げられる仙界の戦いを描く。
画が同人誌っぽいのですが、キャラも立っているし、主人公のスタイルの新境地を開拓した太公望もいいです。他にこんなズルくて卑怯で強くて弱くて百歳近い年寄りの主人公を知っていますか?
・・・・・・少なくとも私は知りません(笑)。

最大の見せ場は「13巻:仙界大戦14巻・15巻:十絶陣の戦い16巻死闘」辺り。
闇仲の殷王朝を守ろうとする執念。
楊ゼンの出生の秘密と正体。
王天君の暴走。
そして・・多数の仲間の犠牲・・・・。
戦いに犠牲はつきものとは言っても、ラストでひとりで仲間たちに知られぬ場所で涙を流す太公望の姿が痛々しい・・・・。
その分、以降の展開で盛り上がりを欠いたことは確かだが。

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[投稿:2010-07-24 18:58:27] [修正:2013-11-01 23:03:38] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

もっと前にあっても不思議では全然なかったゲーム「バイオハザード」の漫画版。

物語はシンガポールの大学から始まる・・・・。
ダグ・ライト教授の元に届いた一通の手紙。それはかつての恋人で、今はアジア最大の学園の理事長となっていた女性からのものだった。
学園内で生徒が「ゾンビ化」するバイオハザードが発生したというのだ。
教授は甥っ子のリッキーを連れて人里離れた場所にある学園へと向かうが・・・。

あの・・・「危険な場所」であることは薄々予想されているのに、「自分の甥っ子を同伴させる」って有り得ないですよね?ダグ教授?

しかも行く場所は陸の孤島と化した学園。携帯電話が通じず、そんな場所でバイオハザードが発生したらどうなるか?
「多勢に無勢」「脱出不可能」「最後は爆発で木っ端微塵」というテンプレート的なお話が出来上がりです。

画力は高いのですが、ゾンビも怖さを感じません。
ゲーム版の主人公・クリスの合流が遅いので焦らされます。
つまらなくはありませんが、飛び抜けて面白いというわけでもないです。

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[投稿:2013-08-08 00:38:04] [修正:2013-10-27 14:38:47] [このレビューのURL]

妖精界に拉致された世界各国の少女たちが政治家となって妖精たちを統治するというのが大まかな話。

全員で11人の少女たちは国籍も年齢もバラバラ。
・イギリス1名
・スウェーデン1名
・ドイツ1名
・アメリカ1名
・ロシア1名
・フランス1名
・台湾1名
・イタリア1名
・チェコ1名
・日本2名

個々の年齢は今のところ不明。オーストラリアとか中国、インド、アフリカ諸国等からは選出されず。
そのため、白人・黄色人種の女の子しかおらず、黒人系の子は皆無です。
日本から2名選出は何か理由が?

それぞれが国家の大臣へと就任し、さながら学級の委員たちのような展開。
しかも外部から毎回のように敵が襲いかかってくる中で、少女たちが自ら変身して戦う。

・・・・でも、それだと「防衛大臣」は職を儲ける必要性がないのでは?
さらに女の子ばかりのためか「百合」成分が含まれた展開になるのが余計。
泳いだり、変身の度に「全裸になる」シーンが多いのも話の展開と関係ないではないですか。

11人がいきなり1話から出揃ってしまっているため、キャラと役割が1巻だけではまず覚えられません。
11人もいるので、ネタ的には困らなさそうにも思えますが、長期連載できるかは微妙。話の面白さよりも女の子の可愛さで引っ張るという感じ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2013-08-08 23:09:37] [修正:2013-10-27 14:38:22] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

幼い頃、テレビで見た高校野球の中継でブラスバンドに憧れを抱くようになった「小野つばさ」。
そしてブラスバンドで全国大会で何回も金賞に輝いた実績のある名門・白翔高校に入学し、初心者からブラスバンド部に入部する。

同級生の野球部員・山田君の励ましを受けながら一歩一歩階段を上っていく。

絵的にも雰囲気的にも「君に届け」に非常に近い作品。
但し、こちらは部活動がメインになります。さらにヒロインの想い人が「明るい真田龍」なのが大きな違い。

少女マンガで部活をメインに持ってくるのは珍しい。当然に恋愛要素は絡んでくるのだろうが。
主人公が水島亜希を「女と間違える」のはあり得ないと思います。そこが引っ掛かった点。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2013-10-14 19:44:54] [修正:2013-10-14 19:44:54] [このレビューのURL]

やはりドラゴンクエストの漫画は迫力のある画が描けるかが大きなポイントだと思う。
「ロトの紋章」が終わった後に始まった「6」の漫画は明らかに作家を間違えていた。
そのため、全10巻なんて中途半端な作品になってしまった。
その点を反省したのか「7」の漫画化では藤原カムイ先生を呼び戻したのだが、やはりこれは大英断。
なんたって画の上手さが違うでしょうが。

ゲームには無いオリジナル要素の絡め方も上手い。ゲームを知っているだけに気になるのはやはりキーファはパーティを離れてしまうのだろうかということ。そうなった場合、漫画版ではハッキリしているマリベルのキーファへの気持ちはどうなるのか。やはり「初恋は実らず」、アルスがマリベルの支えとなっていくのだろうか?。その点は興味深い。

ドラクエ漫画は迫力のある絵が描けないと無理だと思う。
そういう意味においては、「天空物語」と「幻の大地」は失敗だと思う。
逆に成功したのは「ダイの大冒険」と「ロトの紋章」。そして、「エデンの戦士たち」だ。

ゲームの「7」はキャラ自体のエピソードが少ないので、それを補完するという意味でもこの漫画版はすでにゲーム以上の出来になってる。オリジナル設定も加わり、まさか「エデン」で「ロトシリーズ」と話がリンクするとは誰も思ってはいなかったことだろう。いい意味で意表も突かれたし。

本編ではいよいよキーファとの別れが近づいているのだろうか?そうするとマリベルとの仲は?
アルスがマリベルを支えていくようになるの?など興味は尽きそうに無い。

ゲームと漫画というジャンルの違いはあれども、すでに大元の「ゲーム」の出来を上回る作品になっている。

しかもこの漫画は他のドラクエ作品(1・2・3)とも話として繋がりを持つという誰も予想すらしなかったであろう展開。よってシリーズのどの作品のファンも楽しめるであろう。画力も掲載雑誌「ガンガン」の他作家と比較してもズバ抜けて高い。

ゲームは?を頂点としてストーリーは凋落する一方だったが、これでファンの方も少しは溜飲を下げることが出来たことでしょう。勿論、今後の展開にも要注目です。何気にストーリーの「裏主人公」になっているプチット戦隊。コミカルなだけの集団かと思いきや・・・・彼らも徐々に力を付けているようで。侮れない。

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[投稿:2010-07-03 09:16:39] [修正:2013-10-14 10:14:40] [このレビューのURL]